シリウスが電撃を、リリスが剣を投擲するが有効打が与えられていない。
「効果なしか」
するともう一体のゴーレムが左腕に埋没された大口径砲を向けてくる。
「全員逃げろ!」
砲撃がマーケットの柱を打ち壊す。
「これ、どうするの?」
「一旦外に行くべきね」
「あぁ、このスペースじゃ防御するにしろ回避するにしろ無理がある」
「なら、あたしに任せて!」
「お前は回避に専念しろ。あれは俺たちがやる」
ガンガンセイバーにコンドルデンワーを接続、ゴーレムの周りの柱を打ち抜き倒壊させる。
「一気に外へ!」
なんとか外へと逃げ切ることに成功した。
「これで生き埋めだ。生きてるのかは知らんが」
突如、瓦礫から銃撃が巻き起こる。シリウスが対物障壁を張り、それを防ぐ。
「今度は砲弾かよ」
あえて掠るように矢を放ち、回転を変えて軌道をそらす。
瓦礫からゴーレムが立ち上がる。ほぼダメージはない、が
「あれは。頭部を狙え!あの中は羊皮紙だ」
『ダイカイガン!オメガストライク!』
「”ーーーー
シリウスは分子ディバイダーを、リリスはドリルみたいな剣を投影し投擲し頭部を破壊する。
「…うっわ、なんてもん使ってんだよ」
「知っている魔法なの?」
「あぁ、ロシア皇帝お抱えの魔術師がよく使ってた。この羊皮紙を核としてゴーレムを形作るんだそうすれば動きが単調になる代わりに低コストでの量産が可能になる」
「…それ300年位まえの話じゃ」
「だから”なんてもん使ってんだ”って言っただろ?」
いずれにしろこれで一旦は大丈夫だ。水を飲んでほっと一息つく。後は帰還するだけだが、
「囲まれたな」
恐らく、コレをおこした連中だろうと推測する。
『信玄、そっちどうなってる?』
『悪魔どもとの交戦が始まってる。悪いが応援はよこせんぞ』
『了解』
応援が期待できないのなら、正面突破は無茶だな。
「どうするの?まさか強行突破ってわけじゃないでしょう?」
「…港まで逃げたい。ハドソン川は避難船が通ってるからそれに飛び乗れば対岸に渡れる」
「多少の交戦はやむをえないわね」
「リリス、この子を連れて走れるか?」
「できるけど、足どうするの?」
「強化かけるから一時的にはどうにかなる。向こうに着けば医者もいるだろうし」
「俺が先行する。全員行けるな」
「大丈夫よ」
「任せなさい!」
「…行くぞ!」
一気に駆け出し、港へ突っ切る。後方から銃の発射音が聞こえるがすべて無視する。背後はシリウスと三蔵に任せている。
「
三蔵は掌底を飛ばし、シリウスは対物障壁を展開し銃撃から身を守る。
「こんなところにまで居やがんのか」
前方に魚のヒレが頭についた悪魔が30体ほどいる。
すぐさまガンガンセイバーを分離して合体させ、ナギナタモードに変形させる。
悪魔どもを蹴散らしながら前進する。
「まさかとは思うけど悪魔って泳げたりしないわよね」
「泳げる悪魔ってのは聞いたことがないが、泳げないってのも同じくだ」
「こういうのは悪い方向に傾くって相場は決まってるのよ」
似たような経験があるのかシリウスがそう吐き捨てる。
「…言っておくが、そう猶予はないぞ」
「どうして?」
「霧が迫ってきてる。」
その言葉を聞いた途端、空気が一変する。とりあえず霧から逃れるために北上することにした。
「あなた、飛べたりしないかしら?それで対岸まで」
「一人くらいならいけるけどこの人数だと狙撃される可能性があるから無理だ」
「それならここから1マイルくらい北上すれば橋があるからそれで」
「霧が迫ってきてるって言ったろ?」
「1マイルくらいならどうにかなったりしないかしら」
「高濃度のマナが発生してるせいでテクスチャがぐちゃぐちゃになってんだよ。こっから500m北上すれば空気に重力どころか光があるかどうかすら怪しいんだぞ」
「あたしとカナンは雲に乗れるしそれで」
「雲に乗るものにとって人は泰山より重い。それを忘れたか?」
「
「間違いなくこの街に一番求められてるな」
悪魔どもを蹴散らしながら北上するのには限界がある。そもそも今ですらほぼ足止めされてるからな
「ん?」
ハドソン川に何かを見つけた。あれは帆船か?
「…クックの船か。なら」
『アーイ!』
フーディーニ眼魂をセットし、青色の巨大なパーカーゴーストを纏う
『カイガン!フーディーニ!マジイイジャン!すげぇマジシャン!』
少女を抱え浮き上がり、パーカーゴーストから鎖を出す。
「摑まれ」
全員が摑まったのを確認し、船へと飛行する。
「クック、乗せてくれ」
避難民でごった返している甲板へと着陸し、船を操縦しているクックへと話しかける。
「気にするな。どうせこの船は人を乗せなきゃならん」
そうして船は対岸へとたどり着く。
医療テントへと向かい、少女の治療を依頼する
「フローレンスはなんでここに?」
「
「それもそうだ。じゃ、頑張れよ」
「無理はしないように」
「できるだけね」
そう軽口を叩きつつ冷や汗をかく。さっきかすめた脇腹の銃創、それに気づいたらしい