人影が消え去った時、異変が起きた。幻想郷のあらゆる人、妖怪の気配がぶれたのだ。
基本的に人や妖怪の気配は安定していてぶれる事はない。だから気配を感じ取るなんて真似ができるのだ。例外なのは、鵺などの正体不明の妖怪、若しくは化け狸などの姿を変えられる妖怪の上澄みが変身する時だけである。
そして、少女、八雲紫も例外ではない。生まれてこの方、自分の気配がぶれるなど体験した事が無い。と、思われる。
少なくとも例外では無い妖怪、ましてや人の気配がぶれる事は有り得ない。
そんな有り得ない出来事を前に、少し思考を巡らせる紫。その時、
「あら、私がもう一人」
そう言う、紫。言った相手は紫。同じ服、同じ顔、同じ声。全く同じ姿の紫が二人。
「それは此方の台詞よ」
互いに口元を扇子で隠し、隠した口元に微笑みを浮かべる。そんな姿すら瓜二つだ。両方とも胡散臭い。
おそらく、気配がぶれた理由は
妖怪は記憶に住むと言っても過言では無いほど、忘れられない事が重要だ。そしてこれは推定になるが、《もう一人》は本物と同じ姿をしている、しかし全く別の妖怪だ。《もう一人》が人前に姿を現し、それが"本物"だと言う印象を与えれば本物の存在は忽ち消えてしまう。そして《もう一人》が"本物"となり、何も変わらない日々が過ぎていくだろう。まるで哲学の問題の様だ。
違うのは、これは差し迫った早急に考えるべき問題という点だ。
だがそれよりもまず、しなければならない事がある。
目の前の
今の仮説が正しければ、こいつは殺さなければならない。例え違ったとしても、全く同じ妖怪が二人いて不都合が無い訳が無い。生け捕りにすれば、バレた時に私が偽物という印象を抱かせるだろう。だからこいつは殺す。誰にも見つかることの無い様に。
そうと決まれば行動は早い方が良いだろう。早く殺さないと、藍が来るかもしれない。
スキマを使い両手で直接《もう一人》の首を絞める。スキマの中に、静かに私を殺せる道具は無い。奇しくも
勿論相手もスキマを使い抵抗してくるが、相手の頭をスキマの中に入れ私も中に入ることで対策する。側から見れば首無しが首を絞められて悶え苦しんでいる様に見えるだろう。
先程と違い、相手の首を絞める以外にする事が無いので、思い切り力を加えられる。
骨の折れる音がして、《もう一人》は動かなくなった。
これで目の前の問題は片付けた。後は他の偽物への対処法だが、私の懸念が本当なら、私は手を出せないかもしれない。暫くは巫女か藍に対処を任せておこう。
「藍」
「はっ」
「暫く私は寝るわ。その間管理をお願い、何かが起きたら自己判断で対処して。責任は問わないわ」
「承知しました」
あの藍は偽物では無いだろう。
考えていると眠気が襲ってきた。夢の中で良い方法が思い浮かべは良いのだが...zzz
Explanation:八雲藍
種族:妖獣(九尾の狐)
二つ名:すきま妖怪の式
能力:式神を使う程度の能力
詳細:八雲紫の式神。藍本人のの式神に
Q:妖怪は記憶に住む〜過ぎていくだろう。って具体的にどういう感じなの?
A:まず前提として、妖怪はどんな妖怪か記憶される、要は怖がられたり、信じられていないと存在できない訳です。
紫で例えると、
紫は紫です。だから紫な訳です。
そこに偽紫が現れたら、偽紫は紫と思われます。姿は紫な訳ですから。
すると紫の紫と思われる印象が、偽紫に移ります。
そうなったら偽紫が紫と認識されて、紫は紫では無くなる訳です。そうなった妖怪は消えてしまいます。
こんな感じ?
Q:?