ポケットモンスター:オーバー・ザ・レジェンド 作:ガチャガチャクツワムシ
序盤からバトルは苛烈を極める。
ヒビキのライチュウ『コッペ』が【挑発】を決めるが、キョウのクロバットはまるで変化技を織り交ぜているかのような変幻自在の機動力でコッペを翻弄し、着実にダメージを蓄積させていく。
(やりにくいな……。流石は四天王だ)
焦りを見せず、ヒビキは好機を待った。
「コッペ! 【電撃波】!」
必中技で強引に一撃を見舞うが、同時に【挑発】が切れる。
「これは僥倖! クロバット、【追い風】!」
「一か八かだ! 【ばちばちアクセル】!!」
追い風を吹かせるため、一瞬だけ静止したクロバットの隙を逃さない。相棒技の超加速が激突し、クロバットを戦闘不能に追い込む。だが、戦場には既に凄まじい「風」が吹き荒れていた。
続くキョウのアーボックによる【ふいうち】を受け、コッペが沈む。
ヒビキが二番手に繰り出したのは、進化したばかりの重戦車──ドサイドン。
「ほう、兄と同じポケモンを持つか」
キョウの指示が飛ぶ。
「アーボック! 【とぐろを巻く】から【アクアテール】!」
「耐えろ、ドサイドン! 【地震】だ!」
攻撃力を高めた水の連撃がドサイドンの岩肌を叩く。だが、ドサイドンはそれを正面から受け止め、大地を揺らす一撃を返した。アーボックの【痛み分け】によって限界まで削られたが、最後はドサイドンの地力が勝り、二体目を突破する。
しかし、キョウが最後に放ったのは、誰もが予想だにしない「異形」であった。
「ゆけ! ハリーマン!」
「……え!? あれ、もう絶滅したと言われているハリーマンじゃないですか!」
知識豊富なセナが驚愕の声を上げる。ヒスイ地方に生息していたとされる、毒・悪タイプの進化形。
「毒・悪か……フーディンじゃ分が悪いな」
ヒビキは冷静にドサイドンに最後の一撃を託すが、ハリーマンの【どくどく】と【毒針千本】の猛攻の前にドサイドンは崩れ去った。
「ドサイドン、ありがとう。……最後はお前だ、ニドキング!」
ヒビキが最後に選んだのは、長く苦楽を共にしてきた相棒であった。
「ほぅ、この毒使いにあえて毒タイプを出すか……面白い! 【アクアブレイク】!」
「ニドキング! 【
激突の瞬間、フィールドに青白い火花と凍てつく冷気が爆ぜた。
「なんと!? 冷気の中に電撃を内包させておるのか!」
キョウが驚愕するのも無理はない。それは、冷気で水の動きを鈍らせ、内包した電撃で内部から破壊する、ヒビキが独自に編み出した属性融合技の一端。
「これが俺の隠し札の一つだ! 両腕でいけ! 【冷雷の拳】連撃!!」
「ならば【地獄突き】と【毒針千本】だ!」
刺と拳が複雑に交差する乱打戦。毒の針がニドキングの皮膚を焼き、氷の拳がハリーマンの肉体を削る。一歩も引かない死闘の中、ヒビキが勝負を仕掛けた。
「ニドキング! 尻尾で【大地の力】だ!!」
至近距離での爆破。自分さえも巻き込むその一撃が、砂塵を巻き上げる。
沈黙が流れる中、煙の向こうで最後に立っていたのは──。
「ニドォォォッ!!」
ボロボロになりながらも、勝利の咆哮を上げたニドキングの姿に、ヒビキは堪らず駆け寄りその巨体を抱きしめた。
「見事だ、ヒビキ! よくぞ本気の拙者を打ち倒した!」
キョウは潔く敗北を認め、忍びらしい所作で「ピンクバッジ」を差し出した。
「ありがとな、ニドキング。……最高のバトルだったよ」
手にしたバッジの重みは、四天王という壁を一つ越えた証。ヒビキの眼差しには、リーグ制覇を見据えた真の強者の光が宿っていた。
ポケスペで似たような描写を見た気がするので真似してみました。