それはそれとして変に筆が乗っちゃって区切る所を作れなかったから更に時間がかかっただけなんだスマナイ!
でも高評価とかお気に入りとかしおりとか感想くれたら嬉しいな!
2種類あった前回の11話について:
ホシノが負けそうになった理由は初見殺しが多かったからなので、同じ姿で再戦したらホシノが勝つ確率の方が高くなる。
私、小鳥遊ホシノは、空崎ジョウを倒して思案していた。
だから、1度倒して抵抗できないようにしてから情報を聞き出す必要があった。
「さて、ようやくおとなしくさせたけど、どうやって聞き出そうかなー」
黒服から貰った時間の中でやっと彼を倒したんだ。時間が許されている内に、彼から情報を聞き出さなきゃ。
でも、何か引っ掛かるんだよね。
何だったかな?
「……あれ?」
そういえば戦う前、彼はなんて言ってた?
『話を聞いてやる』『落ち着けホシノ!』『全力で抵抗してやる』
……少なくとも、ユメ先輩を襲った怪物の黒幕が言うような言葉じゃない気がする……。
アレが本音だとしたら……もしかして、やっちゃった……?
「あ、あはは……謝ったら許してくれるかな」
あとは何ができるだろうか。
……膝枕したらいいかな?
私、小鳥遊ホシノは、空崎ジョウを倒して途方に暮れていた。
────── ────── ──────
「あ、起きた?」
「……どれくらい寝てた?」
「20分くらいかな〜」
「で、この状況は?」
ホシノの顔が近いし後頭部に柔らかい感触がある。
これはまさか……伝説の膝枕というものなのか!?
「地面に寝かせたままっていうのもどうかと思ったからね。防弾チョッキを枕にするのも変だし、後はこれしか無かったんだよね。でも、ノノミちゃんみたいな快適さが無いのは勘弁してほしいかな」
「そんなことは無いさ。せっかくの機会だから堪能させてもらうぞ」
「……今すぐ離れるか、その口を閉じるか、選ばせてあげるよ」
「……ゴメンて」
顔をホシノの腹の方に向けようとすると、目をギラつかせながら半目になり、こめかみにハンドガンを突きつけてくる。
ほんとゴメンてホルスちゃん……。
「それで?さっきまで問答無用で襲いかかってきておいて膝枕だなんて、どういった心変わりなんだ?」
「うぐっ!あれは出来心というか……嫉妬と、八つ当たり?」
「…………」
片手ででホルスの頬を挟み込む。
ふざけんなよバカホルス。
「よくそんな理由で呼び出しやがりましたわね!?それでこんな夜遅くに呼び出されて?挙げ句の果てに貴重な神名のカケラを使わされて?はぁ?ぶっ飛ばしますでございますわよ!!?」
「
黒服から何を聞かされたか知らないが、八つ当たりでキヴォトス最強クラスから襲われるのは勘弁してほしいんだが!?
まぁでも、当の本人はさっきと比べて落ち着いてるみたいだし、話が進まないから思ってたよりもちもちしてなかった頬から手を離す。
「本当にごめんね。そんなに取り乱すなんて思わなかったよ」
「それほど貴重なんだよ。あのカケラはな」
「その『神名のカケラ』って結局何だったの?パワーアップかエネルギー回復みたいな効果だったりするの?」
「ほぼ何でもできる」
「え?」
突拍子もないことを言われて呆然としているが概ね事実だ。
「大抵のことができるんだよ。理屈はよく分からないが、俺にはそういう力を持っていてな。神秘を機械のプログラムに組み込む物を作ったり、具体的な構造を知らなくても武器を作れたりできる。あぁ、そういえば金を作ったこともあったな。」
「もしもしヴァルキューレ?ここに偽札を作った大バカが───」
「待て待て待て!?合法になってるんだよ!なぜかな!ちゃんと連邦生徒会長のお墨付きだぞ!」
然るべき所に通報するんじゃねぇ!?
捕まらないけど!
「……ったく、話の腰を折るんじゃねぇよ」
「ごめんごめん。でも、本当にお金なんて作れるの?」
「俺は作れる。いや、正確には……『作れた』だな。弱体化した今じゃ金を作れないし、仮に作れたとしても、あの時みたいに合法な金として処理されないだろうな」
「じゃあ、カケラの方はどうなの。弱くなる前の力を詰め込んでたんだったら、同じことができるんじゃないの?」
「そうもいかなかったんだよ。試しにカケラの方で作って連邦生徒会長に確かめてもらったが、偽物の太鼓判を押されたよ」
「うへ……そう上手くいかないものだね〜。今のお金は大事にしなよ。それが無かったら大変だからねー」
「流石は多額の借金を抱えている奴だ。説得力が───アダッ!?」
「事実だけどその言い方は失礼じゃないかなぁ?」
「……すまん」
「分かればいいんだよ」
ノンデリが過ぎたな……頭をグーでやられた。
……ツノ折れてないよな?
「ところで、ずっと気になってたんだが……黒服から何を言われて俺に会おうと思ったんだ?」
「あー……それがね───」
────── ────── ──────
ジョウと戦う前、私は黒服と契約を交わし、その対価を得ようとしていた。
『【憤怒のティフォン】についてのお話をするといたしましょう』
『ティフォン……?』
契約内容は私が黒服の所の所属になる代わりに【アビドスの借金を負担する】こと。それと【ユメ先輩を拐ったノーワンという怪物の情報】を得ることができるはずだった。
……ティフォンとは何のことだろうか?
『私はキヴォトスの神秘について研究しています。その最中、ホルスの神秘を持つあなたと、ティフォンの神秘を持つ【ある人物】を知ることとなりました。ティフォン、それは……万能の神であるゼウスから力の一部を奪い、後に封印された怪物。自らを封印した神々に、それはそれは憤ったことでしょう。故に、私はこう呼ぶことにしました。【
憤怒……2年前、ユメ先輩を拐った怪物は、『【憤怒】を手に入れれば真のアビドスナンバーワンになれる』って言っていた。
それが黒服の言っていた人なのだろうか。
でも、私と同じように怪しい契約を受け入れた生徒がいて、それが【憤怒】だったなんて……。
今後、カイザーで会う機会があるのかもしれないから、気をつけるように言っておかないと。
『しかし、【彼】は実に厄介なものでして……ホルスと同様、ティフォンも最高クラスの神秘を宿していて、契約を交わしても縛ることはできませんでした』
黒服は想定外だったと呆れるように、額に……額……?たぶん、額のある所に手を当てて首を横に振った。
『縛れなかったって……その人は自由にしてるってこと!?』
『ええ。なんでも、「俺そのものじゃなくとも、俺のサンプルを渡したら問題無いだろう?」とのことでしてね。私に銃を突きつけながら仰っていましたよ。クックックッ……愉快な方でした』
『それを愉快で済ませるのはどうかと思うんだけど……』
過程はどうであれ、その人は契約する前に妥協する所を作ったんだね。
『で、今の話と例の怪物はどう関係してるのさ?』
『……ティフォンには怪物を生み出す権能を保有しています。その権能により生み出されたものが、貴女が知りたがっていたアビドスの怪物。たしか、【アビドスノーワン】と言いましたか』
『……っ!』
思わず息を呑んだ。
そのティフォンの人が……ユメ先輩を……!!
『落ち着いてください、小鳥遊ホシノさん。話はこれからなのですから』
『うるさい!さっきから【彼】とか【ティフォン】とかばかり言って……誰なんだそいつは!?』
『まだ気付かないのですか?貴女もよく知る人物の筈ですが』
『なんだって?』
私の知ってる人……?
【彼】って言っているから、男の人で間違いないはず……。だとしたら、先生、柴大将、カイザーPMC理事、それと……空崎ジョウ。
その中で神秘を持っている人って言ったら……そんな……まさか……!?
警戒しなきゃいけない相手だったはずなのに、嫌に落ち着くあの男が思い浮かび、頭から血の気が引いていくのを感じる。
『その様子だと気付かれたようですね。そうです。怪物を生み出したティフォンの権能を持つ【彼】の名は……』
やめろ
言うな
私は大人以外にも騙されなきゃならないのか!
『空崎ジョウ。貴女が今まで関わっていた、ゲヘナ学園の生徒です』
『そん……な……』
自由に振る舞えて、アビドスと違ってお金に余裕があった、あの人が羨ましい。
そう思えたはずなのに…………。
────── ────── ──────
「───そんな訳で、黒服と契約したことで学校を辞めてカイザーに就職することになった私は、あいつから聞いたことを確かめるために呼び出したってワケ」
「……は?」
俺のティフォンの力が怪物を生み出した……?
「ま、そうだよね。私が学校を辞めるなんて急に言われても、あんまり関係の無い君は困るよね」
「そっちも聞き捨てならないが、別の話だ。……俺が怪物を生み出したって本当か?」
「え?うん。確かに言ってたよ。『ティフォンが怪物を生み出した』って」
ということは、夢の中で倒したディストピアナイトメア*1も俺のせいで出てきたってことか……?
「なぁ、ホシノ。俺と戦う前に言ってた『あの怪物』……いや、『アビドスノーワン』ってのは何だ?」
そう問い掛けると、ホシノは苦虫を噛みつぶしたように眉間に皺を寄せて、何度か唸ってようやく口を開く。
「……2年前のことなんだけどね、私とユメ先輩は喧嘩しちゃったんだ」
「ユメっていうと、あの時のアビドスの生徒会長か」
「そう。私が悪かったから後で謝ろうと思ったんだけど、その人が行方不明になっちゃってて」
ここまでは原作と同じ展開か。
どうしてそこにノーワンが出てくるんだ?
「砂漠に向かったって聞いてから、何日か経ってようやく見つけたんだけど……あの人は白くて大きな蛇に襲われてたんだ」
「は?蛇?」
ユメ先輩、セトじゃなくてビナーにやられたのか……?
「変な話かもしれないけど、アレは蛇と呼んでも差し支え無かったかな。その蛇が大きな口を開けてユメ先輩に攻撃しようとした時、口の中からそいつが出てきた」
「それがアビドスノーワンということか」
「そ。最初は泥人形みたいな姿だったんだけど、そいつがユメ先輩と蛇に手を向けるとね、なんとユメ先輩も蛇も消えちゃったんだよ!」
大袈裟に振る舞っているが、その時の精神的ショックは相当なものだっただろう。
明るい声とは裏腹に、顔色は優れなかった。
「その後に頭が鳥に、腕が蛇に見た目が変わっちゃって、どこかに消えちゃった。消える前に何を言ってたと思う?『
「……それで、怪物を生み出し、尚且つ憤怒というものが俺だと知った俺を拷問したというわけか」
「うっ……ごめんね。話を聞いてくれようとしたのに襲い掛かっちゃって」
「いいんだよ。俺も自分の失態に気付けなかったんだから」
「ということは、本当に君が怪物を生み出したの?」
「おそらくな。その可能性は有ったが、信じられなくて今まで目を背けてた。悪かった」
目を伏せて謝罪の意を示す。
膝枕されてるから威厳も何もないのは勘弁して。
死亡が確定してないだけマシ……なんて思うのは驕りだろうな。
「そっか……ねえ、ジョウはあの怪物を倒せるの?あいつ、初めて会った時の君みたいに強そうだったけど」
「そうだなぁ……そんなに強いんだったら、ホシノくらいに強い奴が何人はいないと厳しそうだな。その為には、
「奥の手ってなんのこと?」
「あー……ゲヘナのトップシークレットなんだ。聞かないでくれ」
「そっか」
「それと、話を聞く限りだと、もしかしたら俺かもしれない『憤怒』をノーワンが手に入れる前に倒さなきゃならないかもしれない。真のナンバーワンになるって言ってたんだ。目的を果たしたら強くなると見た方がいい」
憤怒というと、黒服が『憤怒のティフォン』と呼んでいた俺のことを思い浮かぶだろうが、それは違うと思う。
俺を憤怒と呼ぶのは黒服だけだし、俺はゲヘナの生徒だ。
アビドスに限定するとしたら、おそらく『セトの憤怒』*2のことだろう。
いくらビナーを取り込めたとはいえ、今度はあいつを取り込むなんて正気かよ……。
「そうだね。でも、戦う時に私は来られないかな。カイザーの所属になっちゃうし」
「その時は向こうさんを脅し……いや交渉してお前を引っ張り出してやるよ」
「おお〜。頼もしいね」
「だろ?もっと頼ってくれてもいいんだぜ?」
それこそ、借金や無理のある利息、土地の問題とかな。
「だったら、1つお願いがあるんだよね」
「おう、お兄さんに言ってごらん?」
「そろそろ足が痺れてきたから起きて欲しいな」
「あ、はい」
思ったより快適で失念してた。
今日中に投稿したかったのと、かなり長くなりそうだったので一旦区切ります。
ホシノが膝枕をしてる間は嫉妬で狂いそうでした。
そろそろアビドス2章も終わりが見えてきましたね。
次回は10月18日か25日に投稿予定となります。
仮面ライダーのアイテムを使った場面とかをある程度省略した方がいいと思いますか?
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してもいい
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しなくてもいい
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どっちでもいい