そうま転生~錚々たる早々無双の装魔による壮大な一掃と奔走~ 作:Curry&Rice
「ここでいいかな?」
フィーナはバルドを子が親を見る目で確認を取る。
「あぁ、良いぞ」
それを聞いて、ニッコリ笑う彼女の足元には地面に描かれた魔法陣。
「ちょっと、みんな集まって。」
「ハーイ」
薪木を持ったリョーマとソーマの二人が一緒にフィーナのもとに駆け寄る。
『
薄色の半球が彼らを包み込む。
「よしっ、これでこのドームの外からの攻撃はほぼ完全に無効化できるわ。解除はドームの中から逆詠唱をすることでしかできないし、安全よ。今夜はこの中を拠点としましょう。」
フィーナはゆっくりと腰を降ろす。
「痛っ」
フィーナの太ももから少量の血が流れる。
「あぁ、そうだ。ごめんなさい、実は、捕まってるフィーナさん追いかけてる時、俺の考えた作戦のためにちょっと傷をつけちゃって......」
ソーマは大きな身振り手振りを始める。
「どういう事?」
フィーナは小首を傾げる。
「えぇっと、まず、バルドさんが腹を貫かれた後、フィーナさんを追いかける時に、パージを利用して、フィーナさんの太もものあたりを鎧で掠らせて出血させ、ついでに肩から掛けていた魔法陣の入ったカバンのひもを切ったんだ。そうすることで、フィーナさんの行き先を血で追うことでわかるようになるし、何よりバルドさんの傷を回復させるために......」
ソーマは肩紐の切れたフィーナの鞄から魔法陣の描かれた一枚の人が覆えるほど大きな羊皮紙を取り出す。
「あっ、
「そう、これを詠唱して、使うことでバルドさんを戦線復帰させることができる。」
「鬼か、てめぇは......」
どや顔で解説するソーマをバルドは苦々しい顔で見る。
「へへへ、まぁまぁ、結果オーライってやつですよ。」
ソーマはすかさず、機嫌を取るためにバルドの肩をもむ。
「ったく、相変わらず調子いいなソーマは」
リョーマは羨望の眼差しでソーマを見た。
「でも、リョーマも頑張ったでしょ。」
フィーナはリョーマの頭をそっと撫でる。
「うぅ......うん」
リョーマは彼自身の黒光りの鎧の体を熱を帯びたように真っ赤に染め、湯気を吹き出す。
「えぇ?もしかして、照れてんの?」
ソーマは茶化すように、リョーマの顔を覗き込んだ。
「うるさぃ......」
リョーマは顔を背けながら弱々しく呟いた。
「へへ、やっぱり照れてんじゃん。」
「照れてねぇよ!」
フィーナとバルドは彼らを微笑ましく眺めていた。まるで、彼らの家族のように。