フェーズ3への移行を宣言し、トレードセンターへの進軍を開始する。
「発生源に近いだけあって数が多いな」
10mくらいの人型悪魔がごろごろいる。それに簡易的なバリケードが設置されている。誰かいるのか?
そう考えつつ、悪魔どもを切り裂いていると、5mほど左に居た兵士の体がはじけ飛ぶ。
「は?」
頭は困惑している。でも攻撃が来ていることわかってそれをどうすべきなのかも分かる。
ガンガンセイバーで重機関銃の弾を弾き、叫ぶ。
「全員、対物障壁を展開!できない奴は物陰に!」
幾分かすると掃射が止み、辺りに血と肉のにおいが漂う。一部の奴らの対物障壁は貫通され見るも無残な姿となっいる、重機関銃にしたって威力がおかしい。魔術的な強化処置を施してあるのか?
「プラネット使ってるやつらは前進しろ」
ガンマイザー:プラネットを使用している奴らが防壁を張りながら突撃し、バリケードをなぎ倒し、重機関銃を制圧する。
直後、砲門を背負った蟻みたいな奴らがトレードセンター方面から接近し、砲撃を加えてくる。
「なんなのあれ!?」
「驚くな。あれは直立戦車の一種だ、多分」
リリスの質問にそう答える。自信はない、そもそも随分と前のじゃなかったか?あれ
「あれは砂漠への適応が故に脚をもったのだ、非典の民よ」
「さっすがアラブ同盟」
思い出した。あれは砂漠やら山岳地帯やらでの運用のために脚を六脚付けてるんだったか
「…つってもそれ以外は並みの直立戦車と変わらん。余裕で制圧できる」
アローモードの弦を引き絞り、脚を狙い撃つ。同時に他の奴らも足元を狙い撃ち戦車をダウンさせる。
「こっち!なんかカニの親戚みたいなのがいるわ!」
シリウスの叫びに目を向ける。大柄で赤い装甲を持った人型が魔法を弾いている。
「…あぁ、新ソの連中が作ってた調整体か。強靭な外骨格以外は大した脅威じゃないから気にするな」
「気軽に言ってくれるわね」
「そもそも、なんなの?この万国博覧会は」
「知るか。言えることとしたら黒幕が相当な勢力を持ってるてことくらいだろ」
「その黒幕とやらへの心当たりは?」
「あるわけないだろ。あったら爆撃してるし、お前らだってそうだろ」
「…否定はせん」
色々ありつつも、ワシントン通りを確保した。トレードセンターまで後1ブロックだ。
あと1ブロック。その後もトレードセンターでの戦闘が控えているが、一区切りつく。
その時だった
「なんなのこれ?」
周囲の空気が圧縮され、ガラス玉のようになっている。小さな竜巻のような、なにか。それがこの通り一帯を覆っていた。
「ファック!全員、トレードセンターに突っ込むぞ!」
千草がそう叫び、全員がそれに従いトレードセンターへと速度を上げて前進していく。
「”ーーー
ヴァジュラを投影、投擲しトレードセンター前にいた戦闘員へと電撃を浴びせる。
そうして、トレードセンターへと転がり込んだ瞬間に外で断続的な爆発音と悲鳴が鳴り響く。
「圧縮された空気をそこら中に配置、あとはライター放り込むだけで爆発か。随分と手が込んでる」
千草がそう呟く。
「だがこれは不浄なる者どもではあるまい」
「…だろうな。残りの人数は?」
「部隊の半分もいないわよ」
「同じくだ」
「クソが。」
そう吐き捨てると同時に数人の兵士が外へと駆け出す。
彼らは爆発によって飛び散った肉と血と瓦礫を踏み、恐らくかすかに息があるのだろう者たちを抱き起す。
「まぁい、…よかないな。はやく戻れ!」
千草がそう叫ぶとほぼ同時に散乱した肉が、血が、瓦礫が爆発を起こし、豪炎を轟かせる。
「呪術連鎖型爆発か。第一陣は周囲の破壊と拡散に重点を置き、生存者を助けに来たところで本命の連鎖爆発を起こす、か。なるほど、心得てるな」
そもそも俺が連れてこれたのは手の空いてた天草だけ。他はあと詰めだからな。
「清明、すぐにあと詰めを。あいつらならこの程度の炎突っ切れるだろ」
『…悪魔どもが一気に活発化して、不明な戦闘員が相当数動きだした。悪いがそっちに送れる戦力はない』
「…こっちがどうにかならなきゃ全部が水の泡だぞ!?どうにか捻出できねぇか?」
『数が多すぎるうえに橋頭堡の防衛にも戦力を回さなきゃいけない。そのうえ空気中の、特に上空の魔力濃度がはね上がってクライメットが使い物にならなくなった』
「了解だ。なんとかする。そっちも頑張れ」
「そういうわけで俺たちはこの60人でここを制圧しなきゃならなくなった。全員死ぬ気で行くぞ」