陸八魔アルに転生しました   作:黒ヶ谷・ユーリ・メリディエス

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先生視点です
本話でクロノス報道部の2人が立て続けに喋りますが、『特ダネ』と言っているのが黒髪眼鏡編集長のマイ、『スクープ』と言っているのが金髪褐色下乳1年のシノン*1です

*1:
バトルパスや戦術対抗戦のアナウンサーやってる子




突撃! シャーレの先生の女性事情その他諸々!!!

 

 

 日が昇り、陽光に照らされたオフィスのデスクに座り、淹れたてのインスタントコーヒーを啜りながら私は立ち上げたPCで作業をしていた。

 

 昨日は連邦生徒会の方で用意されている自宅には帰らずそのまま仮眠室で夜を明かした。

 自宅に帰ると言っていたら、色彩を介して世界を見れる以上は自宅も知っているだろうベルは、私が誘拐されることを危惧してそちらまで護衛してくれただろう。

 それを遠慮したい気持ちが無い訳ではなかったけど、今回泊まったのは純粋に朝一で処理すべき仕事が入っていて、自宅から出勤するのが辛かったためでもあった。

 未だ脳髄に残ってる眠気をカフェインや無糖の苦味、作業への集中で消し飛ばしながら朝一の仕事に取り組み、そして終える。

 

 それからは始業までに時間があるので自由時間だ。

 気を抜いてボーッとしながら漫然とニュースをチェックしていく。コーヒーもあるし、いつもならこうしていれば自然と目も覚めていくのだけど……

 

"うーん……身が入らない……"

 

 ぐでっと背凭れに凭れて天井を見上げる。

 生徒に見せられないくらいだらしのない行儀の悪さだけど、今は誰も見てないから良いだろうと怠惰な私が囁いていた。

 勤勉な私は"職場にいるからシャンとしないと!"と叫んでいるのだけどオンスイッチが入りきらない。

 職場で寝泊まりすることが何故良くないのか分かるなぁと、まるで他人事のように未だ鈍い思考でボンヤリと考える。

 

『先生、お行儀が悪いですよ! あとシンプルに体に悪いです!』

『困惑。なんだかいつも以上に倦怠感に溢れていますね……徹夜している時より疲れているように見えます』

"大人になるとね、寝てても体力を消費するんだ……いや、睡眠での回復量が減ると言うべきかな……?"

『お、大人って大変なんですね……』

 

 引き気味に言うアロナに苦笑が漏れる。

 AIだから歳を取らない。それに付随する問題は色々あるけど、今は永遠に元気な体という点でちょっと羨ましいと思った。

 彼女達に体は無いなどと言ってはいけないが。

 

"……いや、ベレナが持ってるんだからアロナも持てるのかな……?"

 

 ナラム・シンの玉座に混沌の領域が展開されているからこそ実体化できているだけだが、それでも可能ではあるのだからアロナも持てない道理はないだろう。

 毎回ベルに転移で連れて行ってもらわないといけないのが難点か。

 彼女も嫌がりはしないだろうけどそんな頻繁にという訳にはいかないし……

 そんな業務に無関係な取り留めのない思考と共に体を起こし、またコーヒーを啜った。

 

 

「先生、おはようございます! クロノス報道部の川流(かわる)シノンです!」

「同じく報道部の風巻(かざまき)マイです! おはようございます先生!」

 

 

"ん?"

 

 そこで元気な挨拶がオフィスの入り口から聞こえてきた。

 視線をPCモニターの向こうへと向ければ、金髪褐色肌に薄着の少女と、黒髪に眼鏡を掛けた少女達が快活に笑っている姿が視界に入ってくる。

 前者の少女は川流シノン。クロノススクールの1年生、クロノス報道部のアイドルレポーターを自称するマスコミの生徒。恐れ知らずにも等しいストレートな物言いや陰謀論に近しい言説を公共の電波に乗せる事から、度々中継を中断される判断が下されている子でもある。

 後者の少女は風巻マイ。同じくクロノス報道部所属の生徒で、『月刊キヴォトス』の編集長として日々特ダネを求めて取材活動を続けている子だ。常に事実を基にした事件だけを記載していると言いつつ、誤解を招く書き方など問題がある場合もあるのだけど。

 法的にはアル達より真っ当な市民。でもそれはそれでちょっとした問題児。好奇心の往くままに情報を集めて発信する事が心の底から好きな子達。

 彼女達に抱く印象はそんな感じだった。

 

 ともあれ、誰であろうとシャーレを訪ねてきたなら迎え入れるのが先生である。まずは挨拶を返そうと私は椅子から立ち上がった。

 

"おはよう、シノン、マイ。朝早いね。まだ8時にもなってないけど"

 

 言いながら、私はオフィスの壁に掛けている時計に目を向ける。

 午前7時45分。

 始業時間まで1時間以上あるし、大半の生徒は朝の支度か登校中だろう今のタイミングにシャーレに来る子はそう居ない。

 あるとすれば何か火急の用件があった場合だけど……

 

"というかアポの確認あったっけ? もしかして見逃しちゃってた?"

「あ、いえ! それはお気になさらず! 今回は超々々重要な注目度かつ鮮度重視の電撃取材なのでアポイントメントはそもそも取ってません!」

"力強く言う事じゃないねシノン……"

「アポも大事ですが、情報の鮮度や話題性の方が大事ですからね!」

"うん、相手の事も考えようねマイ……"

 

 堂々とアポなしですと言い切るシノン、相手の事情を考えずの突撃取材を肯定するマイに、大丈夫かなこの子達、と苦笑が漏れる。

 私はまだ良いけど他の人にもこれをするとなると流石に……

 これはちょっと注意が必要かもしれない。本当は相手の事情を考えて……の方向が望ましいけど、まずは目的を達成できなかった時のデメリットから切り込もう。

 

"二人とも。超々々重要な情報の取材のためとは言うけど、私が出張してたら君達は無駄足を踏んでたよ?"

「いえ、今回は問題ありません! 先生は少なくとも今日……いえ、昨夜は自宅へ帰られていない事を知っていますので!」

"えっ"

 

 そうお説教しようと思ったら、マイからとんでもない言葉が飛び出てきた。

 私ストーカーでもされてる……?

 

"ちょっと待って。何でそれを知ってるの?"

「その説明をするなら、まずはこちらを見て頂いた方が話が早いですね!」

 

 私が問いを投げると、マイがいつも持ち歩いているデジカメの映像を見せてきた。

 映し出されたのはシャーレオフィスビル前。薄暗いため時間帯は夜らしい。そして被写体に2つの人影。片方は私で、もう片方は紅蓮色のコートを纏う長身の女性。

 

"……これ、もしかして昨日撮った?"

「はい! 本当にたまたまシャーレの近くを通りがかった時に!」

 

 マイの屈託のない自白に、それ盗撮では? というツッコミが口から出そうになった。

 実際言ってもいいとは思うけど、口にする前にマイが言葉を続けた。

 

「先生に女性の影、それも見るからに生徒ではない大人、いつのまに男女交際を!? 先生にもついに春が訪れた!? 勝ち取ったのは誰なのか……!? これはもう『月刊キヴォトス』の一面に載るくらいの特ダネじゃないですか!」

「こんな一大スクープを逃す手はないですよ! だから昨晩ずっと先生が帰宅するためにシャーレから出られるのを待ってたんです!」

"ああ……普通に閉館してたからね、シャーレ……"

 

 コンビニ(エンジェル24)やゲームセンターのテナントとして貸し出されている部分以外の公共部分やシャーレ部室となるオフィス部分は、私と当番両方が居ない間は閉め切られている。

 私がシャーレに泊まり込んでいる間なら常に門戸を開けていたいというのが本音だけど、警備の見直しにより武力専門の当番が居ない時の対応はセキュリティ的にダメでしょうということで、業務終了後にも閉館するようになった。

 ……まあ眠るまでは割と開けているのだけど。

 しかし昨日は柴関ラーメンに行く時点で閉館し、ベルに送られてからもそのままだった。

 だからシノンとマイは自宅に帰るところを捕まえようと出待ちしていたという事らしい。

 

"いや待って。もしかして二人とも、ずっと外に居たの?"

「あ、いえ。オフィスがある階の明かりも消えた段階で『あ、これ今日泊まったな』って分かったので流石に帰りましたよ」

「なので私達も一度帰って、寝ずに記事書いて掲載して今朝またここに来たんです」

"うーん……そっか…………まあ、二人に何事もなくてよかった、のかな……"

 

 堂々と出待ちしてたと言われた私としては微妙だけど、まあ何事も無く帰れたならいいのかな……?

 いや盗撮は駄目だけど。

 

"えっと……まあ、事情は分かったけどね。この写真はちょっと困るかな。私は立場上撮影される事も多いし覚悟もしてるからある程度は許容や事後承諾もするけど、相手は―――"

 

「「そこですよ先生!!!」」

 

"うわっ!?"

 

 私の抗議の声は、我が意を得たとばかりに食い気味に声を揃えた二人に遮られた。

 

「そのお相手の方について取材したいんです! 先生からだけでなくご本人にも! 先生との馴れ初め、どんな出会い、どう過ごされて、どんなデートをしているのかを! 先生と二人で買い物されていたというタレコミもあるんですよ!」

「是非とも取材させて頂けませんか! 月刊キヴォトスの刊行数爆増のためにも!」

 

"いや、ちょっと待って……そもそもそれは……"

 

「それと他にもこの機会に取材したい事があるんです! シャーレ初の復学支援制度を用いた生徒について! 開示された情報から該当生徒については分かりましたけど、一体どういう基準で成人の方が選ばれたのか! なぜ3年からなのか!」

「他にも多くの無学籍生徒が居る中でなぜ彼女だったのかについての見解を是非お聞きしたいです! ゲヘナの万魔殿に問い合わせても『個人情報に関する事は回答しかねる』と定型的に返されるだけで何も分からないんですよ!」

 

"えーっと、私としてもそれは……"

 

「それから各地に発生する異常現象の討伐報告! 以前挙げられていたもの、時系列で並べたら数分置きの報告になってましたがあれは合っているんですか!? 時間記載のミスではなく! もし真実なら担当生徒の実力は過去類を見ないほどという事になります!」

「キヴォトス最強と噂されるゲヘナ風紀委員会の委員長、トリニティの戦略兵器と呼ばれる正義実現委員会の委員長を含め、各校の実力者を招集して事にあたって討伐する時間よりも短く、それも単独でこなす! さらに過日に報告が挙がった連合作戦演習にも参加されていたとか! この大人でありながら生徒でもある復学支援対象者―――『陸八魔ベル』という方についての詳細な情報を求めます!」

 

"いや書かれている事が全てだからそれ以上は―――"

 

「それ以上は、という事は伝えられないだけの何かはあるんですね!? しかしそれを隠匿すると! これはシャーレの権限の濫用ではありませんか!?」

「先生、それは不誠実ではありませんか! 『S.C.H.A.L.E』は今すぐ真実を明かすべきで―――」

 

 

 

「あなた達、何をしているの?」

 

 

 

「「い……!?」」

 

 立て板に水。堰の切れた濁流のように次から次へと質問をぶつけてくる二人の勢いを止めたのは、新たな闖入者の声。

 静かではあるが、しかし聞く者を威圧するものがあるそれに、二人は固まった。

 

 一方、私はその声に覚えがあった。救いにも感じられるその乱入に心からの感謝を抱きながらその名を口にする。

 

"ヒナ! おはよう!"

「ええ。おはよう先生」

「先生、私もいるのですけど」

"勿論分かってるよ。アコもおはよう!"

「はい、おはようございます」

 

 ゲヘナ風紀委員会の委員長・空崎ヒナと、彼女の補佐役でもある行政官・天雨アコ。その二人が朗らかに微笑みながらオフィスへやってきた。

 ベルとカヨコと合わせて彼女達二人が今日の当番だ。

 ちなみにアコが書類専門、他三人が武力と書類の兼任当番である。

 

「それで……廊下にまで色々聞こえてきたのだけど、なんだか詰問みたいだったわね」

「朝一から仕事があるのに取材を入れてたんですか?」

"いや、アポ無しで……"

 

 聞いた覚えが無いとやや困惑を露わに問いかけてくる二人にそう返すと、途端にヒナ達の目つきが鋭くなった。

 

「アポ無しであんな激しい質問攻めを……? いえ、たとえ激しくなくてもアポ無しは失礼よ」

「情報(特ダネ)は鮮度(速さ)が命! 電撃取材はザラですよ空崎ヒナさん!」

「私達の迅速果断な取材があるからこそ、報道を見られているお茶の間の視聴者の方々は楽しめるんです!」

「相手に迷惑を掛けていい理由ではないですよねそれ……!」

「誰もかれもが無作為に聞きに来るよりも私達の1回で収まるのは良い事ですよ!」

「ちゃんとアポを取っていればそれは真っ当な言葉なのだけどね」

 

 マイ達の言い分を聞いて、ヒナとアコの表情がどんどんと怖いものになっていく。

 この二人、かなり良くしてくれるから忘れそうになるけど、ゲヘナにおける治安維持側のトップとナンバーツーだからその辺結構厳しい。便宜を図ろうとする優しさはあるけど容赦を無くす事も普通にあるのだ。

 どんな雷が落ちるかちょっと怖いなぁと、少しだけ震えながら嵐が過ぎ去るのを待つ。

 下手に喋ると言質取られてマズいのだとはそれなりの先生の経験で分かっているのだ。

 ベルが所属している学校の治安維持トップから言ってくれれば二人もこれ以上無理矢理探ろうとはしないだろうという魂胆もあるけど。

 

「しかしですよ!? これを見ればお二人も悠長にはしてられないんじゃないですか!?」

 

 そこで、反撃とばかりにマイがカメラの画像を見せた。チラリと見えたのはさっき私も見せてもらったあの盗撮写真。

 

「これ、昨夜撮れたものですがどう見ても交際の図でしょう!? あの先生に女性の影! 誰もが知りたがるネタですよこれ!」

「陸八魔アル……いや、先生との身長に対してこれは……いや、あの。その前にこれ、盗撮では?」

「画角と距離から見ておそらく許可を取ってのものじゃないわよね……」

 

 マイの反撃に、しかしアコとヒナは困惑と疑念に駆られながらも流れはせず、こちらに視線で問いかけてきた。

 

"許可は出してないから盗撮だね"

「……どうするつもりなの?」

"私一人だったら事後承諾で許可を出したんだけど、相手まで無断でとなると……ひとまず確認が必要かな……"

「そう……」

 

 私の答えを聞いたヒナは鋭い目つきでマイを睨んだ後、ガシリと強固な意志を感じさせる動きでデジカメを掴んだ。

 

「一旦預からせてもらうわ」

「なっ、ちょっ……! ここはゲヘナ自治区じゃないですよ! 何の権利があってそんな!?」

「シャーレの当番としてよ。それに先生も言ってるけど、無許可であると確認が取れた以上撮られているもう一人にも報告と確認が必要だわ。先方の返答次第では、然るべき対応もあると覚悟しておくように」

「本当ならヴァルキューレへすぐ引き渡してもいいのですから、ご理解くださいね」

「「うぅ……」」

"うーん強い"

 

 私が思っていた事をズバズバと言ってのけた二人に思わず感心する。

 するとアコがキッ! といつもの怒り顔を向けてきた。

 

「言っておきますけど先生も悪いんですからね!? 元を正せば先生の甘さが原因なんですから! 盗撮と分かったならそれへの訴えをちゃんと出さないと良いようにされるだけですよ! ただでさえ生徒には甘いんですから、こういう時くらいビシッと決めてください!」

"はい……すみません……"

 

 アコの言う事は尤もなので素直に頷く。

 でもなぁ……

 私、結構法に触れたり追及されたらマズいこともしてるから、どの口がと思っちゃう事もあってあまり強く言えないんだよねぇ……

 已むを得なかったと言えど銀行強盗*1やドラム缶強盗*2も看過してるし……

 それらに比べると私への盗撮くらいはとも思ってしまう。

 まあ今回はベルも巻き込まれてるからもっと強く言うべきだったと思うので、そこは改善していこうと心に留めた。

 

「……ところで、先生」

"ん? なにかな、アコ"

「一応お聞きしますけど……もしかして本当にどなたかと、交際を……?」

 

 ほんの少し頬を染め、眉根を寄せ、毛先を弄りながらアコが聞いてきた。

 社会人顔負けの仕事をこなしたり、法に則した厳しい判断を下したりはすれど、年頃の女の子らしく気になってはいたらしい。

 それを微笑ましく思う心境で、苦笑と共に頭(かぶり)を振る。

 

"いや、してないよ。マイ達の早とちりだね"

「そ、そうなんですね……じゃあさっきの写真はどういう状況のものなんです?」

"昨日当番の子に外食に誘われて、食べに行った後、帰りに護衛として送ってくれたところだね"

 

 当番だったのはもう一人のシロコだし、便利屋の子達を誘いに行ったくだりは省いたけど、まあ重要じゃないからいいだろうとそのまま流した。

 

「護衛として……じゃあ本当に交際じゃないのね」

 

 おおよその流れを知ったヒナは朴訥な呟きを漏らしながら頷いた。それからチラリと、意気消沈しているクロノス報道部の二人を見やる。

 

「当てが外れたみたいね。アポを取っておけば"こうなる事"も防げたでしょうけど」

 

 そう言いながらヒナは取り上げたデジカメを翳した。

 それにマイ達がぐぎぎ、と悔しさを滲ませる。

 

「う~……! これ以上ない特ダネだと思ったんですけど……!」

「そもそも人の恋愛事を晒し上げるなんてモラルに欠けています! 話題性を優先し過ぎて人として欠かしてはならないものや踏み込んではならないものを忘れていませんか!?」

「その服装で言われたくないです……」

「論点が違いますし服装にしたってあなたの方が大概だと思いますけど!?」

 

 服装についてシノンに触れられた途端、アコが一瞬でヒートアップした。

 まあでも、うん……

 それも個性なのかな、とりあえず学校から注意されてないなら私からは……と流してはいたけど、言われてもしょうがない服装ではある。

 私の背が彼女よりずっと高いからいいけど逆だったら目のやりどころに露骨に困っただろう。今も困らないわけではないけど。

 あとアコは身長に関係無く目のやり場に困るのであまり人の事は言えない。ヒナが注意してないから私からも言わないけれど。

 

「しかし、ここで折れるようではクロノス報道部の名折れ! この程度で私達は止まりません!」

「月刊キヴォトスに掲載したい取材内容はまだまだありますからね! 丁度いい事にゲヘナの方が来ましたし! 是非とも例の復学支援制度を利用された生徒についてお聞かせ願いたく!」

 

 

「個人情報に関する事は回答しかねるわ」

 

 

「「ヒナさんまで万魔殿と同じ返答ですかッ!?!?!?」」

 

 

「いえ当たり前ですよ……? 風紀委員会のトップ相手に個人情報を漏洩しろと求めて叶う訳無いなんて少し考えれば分かるでしょう……?」

"まあ……それで止まらないからこそこの子達なんだろうね……"

「メディアやマスコミの全てがそうとは思いませんけど、悪印象がどうしても付いてしまいますね……」

 

 はぁ、とため息を吐くアコに、私は肯定も否定もせず苦笑と共に冷め切った無糖コーヒーを啜った。

 

 

 


 

 

 

・先生

生徒みんなの味方なS.C.H.A.L.Eの顧問

生徒のやりたい事を平等に応援する傾向から、それが本当にしたい事なら余程の事が無い限りNOを突き付けられない性格。そこが遠因となってピタゴラスイッチ的に状況が悪くなっていってる事で今回割と反省している

ベルに謝ることがいっぱい出来て内心頭を抱えてもいる

 

・風巻マイ

クロノス報道部学年不詳*3、月刊キヴォトスの編集長

本章に於けるワカモ暴走の原因1。黒髪眼鏡で特ダネとよく口にする方

聞いたことをやや悪意ある曲解と共に報道する部分がある

月刊雑誌の編集長ではあるが、最終編4章『エピローグ(1)』やカルバノグ2章『エピローグ』での中継などでリポーター、アナウンサーも務める事がある

シャーレの動向も見ており、初の復学支援制度の利用者について色々調べ上げている

抗議文など送られ慣れているがシャーレからの数少ない一例になったため暫く大人しくなる

 

・川流シノン

クロノス報道部1年、自称アイドルリポーター

本章に於けるワカモ暴走の原因2。金髪褐色肌で下乳を出している、スクープとよく口にする方。合同戦術対抗戦のアナウンサーも務めている

放送倫理やコンプライアンスなどに物怖じせずストレートにリポートしては映像中断をよく繰り返す*4

抗議文など送られ慣れているがシャーレからの数少ない一例になったため暫く大人しくなる

 

・空崎ヒナ

ゲヘナ風紀委員会委員長

ルンルンで当番に一時間近く早く来たら朝から先生が詰められててご機嫌ナナメ。アポ無し、盗撮行為と分かって更にナナメった*5

交際疑惑は気にはなったが先生のプライベートだからと気にしないように努めた。答えを聞いて内心で安堵

写真を見てクロノス報道部によるとばっちりを受けてる陸八魔アルには同情している

ベルのことは編入生&復学支援制度の利用者として知っているが、面識はまだ無く、したがって嚮導者についても知らない。それでもシャーレの連合作戦演習の表向きの情報やシロコ*テラーの事情を知っているので何となく自分が知らないところで何かあったんだなと察している

 

・天雨アコ

ゲヘナ風紀委員会行政官

ルンルンの委員長を見てホクホクしていたがこちらも先生が詰められていること、盗撮行為を知ってご機嫌ナナメ。先生に怒っているのもかねてからの不満はあるが大部分は先生を想っての事

交際疑惑はプライベートに踏み入ると分かってはいても気になっていたので質問した。答えを聞いて割と安堵した

ベルのことはヒナとほぼ同じ程度の把握で面識もまだない。写真を見てアルのことを真っ先に疑っているが、身長的に違うとあたりを付け*6、写真に写っているのはベルの方かもと推測している

 

・陸八魔ベル

世間的には滅茶苦茶異質な立場にある生徒

シャーレ初の復学支援制度の利用者ながら成人していること、3年生での編入、ゲヘナで通信課程を取っていること、連合作戦演習にも参加している事がシャーレの報告書などから知られており、話題性に事欠かない人物

男女交際相手なのでは、という点は瓜二つの容姿のアルに疑いが分散している

 

・陸八魔アル

知らない間に純度100%のとばっちりを受けてる社長

事務所でコーヒー片手に平和に経営の勉強中。外出していたらワカモ襲撃かパパラッチのどちらかを受けていたので外出する予定が無くて地味に助かっている

諸々を知ったらクロノス報道部にキレる

 

 

*1:
対策委員会編1章

*2:
カルバノグの兎編1章

*3:
シノンからマイ先輩と呼ばれるシーンがあるので2年生以上ではある

*4:
最終編4章『エピローグ(1)』で3度繰り返してマイに代わられている

*5:
まだ記事での無断掲載を知らないので更にナナメる余地あり

*6:
ヒール抜きでアルは160cm、アコは165cm、ベルは182cm




 
 
マイとシノンの嗅覚の鋭さとマスコミとしての優秀さ故の厄介さを描写できていれば幸いです
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