養育ファミリア メジェド・ファミリア 作:個体識別番号0111
流石に安全地帯とはいえ18階層はダメだと思ったので上層に変えました。
アイズ・ヴァレンシュタインは現在上層の開けたフロアの一つにて実践形式の勉強をジンから受けていた。彼女の目の前には壁に剣で磔にされたコボルトが沢山いる。
「よーし、嬢ちゃんよーく狙えよ。ここの今俺が剣で指した所に魔石がある。ここグサッ!ってすれば一発でコイツは殺せる。」
「うん。やー!」
「おー上手上手。一発で当てるとはな。同じモンスターは同じ所に魔石がある。じゃ今度は自分で狙ってみな。」
「うん!やー!」
「よくやったな!こっち来い頭撫でてやる。」
「いい。やー!やー!」
「そ、そうか……」
少し離れた通路側にてプリンとポン太は並んでコボルトを磔にする作業を行っていた。
「なーんか。釈然としなーい。」
「まあ気持ちはわかりますよ。あんな子供にダンジョン潜らせていいんですかね?」
「それはいいんだけどさー。あの子は今復讐に囚われてるんだよー?このままモンスター!モンスター!はあの子にとって良くないでしょー?そんなの団長もわかってるはずなのにさー!」
「団長には団長なりの考えがあるんでしょうよ。ほら磔にするのが終わったのなら次は弱らせたコボルトですよ。」
「はーい。」
「さて、次は一対一でコボルトと戦って貰う。相手の攻撃を食らうことなく倒せよ。相手の弱点は分かるな?まずは弱らせた奴と戦って貰うが甘く見るなよ。いくら弱っても彼奴らの牙と爪は鋭いぞ。」
「うん。わかった。」
アイズの目の前には弱ったコボルト。けれどもかの鋭い牙と爪は健在で当たる所によっては大怪我になりかねない。だからアイズはジンから貰った軽い素材で作られた長剣をコボルトに向けて距離を保つ。先ほどまで傷だらけになってまでモンスターを殺していた少女とは大違いである。
ジリジリと十分な間合いを保ちながらコボルトとの距離を詰めていく。間の距離が3メドル程になるとコボルトの方からアイズに向かって牙を剥き出し右腕を大きく振り被りながら飛び込んで来る。それにたいしてアイズは大きく声を上げながら下突きで魔石を狙うが、僅かにズレ仕留めきれず攻撃を食らいそうになる。
その瞬間アイズの手にある剣がひとりでに魔石を切り裂き難を逃れた。
「うーん。今のは惜しかったなあ。磔になっている奴ばかり狙っていたから少し狙いがズレたか?まあこればかりは訓練を重ねるだけだな。ほら次行くぞ。」
「ちょっと待って。今の何?」
「?」
「今の剣!なんかおかしかった!」
「ああ!それはだな嬢ちゃんの剣は元々俺の剣だからだよ。俺は俺の剣を操るスキルを持ってる。だからこれからも嬢ちゃんが危なくなったら剣を操って助けられるんだよすごいだろ?」
「うん。凄いそれがあればもっと沢山のモンスターを殺せる。」
「うーん。そうなるかー。まあそうなるよな。(ロキ・ファミリアはどんな教育してんだ?他のファミリアのことは口出し出来ないとはいえこんな子供を1人でダンジョンに潜らせるのはおかしくないか?)ほら来たぞ。」
「次は助けは要らない!」
そう意気込んだアイズの狙いは正確に魔石を捉えたがしかし、爪によって阻まれまた剣に助けられた。
「うゔー!」
「ハッハッハ!ちゃんと考えないからだぞ?傷覚悟でやるならまだしもそんな一直線に突っ込んだら防がれるに決まってるだろ!」
「ゔぅー!もう一回!」
そうして十三体目のコボルトとの戦いでアイズはやっと助け無しで倒せた。
「団長ー。甘やかしすぎじゃなーい?少しでもー相手の攻撃が当たりそうになったら助けたしー。」
「確かに大体5体目くらいで合格でもよかった気はしますね。」
「だよねー?」
「ふん!」ドヤ!
「おー良くできたな!じゃあ次はご飯食べた後だな。」
「や!」
「や!じゃない!」
今作アイズがジンの言う事を素直に聞いているのはモンスターを殺させてくれるからです。そう考えたのは本編アイズがリヴェリアの言う事を素直に聞かないのはアイズの事に対する理解を態度で示していなかったからのでは?と思った為です。
ジンはアイズがモンスターとの戦いで復讐!復讐!にならないように戦いの中で「考える」というのをさせようとしていました。考える習慣ができれば復讐に囚われても死ぬことは無いだろうという武人的な思考です。ジンもコレが最適解だとは思っていませんがアイズが他のファミリアに所属している為1人でダンジョンに潜っていてもメジェド・ファミリアとして動く事が出来ません。なのでお節介おじさんとしてどうにか出来ないかな?と行動しました。
ファミリアに所属していなければホームにぶち込んでます。