魔法科高校の魔術師達   作:兼永一真

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もう一人の追憶編:大騒動のあとしまつ

事件の後始末のため、一日の休息をとった後に俺たちはホワイトハウスへと訪れた。もちろん、リリスとあの異界の主ーイドリースーも一緒だ

 

「つまりはテロであったと、そういいたいのか?」

「えぇ、恐らくは」

現USNA大統領、チェスター・ジーク。大柄な容姿と言葉遣いとは裏腹に結構気のいい男だ。

「たかがテロ組織にここまでの被害をだすとは、」

「仕方のないことですよ。彼ら、悪魔たちは人の力を寄せ付けぬ神秘の存在です。未熟だろうが不十分だろうが古式でやる以外に方法はない。移民の開拓した国であるUSNA(ここ)とは相性が悪すぎる。」

「....その分野の研究もしなければなりませんね」

カーチス・ニミッツがそう提言する。アイマンと真なる契約者達(彼ら)にいつまでも頼ってはどうしようもない。それに大統領もうなずいている。

「それで悪魔の処遇について話が」

「復興のための労働者として雇うという話だろう?大丈夫なのか?」

「彼らはここでは契約に縛られる存在ですから、連邦法とニューヨーク州法の厳守を契約内容に盛り込めば大丈夫です。下手な移民受け入れるよりは安全ですよ」

「そうであるのなら、その契約を受けよう。彼女のように人の姿になることはできるな?」

「可能です」

その後、紆余曲折ありつつも最終的には悪魔を労働者として受け入れるかわりに安寧を保証するホワイトハウス協定を結んだ。

 

 

「君たちはこの国を救った英雄だ。何か望みはあるかね?」

「千草、あなた高校どこに行くの?」

「日本の国立魔法大学付属第一高等学校だ」

「....大統領。日本に留学したいのでその許可を。あとスターズへの勧誘をやめさせてください」

「俺からもお願いします。あと橋頭堡になった俺の別荘がぶっ壊れたのでそれの修復費を」

「分かった。救国の英雄に対してだ、予算も降りる」

 

 

そうしてホワイトハウスでのあとしまつは終わった。その後は携帯端末で番号を交換したし日本語や魔法についての勉強を教えることを約束したりした。

飛行機にのって日本へと向かう最中、アメリカ政府の記者会見を見た。

『我々は感謝しなければなりません。我が国を救ってくれた若き勇者たちに!』

「若き勇者だってよ。俺6000歳なのに」

そう話しかけるがフローレンスは反応がない。

「…?どうした」

肩に手を置くとフローレンスは抱きつき、キスをしてくる。

「…ぷふぁ、どうしたの?」

「…しばらく会っていなかったので」

そう言って顔を赤らめる。なにこのかわいい生物、俺の嫁最高!

「帰ったらいっぱいしてあげるから、飛行機では我慢してね」

 

 

 

「…誰だあんた?」

「私は四葉家に仕えております、執事の葉山と申します。」

「…フローレンスは先に帰ってて。」

「…分かりましたが無理をしないように」

「心配すんな」

そうしてフローレンスを見送り、葉山の手配したリムジンに乗る。

「それで、俺はなんで呼ばれたんだい?まさか今になって沖縄海戦のことを蒸し返すんじゃないだろうな」

「それについては後々分かるかと」

 

リムジンから降り、伸びをしながら葉山に着いていく。

屋敷に入り、書斎へと案内される。

「…あんただろうと思ったよ。四葉家現当主の四葉真夜さん」

「そうね…お話ししましょうか。カナンさん」

バレたかと思いつつ、別に焦りはしていない。

「なんでそれを知ってる?」

「…32年前、あなたに助けられた身ですから」

「あぁ、あの時の。それがあんたってわけか」

「そう。ずっとお礼を言いたかった。そうでしょう?深夜」

「えぇ、」

背後からの気配に振り替えると沖縄で会った四葉深夜と桜井穂波がいた。

つうか桜井穂波生きてたのか。あんだけの死相出てながら生き残るとか悪運強すぎだろ

「改めてご挨拶しましょうか。真夜の姉の深夜よ、こちらはガーディアンの桜井穂波さん。」

「…それで、何が目的だ?」

「どうもしないわよ。むしろ恩返しよ」

「恩返し?」

普通に想定していない答えが出てきたが動じはしない。

考えてみれば32年前、そして2年前の沖縄海戦と四葉家はそこそこ助けてきた。身内を大事にする彼らからしたらむしろ当然の発想なのかもしれない。

「四葉の総力を挙げてあなたを支援しましょう」

「…まぁ、ありがたく受け取っておくか」

いらんと言えばそうだが、仲間は多いに越したことはあるまい。それにここで断るともっとめんどくさいことになる気がする。

 

 

話の後、葉深夜と穂波の体を治療し、帰路に立つ。空の彼方へと飛んでいくカナンを見送りながら、真夜と深夜は顔を見合わせずに会話を始めた。

「カナン…」

「あら、まだ彼に惚れてるの?彼には相手がいるのよ?」

「う、うるさいわよ!?貴女だって沖縄から帰った後、彼が旦那さんだったら、とか夢見心地でいたくせに!」

「なっ!?どうして……待ちなさい穂波さん」

その場から退散しようとした穂波を呼びとめた深夜は鋭い目で穂波を睨んだ。振り向いた穂波はニコニコとしているが、額からはダラダラと冷や汗が流れている。しかし、深夜からの追及の視線にとうとう白旗を上げる。

「…御当主様に詰め寄られ、隠せませんでした」

「真夜、貴女…」

「あら、久々に姉妹喧嘩する?」




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