ポケットモンスター:オーバー・ザ・レジェンド 作:ガチャガチャクツワムシ
「ふーむ……なるほどのう。確かにそれは難しい問題じゃのう」
フシギソウとブースターの事情を伝えると、画面越しのオーキド博士は難しい顔で腕を組んだ。
「一応、バトルへの拒否感はなさそうです。しばらくクチバに滞在して、俺の他の手持ちたちと交流させてみようと思います」
「それが良いじゃろう。……では、誰と入れ替えるかのう?」
「ケーシィとニョロモをお願いします!」
数日間のクチバ滞在。潮風の中での特訓と交流は、驚くべき結果をもたらした。
ヒビキの「育てる」才能と、ジストの手持ちたちに鍛えられた基礎体力が結びつき、進化の連鎖が始まったのだ。
ケーシィはユンゲラーに、ニョロモはニョロゾに。
さらにナゾノクサはクサイハナ、ドードーはドードリオ、そしてマンキーはついに怒れる闘士・オコリザルへと進化を果たした。
ヒビキは、今後の進化についてニョロゾとクサイハナを呼び出し、写真を並べた。
「いいか。お前らには二つの進化先がある。どっちの姿になりたいか、自分で決めてほしいんだ」
ラフレシアとキレイハナ、ニョロボンとニョロトノ。
写真を見つめる二匹。ニョロゾはすぐに決意を固めたように顔を上げたが、クサイハナはまだ少し悩んでいる様子だ。
「クサイハナ、今すぐじゃなくていい。じっくり考えろ。……で、ニョロゾはどっちだ?」
「ニョロ!」
力強く指差したのは、格闘の血が騒ぐニョロボンだった。「なら、ホイ」と手渡された水の石により、ニョロゾは屈強な筋肉を持つニョロボンへと進化した。
続いて、双子のピカチュウにも問いかける。
「コッペ、ケーキ。お前らはどっちのライチュウになりたい?」
「ピッ!」
コッペは力強い原種のライチュウを、ケーキは浮遊感のあるアローラライチュウを選んだ。
「コッペは今すぐ行けるけど、ケーキの方はアローラ地方の空気が必要だ。少し時間がかかるぞ?」
二匹は納得したように頷き、まずはコッペが雷の石を受け入れてライチュウへと進化した。
賑やかになった陣容を眺めていると、聞き覚えのある明るい声が響いた。
「ヒビキやん! 久しぶりやな!」
「お久しぶりですぅ、ヒビキ君!」
「リンにセナ! 久しぶりだな!」
再会を喜ぶヒビキだったが、二人は慌てて手を振って距離を取った。
「あ、こっち来ないでくださ~い!」
「うちら今、泥だらけで汚れてるんよ! 先に綺麗にさせてぇな!」
二人は嵐のようにポケモンセンターのシャワー室へと駆け込んでいった。どうやら道中、かなり過酷な旅をしてきたらしい。
「女子は大変だな……。さてと、俺たちも仕上げだ」
ヒビキは最後に、研究所で仕上げの修業を終えて戻ってきたサイホーン、そして化石から蘇ったプテラを呼び出した。
「プテラ、改めてよろしくな。しばらく一緒に旅をする。……研究所での修行の成果、見せてみろよ!」
「グラアッ!!」
「サイッ!!」
古代の翼と重戦車の咆哮が、クチバの空に高く響き渡った。