そうま転生~錚々たる早々無双の装魔による壮大な一掃と奔走~ 作:Curry&Rice
「何が、イッツショータイムだ。俺っちのショーを邪魔しやがって、許さねぇ。」
道魔は「腕」で数えきれないほどのナイフの束を
「フッ、芸がないね。」
「やっぱりこういうのは、掴みが大事だからねッ。」
そう言うと、
「クッ、おのれぇ、貴様ごときにぃ」
道魔は投げ返されたナイフを「腕」で握り潰し、殺意に満ちた目でソーマを睨んだ。
(ん?こいつ、俺達について何か知ってるのか?)
「なぁ、道魔だっけ?なんで俺のことを知ってんだ?」
「とぼけるな」
道魔の顔つきは憎しみに満ちていた。
「お前のような鎧を着て、脱ぐことしか能のない下級装魔が俺に楯突いて、許されると思っているのか?」
(下級装魔?装魔にはランクがあるのか?ってことは、奴は少なくとも中級か上級ってことか?ケッ、わかんねぇ単語いきなり増やすんじゃねぇよ。混乱するわッ!)
「アヒャヒャ、クソ真面目なお前にはわからねぇだろうがよ。俺は色々と忙しいんだ。わりぃが、これからはおふざけなしだ。」
(マズイな)
ガシッガシッガシッガシッ
「アヒャヒャ、お前はもう終わりだ。引きちぎれろ!」
「腕」達は
「イテテテ、『
ソーマは「腕」が掴んだ
「ぐはっ(やべぇ、アドレナリン切れだ。筋肉痛で身動きがとれねえ。) 」
ソーマはそのまま仰向けに倒れこんだ。
「アヒャヒャ、身の程知らずが。」
道魔はすかさずソーマの頭を覗き込み、両足で踏みつける。
「このッ、このッ、このッ」
道魔はソーマの顔面を踏み続ける。
「へっ、へへ」
ソーマは顔面を血塗れにしながら、ふてぶてしく笑う。
「ん?どうした、踏まれるのがそんなに嬉しいのか?流石、低級は違うな。」
道魔は自身の勝ちを確信し、負け犬の間抜け面をよく見えるように足を彼の顔から離した。
「て、てめぇ」
道魔のこめかみに血管が浮き出る。
「へへ、どうした?」
ソーマは相変わらず笑みを絶やさない、それも、嘲るような笑みを。
「わかってねぇ......みてぇだからな...ゴフッ......
パチッ、パキッ
「何の事だ。」
道魔の顔がソーマの言葉で寒色に染まる。
ぺキッ、パキッ
「へへ、その顔、マジで、マジに、わかってねぇな。へへ......グハッ......ハァハァ」
ミシッ
血だらけのソーマが倒れ、道魔が無傷でソーマの傍らに立つ、この状況がソーマにとって
だが、ソーマの嘲りは心の底から出たものであった。
メキッ、バキッ
「じゃぁ、ヒント出してやるよ。お前のいるここはどこだ。」
ソーマは極限まで口角を上げる。
「ま、まさか......」
道魔が気づいた。その時にはもう手遅れだった。
メキメキメキ
暗闇の地面や壁がひび割れ、その外から光が差し込み、全容を露わにした。
「そう、ここは大木の中だ。パージした鎧は内側からそれを破壊するために飛ばしたのさ。」
足場としていた木の年輪部分が割れ、ソーマと道魔は大きく離れる。
「貴様ぁぁぁぁ」
暗闇は完全に崩壊し、道魔が見上げた先から大量の樹の幹が降り注いだ。
「だが、これで少なくともアイツもただじゃ済まねぇ。アヒャヒャ......ヒャヒャ?」
道魔はソーマに再び目をやるが、そこに彼は居なかった。
(バッ、バカな。そんなはずは......)
ヒュゥ、ドシン
「グハァ」
道魔は落ちてきた樹の幹の下敷きになる。
「奴は......動ける状態じゃ......」
道魔の意識はそこで途切れた。
崩壊する大木を背に、ソーマを抱えるバルドは足を引きずりながら歩くフィーナから目を逸らす事なく、足を運ぶ。
「ったく、無理するのぉ」
バルドは深くため息をつく。
「へへッ......」
ソーマはバルドの木の幹より太い腕の中で、薄く開いた緑色の目を凝らし、壊れゆく大木を見た。
「あぁ、道魔......てめぇは本物の道化だったぜ.....」
ソーマは満足気な表情で、カクンと眠りに堕ちた。