ドン・ドッコイヤーは左腕に星型のアザを持つ宇宙の勇者なんだ!
「……ここか」
俺はサツキを含めた情報部の2人を連れ、ある事務所の前まで来ていた。
「それで、ここに何の用があるの?ジョウくんがご飯を奢るから情報を隠匿してほしいって頼まれたけど」
「これから会うのは指名手配されてる生徒だからな。仮にも
「指名手配……大丈夫なの?争いにならない?」
「こっちが対応を間違えなければ問題ないさ」
そんじゃ早速、ノックしてもしもお〜〜〜し。
ココッコンッココンッコンッコンッ*1
コンッココンココンコンココンッ*2
それから少ししてドアが勢いよく開かれた
「うるさいわね!!ノックは4回でいいでしょっ!?」
赤髪のツノ付きの生徒が勢いよくドアを開けて出てきた。
彼女は陸八魔アル。ゲヘナ学園2年の脱走者で、便利屋68の社長で、前世からの俺の推しの1人だ。
「まったく、うちは配管工じゃなくて便利……屋……へっ??」
「よっ!」
俺の顔を認識したのか、次第に顔を青ざめさせ
「な……なななな、なっ、何ですってーーーーーー!!!???」
あ、いつも見る白目になった。
気のせいか例のBGMも聞こえる。
「どうしたの、社長?……ああ、そういうことね」
「あはは!どうしたのアルちゃん?風紀委員長でも来たのー?」
「わ、私の命に変えても殺してアル様たちは逃します!」
アルが悲鳴を上げたことを皮切りに、鬼方カヨコ*3、浅黄ムツキ*4、井草ハルカ*5の3人も出てきた。
「ムツキ、ハルカを抑えといて」
「はーい。ハルカちゃーん、ちょっと落ち着こうね〜」
こちらに向かってこようとするハルカを抑えるムツキ。
その隙にカヨコが状況説明をするようだ。
「風紀委員長よりも厄介なのが来たの。社長、追い返すよりも中に入れた方がマシだと思うけど、どうする?」
「はっ……!い、いいわ。受けて立とうじゃない!」
立場的に警戒はされているが、一応は入れてもらえるようでなにより。
────── ────── ──────
「それで、万魔殿の議長が
事務所の中に案内して私たちと対面するように座らせたのはいいけど、どういう風の吹き回しなのよ?
私たちを捕まえに来た……にしては無防備に見えるけれど……。
まさか、依頼人だとでもいうの?
「……ここは便利屋で、俺は極秘でここに来た。つまり、そういうことだ」
そう言って彼は口角を上げて怪しい笑みをしてくる。
こ、これはもしかして……。
「……よく分かったわ。ようこそ便利屋68へ。歓迎するわ、依頼者さん」
こちらも精一杯悪い顔をしてみせるけど、はやる気持ちを抑えるのに必死だわ。
本当に依頼人だった。
これよ、こういうのを待っていたのよ!
私たちをアウトローたらしめるような依頼者!
権力者が極秘の依頼をするなんて、まさにアウトローじゃない?
「なんだか、あの人ってアルちゃんと似た雰囲気になってない?」
「しっ、思ってても言わないの」
「わ、私はアル様が喜んでくださるのでしたらなんでも……」
……後ろでムツキたちが何か言ってるけど、気にしないわ。
「それで、どのような依頼を持ってきたのかしら?」
「クククッ、話が早くて助かる。*6だが、詳しくはこの映像を見てくれ」パチンッ
彼が指を鳴らすと、後ろにいた2人がプロジェクターを出して準備を始めたわ。
……なかなかカッコいいわね。今度真似してみようかしら。
なんて思っていると、準備が終わったのか空崎ジョウは懐から取り出した端末を操作してプロジェクターから映像が流れ始めたわね。
『便利屋68の諸君、初めまして。私はショッカーの首領、ドン・ドッコイヤーだ。この度は諸君らにあることをしてもらいたく、このメッセージを送らせてもらった』
「ドン・ドッコイヤー……」
影でよく見えないけど、おそらく2本のツノを生やした男は自らをそう名乗った。
私には分かるわ……。ただ者じゃないわね、この男。
名前からして
そんな人からの依頼なんて私も鼻が高いわ!
「ねえ、あの人って議長じゃないの?」
「社長が盛り上がってるんだから、今はまだ静かにしていよう」
『今回の依頼は『ある学園の戦力分析』だ。そいつらと戦い、どのような武器でどう立ち回るのかなどを調べて報告してもらいたい』
「へぇ、その学園って?」
『名は……アビドス高等学校』
……え?
それって、最近受けた依頼の襲撃先じゃない?
「ククッ……」*7
「ジョウくん、楽しそうね」
「こういうの好きそうですからね、あの方は」
向こうでも何か言ってるようだけど、それよりも依頼のことが気になるわ。
『奴らは少数ながら実力者揃いとは聞くが、どれほどの強さなのか恥ずかしながら把握できていないのだよ。それで、だ。同じく少数精鋭である君たちに依頼をしようという話になった。この依頼を受けてくれると嬉しいのだが、どうかね?』
「私たちは便利屋68。金さえ払ってくれれば受けた依頼は何でもやるわ。だから、報酬次第では受けてあげる」
『では、報酬についてはそこの者から話してもらうとしよう。良い返事を期待しているよ』
『『『『イーッ!』』』』
画面の側面から急に現れた人たち*8が突然、右腕を斜め前に突き出し甲高い掛け声を出したことを最後に、映し出された映像は黒くなって何も聞こえなくなった。
それに合わせて、正面に座っていた彼は口を開いた。
「さて、報酬の話だが……ひとまずは、こいつでどうかな?」
そう言って見せたのは、見覚えのある口座のカードと通帳、そしてそれに記載されている見覚えのある金額だった。
「これって……もしかして!」
「そうだ、お前の口座に入っていた金額と同額のものだ。もっとも、凍結された口座を見るだけで解除はしていないから、この通帳たちは俺が新たに作った別物だがな」
「そう……」
報酬の内容は確かに魅力的ね。
でも、仮にとはいえ私の口座が戻ってくるのは違うような気がする。
私はカッコいいアウトローになりたくて、
それが何?使えなくなった物を今更欲しがるなんて、カッコ悪いじゃない!
「報酬の件、たしかに魅力的だわ。でもね、私にそのカードは不要よ。渡すのはお金だけで十分」
「ほう、そりゃまたどうして」
どうしてと問われたので、さっき思ったことを口にする。
「私たちは今を生きるアウトローなのよ。たかが口座のひとつやふたつ、使えなくなった物を今更欲しがるなんて、そんなみっともない真似はしないわ」
「……へぇ」
言った……言ってやったわ。
ちょっとカッコつけすぎたかもしれないけど、もう引き返せないわ。
……でも、口座はさすがに惜しいわね。
「ククッ……クックックッ……アーッハッハッハッハァ!!!」
「な、なにがそんなにおかしいのよ?」
目の前の男が急に笑い出して怖いんだけど!?
「いやなに、流石だと思ってな。気に入った!今回の依頼、口座の話を無くす。その代わり、報告の内容次第で報酬を上乗せすることを約束しよう!」
「えっ?」
なんか急に急に気に入られちゃったわ!?
そんなに私がカッコよく見えたのかしら。
でも、まだ依頼を受けると決めたわけじゃないのよね。
口座のこととか、なにか怪しかったし。
「社長」コソッ
「なによ、カヨコ課長」
不意にカヨコが耳打ちをしてくる。
どうしたのかしら?
「今回の依頼、受けない方がいいと思う。口座のことも私たちを縛る意図があったように見えた」
「な!?」
「気づいてなかったんだ。とにかく、私からはそれだけ。気をつけて」
カヨコが言ったことが本当なら、やっぱり受けない方がいいわね……。
「話はもういいのか?」
「ええ。この依頼、受けないことにしたわ」
「なぜだ?」
「あなた、怪しいのよ。依頼の内容に対して提示した報酬が高すぎるわ。あなたのような人がこんなことをするなんて、なにか企んでいてもおかしくないもの」
「そうか……」
「ええ、だから他をあたって「この程度のことで退くのか。怖いのなら仕方ないな」
「……なんですって?」
「無理ならしょうがないと言ったんだ」
そう言って彼は肩をすくめる仕草を見せる。
私は思わず身を乗り出した。
「あちゃ〜。これは……」
「乗せられちゃうパターン、かな」
「あのね、私たちはどんなことも恐れないアウトローなの!怖い?無理?舐めないで!やってやるわよ!この程度の依頼、こなしてみせるわ!」
「それは頼もしい。ぜひ頼むよ」
「あっ……」
────── ────── ──────
事務所のあるビルから出る議長たちを窓から遠い目で眺める。
やってしまったわ……。
「結局こうなっちゃったか」
「め、命令してくだされば今からでも殺しに行きますが!」
「ハルカちゃーん。それはまだダメだよ〜」
ムツキの言うとおり、まだ戦いに行くべきではない。
あれでも風紀委員会のヒナに近い実力者。何の準備も無ければ無事に済むとは思えないわ。
「今回の依頼は先に受けた依頼のついでにできることだし、やれるだけやってみようか」
「くふふ、大変なことになっちゃったねー」
「仕方ないじゃない。バカにされたと思って、ついカッとなっちゃったんだから」
「あの人たち、アル様をバカにしたんですか!?やっぱり殺しに行き「はいはい、ハルカちゃんはちょーっと落ち着こうね〜」
そんなムツキとハルカのやり取りを横目に、この後やることを確認する。
「とにかく、相手の数は少なくても強さは未知数。万全を期して臨むわよ!」
「おー!」
「お、おー」
「おー」
この後、準備に金をかけすぎて困窮する便利屋68だった
────── ────── ──────
「ところで、さっきの映像のことなんだけど」
「あれ、おもしろかったよねー。イーッ!だって!」
「たしかに変だったけど、あれが何なのよ?」
「依頼の話をしてた男、あれ議長だよ」
「なっ、何ですってーーーーー!!!???」
ビルの外にまで聞こえたその叫びにジョウ議長は終始笑顔だったらしい。
【没案】これがサツキを連れてきた理由
没の理由:初対面でこれをやったら険悪になりそうだったから
ジョウ「なんだ、依頼がダブってちゃ受ける気が起きないってか?しょうがない……よし、行け!サツキ、さいみんじゅつ!」
サツキ「わかったわ、ジョウくん!」
サツキ「あなたが陸八魔アルちゃんね。コレを見なさい。あなたはだんだんジョウくんの言うことを聞きたくな〜る。聞きたくな〜る」
ジョウ「ククク……うちのサツキの催眠術はすごいぞ。マコト副議長に効いたからな*1」
カヨコ「バカなの?」
アル「くっ……こんなものが通じる私じゃないわ!」
アル「はい。ジョウさまの命令にしたがいます」
ハルカ「アルさまー!?」
ハルカ「許さない許さない許さない!」
このあとボコボコにされたジョウ
サツキに元に戻すよう指示
脚注で仮面ライダーのアイテムや、生徒の簡易的な説明など、今後も入れるかどうか
-
仮面ライダーだけ入れる
-
ブルアカだけ入れる
-
両方入れる
-
両方入れない
-
どちらでもいい