ヒナの兄はG3になりたい   作:曽流斗

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(作文を書く能力が低く時間がかかってしまった)非力な私を許してくれ。

サブタイトルを「Welcome to Blast(爆風) city」にするか悩んだけどこっちの方がわかりやすい気がした。
英語が変なことに関してはツッコまないでくれ……。


01話.Welcome to Gehenna city:事件の予感

 

 

ゲヘナ自治区で暴れていたエルエルヘルメット団は風紀委員が来ないことをこれ幸いと暴れ回っていた。

 

「オラオラ!金だせやぁ!」

「ヒィィ……!」

 

今日は都合がいいことにゲヘナ学園の温泉開発部、給食部、そして便利屋68が各地で騒動を起こしていた。

だから風紀委員は対応に追われて後から暴れたヘルメット団に人員を十分に割くこともできず戦力不足のまま少数で挑むことになり、返り討ちとなった結果、こうして好きにさせてしまっているのだ。

だが、あんまり暴れすぎて油断をしていると風紀委員の主だった戦力である銀鏡イオリや空崎ヒナがやってくるかもしれない。

銀鏡イオリはまだいい、あいつは直上的だし団員の数が減っても逃げられる可能性はあるから。

でも空崎ヒナはダメだ……ゲヘナ最強の彼女から逃げられるとは到底思えない。

はやる気持ちを抑え、撤収命令を下そうとする私に部下からの一報が入る。

 

「リーダー、こっちに何か変なのが来ますぜ」

「何かってなんだ?」

「それが……サイレン鳴らした白バイが1台だけで来てるんでさぁ。ヴァルキューレが来るにしても単体なわけないしょうし、変だと思いまして……風紀委員からの増援ですかね?」

 

増援でももっと数をよこすだろう。

あれじゃないだろうか……トリニティだかなんだかにあるあの……自警団とやらだったか、あっちだって片手で数えられるぐらいの人数じゃなかっただろうか。

 

「増援というよりは単なる物好きがたまたまこっちに巡回してたんじゃないか?」

「そういうもんですか」

「きっとそうに違いない。数はこっちが多いんだ。相手がひとりだってんなら、とっちめて金目のもん貰って景気よく帰るとしようか!」

「わかりやした!みんなに伝えてきやす!」

 

部下がそう意気込んで他のメンバーの元に向かい、その後に何人かが白バイの元に向かっていく。

 

部下たちが白バイの奴と言葉を交わし、抵抗をしたのか銃声と共に部下が一人倒れた。

やっぱり増援だったのか……?そう考えていると白バイの奴がバイクから降りてきた。

その見た目はオートマタに見えるが、他のオートマタとは何か違って見える。

全体的には青く、関節部分は黒であり、大きい目はオレンジ色。頭部の3本角と口元、上半身の前面が銀色。

そして腰には赤いランプが点いている銀色のベルトが備わっていた。

右手には自動小銃を持っていて、それと……よく見たらヘイローがあるらしく、それっぽい物が頭の上に浮かんている。

ということはオートマタじゃないのか……?

そんなことを考えていると、奴は声を上げた。

 

「風紀委員会の要請で来た者だ。選べ……おとなしくお縄につくか、それとも痛い目を見るか……!」

 

要請で来たってことは、あいつらの助っ人か!

だとしたらマズい……時間をかけ過ぎたら他の風紀委員たちが来るかもしれない。

ここは早くケリをつけて退散した方がいいな。

 

「ふざけるな!数はこっちは上なんだ!お前をぶっ倒して景気良く帰ってやるよぉ!やっちまえお前らーッ!」

「おーっ!」

 

「……そうか」

 

戦いは始まった。

 

 

────── ────── ──────

 

 

イロハたちより早く現場に着いた俺は、暴れていたヘルメット団にダメ元で降伏してくれないか尋ねたが……

 

「……そうか」

 

ダメでした。

まぁ中に入ってる俺の知名度はあるだろうけど、この姿でだと初陣な訳だし舐められても仕方がないのか。

 

そんなことを考えている間にヘルメット団たちがこっちに向けて銃を撃ってくる。

わざわざ当たる理由も無いので、回避しつつも手に持った自動小銃『GM-01〈スコーピオン〉』で撃ってきた奴らに向けて撃ち返し気絶させていった。

 

「やべぇ……あいつの銃は威力が高い!物陰に隠れろ!」

 

リーダーがそう言うや否や、一部を残して看板や車の陰に隠れて撃ってくるようになった。

手に持ってるスコーピオンの弾は徹甲弾だし、大体の物は貫通するから問題は無いのだが……弾も勿体無いし、アレを使うか。

 

銃弾が時折掠りながらも乗ってきたバイクの元に向かい、中に収納されていた剣『GS-03〈デストロイヤー〉』を右腕に装着した。

 

『GS-03……Active!』

 

装着したことを剣が反応し、マスクに使用可能の音声が流れた途端に折りたたまれていた刃が展開される。

そしてグリップを握りしめると、僅かに振動音が鳴っていることを確認し、左手に持ち直した自動小銃と共に敵に向かっていく。

 

車の影に隠れた2人に向かっていき、持っていた剣を振り下ろす。

するとどうだ……車はバターになったかのように何の抵抗も無くスルリと切れていった。

 

「「ひぇっ」」

 

視線が切断面と剣を行き来するヘルメット団に脅しも兼ねて説明をひとつ。

 

「コイツはな、超高周波振動……すごく細かく振動することで色んな物を切れるようになってるんだ。すごいだろ」

バンバンッ

「「ぐえ!」」

 

唖然としている奴らに銃弾を喰らわせて気絶させる。

そんな場面を見ていたヘルメット団たちが怯えるかのように銃を撃ちまくってくるので回避する。

向こうが弾切れを起こした途端に再び接近して行き、さっきと同じことを繰り返していく。

 

 

────── ────── ──────

 

 

「な、なんなんだ……なんなんだお前はよぉ!」

 

私たちは風紀委員も返り討ちにできるエルエルヘルメット団だぞ!

なんでたかが1人に全滅されなくちゃならないんだ!ふざけんな!

 

そう怒りながら撃ちまくっても避けるわ剣で弾かれるわで当たりゃしない……もうやだ!

悪態を吐きまくっても事態が良くなることもなく、奴はとうとう私の目の前にやってきた。

こいつはまさか……

 

ここまで近づかれてようやく気づいた。

こいつの左胸に万魔殿のエンブレムが付いてやがる!

ゲヘナの万魔殿で高い戦闘力を持ってる奴って言ったら……あいつしかいないじゃないか!

けど、確かあいつは……

 

「聞いたことがあるぞ。万魔殿には強かったけど弱くなった議長サマがいるって……!大変だよなぁ?そんなスーツ着ても、かつての力なんて何処にもないのにさッ!」

 

これでちょっとでも怒って油断してくれたら、いいのが1発くらい入るんじゃないか?

淡い期待を持っていると、奴は呆れるかのようにため息を吐いた。

 

「哀れだなぁ。本気で言ってンなら抱きしめたくなっちまうくらい哀れだ。確かに俺はあの日から弱くなった。今じゃ戦闘力もスーツで補ってる。でもよォ、俺が弱くなったところで、別にお前が強くなった訳じゃあねェだろうがよォ!?」

 

「ッ!!」

 

虎の尾を踏んだのか、それとも逆鱗に触れたのか、急に奴の威圧感が増し、こちらに銃口を向けてきた。

 

「う、うわああああああッ!」

 

先に撃ってはみたがダメだった。

確かに弾は当たったが、奴のスーツの装甲に弾かれて擦り傷もできやしなかった。

 

「終わりだ」

 

 

バンッ

 

 

────── ────── ──────

 

 

ヘルメット団を制圧した俺はリーダーらしき奴をロープで縛っていた。

 

ちゃうねん。

このスーツを着てるからには少しはヒーローらしく振舞おうと思ったんだけど、テンション上がっちゃって変な感じになっちゃったんよ。

しかも相手の子がいい感じに煽ってくれちゃったもんだから、つい某一方通行さんみたいなこと言い放っちゃった。

 

やっぱ見た目や能力を真似ても、俺じゃ『もどき』が精々なのかねぇ……。

 

そんな自己嫌悪に陥っている最中、後ろから追ってきてたGトレーラーがようやく到着した。

 

Gトレーラーが止まると、金髪の小さな子が真っ先にコッチにやってきて、少し遅れて赤髪の子もやってきた。

 

「ジョウ先輩お疲れさま!ケガしてない?」

「平気だぞイブキ。俺はこの通りピンピンしてるからな!」

 

この子は丹花イブキ。

齢11歳にして飛び級でゲヘナ学園に来た天才少女だ。

賢いのだが年相応な面が強く出ているので万魔殿の議員たちに結構可愛がられている。

 

「お疲れ様です、ジョウ議長。今回はこれで全部でしょうか?」

「そうだな……これで全部だよ、イロハ」

「わかりました。では、他の生徒に指示を出してきますね」

「いつもすまんね」

「いえ、これが私の仕事ですので」

 

そしてこの子は棗イロハ。

通称ゲヘナアカモップと呼ばれるくらいにモフモフした長い赤髪を持っているのが特徴だ。

サボり魔だがやることはちゃんとやるので重宝しているぞ!

 

そんなやり取りをしていると、遠くからやってくる人影が見えた。

 

あれは……。

 

「来てくれたのね、兄さん」

「ヒナちゃん!来てくれたのか!」

「……いつも言ってるけど『ちゃん』付けはやめてって言ってるでしょ」

「俺にとってヒナちゃんはいつまでも可愛い妹だから仕方ないだろ!」

 

妹であるヒナは身長は140センチ前半と低いが、俺と同じで髪色もツノの配色も同じで更に立派な翼まである。

俺の最愛の妹だ。

雷帝との件で俺が倒れた時だって、自分も忙しく辛いだろうに頑張ってくれてたんだし、ここまで尽くしてくれても返さないなんて兄が廃るってものだよ!

 

「はぁ……まあいいわ。それで、こっちはもう片がついたってことでいいのかしら?こっちはやることが済んでるから、手伝うことはできるけど」

 

「そうだな……だったらヒナちゃんはイロハたちと一緒に不良どもの護送を頼む。俺は仕事をやり残してるからな……先に戻って終わらせてくるよ」

「ええ。気をつけてね、兄さん」

 

そう言ってイロハたちの元に向かっているヒナちゃんを名残り惜しく見送りながら、学園へと戻っていったのだが──

 

 

────── ────── ──────

 

 

「「あっ……」」

 

帰ったらマコトが判子を持って何かの書類に判を押そうとしていた。

 

「コホン……こ、これはこれは議長殿。随分とお早いお帰りで、ご無事でなによりだよ」

「心配してくれるいい部下を持って俺も嬉しいよ。ところでその持っている物はなんだ?」「えーと、これはだな……」

「フンッ!」

「あっ!!」

 

なにか弁明しようとしているが、その隙に近づきあいつの手元にあった書類をぶんどった。

マコトのことだ、よからぬことでも企んでいる可能性が高い。

そうじゃないと僅かな希望を持ちながら奪った書類を見てみるとそこには……

 

出動前に却下していたことを伝えていた案だった。

内容は変わらず風紀委員の不利になるようなものが書かれていた……。

 

お前これに判を押そうと…………

 

「こんの……バカマコトがぁぁぁッ!!!」

「ぎゃあああああああっ!?!!?」

 

 

 

この日、ゲヘナから男女の叫びと鈍い音が響いたという。

 

 

 




初投稿な上に拙い文章でも気に入ってくださっている方々や他にも読んでくださっている方々に心からの感謝を……!

この作品は毎週日曜の午前8時30分の投稿を予定しております。

でも作文が苦手なので遅れたら申し訳ないです……。
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