問題児たちが異世界から来るそうですよ? ~ラスト・アーク~   作:三島溪山

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第十話

 黒焦げの奴らを渡した俺と白雪も黒ウサギと合流して奥の離れの中に入る。するとウザそうな声が聞こえてきた。

 

 「うわおっ!ウサギなんて初めて見たぜ!東側の、それに七桁にいるなんて思わなかったぜ!うちのコミュニティに来いよ。衣食住付きで毎晩面倒見てやるぜ?」

 

 下品な物言いや視線に黒ウサギは自らの身体を隠す仕草をし、耀は庇う様に黒ウサギの前に出る。

 

 「黒ウサギは私達のモノ」

 「そうですそうです!黒ウサギは“ノーネーム”の一員です。決して情婦にはなりません!」

 

 それはいいから本題に入ろうぜ。早く帰って眠りたいんだからよ。

 

 「ごほん!……今宵行われた“ペルセウス”のリーダールイオス様の部下の無礼の数々、放っては置けません!」

 「部下の無礼だって?」

 「“ペルセウス”が所有するヴァンパイアとその追手が“ノーネーム”の領地侵犯の件です!これが貴方の部下が侵犯した証です。ヴァンパイアの発言もとっています」

 

 黒ウサギは黒焦げ隊が持っていた旗印を掲げる。ルイオスとやらは笑みを崩さない。

 

 「この屈辱、許しがたきものなり!よって両コミュニティ同士のギフトゲームで決着をつけるほかありません」

 「あい、承知した。“主催者権限(ホストマスター)”の名の下に「嫌だ」―――」

 「―――なっ!」

 「それだけで決定的な証拠とかにはならないぜ?俺達の旗印を騙った愉快犯かもしれないしな」

 

 やっぱり白を切るか。後は店員さんの空気読み力だな。

 

 「吸血鬼の話も眉唾だぜ。元メンバーならいくらでも口裏合わせられるだろ?」

 「くっ!」

 

 それを言われると何も言えなくなる。直接口を割らせるしかないな。

 

 「白夜叉様」

 「何様だ?」

 「上層三桁のコミュニティ“ニーベルング”から苦情が届きました」

 「何だと!?」

 

 店員さんナイスタイミング&演技!

 

 「『夕暮れ時に侵入者の気配あり。全て迎撃すれば“ハデスの兜”と“ヘルメスの靴”ありて“サウザンドアイズ”の配下である“ペルセウス”の仕業と断定。“サウザンドアイズ”のリーダーに尋ねるも覚え無して単独と判断。“ペルセウス”のリーダーを引き渡さなければオーディンの槍が裁きを下す』と」

 「オーディンの槍ですって!?」

 「……」

 

 オーディンの槍。通称・グングニルと言い、必中かつ帰還の性質を持つ最強の神槍だ。そんなもの下層に投げればここら辺は滅びるだろう。勿論店員の嘘だが。迫真の演技に白夜叉も騙されている。十六夜は俺の笑みを見てか何となく察した様だ。

 

 「ルイオス!貴様とんでもないまぬけをしよったな!?あ奴らに旗を模されたという言い訳は通用せんぞ!」

 「は、はあっ!?俺はそんなこと命じてない!」

 「ほほう?では弁明でも申してみよ」

 「俺は只“ノーネーム”に行けって―――!?」

 「―――それじゃあ“ノーネーム”襲撃を認めるんだな?」

 

 俺の言葉にルイオスは口を塞ぐが時既に遅し。白夜叉も黒ウサギもキョトンとするだけで、十六夜は笑みを浮かべた。

 

 「無礼の証拠はお前が吐き出した。さて、どうやって解消するのかな?」

 「ぐっ!……仕方ない。一週間後、僕らの舞台区画専用のギフトゲームでギッタンギッタンにしてやる!」

 

 あくまで上から目線で離れを去るルイオス。俺は店員さんとハイタッチを交わす。それでやっと白夜叉と黒ウサギは気付いたようだ。

 

 「謹臣さん?まさかとは思いますけど、“ニーベルング”がどうのこうのは……」

 「ウ・ソ♪」

 「「ぬ、ぬがああああああーーーー!!」」

 

 騙されたのが悔しいのか肉食獣の如き咆哮を鳴らす黒ウサギ達。正直笑いを禁じ得ない。これは大草原不可避ですわwwwwww

 

 「睦め、この私まで騙すとは何事か!」

 「普段の行動を思い返す事です。そうすれば仕方がないと思う事でしょう」

 「ぐっ……」

 

 心当たりがあるのか言葉がつまる白夜叉。耀と黒ウサギも冷めた目で白夜叉を見つめる。

 

 「こほん!ほ、ほれお主らは“ペルセウス”のギフトゲームに向けて対策を練らなければならんだろう?」

 「……それもそうですね。皆さん帰りましょう」

 「へーい」

 「うん」

 

 足を帰途へと向かわせる俺達。しかし、後ろから声をかけられる。

 

 「あ、レティシアは置いて帰ってくれ」

 「……その方が良いか。じゃあほいっと」

 「な、投げるな。私は物じゃないんだぞ」

 「パンツ」

 「ぐっ……!」

 

 フフフ……。

 

 「パンツ……?」

 「さ、さあ“ペルセウス”のギフトゲームに向けて対策を練る為に早く帰った方が良いぞ?」

 「同じセリフだね……」

 

 誤魔化しだと分かっていながらも優しく“サウザンドアイズ”を去る俺達ってばマジ天使だわー(棒)

 

 

 

 *

 

 

 

 本拠に戻った俺達。もう夜も遅いのでそそくさと自分の部屋に戻ろうとするとロビーにはジンが立っていた。

 

 「おかえり黒ウサギ」

 「ジン坊っちゃん……どうしましたか?」

 「飛鳥さんが目覚めました」

 「え!?それは真ですか!?」

 

 黒ウサギと耀は急いで飛鳥の下に走り出す。対照的に俺達は立ち止まって顔を見合わせるだけだった。

 

 「俺らはここで解散」

 「怪我人に大人数で駆けつけるのもあれですからね」

 「それじゃあ自室に戻るか」

 

 それぞれ自分の部屋に戻る男集団。俺は自室に入ってすぐにベッドにダイブした。

 

 「お休み~……」

 「主よ」

 「うおっ!?……白雪?」

 

 背後から突然声が聞こえるから跳ね起きると白雪が立っていた。

 

 「自室に戻ったんじゃないのか?」

 「……聞きたい事があってな」

 

 二人きりでしか話せない事……?そんなに重要な話なのか。

 

 「好み、を聞いておきたくてな……」

 「好み……?」

 

 料理でもするのか……?まあコミュニティの手伝いをするなら称賛するね。

 

 「(料理の)好みねえ……基本的には何でも食えるが甘味があった方が良いな」

 「(子供から大人まで食えて)甘味……(甘やかす→母性ある女性)が好みなのか。大きさはどうだ?」

 「大きさ?まあ(たくさん食べたいし)大きい方が良いよな」

 「(よしっ、ストライクゾーン入っているぞ!)分かった。それでは明日な」

 「ああ」

 

 そう言って白雪は部屋から出て行った。何だったんだろうか……取り敢えず寝よう。

 

 

 

 *

 

 

 

 五桁に居を構えるとあるコミュニティの執務室。そこでは怒号が響いていた。

 

 「クソッ!舐めた真似しやがって!」

 

 ルイオスは喚き散らして一向に落ち着きを見せない。机の上に鎮座した書類の山はひらひらと舞い、装飾品の類は罅が入る。

 

 「こうなりゃギフトゲームでボロボロにしてやる……!」

 「そんなに上手くいくかな?」

 「誰だ!?」

 

 夜の執務室は緊急時以外で彼以外入室禁止である。それにもかかわらず、部屋にいる人物に警戒を覚える。

 

 「私は怪しいものではない……と言っても信じないでしょう」

 「当たり前だ!」

 「まあまあ落ち着いてください。ただ私は手助けに来たのです」

 「手助けだと……」

 

 胡散臭い男の言葉に引っかかるルイオス。普段ならこんな戯言聞く耳持たずだが状況が状況だった。怒りで一つの思考しか持てない彼に正常な判断など出来ない。

 

 「貴方が対戦する“ノーネーム”は神格持ちを隷属させている」

 「神格持ちをだと!?だが、俺には星霊が……」

 「全盛期の半分も出せない星霊が最強?」

 「くっ……」

 

 純然たる事実に眉をひそめるルイオス。神格持ちを倒せる実力があれば弱体化した星霊といい勝負するかもしれない。すると自分が戦場に立たねばならなくなる。元々命を懸ける勝負ではないのだ。

 

 「それに圧倒的な勝ち方をしないと貴方自身の腹の虫が治まらないだろう。だからこれを」

 「あ……?何だこれは?」

 「―――」

 

 夜は更けていく。一週間後、闘技場で咲くは血の花か、それとも―――。

 




艦これも明日でイベント終了か。自分はもう資源集めに没頭中。ドロップは朝雲、清霜、山雲、雲龍、朝霜、天津風、時津風、秋雲、初風、瑞鳳。浦風と401、磯風は諦めました(笑)
それと木曽改二と長門改とケッコンしました。金剛改二と千歳改二合わせて四人になりましたよ。次は比叡かな?
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