ポケットモンスター:オーバー・ザ・レジェンド 作:ガチャガチャクツワムシ
姿を現したのは、強靭な緑色の外殻と、背中に退化した翼を持つ巨大な腕──地竜型デジモン、グラウンドラモンであった。
「ありゃま。デジメモリがデジタマにインストールされて、一気に進化しちまったな」
「こうなると倒さなきゃいけないから面倒臭いな」
そう軽い調子で話し合うソウマとヒョウガ。一方、ワタルやその相棒のカイリューは、グラウンドラモンから放たれる異様なプレッシャーに一瞬身体を硬直させていた。
「なんという……圧だ……まるで伝説のポケモンではないか……!」
グラウンドラモンは今の空間が自身の巨体には狭すぎると判断したのか、背中の腕を器用に使って地表へ出ようと頭上の天井を破壊し始める。
「こりゃ危険だな。ワタルさん、悪いけど先に地上へ向かって避難を呼び掛けてくれないか?」
「貴方たちはどうする気だ?」
そう問われたソウマは、グラウンドラモンが出現した際の衝撃で気絶しているシラヌイを親指で指し示す。
「そこで気絶している奴や、他にも吹き飛ばした連中を安全な場所に移動させないとね」
「それに、こういう避難誘導はあんたのカイリューの方が速いだろうし」
そう諭すように告げると、ワタルもすぐに納得した様子でカイリューに飛び乗る。【破壊光線】で頭上の天井をさらにこじ開けると、フルスピードで地上へと駆け抜けていった。
その頃、地上では──。
ヒョウガのあとを追ってきたのであろうサトシたちが、ヒビキたちと合流を果たしていた。しかし、足元から世界が割れるかのような凄まじい地響きが突如として起こり、あまりの激しさにサトシたちも全員が立っていることができず、その場にしゃがみ込むしかなかった。
少し離れた位置から【破壊光線】の光跡が伸び、その穿たれた穴からカイリューに乗ったワタルが飛び出してきた。
「ヒビキ君! それに君たちも、直ぐに避難を!」
ワタルが必死に声を上げるのと同時だった。地面を突き破り、グラウンドラモンがその禍々しい巨体を現したのは。
「何っ!? あのポケモン!?」
カスミが驚愕の叫びを上げ、サトシも咄嗟にポケモン図鑑を向けてデータを読み込もうとするが、見たこともない未知の存在を前に画面はエラー表示を吐き出す。
「図鑑にも出ないってどんなポケモンだ!?」
サトシが信じられないといった様子で目を見開く中、エイとダンは目の前の怪物を認めて息を呑んだ。
「あれは! あの時ボク達が見た魔獣……!」
「あの時は首までだったが、ここまでデカイなんて……!」
彼らが慄くのも無理はない。地上へと這い出たグラウンドラモンが天を仰いで凄まじい咆哮を上げると、その圧倒的な威圧感と異質な気配に当てられ、周囲にいた野生のポケモンたちは完全に恐慌状態に陥り、一斉に四方八方へと逃げ出し始めたのだった。
さらに、グラウンドラモンは人々が暮らすチョウジタウンの方角へと視線を向け、その巨体をそちらへ向けようと動き出す。
「マズい……!」
一刻の猶予もないと察したワタルは、すぐさまカイリューに指示を出して攻撃を放たせ、その注意を自身へと引きつけようとした。しかし、グラウンドラモンに対してその攻撃はあまりに効果が薄く、鬱陶しいと言わばかりにわずらわしげな仕草を見せる。
次の瞬間、グラウンドラモンは凄まじい熱量を帯びた光線を口から真正面へと放った。その衝撃はあまりに凄まじく、ワタルと相棒のカイリューはたまらずまともに直撃を受け、大きく吹き飛ばされてしまうのだった。
弾き飛ばされたワタルとカイリューが地面に激突する寸前──それを間一髪で受け止めたのは、静かに現れたヒョウガのサザンドラだった。
「すまない、待たせた」
そう声を掛けながら、ソウマとヒョウガがいつの間にか地上へと姿を現す。
「基地の連中は安全な場所にまとめておいたよ。アイツは俺たちがどうにかするから……申し訳ないが、どうやらいかりの湖のギャラドスが町の方に向かっているらしい。そっちは頼む!」
ソウマの言葉に、ヒビキたちは力強く頷く。新たな脅威への対応を二人に託し、彼らはすぐさまギャラドスを止めるため、湖の方角へと走り出したのだった。
ジョウトリーグが終わって次の地方は
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サトシと一緒のホウエン地方
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サトシとは別のイッシュ地方