ヒナの兄はG3になりたい   作:曽流斗

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アビドスノーワンの見た目?
ロックマンエグゼ6のファルザービースト(超獣化)がすごく獣っぽい見た目になって、頭が隼になって、包帯まみれになって、右腕がビナーになった状態をイメージしたらいいと思う

実は、プロローグの04話の後書きに書いてた「怪物は2回出た」の1回はコイツ



A10話.アンブレイカブル・ホルス

 

 

それは、風紀委員会がアビドス襲撃した日から数日経った日のことだった。

 

ピロンッ

 

「ん?」

 

ホシノからモモトークのメッセージか。

あいつ、普段は連絡しないくせにどういう要件だ?

 

 

──────

 

〈ホシノ〉

[今夜、時間ある?]

 

〈ジョウ〉

[…どういうことだってばよ?]

[時間はあるけどさ]

 

〈ホシノ〉

[じゃあ、アビドス高校の校門前に来て]

 

──────

 

 

……?さっぱり分からない。

原作だとこんなイベントは無かったはずだぞ?

 

原作の物語だとたしか……

1.風紀委員会と戦った後に、アビドスの自治区が実は校舎とその周辺までしか無かったことを知る。

2.ヒナちゃんからの情報でアビドスの砂漠に行ったら基地が建ってて、そこの不法侵入者としてカイザーからアビドスに法外な利子を罰として与えられた。

3.今まで利子をギリギリ支払えてたのに、その件で首が完全に回らなくなってしまい、ホシノが自分自身を犠牲にしてアビドスの借金の負担をどうにか軽くしようとする。

4.それによりアビドスを潰す隙が生まれたと思ったカイザーを逆に攻め、ホシノを救出することで事態が好転する。

 

……っていうのが本来の話の流れだったはずだ。

だから今は、ホシノはカイザーの管理する土地に囚われているはずだ。

 

残る対策委員会編での俺の出番は、せいぜいがホシノ救出作戦で協力するヒナちゃんに着いていくくらいなものだと思っていたんだが……本当に何があった?

 

 

────── ────── ──────

 

 

まぁ、気になったから校門の前に来たわけですが。

いったい何が起こるのやら……。

 

はっ!?……まさか、今まで土地代として金を支払っていた理由がバレて、「支援してくれてありがとう」みたいなこと言われて告白される流れとか!?

 

俺ってば、ヒナちゃんに似て結構いい顔してるし?なんなら土地も金も持ってるから資金力は高いし優良物件では?

やべっ、緊張してきた……。

 

ちょっと男子ぃー、恥ずかしいからやめなー!

なんて言われても収まるかどうか怪しいぞ。おのれ高校生ボディー……興奮が抑え切れないじゃないか!

 

 

 

 

 

 

 

なんてな。

 

 

 

 

 

 

 

目の前に迫ってきた前蹴りを右手で掴み、投げ飛ばす。

空いていた左手で自動小銃を構え、臨戦体制に入る。

 

「ずいぶんと情熱的なご挨拶じゃねぇか。そんなに俺のツラが恋しかったか?」

 

 

 

 

 

「なぁ、ホシノ?」

 

 

 

 

 

奇襲してきた下手人を投げ飛ばした方向を見やる。

そこには、普段の装いに加え、ハンドガンを胸元に携帯できる防弾チョッキなどを装備したポニーテールのホシノ*1が着地の姿勢をとっていた。

 

「うるさい。君には聞きたいことがたくさんあるんだ。だからさ、黙って倒されてよ」

「断る。おとなしく怪我を受け入れるなんてのは趣味じゃないっての。ほら、話を聞いてやるから言ってみ?」

「……君が……」

「うんうん」

「君が、あ(・)の(・)怪(・)物(・)を作っておいてなにをっ!!!」

「はっ?怪物?……ぐあッ!」

 

俺のせいで激昂したらしいホシノが、急接近し土手っ腹にショットガンを撃ち込んできやがった……!

クッソ痛ぇ!!!

 

「がッ……はぁ……落ち着けホシノ!何があった?!」

「うるさいっ!」

 

あまりの衝撃に心身ともに吹き飛ばされそうになったが、なんとか堪えて問いかけてみる。

だが、頑なにに彼女は俺を倒してから聞くの一点張りのようだ。

 

しかし、どうして急に俺を倒すことにしたんだ?

しかも俺が怪物を作ったって……心当たりが無いわけではないが……。

 

 

 

……ははぁーん?これ、黒服から何か聞かされたな?

あいつのことだ。以前、俺に関する調べものを頼んだ時に手に入れた情報をエサに、ホシノに契約を迫ったな?

 

となれば話は1つだ。

ホシノをおとなしくさせて、黒服に詳しい話を吐かせる。これに限る。

 

……そのホシノをおとなしくさせるのがクソゲーレベルの理不尽難易度なんだがな!

 

「……ったく。黒服め……面倒なことしやがって」

「やっぱり黒服と繋がってたんだ。それも君の口から聞かせてもらうよ!」

 

俺の口を割らせることが正解だと言わんばかりに突進してくるイノシシホルス。

そんなさ、俺を格下だと言うような戦法じゃ足元を掬われるぞ。

 

「うるせぇ!全力で抵抗してやるから覚悟しておけよ!」

 

赤いカプセル*2を取り出し、の中心部分を回して自らの筋力を上げる。

これで、キヴォトス最強クラスのホシノと殴り合えるようになった。

 

すぐ側まで迫ってきたホシノに向け、増強した筋力でのシンバルキック*3を繰り出す。

 

ホシノは危機を感じて盾を構えるも、そんなのお構い無しに蹴り抜き、盾ごと彼女をぶっ飛ばす。

 

距離が離れたことで、ようやくア(・)レ(・)を装備する時間ができた。

その隙を逃さぬよう、懐からGバックルをすかさず取り出し、音声による認証コードを入力する。

 

「G3システム、起動ッ!」

『認証。資格者、空崎ジョウ。G3システム、起動します』

 

認証したシステム音声と共に、ドローンがG3の装備を俺の足や腕、胴体などに向けて運ばれていく。

 

「っ!!させないっ!」

「それこそ、俺がさせない」

 

ホシノが俺とドローンに向けて手榴弾を投げて妨害しようとするが、そういうのは予想できてるんだよ!

 

今度は緑色のカプセル*4の中心部分を回し、俺ごとドローンを守るようにバリアを張る。

夢と違って神秘がごっそり減るが、必要経費と割り切ろう。

 

「うそ……!?いや、まだ……!」

 

不可思議な現象を目の当たりにした彼女は動揺するも、着々と装備されていく俺を見てすぐに持ち直し、ショットガンでバリアを壊そうとする。

 

だが、もう遅い。

 

「G3システム……装着完了」

 

ドローンに運ばれた『仮面』を被り、装着が完了した。

 

「もうお前だけのステージじゃない。ここからは俺たちのステージだ!」

 

 

────── ────── ──────

 

 

私は今、ゲヘナの議長(空崎ジョウ)と戦っている。

彼とは2年くらい前からの知り合いで、学生としてはそれなりに長く関わっていると思う。

 

彼の今(・)の強さは、シロコちゃんと私の間くらいだと思う。その彼が近接戦の技術を高いレベルで活かしているから、受け身寄りだったけと私と戦うことはできた。

 

それが今はどうだ。

 

「はっはぁー!さっきまでの威勢はどうした、小鳥ちゃんよぉ!!」

「小鳥じゃない、小鳥遊(たかなし)だっ!」

 

やり辛い。

 

その一言に尽きる。

装甲を纏ったことで、総合的な強さは強さは私と同じくらいになったと思う。でも、そこに高い近接戦の技術を加えたら話は別だ。自分の速さや固さ、それと……少し気にしてるけど、体の小ささを活かしてなんとか優位に立てている。

 

そのはずなのに、倒せない。

 

正面から仕掛ける。ダメ。先読みされて捕まりそうになった。

足払いで転倒を狙う。ダメ。ビクともしなかった。

盾ごと全力で突進する。ダメ。逸らされた。

 

馬鹿正直に挑んでも、私と同等以上の固さと、私以上の力強さがあるから、明確に勝っている体の小ささと速さで戦うしかない。

 

だったら……。

 

盾を構えながら近づく……フリをして彼に向けて盾を蹴り飛ばし、視界を塞ぐ。

その隙に後ろに回り込んで死角から撃とうとするけど、読んでいたのか左太腿に装備していた棒*5を取り出して、銃身を叩いて逸らそうとしてきたから、お構い無しに撃つ。

それと同時に棒が銃身に当たったけど、気にせず撃ち続けようとして違和感を感じる。まるで痺れるような……っ!

 

「ちっ!!」

 

急いで銃を地面に突き立て電(・)気(・)を逃す。

 

危なかった……硬直してたから撃たれた衝撃で動けないのかと思ったら、動く必要が無かっただけだったんだ。

 

私がダメージを受けにくいことを見越して、私に通用するまで銃を経由して電気を流す腹積もりだったようだ。

痺れのせいか、指が少し震える。

 

「気付いたか。さすがはアビドス最強。こういう時のために、お前がいる前ではただの警棒としてしか使わなかったんだがな」

「……うるさい」

 

至近距離で撃たれたにも関わらず、何でもなかったかのような声で話しかけてくる。

シロコちゃんでも気絶するような一撃だったのに……自信なくなっちゃうな。

 

「……で、どうするんだ?有効打はほとんど無いように見えるが、降参するか?」

「うるさいっ!!」

 

こいつを倒すなら、ア(・)レ(・)をやるしかないのだろうか。

いつかユメ先輩をあの怪物から助けたいと思って身につけた、今までの自分を置き去りにするような、あの力を。

 

でもさ……もう、いいよね。

私に残された猶予はもう無い。

 

それに……

 

 

 

ここまでやっても大丈夫なら……

壊そうとしても大丈夫だよね

 

 

 

「はぁ……。君が凄く強いのはよく分かったよ。今までだとさ、ここまでしなくてもケンカが終わるんだけど……そんなに強いんだったら私も全部を出さなくちゃね」

「……へぇ」

 

彼が引いてる気がするけど気にしないようにしよう。

 

今からやることは、集中しないとできないから。

 

「いくよ。

 

 

 

神秘……解放!!」

 

 

 

眠っている力を引き出す感覚と共に解放の宣言をした途端、体の奥底から神秘が溢れ出る。

体の感覚が研ぎ澄まされて、力が強くなって、固さも速さも段違いに上がった。

これなら彼にダメージを与えるのに苦労はしないだろう。

 

その証拠に

 

「がッ!!?」

 

走ってお腹を蹴っただけなのに、今までが嘘のように碌な防御もできないまま、空のペットボトルを蹴り飛ばしたような吹き飛び方をしていた。

 

まだ終わらないよね。

 

指の震えも治った。

地面に落ちた盾と銃を回収してから彼が吹き飛んだ先に向けて歩き出す。

 

 

────── ────── ──────

 

 

マジかよ。

 

G3の防御力をあっさり貫通したことと急な強化に対する驚きのダブルパンチという、あまりの衝撃に体を動かせなかった。

 

『神秘解放』

 

原作だと『神名文字』という、生徒の神秘が詰まったアイテムで強化する時に使われる名称だ。

 

この世界だと、才能のある生徒の中で更に上澄みの連中が身につけられる、一時的な強化方法になっている。

俺の知っている範囲だと、雷帝、ヒナちゃん、マコト(限られた状況のみ)、それと俺だけだった。

あいつも戦闘力では上澄みも上澄みだから可能だとは思ってたけど、本当にやりやがった。

 

このまま戦っても千日手からのG3のバッテリー切れで負ける可能性が高かったから、一か八かで降参を促してみたが……それが仇となって厄介な状態にしてしまったようだ……。

 

さて、困ったことになったぞ。

今の俺は雷帝との決着をつけた時に弱体化したからか、神秘解放ができなくなっている。

そんな俺が今のホシノと戦っても、一時的な強化が終わるまで耐える以外に勝ち目は無い。

 

今のままだったらな。

 

「お待たせ」

 

なんて考えていると、ホシノがこちらに辿り着いたようだ。

 

「ああ、待ってたぞ。待ちすぎて眠かったから気付け薬でも使おうかと思ってた」

 

ある物を取り出す。

それは、桃色に淡く輝く結晶だった。

 

「なにそれ?」

「神名のカケラ。か(・)つ(・)て(・)の(・)俺(・)が何かに使えるかもしれないと思って作った、俺専用のアイテムだ。それを、こうするッ!」

 

カケラを握り潰すと、拳から桃色のオーラのようなものが現れ、俺の全身を纏うように移動していく。

 

これで、さっき消耗しまくった神秘も回復し、少しだけ強くなった。

それでも、神秘が満たされただけで、神名解放もできないので力がまだ足りていないまま。

 

「何をしたのかよく分からないけど無駄だよ。今の私は、誰にも負けないから」

「分かるぞ、その気持ち。全能感とでも言えばいいのか、なんでもできるって気になるよな。でもな、そんなのは幻想だ……それを今から証明する」

 

確かに足りていない……。

だが、神名解放の代わりになる力は手にしている。

 

改めてホシノと向き合い、構える。

 

 

「さあ、ステージを再開させようか」

 

 

*1:
小鳥遊ホシノ(臨戦)。ホシノが本気を出した姿。

*2:
インパクトカプセム。夢の力で肉体を強化する。この作品だと使用に神秘を消費し、夢と現実で消費する量が異なる。

*3:
特撮と縁のある歌手の技。高いところにあるシンバルを回し蹴りで蹴り抜く。

*4:
バリアカプセム。夢の力で任意の場所にバリアを張れる。この作品だと神秘を消費し、夢と現実で消費する量が異なる。

*5:
ガードアクセラー。ガードチェイサーの右ハンドルを兼ねた起動キーであり、伸縮可能なスタンロッド。





ここだけの話、この小説の神名解放は後付け設定

【2人の心境】
ジョウ→ホシノ
あまねく奇跡が訪れない可能性があると懸念し、深く関わらないことを選択。
その結果、生き残るかもしれなかった梔子ユメを見殺しにしたと勝手に責任を感じている。
アビドスの借金問題はなんとか介入できないかと考え行き着いたのが、砂漠の砂を材料にすることでの土地の使用料と称した金銭的な支援。

ホシノ→ジョウ
土地の使用料と称して定期的に金を払ってくる変なやつ。
ユメ先輩が生徒会にいた頃から払ってきていたので、自分も受け取るようにしていただけ。
土地のこと何も知らなかったけど、ユメ先輩なら何か知っていたのかもしれない。
黒服から話を聞き、どうにかしたいと思ってる。


次回の更新は、オリジナルフォーム有りと無しの話を投稿するため、9月19日と20日か、9月26日と27日に投稿予定となります。

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仮面ライダーのアイテムを使った場面とかをある程度省略した方がいいと思いますか?

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