義体の少女と勝利の名 -プロト:ワールド-   作:mikadzuki

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[①-2],[①-3],[①-4]

[①-2]「国有化戦争」

企業が過半数を占めていたプロテリウムの権益を、国家が強制的に『接収』しようとして発生した、人類史上最悪の戦争。

国家からプロテリウム権益を守るため結成された「全企業連」と企業からプロテリウム権益を奪うために結成された「多国家連盟」、2つの巨大勢力が、己の利益のために全てを賭けた戦争は、プロテリウム技術による圧倒的な優位性を誇る「全企業連」が勝利し、国家は、事実上企業に支配されることとなった。

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[①-3]2059.4/9.09:45.”Eterna central district“

家を出て15分ほど歩き、「エテルナ」の中心部である「中央エテルナ地区」に到着した。さて、どうするものか。

ここ「中央エテルナ地区」は様々な商業施設に、集合住宅、おまけに企業の拠点まである文字どおり「エテルナ」の中央部となっている地区だ。大抵の探し物はここを探せば見つかる。私の職場もここにある。人口も多く、いつ行ってもにぎやかな場所だが、人が多い分、揉め事も多いらしい。

「危ないですので、離れてください!」

言ってるそばから何かあったようだ。

「フォー、ここで何があった?」

私は支援用AI「フォー」に質問してみる。

「フォー」は、私が開発したAIで、名前の由来は英語の「for」から来ている。我ながら素晴らしいネーミングセンスだ。

「今朝、予告状のような『書類』が送られてきており、警察が厳戒態勢を敷いているようです。」

朝の騒がしさの原因はどうやらこれのようだ。それにしても、この時代に紙の書類で予告状を送りつけてくるとは。

「詳しい内容は?」

「警察のデータベースには『太陽が最も明るく光る頃、多くの人に不幸が訪れる』と記されています。」

なんともひねりがなく直球な予告状だ。もっと色々無かったのだろうか?

しかし、犯人がここで何かをやろうとしていることは確かだ。もしそれがテロリズムまがいのことなのであれば…

「フォー、Orderに連絡して、出勤する。」__________________________________________

[①-4]「Order」。国有化戦争後に結成された組織であり、世界の治安維持を一手に担う組織。世界各地で活動しており、警察のデータベースや対応中の事件に介入できる権力を持つ。また、銃火器の発砲も可能である。

構成員は企業、または傭兵としてある程度の経験を積んだものから選出され、そこから実施される試験に合格した者だけで構成されており、強力なメンバーで構成されている。

さらに、各企業より技術援助を受けており、プロテリウム技術を活用した最新鋭の装備を使用することが可能である。

以上の要因より、純粋な戦力だけで見れば右に出る組織はいないと言えるだろう。

”2058年戦力分析書“

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