養育ファミリア メジェド・ファミリア 作:思いついたら書く人
ダンジョン。日々多くの冒険者が入り浸る世界の穴であり彼らの稼ぎ場である。「冒険者は冒険してはならない」という格言がある通りダンジョンは危険に溢れており一つのミスでパーティの全滅に繋がる事もある。なぜいきなりこのようなことを話し始めたかというとその格言を一切無視した女の子がパーティの目の前にいるからである。女の子の名前はアイズ・ヴァレンシュタイン。最近ロキ・ファミリアに加入した女の子である。
「団長ー。女の子がー1人で戦ってるーエンブレムからしてーロキ・ファミリアだよー。どうするー?あの子年齢にしては強いけどさー囲まれたら一溜まりもないしー今も結構限界って感じだよー。あと、1、2体で限界って感じー。」
「そうなのか。じゃあ人の獲物取るのはご法度だし、あの子が戦ってるコボルトを倒し切るまで待とう。」
「助けにいかなくていいんですか?」
「いいよ、いいよ。流石に女の子一人で戦わせるようなファミリアじゃないだろうからアクシデントを対処する為に誰かいるだろ。」
「んー?他には誰もいないよー?」
「おい!何してんだ!助けに行くぞ!」
「さっきと言ってること全然違う!あと、そういうことは早くいう!」
「救出ー。」
彼らはメジェド・ファミリアに向けて出された、クエストを達成するためにまだ上層も上層だが深層に向けてダンジョンを進んでいた。本来、深層を進むとなれば三人という少人数はあり得ないのだが今回は階層主の周期がかみ合い一体も出てこないこと。依頼物の為に足の速い者のみで潜らなくてはならないことでかなりの少人数で潜ることとなった。
しかし、目の前には明らかに十にも満たない少女が傷だらけでモンスターと戦っている。しかも一人となればクエストなんて後回し。なぜならメジェド・ファミリアは「子供の為に」をモットーにしている者が集まっているファミリアだから。
少女の周りのモンスターは視界に入るもの全てを直に殲滅して、彼女と向き合う。けれど、少女は苛立ちを隠せない様子で彼らと視線は合わせない。
「何?邪魔しないで。あいつらを殺せない。」
「コソコソ(なああいつらってなんだと思う?)」
「コソコソ(闇派閥の奴らのことですかね?でもこんな小さい子がダンジョンに潜ってまで……)」
「ねーねー?あいつらってだーれー?」
「あいつこういう時、頼りになるよな。」
「そうですね。子供には本当優しいです。僕らには視線も向けてくれないのにですよ。」
「早くどいてモンスターを殺せ無い。もっと多くのモンスターを殺すの!」
「モンスター殺したいのー?どうしてー?」
「あいつらがお母さんとお父さんを!!」
「うん。うん。モンスターを恨んでるんだねー。気持ちはよーく分かるよー。そんな子達をたくさーん見てきたもん。でもねー?」
「なに!?」
「そのままだとモンスターを殺せ無いよー?君はそれで良いのー?今さっきだってさー。私達が来なきゃ沢山のモンスターに囲まれて危なかったよねー?」
「………」
「ちゃんとファミリアで訓練してから仲間と一緒にダンジョンに来た方がいいんじゃないかなー?」
「よし!嬢ちゃん一緒にモンスターぶち殺そうぜ!」
「うん!!」
「もうなんでそうなったかなー?結構いい感じに説得できてたんだよー?台無しだよー団長ー。」
「よし!行くぞ!!」
少し戻って。メンバーの1人がアイズと話をしている間に2人は……
「どうする?あいつらってモンスターだったぞ。このことはフィン達は知ってんのか?」
「さ、さあ?知らないんじゃないんですか?大人数のファミリアで全眷属のことを覚えてるのって貴方ぐらいです。他の所だと大体Lv.2くらいから戦力として覚えられるので。」
「それじゃ食料とかどれくらい持って来た?あの子もいっしょに少し潜ろうと思うんだけどさ、俺はいつも通り剣しか持ってきてない……」
「またですか!?もういつも言ってるでしょう!?剣ばっかり持って来ても意味ないんですって!元々3日で行って帰る予定でしたからご飯はありますし、ポーションもいくつかあります。けどどうしたんですか?」
「それはだなあの子が将来いい剣士になると思って!ダンジョンの今ならロキ・ファミリアにバレずに訓練出来るから上層で特訓してやろうと思ってさ!」
「なんで家の団長は聖女様方と違ってヤンチャな育て方を選ぶんでしょう?」
「その方がその子の為になる場合もあるんだよ。」
「まあ、そうですが……あの子場合はそれでいいんですかね?」
「じゃそれで決定!」
メジェド・ファミリア
団長 Lv.6『万剣』ジン 男
東方の出身のヒューマンで教育方針が聖女達とは異なりかなり荒っぽい。この方が合う子達は上層で一緒にモンスター狩りをする。(満十歳以上)
Lv.4『小鬼』プリン
パルゥムの女の子で語尾を伸ばす癖がある。子供とは目線を合わせて会話する。
Lv.4『乱波』ポン太
東方出身のタヌキの獣人だか何かに化けることは出来ない。その事を知った神にかなりがっかりされた事がある。殺傷力は無いが忍術を使える。