私は子供の頃から、血が好きだった。
血の匂いを嗅ぐと、安心する。
これは変なことなのかな?
みんなは嫌いなのに、私は好きで、近づきたくて、触れたくてしょうがない。
だって、血はその人そのものだから。
嘘や建前じゃ隠せない、本物だから。
すきな人になりたい。
その人の顔で、その人の声で、その人の全部で、生きてみたい。
それって、そんなにおかしいこと?
普通って、なに?
みんなが言う「普通」は、わたしにとっては普通じゃなくて。
笑って、我慢して、隠して、壊れないふりをして。
その結果、みんなは私の笑顔が気持ち悪いんだって。
ああ、もういいやって思った。
でもそんなときに、君が現れた。
初めて君とあった時、君は息を殺すように、公園の遊具に隠れてた。
その時、君はボロボロで、漂う血の匂いにクラっと来たのは内緒だ。
……君は、私のことを否定せず、肯定してくれた。
「俺も、否定されてるから。
人を否定する資格なんてないよ」
なんて言ってたけど、それでも私は、肯定してくれたことがうれしかった。
今でも、君の言葉が、私の生きる支えになってくれてる。
しばらくして、君は新しいお母さんのところに行くって言って、いなくなった。
その時は悲しくて泣いちゃったけど、君をまた小学校で見つけたときは、またうれしくて泣いちゃった。
気づいてた?
私はずっと、君の近くにいたんだよ?
姿を変え、声を変え、いつも君のそばにいた。
この間は、君が魅力的過ぎて、つい押し倒しちゃったけど、君が悪いんだよ?
だって、毎週違う女の匂いを付けてくるんだから?
君は将来、私と結婚するんだから、浮気はだめだよ。
ああ、今から君の血を吸うのが楽しみだな。
君のはどんな味がするんだろう。
幸せな味?苦しい味?
君の感情を、すべて私が感じたい。今日もそんなことを思いながら、「佐藤さん」を演じる。最初は、私を守るための仮面だったけど、今となっては鬱陶しいな。雄英に行ったら、この仮面も捨てて、素の私を出そう。大丈夫、まさくんがいるなら大丈夫。まさくんのことを考えていると、まさくんが話しかけてくる。
「さ、佐藤さん、友達が呼んでるよ?」
「え、ほんとだ。ありがとう。」
「も~、佐藤ちゃん無視するとか酷い~。」
学内でなかのいい友達が話しかけてきた。いや、もう友達って言わなくていいか。アイツラはまさくんに近づくために私を利用してるだけのクズ。本当は私にだけ聞こえない大きさで呼んでまさくんとしゃべりたかっただけのゴミ。まさくんもこういうのに気づけないのはいつも困る。でも、純粋なのも彼の魅力なのだ。だから、その純粋さを汚すのは私だけでありたい。
ああ、早くまさくんと一緒に雄英に行きたいなあ。
初めて、他者視点を書いてみました。今回書きたかったのはこれだけなので、短いです。今作のトガちゃんは両親に捨てられて施設で暮らしています。あと、両親が出生届を誤って提出したので二宮君と同学年です。
次回はついに雄英編を書ければいいと思ってます。
実はヒロインをもう二人増やしたいんですけど、さすがにキャパオーバーですか?(出すだけ出して、放置する可能性もあります)
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ヒロイン追加していいよ
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もうやめて!二宮のライフはもう0よ!
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好きにやんな