ポケットモンスター:オーバー・ザ・レジェンド 作:ガチャガチャクツワムシ
ウーラオスへの進化した翌朝まだ日が昇る前の暗い時間帯、ヒビキは胸の内に強烈な残響を抱えて目覚めた。
それは、雪の降る村、二匹の馬ポケモン、そしてそれらを従える影という夢。あまりに鮮明なその光景に、ヒビキは寝覚めの悪さを感じていた。ボールで眠っていたポケモンたちも、どこか落ち着かない様子で目覚めておりボールから出てきた。特にフーディンは鋭い眼光で何かを警戒するように険しい表情を浮かべている。
「なんだろうな……朝になったら師範に相談してみるか」
朝になり道場へ向かい、ヒビキはマスタードに夢の出来事をありのままに話した。
「それは……エスパータイプの能力に導かれたものかもね。ヒビキちん、何か心当たりはないの?」
「うーん……。ガラルに来たのは5年も前ですけど、兄貴とその時に巨大な木を見に行った事があるかな位ですね」
「もしかしたらそれって『フリーズ村』じゃないかしらね」
2人の会話を聞いていたミツバが、優しく助言をくれた。
「あっ、確かにあそこには近くに大きな木が自生していたよ。流石だね、ハニー!」
マスタードも思い出したように手を叩くいた。
その後、フリーズ村への道筋とチケットを手配してもらったヒビキは、セナとリンに相談を持ちかけた。しかし、リンは「ウッウロボの改造で忙しいんや!」と断り、セナも「寒いのは苦手ですぅ」と首を振る。
結局、今回はヒビキ単独での調査となった。万が一に備え、オーキド研究所で療養中だったファイヤーを呼び戻し、ヒビキは極寒の地、フリーズ村へと足を踏み入れた。
「……うわ、想像以上に寒いな。冬服を用意しておいて正解だった」
身を縮こまらせながら雪道を歩き、予約していたペンションに荷物を置く。村を散策していると、ふと目に飛び込んできたのは、頭部と思わしきパーツが欠落した古びた木製の像だった。
「これって……夢に出てきた場所と同じ……?」
「これかい? 代々この村で祭られている像だよ。何の像かまではわからないけどね」
通りかかった村人がそう教えてくれる。しかし、ヒビキはその像に強い違和感を抱いた。フーディンのサイコパワーを借りて周囲を探索すると、雪の下に埋もれていた「パーツ」と思しきものを発見する。それを像にはめ込み、本来の姿へと戻したその時だった。
背筋に悪寒のような、強い視線を感じた。
ヒビキとフーディンが揃って振り返る。そこには、先ほどまで夢の中で見ていたはずの、伝説のポケモンが静かに佇んでいた。
この時は、剣盾開始前のためピオニーは来ておりません。