復活!陰陽寮!   作:かりん2022

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いつもお題感想ありがとうございます。

ダンジョンに行く前に他者視点で描写しておかないといけない事が多すぎる……。
中々進まない。

明日、更新できないか遅れるかもしれないです。よろしくお願いします。


総理視点 ダンジョン

今日は日米異能交流会の初日だ。

総理はネクタイをビシッと決めた。

 

『本気かね? 本気で彼らと事を構えると?』

『ええ、本気です。今、この産業を潰すわけにはいきません。援護をしていただけるなら、必ずや見返りをお渡しします』

『ESP産業か……。アメリカでは、多くの子供達が行方不明になっている。誘拐事件を即座に解決出来るというのなら、その技術は是非とも欲しい』

『では』

『証明したまえ。それが可能なら、そしてアメリカの子供達の力になるというのなら、私も覚悟を決めて世界の警察たる役割を果たそう』

 

 それは、総理や大統領といえども命を覚悟しないとならないことだ。

 国の闇は深い。

 

 そして、これから一年をかけて、日本はアメリカに役立つ事を証明する。

 今まで、神秘はあるとは思われながら、誰にも表沙汰に出来なかった。

 繊細な力だからか、強力な圧力があったのか。それはわからない。

 その不可能の壁を、今日越える。

 

「大統領!」

「総理!」

 

 2人は仲良し!

 マスコミの前でパフォーマンスをすると、マスコミは大喜びする。

 各国からも物見高い大使が来ていたりする。マスコミもいる。各国の自称霊能者も。

 失敗も怖いが、成功しすぎるのも怖い。

 

 緊張しながら見守る。

 順番に儀式を衝立の中でしていく。その儀式は内緒らしい。

 

 陰陽師の子孫、正統後継者と言われた良家の者が5人、順に入って、怪訝な顔をして出てくる。

 有名な霊能者達の上位五名が戸惑って出てくる。

 純粋に喜びに輝いているのは選抜された霊能者と留学生だった。

 特に陰陽師。無表情で誤魔化しているが、すごく何か聞きたそうである。

 

 一体何があったというのだろうか。

 だが、下手に突っ込むわけにもいかない。この会合は失敗しても成功してもいけない。嘘ではないがうやむやぐらいでいい。

 

 儀式が終わると、葵くんは魔石を山と積み上げた。

 

「皆さん、記録の準備はいいですか? 資源の問題でこの儀式多分二度とできないので、しっかり準備してくださいね? いい? OK? それでは、ポチを顕現いたします」

 

 魔石が見えない何かに喰われていく。そうして現れたのは光る狼だった。

 人吠えするとカカシに雷撃。黒焦げにして消えた。

 攻撃力があるのか!

 ざわっとざわめきが走り、誰の頭にも軍事利用が過ぎるであろうその瞬間。

 

「ちなみに、今ので使った魔石総額は大体時価総額二億円になります」

 

 葵くんがこともなげに言った。

 才能に依存。一回の奇跡で二億円。

 

 そんなささやきが漏れる。今のはナイスタイミングだった。沸騰した頭に水を掛けた。

 

「晴良さんと蜜さん救出の時も同額を?」

「まさか。この200倍使いました」

「ヒェッ」

 

 インタビュワーが顔を青ざめさせた。そうだ、奇跡がそんな簡単に行われては困る。

 

「課税はどうなってるんです?」

「門外不出のもので、売るとしたらそれぐらいになるという事です。一般人にはただの綺麗な石コロですよ。それに宗教関係、ありがたいお札などは非課税なのが日本のいいところです」

「総理、どうなんですか」

「ふーむ。これからは流通もできるだろうし、業界を潰さない範囲で検討していきたい」

 

 ちょうどいい。これを機に国の管理を入れるようにしよう。奇跡を起こす石だ。

 せいぜい高値で管理する。その分、こちらも大金を払う事になるが、無料で裏で奇跡の石が流れるよりマシだ。

 

「げっ いやでも流通ったって費用対効果ないでしょうに。あまりにも高すぎる」

「別に攻撃だけに使えるというわけではないのだろう? 我が国は子供の誘拐が多いし、能力者も本人の申告が事実なら探し物が得意という系統が多い。それらの支援という事で、国がお金を出してその石を使い、今回育ててもらった国直属の能力者に子供を探させる、というなら十分に効果はある。実際、君たちも400億円分出してもミスター晴良達を救おうとしただろう。私はアメリカから誘拐、特に子供の誘拐が撲滅できるなら400億出すよ」

 

 それは我が友も戦うという事。アメリカの支援を得られるということ。

 

「教祖を救わない宗教団体もないでしょ。当然ですよ。でも誘拐対策はいいですね」

「行方不明の子供探しなら協力するよ。異能の悪用には賛同できないし戦争利用も反対だけど、平和利用の為ならむしろどんどん使っていきたい。もちろん、現地の能力者に魔石を渡して頼む事になるだろうけど。多分俺たちがアメリカに行ったら地脈の関係で力がほとんど使えなくなる」

 

何も知らない未来の陰陽寮の職員も肯定する。言ったな? ならば管理を受け入れてもらう。

 

「なるほど。留学生の卒業試験は占いではなく、誘拐された子供の捜索にしましょうか。日本がその卒業試験の魔石の費用を出しますよ」

 

 これで魔石に価値をつける。魔石管理に道筋をつける。これはその手付金だ。

 

「それはいい! それと神主のミスター晴良に聞いたのだが、魔石を神様に捧げて加護を得る儀式があるとか。とても興味があるので、教会にも寄進してもいいかね? それと、科学的に石を調べるのは神罰を受けると思うかね?」

「日本は多神教です。それは一神教を否定する事にはなりません。我が神もいる、あなたの神もいる。そして、神様に寄進して平和を祈るのはもちろん良い事です。そのようなあまりに偉大で大きい神が、細かく目を向けてくれるのかという疑問はありますが……。ああ、魔石の代金はもらいますよ。タダでもらったものを寄付というのもおかしな話ですから」

「そうだね。神が受け取らなかったとしても、それは神の不在を意味しない。代金は期待しててくれ。いいものを見せてもらったからね」

「石単体の調査や、石を人間が使えるかの実験はお好きに。ただ、それを神に捧げる儀式の調査とか、神を試すとか、そういった行為はおやめください」

「教会の分は犯すつもりはないが、十分気をつけるように指示を出そう」

 

 そして儀式は終わった。

 奇跡は実際にあるが、導入には大金が掛かる。上手い着地点だった。

 修行場は入る事を止められたが、それは他国のスパイも入れないということ。

 何より、職員というスパイが既に潜入している。後は彼らに任せよう。

 

「彼らは自由に過ごしています。育て方を一番知っているのは自分ということで」

「大丈夫なのかね」

「修行場が凄いので、大丈夫でしょう」

「どのように凄いのかね?」

「魑魅魍魎がひたすら湧いてくる場所です」

「は?」

「化け物を倒す事で、霊力が鍛えられるのです。霊能者でなくても、頑張れば倒せます。私も一階ならば負けません!」

 

 ふんす、とする職員。

 ビデオを見せられる。すごかった。すごく脳筋方式の修行じゃん……。

 

 

 

 それから、祓いの視察に行く。

 2回行ったが、確かにレベルアップを感じられた。

 1回目で魔石を使ってしていた事を、魔石なしでやってのけていたのだ。

 ダンジョンというのは凄いらしい。

 

 大統領も興味を持ち、それならば、ということで2人で視察に行く事となった。

 

 そこで、私達は本格的にダンジョンに介入する事を決意する。

 常人も霊能者にできると言うのなら、どんどん育てた方がいい。

 まずはじっくりと調査をしよう。

 

 しかし、準備が終わるまでダンジョンに注目が集まるのは困るな。

 隠すのではなく、自然に興味逸らしたい。

 ビッグなデコイが必要だ。

 それに、晴良くん達は何か隠している感じもある。探りを入れてみるか……。

 




マシュマロ
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