ポケットモンスター:オーバー・ザ・レジェンド 作:ガチャガチャクツワムシ
翌朝、ポケモンセンターでしっかり休息をとった三人は、早朝の澄んだ空気のなか町を目指して出発した。昼過ぎには無事に目的の町へと到着し、ヒビキはさっそく約束していた警察署へと足を運んで手続きを開始した。
「はい、これで所持と車両登録の手続きは完了です。もしこのブロロームで公道を走行・移動させる場合は、自動車教習所に通って免許を取得してくださいね」
「ちなみに、教習所に通うとなるとどのくらいの期間がかかりますか?」
「そうですね……通常だと2~3ヶ月ほどかかります。短期集中コースでも最短で1ヶ月といったところでしょうか」
警察官の言葉を聞いたヒビキは、少し考えて苦笑いを浮かべた。
「う~ん……それだとジョウトリーグの開催に間に合わなくなっちゃいますね。教習所に通うのはリーグが終わってからにします」
「分かりました。では、こちらの申請受理書類をお受け取りください」
書類をしっかりと受け取ったヒビキは、そのまま町外れにあるスクラップ場へと向かった。事務所で書類を提示すると、案内係のスタッフが奥の保管スペースへと連れて行ってくれた。
「お待たせ。保管しておいたのはこれだよ」
目の前に現れたのは、無骨ながらもどこか愛らしいバギー型のゴーカートだった。
「近くの遊園地がアトラクションの車両を新しく買い替えることになってね。この古い車体が処分対象として持ち込まれたんだよ」
スタッフの説明に納得しながら、ヒビキは腰のボールからブロロンを呼び出した。
「出てこい、ブロロン!」
ボールから飛び出したブロロンは、目の前のゴーカートを興味津々といった様子でじっくりと観察し始める。やがてバギーの重厚な作りに納得したのか、満足そうにエンジン部分の上へと飛び乗った。
その瞬間、ブロロンの体が強い進化の光に包まれる!
光はバギーの車体全体を覆い尽くし、やがて光が収まると、そこにはゴーカートのフレームと融合し、重厚なエンジン音を響かせるブロロームの姿があった。
「良かった……! すごく気に入ってくれたみたいだな!」
無事の進化にヒビキが胸を撫でおろしていると、様子を見守っていたスクラップ場のスタッフが目を輝かせて声をかけてきた。
「すごいな……! なぁお客さん、良かったら記念に写真を撮らせてもらえないかい? 自動車ボディのブロロームなんて立派な宣伝に使えるからさ!」
「ええ、もちろん良いですよ!」
ヒビキが快諾すると、スタッフは嬉しそうにカメラを構え、進化直後のブロロームとヒビキのツーショットをパシャリと収めた。
写真撮影を終えてフレーム代金を支払ったヒビキは、ポケモンセンターで待っていたエイとダンのもとへと戻り、さっそく新しく生まれ変わった相棒をお披露目した。
「おおっ! めちゃくちゃカッコいいじゃねぇか!」
「すごい! 図鑑に載ってるボディの個体と似たような車体が見つかったんだね!」
二人が口々に絶賛すると、ブロロームは得意げに「ブロロロロンッ!」と重厚なエンジン音を響かせ、嬉しそうに排気ガスを噴かせるのだった。
二人に褒められて上機嫌なブロロームの様子を見たヒビキは、さっそくその実力と仕上がりを確認するため、ポケモンセンターに併設されたフリーバトルスペースへと向かった。
自動車をボディにしたブロロームはトレーナーたちの間でも抜群の人気を誇る憧れのスタイルということもあり、バトルスペースに姿を現すなり、瞬く間に周囲の視線と歓声を独占する。
「うわぁ、すげえ! 本物の車のボディを組み込んだブロロームだ! めちゃくちゃカッコいいな!」
「噂には聞いてたけど、やっぱりロマンがあるなぁ! なあお兄さん、俺の相棒とバトルしてくれよ!」
その圧倒的な人気の高さゆえに、手合わせを希望するトレーナーたちが次々と押し寄せ、フリーバトルスペースは大盛況となった。ヒビキはその申し出を快く受け、連戦を通してブロロームのスペックを念入りにチェックしていく。
ゴーカートの強固なフレームを得たことで耐久力は格段に跳ね上がっており、進化によって【スロースタート】の重みから解放されたブロロームは、最初からハイパワーなエンジン音を響かせてフィールドを爆走! 凄まじいトルクと質量を活かした力強い攻撃で、対戦相手のポケモンたちを次々と圧倒してみせた。
「よし……! 速度、パワー、車体の耐久性、どれも申し分ないな。これなら実戦でも十分に暴れ回れるぞ!」
手応え十分なパフォーマンスにヒビキは確かな手応えを感じ、ギャラリーからの歓声と熱い視声を浴びたブロロームもまた、誇らしげに快音を立ててエンジンを吹かせるのだった。
ジョウトリーグが終わって次の地方は
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サトシと一緒のホウエン地方
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サトシとは別のイッシュ地方