第四の壁を越えて   作:タカリ

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ハンターたちの頭脳戦

 第5戦! キルア勝利!!

 

 うん、原作通りに一瞬だったよ。

 レオリオが「俺たちの負けでいい! 3勝しているんだからギブアップしろ!」と言っていたけど蓋を開けてみたらキルアの圧勝である。

 念を覚えていないけど本当に強い。そしてハンゾーは今のキルアより強いらしいから受験生の実力の差が本当に酷い。

 

「レルート(売約済み)さん、またねー」

「え、ええ……」

 

 4人に減った試練官の横を通り過ぎて先に進むと、ソファーやテーブル、冷蔵庫に本棚といった家具が備え付けられた快適な寛ぎ空間があった。

 

「な、なんだこりゃ? なんで塔の中にこんな部屋があるんだよ」

「なんかゲームの休憩スポットみたいだな」

「さっきの試練で負けた時にここで残りの時間を過ごすことになるんじゃないかな?」

 

 ちょっとだけ部屋の中を物色したものの、まだ休憩が必要なほど疲れていないのでさっさと先に進むことにした。

 

 念が使えない3人が先に進んだ隙に、手当たり次第に念空間の中に放り込んでいく。

 本棚も中身ごと回収して……うんうん、暇つぶしの道具ゲットだぜ!

 

「バンー! 次の扉があったよー!」

「わかったー!」

 

 がらんとした部屋の中に忘れ物がないか確認して、俺は先に進んだ。

 

 ◇

 

 その後もいくつも選択肢が出され、通路に仕掛けられた無数の罠をかい潜っていく。

 

「もうゴンさんに床ぶち抜いてもらった方が早いんじゃねーの?」

「ゴンさんのパンチで塔が崩れたら困るから、時間があるうちはナシで」

 

 キルアが(ショートカット)をしようするのを止めたりしながら、8時間ほど経過した。

 

 『最後の別れ道』

 

 『ここが多数決の道最後の分岐点です』

 

 ついに俺たちは長く困難な道を通り抜けて、最後の難問に到達したのだ。

 

「いっけー、ゴンさん! ぶち壊せ!!」

 

 ドゴォン!!

 

 最後の難問? それならゴンさんのパンチ一発で吹き飛んだよ。発泡スチロールよりも脆かったね!

 

 ◇

 

 そしてついに俺たちは地上に辿り着いた。

 到着時間は9時間36分54秒。10時間切りの堂々の一位だ。

 

(あ、6時間くらいで最初に塔を攻略したヒソカがいないから俺たちが一番早いんだ)

 

 原作だと復讐者と化した元試験官の首を切り落としてゴールしていたけど、()()()()()()()()()けど元試験官の人って今何しているんだろう……。まあ命拾いしたと思って復讐なんて忘れて新しい人生を歩んでくれるといいな。

 イルミがまだ到着していないのは適当に手を抜いているんだろう。

 

「バンくんお疲れー。分かっていたけど、なかなか二人きりになれないね」

「メイちゃんも応援ありがとう。次の試験でチャンスがあったら狙おうね」

「うん!」

 

 次が軍艦島(アニオリ)ゼブル島(四次試験)か分からないけど、それなら他の人間を気にせずにゆっくりと時間を取れる。

 

「うふふ、バンくんのアレ、楽しみだなあ。どんななんだろう……早く見たくてドキドキしちゃう」

「俺はあんまり見せたくないんだけどね。特にメイちゃんには……」

「大丈夫! どんなバンくんでも私が受け止めてみせるから、バンくんの全部を見せて♥

「わかった! メイちゃんがそこまで言うなら、俺も覚悟を決めるよ……! 絶対に受け止めてね、メイちゃん!」

「うん!!」

 

「……なあゴンさん。あの二人を止めてきてくれないか? バンの野郎、あの試練官にも粉かけてたってのにどうして……くっ!!」

「ごめん、レオリオ。俺も馬に蹴られたくないから無理だよ」

「ゴンさんでも……できないことがある、だと……」

 

 俺たちがイチャイチャしていると、広場に無数にある石の扉が音を立てて開いた。

 そして、その扉からゾロゾロと()()()()()()が姿を見せた。その数なんと――16人

 

「まさか、あの扉の位置は……私たちが出てきた扉ではないか?」

「はぁ? 勘違いだろクラピカ。だってあの道に他のルートからの合流ポイントなんてなかったぜ?」

「いや、違う。合流ではない。まさか、最初から――」

 

 集団の先頭に立っていた男が、にやにやと嫌らしい顔を浮かべて近づいてきた。

 

「いよぉ、ルーキー諸君! わりぃな、俺たちのために塔を攻略してもらってよぉ!」

 

 小太りの40代のおっさん。人をバカにした苛立させる声に表情。

 原作ではこの三次試験でついにその本性を現した――『ルーキー潰し』のトンパだ。

 

「やはりそういうことか……」

「まさか、お前ら……!」

「はっ! やっと気づいたか! そう、お前たちがトリックタワーの隠し部屋の天井を壊したお陰で、お前らが通ったルートは誰でも入れるようになってたんだよ!!!」

 

 本来なら一つの隠し扉を通れるのは一人までという仕掛けだったが、ゴンさんのパンチでその仕掛けをぶっ壊した結果、誰でも通れる状態になってしまった。

 

「しかもわざわざあんなバカでかい音まで立てて教えてくれるんだぜ? 誰だって気がつくに決まってんだろ!!!」

 

 試練官との戦闘や、通路の罠を突破して疲労している俺たちと違って、トンパたちは全ての罠が突破された後の道を悠々と追いかけてきたのだ。

 

「これで俺たちも三次試験突破だ。本当に馬鹿と鋏は使いようってな! どうもありがとう! ご く ろ う さ ん!!

 

 ◇

 

 三次試験開始から10時間。

 現在の合格者――25人。




原作ではゴンたちが隠し扉に気がついた時点で23人がトリックタワーの屋上に残っている。
16人がゴンたちの後を追い、残り7人は自分で発見した隠し扉を通って攻略中。
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