次回は……うん、戦闘が二回連続で入るかな?
酔っ払いのおじさんから手に入った、とんでもない情報。
それは、どこからか集められた大量の物資と、それを運ぶ人影がルナマリア自然公園で見かけた、というものだった。
「……なるほどな……」
「おじさんはさぁ、公園の管理人の仕事、すごく誇りに思ってたんだよぉ?ずっと一生懸命やってたんだよぉ?なのにさぁ、なんであんな若いチャラチャラしたやつらに……」
「ありがとな、おっさん……それと、今のうちに、アルコール、抜いといたほうがいいと思うぜ?」
「……え?」
「もしかしたら……いや、ほぼ確実に、仕事、取り戻せると思うぜ」
不敵な笑みを浮かべながら、ルオンは元管理人の酔っ払いにそう告げ、リィンたちのもとへ戻っていった。
「あ、戻ってきた」
「ルオン、いったいどうしたんだ?」
「あぁ、実はさっき面白いことを聞いてな」
「おもしろいこと?」
戻ってくるなり、いきなり質問攻めにされそうになったが、時間もあまり残されていないため、さっそく、さきほどの元管理人と思われるおじさんから得た情報を話した。
その話を聞いたリィンたちは、どこか納得したような表情を浮かべていた。
どうやら、盗んだ商品をどこに隠しているのか。その場所が思い浮かばなかったため、どこを探せばいいのか、わからなくなっていたらしい。
「自然公園……盲点だったな」
「えぇ……どうする?このまままっすぐに自然公園へ向かってみる?」
アリサがそう提案してきたが、その前に、とエリオットから驚きの提案が出てきた。
「その前に、領邦軍に直接話を聞いてみない?」
「ん?なんでまた……」
「ふむ……何か、考えがあるのだな?」
「まぁ、うん。うまくいくかはわからないけど」
ラウラの問いかけに、自信がなさそうにエリオットが返してきた。
リィンもアリサも、エリオットの考えには賛成らしく、領邦軍の詰め所へ向かおうとした。
だが、ここでルオンが何かに気づいたように声をあげた。
「あ……けど俺がいたらまずいかもしれないな」
「え?」
「なんで……あぁ、もしかして今朝の?」
「あぁ……なるほどな」
「下手に顔を合わせて、彼らの矜持を刺激するのもよくはない、か……しかし、それならばどうするのだ?」
「ただ待ってるってのも芸がないし……そうだな、街道に出る必要がない依頼をこなしながら時間をつぶすとするさ」
実際、依頼の中には大市のどこかで財布を落としてしまったという内容のものも来ていた。
さすがに、魔獣の討伐は一人では危険なのでいくつもりはないようだが。
「ふむ……それなら、時間を決めて改めて集合、というのはどうだろう?」
「そうだな」
「その間に、いろいろそろえておこう。公園に行きがてら、魔獣の討伐もすることになるだろうしな」
そんなこんなで役割分担を決めたA班はさっそく行動を開始した。
幸いにも、一時間とすることなく、財布を持ち主に返すことができたため、入念な準備を整えても、約束していた時間よりだいぶ余裕をもって街道入口へと向かうことができた。
しばらくして、リィンたちが浮かない顔で街道入口にやってきた。
「どうだった……って、なんか浮かない顔してるな?ラウラに至っては若干不機嫌みたいだし」
「あ、あぁ……」
「……すまぬ」
「う、うん……ちょっと、ね」
「正直、予想の斜め上というか、したというか……」
「……まぁ、うん、なんとなくわかった」
四人の反応に、貴族に従わない領民を守る義務はない、という趣旨のことを言われたのだろうと察しがついた。
結局のところ、貴族というのは、一部を除いて、自分の都合のいいように領民を動かしたいのだ。
それが支配階級にある人間だからこその思考なのだろうが、それ人の心を否定する、到底、認めることのできないものだ。
「……まぁ、そこはそれってやつだろ。まぁ、ここまで極端なのは俺も初めてだけど」
「そうなのか……って、『極端なのは初めて』って?」
「まるでほかの領地にも行ったことがあるような言い方だな?」
「まぁ、それはおいおい……早くしないと俺らのタイムリミットが来ちまうぞ?」
そう言って、ルオンは無理やり話を切り上げ、街道へと進んでいった。
色々、聞きたいことはあるが、ルオンの言っていることも確かなので、リィンたちもルオンのあとを追いかけるように街道へとむかった。