ARMORED CORE VI 始まりの火 作:山盛りは男の浪漫
「いててて...なんとか助かったか?」
どうやら助かったようだ。
”あ”ぁ”でも輸送機が壊れたせいで帰る手段がないじゃん。
しかも依頼の品もこんなになっちまったし、
よし、一旦依頼のことは忘れてここから出る方法を探そう!(ヤケクソ)
さてさて機体の状態はーっと...
ブースタ、ヨシ!
駆動系、ヨシ!
武装、ヨシ!(ブレードオンリー)
大体大丈夫だった。
さて、ここから宇宙に行く方法だが...方法が無くなはない。
まず、この機体には周りのコーラルを吸収し自分のエネルギーにする機構が備わっている。
つまりルビコンにコーラルがまだ残っていればそのコーラルを吸収しここから脱出することもできるだろう。
問題はこの星にそれほどのコーラルが残っているかだ。
この広い地を全部探すわけにはいかないし....ん?
ふとモニターに映された文字が目に映った。
”コーラルを求めるならウォッチポイントΩへ向かって”
そのメッセージにはそのウォッチポイントとやらの座標も添付されていた。
送り主は不明、だが今はこれしか手がかりってやつがないんだなこれが。
よし、目的地がわかったならあとは突き進むだけだ。
そうして俺は機体を起動し、飛んでいった。
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ウォッチポイントΩ
暗闇にMTが二機
「やっと来たか、おっせぇぞ」
「ちょっとトイレが長引いてさぁ。あとで何か奢ってやるよ」
「それにこんな辺境で見張りなんざ、誰も来やしねぇ――」
突如警戒アラートが鳴り響いた
「……言ったそばから来たじゃねぇか。さっさと片付けるぞ!」
二機のHCが一斉に警戒態勢へ移る。
その瞬間――。
轟音と共に、頭上の雲を突き破るように赤い閃光が降ってきた。
「上だッ!」
だが気付いた時にはもう遅い。
赤い光を纏ったACが重力をものともせず急降下し、そのまま一機のHCへ叩きつけるように着地した。
凄まじい衝撃で地面が砕け、土煙が舞い上がる。
「その武器、貰っていくぞ!」
土煙の中から緋色の閃光が走る。
左腕のパルスブレードが一閃。
HCの右腕が宙を舞い、続く返しの一撃で左腕も切断される。
さらに機体を半回転させながら脚部へ斬撃を叩き込み、両脚をまとめて切り飛ばした。
四肢を失ったHCは体勢を保てず、その場へ崩れ落ちる。
「ぐあぁっ!」
転倒する寸前、ACは空中へ放り出されたライフルを器用に掴み取る。
「ブレードだけじゃ心許ないんでな。ありがたく使わせてもらおうか。」
「この野郎ッ!」
もう一機のHCが怒号を上げ、ブレードを展開して一直線に突撃してくる。
ブースターが唸りを上げ、鋭い斬撃がACを捉えようと振り抜かれる。
しかし。
「残念」
一瞬だけ機体が赤い残光を引いた。
クイックブースト。
刃は空を切り、ACは紙一重で攻撃を回避すると同時に敵の側面へ滑り込む。
「なっ……速い!?」
MTが振り向くよりも早く、奪ったライフルの銃口がそのコックピットへ向けられる。
引き金が引かれた。
乾いた発砲音。
至近距離から放たれた数発の弾丸が装甲を貫き、内部で火花を散らす。
「しま――」
最後まで言葉を紡ぐ暇もなく、MTは爆発。
炎と黒煙を噴き上げながら崩れ落ちた。
静寂が戻る。
俺は煙を見つめながらライフルを軽く構え直す。
「……俺って案外戦えんじゃん。」
「まぁこのACの性能もあるんだろうな」
「さて、指定されたポイントは...あそこか」
座標は奥に見える大型のドーム”ウォッチポイントΩ”を指している
ブースターを噴かし進んでいく。
「嫌な予感がするな」
進みながらそう思った
あのメッセージが本当なら、ここにはコーラルが眠っていることになる。
なのに警備が少なすぎる。重要な場所ならそれなりに警備が施されているはず。
そう疑問に思いながらゲートを潜ると
『認証信号確認』
『識別不能機を検知』
『防衛システム、起動』
「え」
施設全体が低く唸り始める。
次の瞬間、壁面が開き、無数の砲台が姿を現した。
「そういうことかよッ!」
警報が鳴り響くと同時に無数の弾幕が降り注ぐ
クイックブースト
左右に飛び、弾幕を避ける。
着弾した弾は一つ一つが地面を抉り破片が散る。
「歓迎が派手すぎるだろ!」
ライフルを構え、走りながら引き金を引く。
ダダダダッ!!
数発が砲台へ命中。
一基が火花を散らして爆発する。
しかし。
壁がさらに開く。
「まだ出るのかよ!」
左右合わせて十数基。
殺意がカンストしている。
「なら――」
ブースター全開。
一直線。
弾幕の隙間を縫うように突っ込む。
砲台との距離十メートル。
「近けりゃ当てやすい!」
ブレード展開。
青白い刃が唸る。
一閃。
砲台を支えるアームごと真っ二つ。
そのまま勢いを殺さず二基、三基と切り裂いていく。
爆発。
火花。
破片。
古びた施設内部に連鎖するように炎が広がった。
「ふぅ……」
ようやく静かになった
と思われたその時
地の奥から重い駆動音が響いた。
ゴゴゴゴ……
地面がゆっくりと開いていく。
「まだあるのか?」
地の底、暗闇
二つの赤い光が灯る。
やがて姿を現したのは、一機の大型兵器だった。
肩には大型キャノン。
左腕はパイルバンカー。
右腕には高出力レーザーブレード。
胸部には見覚えのないない紋章。
「えぇ?マジかぁ」
機体はゆっくりとこちらへ顔を向ける。
『防衛ユニットΩ』
『侵入者排除を開始』
重低音の電子音が響く。
そして。
大型機が背部ブースターを噴射した。
「嘘だろ?」
巨体とは思えない速度。
「速っ!」
次の瞬間には目の前。
巨大なパイルバンカーが一直線に突き出される。
咄嗟にクイックブーストで回避する。
だが。
「ぐっ!」
衝撃波だけで機体が吹き飛ばされた。
警告音が鳴る。
AP:82%
「直撃してないのにこれかよ……!」
大型機はゆっくり振り返る。
まるで獲物を観察する猛獣のように。
「なるほど。」
ライフルを構え直す。
「正面から殴り合う相手じゃない。」
スラスターを吹かしながら笑う。
「だったら速さで勝負だ。」
大型機のセンサーが赤く輝く。
こちらもブレードを起動する。
二機が同時に地面を蹴った。
赤い閃光と青白い刃が、ウォッチポイントΩの闇の中で激突した。
結構今回はうまくできた気がする