ポケットモンスター:オーバー・ザ・レジェンド 作:ガチャガチャクツワムシ
クチバシティの潮風を感じながら、ヒビキはジム戦の布陣を考えていた。
「確か、クチバジムは電気タイプのジムだから……サイホーンを出そうかな」
そんな風に考えていると、ボールからニドリーノが飛び出し、ヒビキのバッグからケースに入った「月の石」を取り出した。
「どうした、ニドリーノ? 月の石を出して……お前も進化したいのか?」
「ニドッ!」
力強く頷くニドリーノに対し、ヒビキはニヤリと笑った。
「リングマも進化したからな、ならお前も行くか!」
「ニドーッ!」
月の石が放つ眩い光に包まれ、ニドリーノはニドキングへと進化した。
「ニドキーングッ!」
「これからもよろしくな、ニドキング!」
拳を突き出すと、ニドキングも大きな拳を合わせグータッチを交わした。
ニドキングの力を試すため、ポケモンセンターのトレーナーたちを【大地の力】で連勝したヒビキは、そのままクチバジムへと向かった。
ジムの奥に鎮座するジムリーダー・マチスは、不敵な笑みを浮かべてヒビキを睨む。
「Hey!!! Boy! お遊びなら他所でやりな!」
「ジム戦に来たので、お願いします!」
遮るように放ったヒビキの言葉と鋭い眼光。マチスは今までの挑戦者とは違う「戦士の気圧」を感じ取り、闘志を秘めた顔になった。
「ほう……なかなかやりそうじゃねぇか。よし! バトルは3VS3だ。Meは最初はコイツだ!」
マチスが繰り出したのはレアコイル。ヒビキはリングマを出す。
「レアコイル! 【10万ボルト】」
「リングマ! 【炎のパンチ】で迎撃!」
電撃を炎の拳で叩き落とし、そのままリングマが肉薄する。
「【炎のパンチ】を乗せたまま【アームハンマー】!」
炎を纏った豪腕がレアコイルを粉砕し、地面に叩きつけられたレアコイルは一撃で沈んだ。
「Shit! やるな……次はお前だ、ライチュウ!」
「戻れ、リングマ! 行ってこい、マンキー!」
ヒビキはマンキーに【ビルドアップ】から【穴を掘る】を指示するが、マチスも歴戦の強者だった。
「地面に向かって【メガトンパンチ】!!」
ライチュウの拳が地を割り、マンキーが引きずり出される。
「そのまま【10万ボルト】!!」
「耐えろマンキー! 【リベンジ】だ!」
「What!?」
大ダメージを拳に変換し、マンキーが執念の一撃を叩き込む。ライチュウもろとも相打ちとなり、二匹は同時に倒れた。
「これで最後だ! Go! Electabuzz!! (エレブー)」
「なら、行け! ニドキング!」
最後の一騎打ち。
「エレブー! 【冷凍パンチ】!!」
「此方も【冷凍パンチ】だ!」
冷気の拳が激突し、火花が散る。
「負けるな! 【ヘドロウェーブ】!」
「【サイコキネシス】で防ぐんだ!」
エレブーが念力で技を抑え込む。だが、その場から動けないエレブーに対して、ヒビキは無情な指示を飛ばした。
「止めだ! 【地震】!」
ニドキングがその巨躯を活かした【地震】を繰り出すと、大地が爆ぜ、エレブーは吹き飛ばされた。制御を失った【ヘドロウェーブ】が逆流し、エレブーを飲み込む。
「Unbelievable.!!」
マチスの驚愕の声が響く中、エレブーは戦闘不能に陥った。
「完敗だ、Boy。そのバッジ、誇っていいぜ!」
ヒビキは手に入れたオレンジバッジを掲げ、ニドキングと再び勝利のグータッチを交わした。