魔法科高校の魔術師達   作:兼永一真

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◆ゴーストバルザフについて
カナンと彼と契約した英霊たちの集団。
バルザフとはイスラム教において死から最後の審判までの間、魂が待機する中間的な冥界を表す言葉。カナン曰く、いつかは終わる旅路には相応しい名前。とのことである。


もう一人の追憶編:星との出会い

そろそろ18:00になる。

防衛線へと戻ると空はすでに赤く染まっていた。恐らくもう少しで悪魔どもが防衛線に接触するだろう。

ふと、見慣れない奴らが多いことに気づく

「奴らがスターズの隊員か」

指揮所へと向かうとそこには清明の式神、信玄、ジャンヌ、佐助といつものメンバーとともに見慣れない奴が13人いる。

「戻ったぜ。で、そちらの方々は?」

「彼らはスターズという部隊の隊長です。そしてそちらにいる方が総隊長だそうです」

「スターズの総隊長、アンジー・シリウスです」

「ゴーストバルザフの代表、カナンだ。よろしく頼む」

そうして握手する。

「さて、現状の作戦はどうなってる?」

「現状、霧の侵食から逃れるすべがない。ここもいつかは放棄せねばならん。だからタイムズスクエアに幸村と秀吉に防衛線を構築させてる」

「いい判断だ。霧の中への進軍方法はダヴィンチたちが研究してる。原因療法に移れるのはその後だ。」

そう話していると清明が報告をよこす。

「チェルシー・マーケットに逃げ遅れた市民がいる」

「はやくいかないと霧に飲み込まれる。俺と、三蔵着いて来て」

「了解です」

「私も行きたい」

どっかから声がしているのであたりを見回すと箱の陰からリリスが飛び出してくる。

「「なんで」」「ん?」

アンジー・シリウス。彼女と声がはもった。

「彼女は民間人のように見えますがなぜここに?」

「ちゃんと装甲も着ているでしょう?どこが民間人だと?」

そう言うと()()は黙る。

「いいよ。戦えるなら歓迎だ」

「....私も行きます」

アンジー・シリウスがそう言う。

「…まぁ敵のいるところに突っ込むわけだからこれぐらいの戦力は必要か」

そうして俺達は救助へと向かう。

 

 

霧へと接近している影響か、防衛線よりも視界が悪い。散発的に起こる悪魔の襲撃を蹴散らしながら前進していく。

「こんなDemonがはびこってる中で、まだ残ってる民間人がいるの?」

私に向かってきた悪魔に電撃を放って倒したアンジー・シリウスが口を開く。

「よくあることよ、総隊長殿。」

「特定の宗教基盤に根差した悪魔の場合、認知とは無関係に攻撃しないことがあるからな」

でも、違和感がある。なんでアンジー・シリウスは私をかばうのだろうか

「…今は誰にも聞かれません。正直に答えてください」

「どうした?アンジー・シリウス」

「彼女は、リリスは民間人でしょう?」

「…知り合いかなんか?」

そう言って千草はこっちに目を向けるが変装している人なんてわかるわけないでしょ。

そう目で訴えると千草はバツが悪そうに眼をそらす。

「…これならわかるでしょう?リリス」

「え?」

深紅の髪は金色に、金色の瞳は碧眼へと変わる。それは4年前に別れた親友の姿だった。

「…リーナ?なんで軍人に?」

「この事は誰にも言わないで。軍法会議ものだから」

そう言って再び変装する。

 

 

「気を引き締めろよ」

チェルシー・マーケットへと到着し、内部へと入る。

入ったところは魚市場だったらしく非常に魚臭い。鼻が曲がりそうである

「ここまで臭いが濃いと火薬のにおいとか感知できなそうでやだな」

「きっと大丈夫よ。あたしたちを襲ってくる悪い奴らがいたらあたしがボコボコにするから!」

「…奴らっていえば、これを起こした集団はどうしてるのかしらね?」

「大部分はあの霧の中だろうし大丈夫じゃない?」

そうしてしばらく歩いていると、ゴソっとした物音が聞こえる。

「大丈夫かい?お嬢ちゃん」

6歳くらいの少女が箱の陰からこちらをちらりと見る。

「大丈夫。お兄さんたちは君の味方だよ」

戸惑いつつも少女は攻撃して来なかったことで信頼してくれたのかこっちに来る。

その歩き方に違和感を覚える。足を引きずっているように見える。

「ほら、大丈夫だよ」

少女を抱き上げ、それと同時に足を確認する。

「やっぱりか」

左足が軽く捻挫している。

「この怪我はどうしたの?」

「…逃げるときに転んで…それで怖くて隠れちゃって」

いい判断だ。そのまま隠れていなかったら悪魔に襲われて死んでいただろう

「じゃ、離脱しようか」

そうして歩を進めると、前触れもなく左手の商店が破壊される。

「全員、大丈夫か?」

「一番後方にいたあなたが大丈夫なんだから全員無傷よ」

「それもそうか」

少女を三蔵へと引き渡す。

「いや、別にいいんだけどさ、なんであたしに?」

「腕を一切使わずに戦闘できるのなんてこの場だと俺とお前だけで、俺のほうが強いから」

そう言って敵へと向き直る。敵は岩石の寄せ集めのごつい人型、平たく言えばゴーレムだった。そいつが2体いる。

「いくか」

ゴーストドライバーを展開し眼魂をセットする。

『アーイ!』

ゴーストドライバーのハンドルを引く。

『バッチリミナー!バッチリミナー!』

ゴーレムの右手の機関銃から放たれた銃撃をパーカーゴーストが弾く。

ハンドルを押し込み、パーカーゴーストを纏う。

「変身!」

『カイガン!オレ!』

『レッツゴー!覚悟!ゴ・ゴ・ゴ・ゴースト!Go Go Go!』

ガンガンセイバー・ブレードモードでゴーレムの放ってきた銃弾を弾く。

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