あ~、可愛い女の子集めて美少女動物園でイチャイチャしたいな~。
はい、ハンター試験が終わったばかりなのに予定がパンパンなバンです。
ククルーマウンテンから戻ってきたばかりだけど、今度は人と会う予定がギッチギチですよ。
まずはトリックタワーから輸送されてきたレルートさん。しっかり雇用契約を結びましょうね~。
俺の自慢のプールに招待して雇用契約書をお見せします。
「け、契約内容……『バン=フリークスを裏切らないこと』。ば、罰則『レルートの死』……? ほ、本気でこの内容で契約するの?」
「うん。残念だけど雇った囚人が問題を起こしたら俺が監督責任を取って処罰しないといけないんだ」
国による刑罰の違いがあるんだろうけど、超長期刑囚のレルートさんも精神科医の仕事で担当した患者を精神的に追い詰めて何人も自殺させている大量殺人犯だから、普通なら死刑相当だろう。
まあザパン市で最低でも146人殺しているジョネスが死刑じゃなくて懲役968年だから、あの国だと死刑がないし、大量殺人の懲役も軽めなんだろう。146人殺しているのに懲役1000年以下ってかなり軽いよね。
「だから、俺を裏切ったら『
「……」
なんでそんなに驚いているのか分からないけど、
「ぐ、具体的には? あなたを裏切るって、どういう行為を示すのかしら?」
「裏切りは裏切りだよ。俺に隠れて不利益をもたらすとか、与えた仕事を真面目にしないとか、俺の期待を裏切るとか。全部」
「ぜ、全部……」
「大丈夫だよ、レルートさん。安心して」
――裏切らなければ死なないんだから、なにも問題ないよね?
さ、次が詰まっているから早くサインちょうだい。
サインするまで
◇
というわけでサクッと一人目が終わったところで次の相手との待ち合わせ時間になった。
「あんたがバン? ふうん、小っちゃいのになかなかやるだわさ」
「はじめまして、ビスケット=クルーガーさん! バン=フリークスです!」
「あたしのことはビスケでいいのだわさ。敬語も要らない。それで? わざわざネテロのジジイを介して依頼してきたんだもの、あたしの求める
協会が運営するホテルの一室にやってきたのは茶色のツインテールに可愛らしいドレスを着た小柄な女の子。俺やキルアと同じくらいの年齢にしか見えないビスケちゃんだ。
茶髪だから原作や旧アニと同じだね。俺は新アニの金髪ビスケも可愛くて好き。
「じゃあ単刀直入に言うね。依頼内容は『俺たちの修行の指導と手伝い』。依頼報酬は『ビスケが持っていない宝石の情報と入手の協力』。具体的には『グリードアイランド』の情報と、俺たちがビスケに協力することが報酬だよ」
「グリードアイランド……。なるほど、あんたもあれを知っているってわけ」
「うん。俺はプレイすることが目的だから報酬はそこまで興味ないんだけどね」
グリードアイランド。今年9月に行われるヨークシンシティのサザンピースオークションで多数のソフトが出品される、ハンター専用ゲーム。
今はまだ1月末だから、この情報はほとんど出回っていない。
そして、限定100本のソフトの多くを世界的大富豪のバッテラ氏が高額で買い漁っているので、世に出回っている数は極めて少なくなっている。
「でも、さすがにあのソフトの現物は持っていないでしょう? どうやってあたしが手に入れるための『協力』をするの?」
絵に描いた餅は食えない。ゲームソフトが手元にないのに協力をすると言っても空手形にもなりはしない。
だけど、こっちには原作知識という圧倒的なアドバンテージが存在しているんだ。
「実は――」
「……なるほど。そういうこと。わかった、そういう話ならあたしも『協力』させてもらうのだわさ」
「ありがとうビスケ、よろしくね」
ビスケの『協力』を取り付けたことで更に成功率が上がった。
さあ、次に行こう。
◇
「バンくーん! 久しぶりねー! 元気してたー?」
「メンチさん! お久しぶりです!」
次の相手はメンチ。ではなく。
「バッテラ氏との面会をセッティングしていただきありがとうございます! これでやっと交渉の場に立てます!」
「まあこれでも
「どういたしましてなのだわさ」
そう。今度の相手はバッテラ氏である。
ハンター試験が終わった後にメンチとホームコードの交換がてら、一緒の
『グリードアイランドというゲームの中に出てくる珍しい食材に興味はありませんか?』ってね。
もちろん一発で釣れたので、こうして協力してもらうことにした。
どうやら10年以上前に発売されたゲームということでメンチはG・Iの存在自体を今まで知らなかったらしい。
そこで多数のソフトを集めているバッテラ氏のことを教えて、
ゲームの中で珍しい食材を味わいたいメンチ(とブハラ)。
ゲームそのものをプレイしたい俺。
報酬のブループラネットが欲しいビスケ。
3人の欲しいものがわかっているんだから、利益の調整さえすればみんなが手を取り合える。
というわけで、あとはバッテラ氏との交渉だ。
「ようこそ、プロハンターの皆さん。今日は私の『目的』にご協力いただけるという話でしたが、詳しい話をお聞きかせ願えますかな?」
こっちが
さて、ここからが交渉の肝だ。
普通にクリアしてクリア報酬の『大天使の息吹』と『魔女の若返り薬』を渡す――だけでは、片手落ちといったところだろう。
「はじめまして、ビスケット=クルーガーと申します。以後お見知りおきを」
「おお、これはこれは……まさかこんなに可憐な少女が
「おほほほ」
よそ行きモードのビスケが交渉を担当する。さすがに新人で星も持ってない俺が代表で交渉するのはおかしいからね。
「バッテラさん。あなたの『目的』に協力するのは構いませんが、その前に確認したいことがあります」
「確認ですか? それはなんでしょう?」
「ゲームクリア時に現実世界に持ち帰られる3つのアイテム。あなたが欲しているのは『怪我や病気を治すアイテム』と『若返りのアイテム』の2つではありませんか?」
「――っ!?」
「その反応、どうやら当たりみたいですね」
「……どこでその情報を?」
「こう見えて
ビスケがニッコリと追及を躱す。うーん、さすがに手慣れているね。
「私たちにはあなたの目的――『昏睡状態の婚約者の治療』と『あなたと婚約者の若返り』に対して、協力する意思があります」
「治療と若返りを……? まさか、あなたたちの誰かが……?!」
俺やメンチを見てきたのでニッコリ微笑んであげた。
治療なら幻海師匠の霊光波動拳の得意分野だし、どうしても無理そうなら世界一の
そして、若返りに関してだが。
「『
若返りと美容のスペシャリスト、ビスケット=クルーガー。
御年57歳の彼女にかかればバッテラ氏も婚約者さんも驚くほど若く美しくなること間違いなしである。
次回、『婚約者復活』。デュエルスタンバイ!!