戦闘描写とか考えてたらこんなことに……(-ω-;
まぁ、攻略ガイドを引っ張り出すのに時間かかったってこともありますが
「Ⅱ」の階層へ足を踏み入れたリィン達は、周囲を警戒しつつ、探索を開始した。
確かに、「Ⅰ」の階層と比較すると、出現する魔獣の危険度は高い。
だが、特別実習で魔獣の群れや大型魔獣の討伐を経験し、さらには対人戦も経験したリィン達には、ちょうどいい相手だった。
現に、リィン達はギミックを解除しながら、どんどん奥へと進んでいっていた。
そんな中、後衛として控えていたルオンとエマは前を行くリィン達には聞こえないようにひそひそと話し合っていた。
「ルオン、この迷宮だけれど……」
「やっぱり違和感あるよな?」
「えぇ……里にある試練の場と少し似ている気もしますが」
「マナの流れが、なぁ……ということは、"ここ"もそうなのか?」
「えぇ……
地精。
有史以前に存在していたとされる、いまは伝承の中でのみの存在であるが、現代を遥かに上回る技術を持っていたとされているものたちだ。
リィンの報告では、この旧校舎はトールズ士官学院の創設者でもある
そういった場所はこの帝国内にいくつも存在している。
ここもそのうちの一つなのだろう。
そして、おそらく。
「「ここが、試練の場」」
何に対する、いや、誰に対する試練なのかまでは、ルオンは知らない。
だが、この帝国を、いや、大陸を揺るがすほどの力が眠っているということは、里長から聞いていた。
そして、いつになるかはわからないが、その力を行使する存在が現れることと、その存在が道を外すことのないよう、正しき方向へ導くことが里に住むものの使命であるということも。
「どうしたの?二人とも。深刻そうな顔して」
「何か、心配事?」
少し距離が離れていたとはいえ、同じく後衛を担当しているアリサとエリオットが心配そうに声をかけてきた。
「あぁ、いや、大丈夫だ。心配事ってより、考え事」
「え、えぇ……本でもこんな構造の遺構のことは読んだことがなかったので」
自分たちの出自について、まだ話すつもりがないルオンとエマは、そう言って適当に誤魔化すことにした。
何かを隠している、ということまではごまかせないだろうが、彼らなら、追及されたくないことがある、と察してくれるはずだし、実際に、追及されることもなかった。
追及されることはなかったのだが。
「何かあったら、遠慮せずに言いなさいよ?」
「ルオンはともかく、委員長も他人を優先しすぎるからね?」
「俺はともかくってなんだよ、エリオット」
「あははは……はい、その時は遠慮なく相談させていただきます」
二人とも、いや、Ⅶ組の面々の人の好さがここで幸いし、深く追及されることはなかった。
だが、ルオンもエマも、いつかは話さなければならない時が来ることをわかっている。
だからこそ、不安になることがある。
自分たちの宿命と使命を彼らが知ったとき、はたして、今まで通りに接してくれるのだろうか。
それだけが、二人を、特にエマを不安にさせていた。
だが、その不安を表に出すことなく、二人は先行しているエリオットたちを追いかけるのだった。
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それからさらに奥に進んだ一行は、おそらく最奥と思われる部屋に到達した。
「行き止まり?」
「もしかして、なにか仕掛けが?」
「……リィン、もし、一か月前と同じパターンだとしたら……」
「あぁ……全員、警戒しろ!!来るぞ!!」
アリサとエマが戸惑う中、ガイウスがリィンに問いかけると、リィンは全員に聞こえるよう、号令を発した。
その瞬間、何もなかった空間から突如、三体の大型魔獣が姿を現した。
どうやら、以前、潜入した時と同様、戦うほかないようだ。
「……なるほどね、これが報告にあった」
「どうやら、戦う以外の選択はないみたいですね」
「そのようだ……引き締めてかかるとしよう!!」
だが、初参加であるはずのアリサとラウラ、そしてエマの三人はすでに戦う覚悟ができていたらしく、ひるむことなく、武器を構え、戦闘態勢に入っていた。
その早さに心強さを感じながら、リィン、エリオット、ガイウス、ルオンの四人も武器を構え、戦術リンクを結んだ。
「敵ユニットの傾向を解析!」
「「ARCS、駆動」」
後衛に控えているエリオットが導力杖の機能で魔獣の傾向を解析し、エマとルオンの二人が導力魔法の詠唱を開始した。
それに気づいた大型魔獣は後衛の三人に向かっていったが。
「させるかっ!」
「やらせんっ!!」
前衛を務めるラウラとガイウスにそれを阻まれ、その隙にリィンの斬撃とアリサの矢が魔獣を襲った。
妨害された魔獣たちの意識は、当然、攻撃を仕掛けてきたリィンたちのほうへ向いた。
だが。
「「ルミナスレイ!!」」
詠唱が完了したルオンとエマが同時に詠唱が終了した導力魔法を発動させ、大型魔獣にぶつけた。
さらに、エリオットが導力杖の機能での解析を完了させ、有効な属性を指摘、次いで、少なからずダメージを受けている前衛の三人を回復しながら。
「委員長、ルオン!使うなら土属性の魔法を!!」
「了解っ!」
「わかりましたっ!」
エリオットの指示に従い、ルオンとエマは再び導力魔法の詠唱を開始した。
だが、魔獣も黙ってはいなかった。
額にはめ込まれた宝玉から光線を飛ばして、後衛の二人に攻撃を仕掛けてきた。
だが。
「させるかっ!!」
それに気づいたルオンがエマをかばい、その攻撃を受け止めた。
「ルオン!!」
「エリオット、ルオンの回復を!ラウラ、ガイウス、合わせてくれ!!」
「了解だ!」
「いいだろう!」
「援護するわ!!エマ、合わせて頂戴!」
「は、はいっ!!」
リィンの号令により、エリオットが傷を負ったルオンに回復魔法を施し、エマとアリサが遠距離から攻撃し、魔獣の注意をそらした。
魔獣の視界から完全に外れたリィンたち三人は背後から渾身の一撃を叩き付けた。
その一撃に、魔獣たちがひるんだ瞬間。
「アースランス!」
「アイヴィネイル!」
エリオットに回復してもらったルオンがエマと同時に導力魔法を発動させた。
二つの導力魔法の攻撃に耐えられなかったらしく、魔獣たちは二人の魔法を受けて完全に消滅してしまった。