東方ニセモノ異変   作:そこけせ

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誰だこいつの話

「くそーくやしー」

「どこも悔しそうに見えないわよ」

「だって殆ど勝ってたからな。あー魔力切れさえなければ」

「道具の確認を怠ったあんたが悪い。そこに文句の付け所は無いわ」

「そりゃそうだけどさ、お前には言われたく無いぜ」

「何でよ」

「お祓い棒が暴走した時だって放置してたじゃ無いか」

「うっ」

「それに―」

「わかった、わかったから」

「おーそうかわかってくれたか、茨歌仙にでもチクろうと思っていたがやめておこう」

「それ言ったらあんただって」

「何だって」

「別に何も」

 

 勝負が終わった後、博麗神社の中で話す二人。

 そこに、

 

「おーい、誰かいるかー」

 

 誰かが訪ねてくる。ドンドンドンドン扉を叩いてうるさい。

 

「あんたの声ね」

「どうせまた狐だろ」

「そうね」

 

 霊夢が立ち上がり、お祓い棒を持って玄関口へ向かう。狐はまだ扉を叩いている。

 勢い良く扉を開け、白黒帽子の中に耳が隠れているだろう頭目掛けてお祓い棒を振り下ろす。

 

「ぎゃふんっ」

「何、なんか用かしら。今度は騙されないわよ」

「出会い頭にいきなり何すんだよ。お前にそんなことされる謂れはないぜ」

「人のこと散々騙しておいてどの口が言うのかしら」

「お前のこと騙したことなんて、いや結構あるが今まで辻斬り仕掛けてきたことなんでなかっただろう?」

「?」

 

 会話が噛み合わない。不審に思って狐の帽子を取ると、

 

「あっ、何すんだよ」

「えっ…」

 

 耳が無かった。

 だとしたらさっきの魔理沙が狐のはずだが、そんな素振りは見せなかった。何よりミニ八卦炉を持っていた。狐だったら持っていないはずだ。

 

「あんた、八卦炉持ってる…?」

「あ゙? 持ってるけど、そんな事より帽子返せよ」

 

 そう言ってミニ八卦炉を見せてくる"魔理沙"。

 

「あ、そう、ありがとう…」

「全く、急にどうしたんだ? ついに妖怪巫女にでもなったのかと思ったぜ」

「おーい、霊夢どうしたんだー? まさか、また儲け話に乗るつもりじゃないだろうな」

「ん? 私の声… って事はお前騙されてたんだな、大方私のことを狐だと思ってたんだろう。しかしお前が騙されるなんて珍しいな、前はすぐ見破ってたのに。まぁ良い私が片付けてやろう、大人しく任されるんだな」

 

 そう言って"魔理沙"は神社に上がって魔理沙の方に向かい、

 

「おらっ、大人しくお縄につけ!」

「ぐわっ、何すんだ!」

「黙れ狐!」

「お前が狐だろ!」

 

 居間で戦い始める。弾幕ごっこの様な美しい戦いではなくて、互いが互いを殴れ合う様な泥臭い戦闘だ。あまりに見苦しい。

 二人の魔理沙が取っ組み合って居間が滅茶苦茶になる。

 

 現在の状況の意味がわからな過ぎて暫く固まる霊夢。するとそこへスキマが現れ、

 

「あら、もう接触してるのね」

「あ、紫。これあんたの仕業?」

「そんな救いを求める顔しないで頂戴、心配しなくとも私の仕業じゃないわよ」

「じゃあこれ異変?」

「まぁそうね」

 

 其処から紫が顔を出す。

 

「じゃあ、偽物の見分け方を教えるわね」

「え」

「本物の方を殺そうとするのが偽物よ。他は殆ど本物と変わらないわ」

「あ、そう」

「だから、あなたが偽物と思う方を()()なさい。別に間違っても構わないわ、残った方が()()になるだけだもの」

「は? 今なんて」

「じゃあ、そろそろ失礼するわ。頑張って頂戴ね」

「あっ、待って、待ちなさい!」

 

 そして、意味の分からない事を言い残しながらスキマごと消えていった。

 偽物、はどちらか片方の魔理沙だろう。だけど殺す? と言う事は偽物が存在する事で幻想郷に不都合が生じるのか? そもそも、何で紫はそんな事が分かる? それよりも紫は紫が言う()()なのか?

 

 疑問は尽きないが、取り敢えず未だ取っ組み合っている二人の魔理沙を引き剥がして、両方を縄で縛っておく。まだ紫の言うことを信頼できない。そもそも信頼する奴なんて誰もいない様な妖怪だが、異変に関しては比較的信頼できる情報源だ。他が魔理沙や其処らの妖怪という点に目を瞑ればだが。

 大体、黒幕がいるのであればそいつを懲らしめれば良いだけだし、何より、幻想郷に仇なす異変であるなら紫自身が手を下せば良い。わざわざ私にやらせようとするのは何故なのか?

 

「急に縛って考え込んでどうしたんだ、まるで紫だぞ」

「どっちが狐か分からないなら紫か霖之助にでも聞いてくれ」

 

 魔理沙が二人でごちゃごちゃうるさいので猿轡を噛ます。静かになった。

 

 取り敢えず何となく偽物っぽい奴を絞り込んだ時、スキマから紫が顔を出し何かを付け加える。

 

「一つ言い忘れていたわ、偽物は()()()()()()わよ」

 

じゃあ良いか。

 

その言葉を聞いて考えを改め、

 

片方の魔理沙の首をお祓い棒で刎ねた。




Explanation:霧雨魔理沙
種族:人間
二つ名:東洋の西洋魔術師
能力:魔法を使う程度の能力
住所:魔法の森 霧雨魔法店
詳細:魔法の森に住む魔法使い。魔法使いという種族はいるが、彼女は人間であり魔法使いは職業みたいなもの。性格は捻くれているが、そうは思えない。
一言:努力家、色々と主人公向き

Q:()()()()()()とは?
A:結界ではなく境界、其処のところがミソ。結界だと別の意味になります。
少なくとも、超える可能性があるだけで殺しても良くなる色々とやばい現象。その内紫の口から語らすのでその時までお待ちください。

追記:そう言えばもう一人の自分殺そうと躍起になってたの誰でしたっけ
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