ポケットモンスター:オーバー・ザ・レジェンド 作:ガチャガチャクツワムシ
コガネシティに向けて手持ちを鍛えながら旅を続ける道中、新たに捕まえたポケモンたちは次々と進化を果たしていった。そうして万全の状態で漸くコガネシティに辿り着いたものの、お目当てのコガネジムはあいにく休みのようだった。
「しょうがないか。なら、色々なものが少なくなっているし買い物を先にするか」
旅に必要な消耗品の補充を兼ねて街を散策していると、何やらポケモンバトルの大会が開催されているらしく、周囲は大変な賑わいを見せていた。
「レンタルポケモンの大会か……賞品もあるのか。面白そうだし、参加してみるか!」
興味本位で早速受付を済ませ、レンタルポケモンを受け取ってバトルフィールドへと向かう。貸し出されたポケモンたちのバランスが非常に良く、特に苦戦することもなく勝ち進んだヒビキは、そのまま見事に優勝を成し遂げた。
しかし、後日、優勝賞品として受け取ったポケモンを確認したヒビキは、思わず頭を抱えてしまうことになった。
「う~ん……まさか、被るとはなぁ。どうしよっかなぁ~」
頭を悩ませながら街を歩いていると、ふと聞き覚えのある声や人影が目に入った。
「あれは……サトシ達か?」
知り合いの姿を見つけて足を止めかけたその時、ヒビキの持つボールから、なんと賞品だったヨーギラスが自ら飛び出してサトシ達の方へと近づいていった。
「このポケモンは……?」
サトシがポケモン図鑑を取り出して調べていると、当のヨーギラスはタケシの顔をじっと見つめたかと思うと、そのままトコトコと歩み寄り、タケシの足にぎゅっと抱きついた。
「いったいどうしたんだ?」
突然のことに困惑するサトシ達の元へ、ようやく追いついたヒビキが息を整えながら割って入る。
「わりぃ、ソイツは俺のポケモンなんだ」
「あ! ヒビキ、久しぶり!」
サトシの元気な挨拶をそこそこに、ヒビキは真剣な表情でタケシに向き直った。
「なぁ、タケシ。そのヨーギラス、お前が育ててみないか?」
「えっ!?」
「何でよ? ヨーギラスって、すごく強いポケモンじゃない!」
驚きを隠せない様子のカスミがすかさず聞き返すと、ヒビキは苦笑いしながら理由を説明する。
「実は、昨日の大会で優勝してこのヨーギラスを貰ったんだけどさ……」
そう言って自分の手持ちからサナギラスをボールから出して見せた。
「もう既にサナギラスを持っているんだよ。こいつとはまた別のバトルスタイルで育成したいんだけど、どう育成しようか悩んでてさ。それに、ヨーギラスもすっかりタケシに懐いてるみたいだし、どうだろう?」
ヒビキの真摯な提案に、タケシは少しの間腕を組んで考え込んでいたが、やがて穏やかに頷いた。
「……そういうことなら、喜んで引き受けよう」
「本当か? ありがとう!」
ヒビキはほっと笑みを浮かべると、ポケットから取り出したボールをタケシに手渡した。
「これがこのヨーギラスのボールだ。──なっ、ヨーギラス、これからはタケシに可愛がってもらうんだぞ」
ヒビキが優しく声をかけると、タケシの足にしがみついていたヨーギラスは嬉しそうな声をあげ、今度は新しいパートナーとなったタケシへと飛びついていった。
ポケマス要素でタケシに譲りました。