ドラクエ3の女賢者さんが、遊び人になってダンまち世界に転移してきたよ   作:ポップ

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第四十三話:狂狼vs女遊び人「あれ?でもバニー、本気出すの?」「流石に本気じゃやらないわよ。それだとちょっぴり虐めになっちゃうかもだからね〜」「テメェ…」

前回、フィン達がバニーの話をしている時刻から少し遡る。

ロキ・ファミリアの一室、いつも寝泊まりしている部屋とは違う場所で、バニーは少し遅めの朝を迎えていた。

 

「んん……」

 

寝るのに邪魔なのでバニーガールのウサ耳は外してあるが、そもそも着替えを持ってきていないので、寝る時の格好も今日はバニー姿のままである。昨日は少し飲み過ぎたのもあって胃がもたれている気もするが、そうはいっても常日頃から飲み歩いているバニーなので、昨日の今日であってもそれほど二日酔いにもならずに、朝を迎える事が出来ていた。

 

「ふぅ〜、そろそろ起きようかな〜」

 

バニーが起きる。そして、部屋のドアを開けてロキ・ファミリアの廊下を歩く。

しかし、何せここは未来のファミリアのホームだ。それも平行世界の。だから、自分が知っている人は勿論いないし、昨日『豊穣の女主人』に来ていなかったメンバーは、当然昨日の出来事も知らない訳なので、ホームの廊下をバニー(流石にウサ耳は外したまま)とすれ違う度に見返されたりしていて、ちょっと違和感を感じているバニーではあるが、それでもまぁ、遊び人に転職した事も性格に影響を及ぼしているのか、あまり気にならないようである。

 

とりあえず、バニーは朝食を食べに食堂へ向かった。

空間に馴染みつつ軽めの朝食を受け取って席で食べていると、昨日少し話をさせてもらった、この世界のアイズ、ティオネ、ティオナ、レフィーヤが近くにやってくる。

 

「バニー、おはよう! 私達も隣に座ってもいい?」

 

呼び捨てでいいよとは、昨日のうちに既に伝えている。ティオナが明るく声をかけてきた。

 

「いいよ〜。皆もおはよう」

 

バニーは皆との挨拶を交わしていく。すると、ティオナが興奮気味に身を乗り出してきた。

 

「それにしてもさぁ! 昨日バニーが見せてくれた魔法、すごかったよね〜」

 

その言葉に、アイズ、ティオネ、レフィーヤも頷く。

 

「うん。小さい私が『鳥さんがゴォ〜ってなるやつ』って言ってたけど、思ってたのと全然違って……とにかく凄かった」

 

アイズがしみじみと言うと、ティオネが呆れた顔で続けた。

 

「あれをレベル2の速攻魔法っていうのは、ちょっと反則な気がするわ……」

 

「いえっ、というかあれは本当に凄過ぎですよ! ……あっ、バニーさん……その、昨日はすいませんでした……」

 

レフィーヤが申し訳ない顔をしながら伝えてくる。

 

「ん? どうしたの?」

 

「その……バニーさんは、小さいアイズさんが教えて下さった魔法を使うか悩んでらしたのに、私があの時『大丈夫です』と言い切ってしまったので……」

 

「あぁっ、気にしなくてもいいわよ。結果オーライだから良かったじゃないの。……まぁ、私もオラリオに来て少しは経ったから、レベル2とレベル6の強さが全然違うって事は、流石に分からないでもないからね〜」

 

バニーにそう言ってもらえて、だいぶ心が軽くなってきたレフィーヤも笑顔である。

 

「名前もカッコよかったよね! 確か『カイザーフェニックス』……だったっけ?」

 

ティオナの問いかけに、バニーが笑顔で応じる。

 

「うん, そうだよ〜。実は私も、見た目と名前がちょっとカッコいいよな〜って思ってたんだ〜」

 

「だよね、だよね! あの火の鳥が出た時は、皆ビックリしてたし、私も驚いたよ。あの鳥が空に上がって、そのまま爆散して巻き散っていった光景も凄かったなぁ」

 

ティオナは素直に感嘆しまくっているが、ティオネは腕を組んで唸った。

 

「……私は、今でもあれがレベル2の速攻魔法だなんて信じられないわ。……いや、ロキもバニーは嘘をついてないって言ってたから、バニーの事を疑ってるって意味じゃないのよ? ただ、これまでの価値観がね〜」

 

そんな感じで昨日の事を思い出しているティオネであった。

 

そこで、この世界のアイズが不思議そうに聞いてくる。

 

「バニーはレベル2なのに、どうしてそんなに強いの?」

 

「えぇっ? まぁ、普通のレベル2の人よりは強いかもしれないわね〜。でも、これにはちょっと事情もあるんだぁ」

 

というバニーの呟きに、レフィーヤも気になっていたので聞いてくる。というか、自分はレベル3なので、絶対これでレベル2というのはおかしいだろうとすら思っていたのである。

 

「事情ですか?」

 

そう聞かれてバニーも苦笑いして「あはは……実はねぇ」と言っている最中に、少し離れた所から大きい声がした。しかも、どうやら自分に向けられている声みたいで……。

 

「てめぇっ! 昨日のイカれた服を着た変な女! なんでお前がここにいやがる!!!」

 

声の主はベートのようだった。その言葉から察するに、酒を飲んで魔法で眠らせはしたが、どうやら昨日の出来事はちゃんと覚えてそうである。

 

「ベ〜ト〜煩いぃ」

 

と嫌な顔をしてベートに話すティオナに、ベートは吠えた。

 

「うるせぇ、バカゾネス。今はテメェの相手をしてる暇はねぇ」

 

そういってバニーの方を睨みつける。

 

「おいっ! お前がなんでここにいやがる!」

 

声を荒げているベートを見て、バニーはのんびりと応じた。

 

「やっほ〜。ベート君おはよ! なんでって言われても, そりゃ〜私もロキ・ファミリアの一員だからかなぁ」

 

と頬をかきながら苦笑いしているバニー。

 

「あぁっ!? テメェが、うちのファミリアの一員だとぉ? 嘘をつくんじゃねぇ!」

 

そんな事を言われても困ってしまうバニーは苦笑する。

 

「いや〜ベート君がそう思うのも分かるんだけどもねぇ。でも、実際そうじゃなかったら、ロキもフィンもホームに入れたりしないでしょ?」

 

それを聞いて、ベートも少し考えながら黙る。

 

「……まぁ、そいつはいい。だけどな、そいつと昨日の件は別だ。あの時は上手くやったかもしれねぇが、シラフでやったらそうはいかねぇって事を教えてやる。テメェがロキ・ファミリアだっつぅなら、俺が実力を見てやる! 飯を食ったら訓練場に来い!」

 

と言われても、朝から戦う気なんて全然わかないバニーである。

 

「えぇっ? 今はあんまりそんな気分じゃないかなぁ……また今度にしよう、ね?」

 

と可愛く言ってくるが、ベートはヒートアップするばかりである。

 

「ふざけんな! こっちは、お前みたいなふざけた格好をした奴が同じファミリアなんざ、苛立って仕方ねぇんだよ!」

 

バニーは、どうしてベートがこんなに怒っているのかもあんまり分かっていないが、どうやらこのまま逃してはもらえないようである。それにベートは、この世界のロキ・ファミリアの幹部であるようだし、あんまり無碍にするのもそれはそれでマズいのかな〜とちょっぴり考えていた。

 

そして一つ、いい案を思い付いてニヤリとする。

 

「じゃあさ! もし私が勝てたら、ソーマを奢ってよ!」

 

「あぁっ?」

 

何せ急にやる気を出したバニーを心配して、ティオナが声を上げる。

 

「ちょっ!? バニー! やめときなよ! ベートは腐ってもレベル5なんだよ? 幾らバニーの魔法が強くても、戦闘はまた別だと思うけど……」

 

「そうよ、やめておきなさい。あなたはまだここに来たばかりなんだし、色々落ち着いてからにした方がいいんじゃないかしら」

 

ティオネも引き止めるが、バニーはけろりとしていた。

 

「あははっ、大丈夫だって! それに、ベート君も少しは手加減してくれるんじゃないの? だってレベル5んでしょ?」

 

そう言うバニーに、ベートはニヤリとして悪い顔で笑う。

 

「さぁな。だが、相手が雑魚ならやり過ぎちまうかもなぁ」

 

「う〜ん、そうなの? でも、もし私が勝ったらソーマ奢ってくれるんだよね?」

 

それを聞いたベートは悪い笑みを浮かべた。

 

「あぁ。お前が俺に勝てたらな」

 

「なら、ファミリアの幹部様のいう事に従っておきますか」

 

バニーは特に怖くも不安にも思っていない表情。一方、アイズ、ティオナ、ティオネ、レフィーヤは、少しだが言葉をかわした同じファミリアの仲間なので、心配にもなってきている。思うのは、ベートがやり過ぎないか、そしてバニーが大怪我をしないかどうかなのだが……。

 

そんなところへ、幼いアイズがやってきた。

 

「バニー、おはよう。フィンが呼んでたよ」

 

そう言われて、バニーはベートを見る。

 

「えっ? なんだろ? ベート君、やるのは後ででもいい?」

 

だがベートは許さない。

 

「あぁっ!? いい訳ねぇだろクソ女! そう言って逃げる気なんだろうが、そうはさせねぇからなっ! あと、ベート君いうな!」

 

と、バニーを逃がすまいとニヤけていた。ついでに、小さいアイズを見て『妙にアイズに似て嫌がるな』とも思っているが、この場で話す事ではないので、今はバニーに集中している。

 

「えぇっ? 別にそんなつもりはないんだけどなぁ……」

 

「バニー、どうしたの?」

 

不思議そうにする幼いアイズに、バニーが答える。

 

「いやぁ、あそこのベートってレベル5の男の子が、私と戦いたいみたいんだよねぇ」

 

「ふ〜ん」

 

だが、幼いアイズは何かを思いついて口を開いた。

 

「あれ? でもバニー、本気出すの?」

 

と、何やら不思議な事を言い始めた幼いアイズ。慌ててバニーは幼いアイズの近くにいって声を潜めた。

 

「アイズちゃん、あんまり大きな声で言わないで。あと、流石に本気じゃやらないわよ。それだとちょっぴり虐めになっちゃうかもだからね〜」

 

だが、そんな2人のやり取りを、聴力の優れたベートはちゃんと聞き逃さなかった。

 

「テメェ……」

 

ベートは頬をピクピクとさせていた。勿論、声を潜めていたとはいえ、近くにいるこの世界のアイズ達には丸聞こえであり、4人ともバニーの強気というか、ベートを全然相手にしていない感じに唖然としていた。

 

「おぃこら……お前、な〜にが『虐めになっちゃうかも』だ……ふざけてんじゃねぇぞ!」

 

「えっ? 聞こえちゃってた!?」

 

「バニーさん!狼人の方はとっても耳がいいんですよ!」

 

レフィーヤが慌てて教えてくれるが、今教えてもらっても後の祭りである。

 

「本気で来い! じゃねぇとぶっ殺すぞ!」

 

「う〜ん、でも、やめといた方がいいと思うよ?」

 

どうやらバニーは本気で勝てる気らしく、そしてまさかの格下からの自分を心配する言葉に、ベートは怒り心頭になる。

 

そして、食堂の少し離れた席で様子を待っていたラウルが、これは大変な事になったと思い、慌てて残りを口に入れて、団長室に駆け込むのであった。

 

「……安心しろ。お前が勝ったら、ソーマを2本でも3本でも奢ってやる……だから、本気できやがれっ!」

 

その言葉に、バニーはとても喜んで満面の笑みを浮かべた。

 

「やったー! いや〜お財布の中身、そろそろ心許なかったのよねぇ。なのにソーマが飲めるなんて、これも日頃の行いよね!」

 

と、すでにベートに勝った気でいるバニー。どうやらこの女は、本気で自分に勝てる気でいるようだ。そろそろ本気でキレそうだと思ってきたベートは、バニーを引き連れて訓練場に向かった。

 

それを見ていたティオナは慌てる。

 

「どうしよう……」

 

「あの子、本気でベートに勝つ気でいるみたいだったけど、何か作戦でもあるのかしら?」

 

ティオネが言い、大きいアイズはバニー達の去っていった方を見つめていて、レフィーヤは1人あわあわとしていた。

 

「とりあえず、一旦私達も訓練場へ向ましょう。私は団長を呼んでくるわ」

 

ティオネがそう動こうとした時、声が響いた。

 

「それには及ばないよ、ティオネ」

 

フィンが答え、ロキ、リヴェリア、ガレスを伴って姿を現した。

 

「あっ、フィン。えっと、なんか狼人の人が怒ってバニーを連れてっちゃった」

 

幼いアイズの報告に、フィンは頷く。

 

「あぁ。どうやらそうみたいだね」

 

そう言ってからその場にいる皆を見回した。

 

「今はベートもキレているみたいだからね。正直何が起こるか分からない。不測の事態に備えて、僕達も訓練場へ向おう」

 

と言って、フィンも皆を連れて訓練場へ向かった。




昨日は、YouTubeでリアルバリューっていう番組(ホリエモンが出てるマネーの虎みたいなやつ)を見てて、夜勤行く前に「僕が本気を出せば、1時間で最新話を投稿出来る筈!」的な事を思っていたのですが…

結局当然ながらそれは無理で、続きを4時前くらいから書き始めて、とりあえず一旦キリのいいところまでいけたのが、今の朝7時で御座います〜(^_^;)

最遅でも8時半に起きて、速攻でシャワーと歯磨きしてから自転車でダッシュ!8時54分の電車に乗らないと…

だって書き始めると、キリのいいところまで止めたくないですから笑

寝ます!!!
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