いいよー、ゴンさん! 筋肉が喜んでるよ!
メンチの美味しい食事とビスケのマッサージのお陰でゴンさんの全身がツヤツヤしているね。
この修行を続けていたら一体どこまで成長するのか、今から楽しみでしょうがない。
ちなみに原作ゴンさんとゴンさん(成長中)のどっちが強いかだけど、俺の予想だとまだまだ原作ゴンさんの方が強いね。
原作ゴンさん(戸愚呂弟100%中の100%クラス) > 幻海師匠 > うちのゴンさん(60~80%くらい)
こんな感じ。幻海師匠の壁を突破できないうちのゴンさんはまだ原作ゴンさんには届かないと思う。
原作ゴンさんは「数十年の修練の果ての極限の肉体」に「もうこれで終わってもいい、だからありったけをブースト」があるのがヤバい。
あれってナルトの「八門遁甲・死門」みたいなもんだと思うんだよね。効果時間が終わった瞬間に破滅する力。
つまり、『通常状態のガイ(うちのゴンさん)』と『死門開放したガイ(原作ゴンさん)』のどっちが強いかと言ったら『死門開放している方が強い』という話だ。
ただ、うちのゴンさんもいい感じに成長しているし、今回の修行でも一段上のレベルに到達できたと思う。3分以内にビルを更地にするくらいはできそう。
まあ時間はあるからね。命を投げ捨てるようなことをしないでじっくりとゴンさんを育てていこうと思うよ。
◇
「――見つかったんですか」
修行を続けていたある日、雇っていたプロハンターから連絡が入った。
『ああ。これがターゲットの写真だ。確認してくれ』
送られてきた写真を確認すると、確かに俺の記憶通りの容姿の人物――青い帽子とオーバーオールを着た10歳くらいの子供が映っていた。ピエロのような姿の人形を操っている、長い金髪を帽子の中に隠したアイスブルーの瞳の少女。
『レツ』だ。男装をしているけど間違いない。
「確認しました。この子の兄はいましたか?」
『幻影旅団の元No.4ということだったので写真を撮るのは断念した。だが金髪の青年の存在は確認しているし、今も居場所を補足してある』
「わかりました。すぐにそちらに向かうので継続して監視をお願いします」
『わかった。全力を尽くそう』
兄のオモカゲも確認できたのですぐに移動しよう。
「はい、お願いしますツェズゲラさん」
俺は電話を切るとみんなを呼びに行った。
さすが一ツ星の
◇
「というわけで、元幻影旅団のオモカゲを捕まえに行こうと思うんだと、みんなに協力してほしいんだよね」
「ちょっと待ってくれ……。元旅団? 元No.4? 私の里を襲った一人だと……いつの間にそんなことを調べていたんだ」
「そういえばクラピカに言ってなかったね。実はレツはそのオモカゲの妹なんだよ」
「なん……だと……」
わあ、目が真っ赤。修行中はカラコン外しているんだけど、緋の眼を久し振りに見たな。
確かに緋の眼に変わるとオーラ量が目に見えて増加している。あとで教えてあげよう。緋の眼を使った時のデメリットも含めて。
「レツはクモとは無関係だよ」
時系列的にはこんな感じ。
①オモカゲがレツを殺して『神の人形師』になる
②団員の眼を求めてオモカゲが旅団に入る
③クルタ族を皆殺しにする
オモカゲが旅団に入ったのはレツが死亡した後なので無関係なのだ。
「
「バン……! お前は、お前は……くっ!!!」
「いや、仇本人がいるんだからそっちに集中しなよ」
「うぅ……」
クラピカが葛藤しているけど「団員の家族も皆殺しだ!」とか言い出せる性格でもなし。恨みは本人にぶつけてね。
「さて、敵の能力について説明するけど、主な能力は『死体や人の記憶から人形を作り出す能力』を持っているよ。かなり面倒な敵だね」
劇場版だからボス補正があるのか、激ヤバ念能力が山盛りなんだよ……。誰だよこんな敵を考えた奴。
①
相手の眼を間近で見つめることで眼を奪うことができる。本人も人形も使用可能。
②
死体、人の記憶から人形を作り出す。
人形は元になった人間の人格、記憶、念能力までコピーする。オモカゲの命令には絶対服従。何体も作れるし同時に操れる。
ただし、人形に元になった人物の目玉が入っていないと戦闘力はコピー元より弱くなる。
『戦闘力はコピー元より弱くなる』なんてデメリットで使えていい能力じゃないよ。俺が欲しいよ。
③
作成した人形を取り込むことで人形の能力を使えるようになる。
クロロの
「――というわけで、本人の能力は非戦闘型。魂呼ばいで眼を抜かれることさえ気をつければそこまで強敵じゃない。問題はオモカゲが操る人形たちの方」
『幻影旅団の能力一覧』と書いた紙を全員に配る。
「これがオモカゲがコピーしている人形たち、幻影旅団が使う能力の一覧だよ。もちろん、この紙には載っていない人形や、隠している能力があるかもしれないから気をつけて――」
「ちょっと待ってくれ! お願いだから本気で待ってくれ!!」
「どうしたの? クラピカ」
「私がおかしいのか!? おいバン! この能力をどこで知ったんだ!?」
「もちろん内通者(ヒソカ)だけど?」
「内通者がいるなんて、私は一言も聞いてないぞ!?」
そりゃ言ってなかったんだから、知らなくて当然だろうね。