ポケットモンスター:オーバー・ザ・レジェンド 作:ガチャガチャクツワムシ
ヒビキがサトシに色々と技を教えている頃、サトシをいつも追いかけているムコニャ達は、シラサギからの呼び出しを受けてロケット団の支部へと赴いていた。
「さて……ジャービスの謀反の計画を阻止した事は、一先ず良くやった。これで奴の派閥は消滅した」
「「「ありがとうございます!」」」
嬉しそうにする三人に対し、シラサギは険しい表情のまま言葉を続ける。
「しかし、どうやらジャービスは脱獄し、ロケット団を抜けた派閥の奴らはジャービスをトップとした新しい組織を設立したようだ。その組織には、我が組織の過激思想の奴らも加わったらしい」
そう吐き捨てるように告げると、シラサギはこめかみを押さえながらさらに悪い情報を口にする。
「それに、間の悪いことに我が支部が立て続けに謎の襲撃を受けて壊滅している。凄まじい数の団員が重傷となり、その損害も計り知れない」
頭を押さえながら語る上司の姿に、ムサシが恐る恐る質問を投げかけた。
「あの~……その襲撃をした奴の目的とかはわかってるんですか?」
「以前に支部の一つが回収した、メモリースティックのような物の奪還が目的と思われる。幸いと言うべきか、別の犯罪組織にも襲撃をしているらしく、そこも壊滅的な打撃を受けているということだ」
「「「成る程……」」」
「それでお前達には……とある指令を与える」
「それは、どんな?」
「内容?」
「ですニャ?」
三人がそれぞれ身を乗り出して聞くと、シラサギははっきりと告げた。
「ジャービス派閥が設立した組織の情報を集めろ。これは普段お前らが行っている雑務と平行で構わない。些細な情報でもいいから報告しろ」
「「「了解しました!!」」」
ビシッと敬礼をしながら、ムコニャは勢いよく了承した。
「まぁ、当面は表立った動きはしないようにしとけ」
不思議そうな顔をする三人に、シラサギは腕を組んで付け加える。
「どうやら、壊滅的な被害を受けた組織が結託して大規模な闇オークションを開催するのを、ポケモンリーグが察知したようだ。四天王やジムリーダー達による大捕り物が予定されているから、お前達は余計な真似をせず動かないほうがいい」
その理由を聞いた三人は深く頷き、揃って部屋を退室していった。
「ふぅ……頭が痛い問題が多いが、やるしかないな。幸いロケットカンパニーには大きな問題が起きていないのが救いか。唯、ジャービス共は必ず我等の大きな敵となるな……」
一人残されたシラサギは、デスクの前で深く考えに耽るのであった。
その頃、ポケモンセンターの裏手では、ヒビキがサトシ達への指導を終えようとしていた。
「凄ぇな、サトシのワニノコ。あっさりと【竜の舞】を覚えたな……それも普段からのダンスの動きに上手く取り入れてる。ヒノアラシは【ワイルドボルト】、チコリータは【チャームボイス】、他の手持ち達もそれぞれ新しい技をしっかりモノにしたな」
「サンキュー、ヒビキ! これで次のジム戦もラクショーだぜ!」
「そうやって調子に乗ってると足元を掬われるわよ! まぁ、アタシの手持ちのヨルノズクたちにも新しい技を教えて貰えたから、今回は本当にありがたかったけどさ」
カスミが呆れつつも感謝の言葉を口にしていると、そこへ何やら難しそうな顔をしたタケシが戻ってきた。
「お帰り、タケシ!」
「ただいま……って、ヒビキもいるのか。ちょうど良かった」
「俺に何かあるのか? ヨーギラスのことで心配でも出来たか?」
「いや、そうじゃなくて……実はな……」
そう切り出すと、タケシは今回の緊急会議で明かされた重々しい話の数々を、ヒビキ達に語り始めたのだった。
他にも有益な技を教えられてサトシはパワーアップしています。