問題児たちが異世界から来るそうですよ? ~ラスト・アーク~ 作:三島溪山
誤字脱字があれば指摘の程よろしくお願いします。
それから俺達はそれほど時間をかけずに世界の果てが近くにある滝の傍までたどり着いた。
「逆廻」
「ああ、ここで間違いないぜ」
目の前の滝は今まで見た事のない壮大さと美しさを誇っていた。暫しの間魅入ってると突然滝の方から声が響いてきた。
『やれやれ、久しぶりの客人かと思えばただの小僧ではないか』
「大蛇か」
『我は神格を得た蛇……即ち蛇神である。それと同時にここら一帯を仕切る水神の眷属でもある』
「その眷属様が俺らみたいな小僧に一体何の用なんだ?」
『ここに辿り着いた者には我らの
困った事になった……そんな事はないか。俺も逆廻もこの蛇程度に試される様な実力の持ち主ではない。問題はどっちがやるか、だ。
「逆ま「十六夜でいい」……十六夜」
「言いたい事は分かっているぜ。だから言っておくが先攻は俺に譲れ」
「はあ……分かった」
『話し合いは終わったか。さて、どの試練を選ぶ?』
「ハハ、さっきから偉そうな口訊きやがって!俺らを試せるかどうか俺が試してやんよ!!」
十六夜は大地を凹ますかの様に
「チッ、大した事ねえな。見かけ倒しかよ」
「十六夜」
大蛇が倒れたせいで発生した巨大な水しぶきを避けきれなかった十六夜にタオルを投げる。
「お、気が利くじゃねえか」
「次は俺だ」
「あいつが立つ様ならな」
あいつとは無論大蛇の事だ。十六夜も自信があるのか大蛇が立ち上がるとはあまり思って無い様だ。まああのやられ様ではな。暫く大蛇が倒れている方向を見ているとピンクの髪をした黒ウサギらしき人物がやって来た。
「このあたりの筈……」
「あ?お前黒ウサギか。何で肩で息してんだ?」
「何でって……そりゃ御二方を追いかけてきたに決まってるですヨ!」
「……しかし結構速かったな」
「そうだな。俺に追いつける奴が早速二人もいるなんて箱庭って奴は相当面白そうだ」
「……!(確かに、黒ウサギが御二方に追いつくまで半刻もかかるなんて……)」
「……お」
滝の方向からのっそりと立ち上がる大蛇。巨躯に圧し掛かった水を押し退ける姿は蛇神と自称する事はある。
『まだ……まだ試練は終わってないぞ!!!!』
「へ、蛇神?ナンデアンナニオコッテラッシャルノデスカ?」
「片言になってんぞ。まあ強いて言うなら」
「ケンカ売って来たから返り討ちにしてやったとこか。十六夜がな」
「おいおい、お前「謹臣だ」……謹臣もやる気満々だったじゃねえか?」
「……否定はしない」
「否定してくださいヨ!」
黒ウサギが半泣きでこっちを見ている。罪悪感が全く湧かないどうしよう。
『この程度で我を倒せると思うたか!!』
怒りと共に風が水柱を立ち昇らせる。激流であろうあれが直撃すれば人間なんて五体バラバラの死体に成り下がってしまうだろう。ただ、俺らが普通の人間ならな。
「十六夜、選手交代だ」
「仕方ねえ。一発で倒せなかった俺の落ち度だな」
「戦う気満々なのです!?」
十六夜の了解を得て大蛇の正面に立つ。
『次は貴様か!』
「そうだね。まあ俺は十六夜とは違うから安心?していいよ」
『戯け!もう油断はせん!この一撃で貴様の最期を拝んでやろう!!』
「謹臣さん!」
大蛇の雄叫びが水の竜巻を数と勢いを増加させ、俺に襲い掛かってくる。その様はまるで生き物のうねりに似ていた。これが神格、神の力を得た生き物の力か。だが―――
「ふんっ!」
―――俺には通用せん。
「嘘っ!?」
『何だと!』
「ハハハ!おもしれぇじゃねえか!」
何条もの光の線が竜巻を貫いた。中央から分けられた竜巻は只の水に戻り湖に還る。そのうねりで発生した波を避けて大蛇に接近する!
「時間は有限だ。さっさと終わらせるぞ」
剣の腹で大蛇の頭を思いっきり叩く。脳への激しい衝撃は脳震盪を起こし、そのまま失神した大蛇は湖へと身体を沈めた。再び発生する浸水に俺は辟易するが十六夜の元に帰還した。
「……どうだ?」
「やっぱり面白い存在だな、謹臣は。今度戦わねえか?」
「やめておく。仲間内で争うのは嫌いだ」
「仲間……ねえ?」
十六夜は思う所があるのか物凄く悪い顔をしている。そのまま放心した黒ウサギに近付きスカートをめくる。
「白か……謹臣」
「ちっ、外れか。黒かと思ったのによ」
「キャアッ!?な、ななな何してるんですか!?」
「何って……なあ?」
「なあ?」
「言葉を発して下さいこのお馬鹿様!!」
子気味良いハリセンの音が周りに響く。全く痛くないなうん。
「全く!二百年守ってきた貞操を傷つける気ですか!?」
「婆かよ(絶対婚期逃してるパターンだわ)」
「本音と本音!?どっちかに建前を入れてくださいヨ!?」
「煩いぞ黒ウサギ」
ウガーと怒りを隠さない黒ウサギ。しかし、二百年はないわ。行き遅れ過ぎかなーって。
「黒ウサギ」
「ウー……はい?何でしょうか?」
「お前……何か隠してる事無いか?」
「!?」
突然の問いに黒ウサギは異常に驚く。その反応は分かり易いとしか言い様がない。
「その反応はダウトだぜ黒ウサギ。どうせ崖っぷちなんだろ?」
「……何で」
「何らかの理由で弱小になった黒ウサギのコミュニティは外界の人間に頼らざるを得なくなったと仮定すれば大体俺達が呼ばれた理由になるだろ。そもそも強かったら俺らを呼ぶ必要はないし、もし我の強い奴だったら不和の原因にしかなり得ないからな」
「……」
十六夜の推察に言葉がつまる黒ウサギ。空気も引き締まった感じがする。
「何故そんなに必死なのか理由があるんだよな?話してみろよ」
「……話せば協力していただけますか?」
「面白ければな」
「……まあ内容による」
「……分かりました。では、我がコミュニティの現状をお話ししましょう」
こうして黒ウサギのコミュニティの話が始まった。
*
「魔王、ねえ……」
話を聞くと黒ウサギのコミュニティは魔王と言う強制参加のギフトゲームをふっかける存在に目をつけられ、あるもの全て奪われたらしい。“ノーネーム”という名の通り、コミュニティネームさえも。
嘗て栄華を誇ったコミュニティも託児所になってしまい、収入なんて黒ウサギ頼り。昔のコミュニティを取り戻すためにコミュニティネームも改名しないまま三年目のシーズンを迎えているらしい。
「そんな愉快で凶悪で強大で全力でぶっ潰していい存在を倒していいなら入るっきゃねえだろ」
「ほ、本当でございますか!?」
「地に堕ちたコミュニティを再建するなんていう面白そうな話は他にねえだろ」
十六夜は“ノーネーム”に参加するみたいだ。若干下心がありそうな気もしないでもないが。
「で、謹臣はどうすんだ?」
「……」
「謹臣さん……」
「黒ウサギ、一つだけ約束を交わしてもらう」
「……約束、とは?」
「コミュニティを再建するまでの間、俺はお前の為に力を貸そう。その代償としてコミュニティ再建を決して諦めない事だ。これを誓ってもらう。いいな?」
「……はい!」
これだけは真面目にはっきりとさせておかないといけない。限りある時間は無為には出来ないのだ。俺には必ず終末がやって来るのだから。
「さて、世界の果てを見に行こうぜ」
「俺はここで待っておく。大蛇から商品を貰わないといけないしな。お目付け役も黒ウサギがするのだろう?」
「はい!次こそは逃がしませんヨ!」
「ヤハハ、もう逃げねえよ」
そう言うと十六夜達は世界の果てに歩き出す。その背中が見えなくなると同時に俺は虚空に向かって喋りだす。
「そろそろ狸寝入りは止めたらどうだ?」
『貴様……気付いていたのか?』
「そういう風に加減したからな」
脳を叩いたとはいえ、失神を起こす程度だ。それに神格があればダメージは軽減されるだろう。
「で?俺と十六夜はどうだった?どちらとも力を示したぞ」
『……それは認めなければなるまい。しかも貴様は水の竜巻を打ち破った。よってこれを貴様らに託そう』
手元が光ったと思うと樹の苗と花の蕾が現れた。それをそっと掌で受け止める。
「これは?」
『水樹の苗と水仙卵華の蕾だ。水を生み出す樹と浄水する華の成長前、と言った所か。箱庭の貴族の話によると水には困ってると考えたのでな』
「これが俺と十六夜の取り分か」
もっと派手な物を期待していたがまあいい。こういうのは俺の収集した物にもなかったしな。致死率100%の花粉を吐く花とか水晶で出来た木ならあるが。
『それは小僧の分だ。貴様のは別にある』
「は?」
……大蛇の賞品を聞いた途端、思った。何を考えているんだと。
艦これで大型建造(空母狙い)10回ぐらいしたら大鳳出た。翔鶴姉と瑞鳳ちゃんが欲しかったんだが……まあいいか。だが瑞鶴、
て め え だ け は 許 さ な い(迫真)
話変わってアニメ「艦これ」に期待してる?期待してるなら見ようぜ!