エデン条約編IFストーリー トリニティVSアリウスVS便利屋68withセイア 作:ホーンベアーmk-lll
便利屋68withセイアによる第一回カタコンベ探索から一ヶ月が過ぎた……現在彼女達は事務所にて会議を行なっていた。
「……で、あれから早くもひと月ほど経過したわけだけど」
「時間の流れというものは早いね」
「カタコンベにはあれから何度も探索に行ってみたけど、これといった収穫はなし」
「しいて言うなら、内部の構造が変化する時のパターンというか、法則はわかってきたって感じかな~?」
「で、でも、言ってしまえば本当にそれだけなんですよね……」
「そうなのよね~。
ある程度パターンは読めてきたといっても完璧ってわけじゃないし、とにかく慎重に進めちゃってるから奥までは潜れてないし……」
と、ここで話題がきり替わる…その内容はこの一ヶ月で起きたとんでもない内容である。
「……それと、まさか連邦生徒会長が行方不明になるなんてねぇ〜」
「ええ、それも驚きだけど……シャーレ?だっけ?ってのに先生って大人が就任したとか……セイアはどう思う?」
「……そうだね、今は何とも言えないのが現状かな?
今の所の功績もサンクトゥムタワーの奪還と狐坂ワカモを撤退に追い込んだこと位……まぁ、今後に期待って所だよ」
「ふぅ〜ん」
そんな会話をしていると、難しい顔をしながらカヨコが彼女達の会話に混ざる。
「……社長、さすがに他の依頼や仕事にも手を出してみるべきじゃない?
このままだと私たち、ずっとセイアのすねをかじり続けることになるよ?」
カヨコの言葉に苦い顔になるアル
「うぐっ……そ、そうね……金さえもらえればどんなことをする何でも屋である以上は、同じ依頼ばかりを受け続けるというのもね……」
「まあ、他に依頼らしい依頼なんてぜんぜん来てないんだけどね~」
「に、逃げたペットの捜索とか、老人介護のヘルプとかの依頼は来てますけどね……」
「明らかにうちだけじゃなくて、いろんなところに依頼出してるでしょ、ってものばかりなのよね……」
「アウトローというのも思った以上に大変なんだね」
「で、どうする社長?」
カヨコに判断を迫られるアル、そもそもアル自身、今の所セイアのヒモ状態なのは自覚していたし、便利屋68のお金はないに等しいので、即決であった。
「さすがに、そろそろ新しい仕事も始めるべきよね?
便利屋として名前を売っていかなきゃいけないわけだし……」
「私たちはいいけど、セイアちゃんはそれでいいの?
カタコンベの探索というか、アリウスのこと調べるのを中断しちゃうことになるけど?」
そう言ってセイアにどうするかを尋ねるムツキ
「今の私はあくまでもパトロンのようなものだ。会社の方針にまでは口は出さないよ。
厳密にはパトロン兼協力者と言ったほうが正しいだろうが……」
と、セイアの言質をとった便利屋一同は、会議を行い始める
「じゃあ、早速新しい仕事を見つけなきゃいけませんね」
「問題はそれをどうやって見つけてくるかだけど……」
と、便利屋一同が依頼をどうやって見つけるかの会議を見ながら時計と日付を確認するセイア、確認をした彼女が4人の会話に割って入った。
「会議をしている所悪いんだが、そろそろ時間だ、ここを離れなければ」
「え?……あ、もしかして……今日なの?」
セイアの言葉に?を思い浮かべる3人だが、カヨコだけは思い当たる節があった。
「……ねぇカヨコ?今日何かあったっけ?」
アルは思い浮かばなかったので、カヨコに質問する。
「……忘れたの社長?セイアが言ってたでしょ?今日、この場所に風紀委員会が来るって」
「……え?」
カヨコが言ったことにアルは固まった。
「……あ〜、言ってたねぇ〜確かに、それで荷造りさせられてたっけ」
「わ、私、周りをみてきます!」
固まったアルを他所にムツキは思い出し、ハルカは周りの確認へと向かう。
「……しかし、本当にここに風紀委員会が来るのかは分からないけどね、セイアが予知で見たって言ってただけだし」
「久々に起きた未来予知かつ、はじめて見た未来だったから詳細に内容を伝えておいたんだけどね…」
と、ここで確認へと向かったハルカが、急いで戻ってきた。
「あ、アル様大変です! 風紀委員会の部隊がこのマンションに近づいてきています!」
「ええーーーっ!!本当に来ちゃったのぉーーー!?」
ハルカの報告にアルは白目を向いた。
一方その頃、ゲヘナ風紀委員会は、校則違反者である便利屋68のメンバーを確保するために、多数の人数を連れて来ていた。
「イオリ先輩、あのマンションに便利屋のオフィスがあることに間違いありません」
風紀委員会の一人が、切り込み隊長である【銀鏡イオリ】に報告する。
「校則違反者たちめ……ようやく尻尾を見せたか。
しかし、いつの間にあれほどの物件に手を出せるほどの大金を得ていたんだ……?」
その隣には風紀委員会の救護担当であり、事務担当でもある【火宮チナツ】もいた。
「ここ一か月ほど彼女たちの経済状況や人柄を理由に、格安の賃貸物件ばかり調べていたのが仇になってしまいましたね」
「ああ……だが、こうしてついに居場所を特定することができた。
ヒナ委員長のお手を煩わせるわけにはいかない。私たちで連中を全員確保するぞ!」
「はい!」
そうして彼女達は便利屋68を確保するべくマンションへ突入準備を行う。……だが彼女達は知らない、既にこの事は百合園セイアと言うイレギュラーに予知されており、既に便利屋68は撤退準備をしている事など……
一方その頃便利屋68withセイアは、風紀委員会の魔の手から逃れる為に撤退準備をしていた。
「ほら社長急いで、のんびりしてると風紀委員会が突入してくるよ」
「わ、分かってるよ!…ねぇ?そう言えばこの部屋はどうするの?」
「……残念だけど、ここは引き払ったほうがよさそうだね」
カヨコの言葉に、アルは名残惜しそうに部屋を見渡す
「うう……せっかく得られた、雨風を完璧にしのげて日々の食事に困らない生活が……」
と、そんなアルをみかねてか、セイアは彼女の為にある事を伝える。
「安心したまえアル、こんなこともあろうかと、すでに別の拠点は用意してある。
ここと比べたら少々窮屈かもしれないが、君たちの生活には支障はないことは保証しよう」
「本当!?流石セイア!」
「ふふ…もっと褒めてもいいんだよ?」
アルの感激の視線を横目に嬉しそうにするセイア
「よーし。そうと決まれば早速お引っ越しの準備、準備~♪」
「一応聞いておくけど、移転先は?」
セイアに何処に拠点を買ったのか質問するカヨコ、セイアはその質問にドヤ顔をしながら答える。
「ふふ…聞いて驚きたまえ……移転先は、
……ブラックマーケットだ」
三十分後、便利屋68が居ると思われる部屋に突入した風紀委員会だったが…
「なにぃ!? すでに部屋の中はもぬけの殻だっただと!?」
そう、既に便利屋68は撤収しており、部屋には誰も居なかったのである。
「は、はい……冷蔵庫の中に残されていた食材や消耗品などから、本当に直前までは部屋にいたと思われますが……」
その情報を聞いて風紀委員会の行政官である【天羽アコ】が思考を始める。
「こちらの動きが読まれていた……?
いや、いくらカヨコさんがいるとはいえ、そのようなことは……」
アコは何故バレたかをかんがえているがその答えにたどり着くのは無理だろう。誰がトリニティの生徒会長たる百合園セイアが共に行動しており、彼女の未来予知で風紀委員会がバレたなどと言う答えにたどり着ける訳がない。
「あ、アコちゃん、委員長にはなんて報告しよう……?」
「結構な数の部隊を動かしちゃいましたからね……」
一方のイオリとチナツは、これだけの大部隊を引き連れて、成果無しと言う言い訳も出来ない状況に焦っていた。
そんな二人をみて落ち着かせるためにアコは話す。
「まあ、こちらも被害は受けていないわけですから、ヒナ委員長はこの件に関してはとやかく言ったりはしないでしょう。
問題は万魔殿がこれ幸いとばかりに何か余計なことをしてくる可能性があることですね……」
そう言いながらアコは部屋を見渡す、彼女は疑問に思っていた。
(しかし、この部屋は明らかに便利屋68がこれまで拠点としていた物件とは格式のレベルで違いすぎる……
この一か月あまりの間に、彼女たちにいったい何があったのでしょうか?
今後はそのあたりも入念に調べ上げたうえで身柄確保に乗り出すべきですね)
風紀委員会の襲来(される前に撤収した)から数時間後、便利屋68withセイアは、セイアが購入したブラックマーケット内の拠点に無事にだどり着いていた。
「突然だったけど、お引越し無事に終わってよかったね~」
「で、でも、冷蔵庫の中の食べ物とかは置いてきちゃいましたから、また買い集めないと……」
「その点に関しては問題ないだろう。ここならゲヘナの風紀委員会の目を気にせず堂々と買い物ができるはずだ」
そう言うセイアの隣では、カヨコが部屋と窓を見ながら呟く
「それにしても、まさかブラックマーケット内のオフィスビルにセーフハウスを確保しているとはね……」
「驚いたかい? 喜んでくれると思ったんだけどな?」
そんな会話をする二人の近くにはブラックマーケットの拠点に入ってきた瞬間からテンションが最高に達しているアルが居た。
「みんな見て! ブラックマーケットのほぼ全体が窓から見下ろせるわよ!
いかにもアウトローの拠点って感じがしない!?
きっと夜になったら綺麗な夜景とか見られるんじゃないかしら!?」
「……現に一人すっごく喜んでくれている」
「社長……」
「アルちゃん早速ノリノリだね~」
そんなアルを取り敢えず放置して、他の4人は今後の方針について話し合いを行う。
「とりあえず、絶対に必要な消耗品やら何やらは今のうちに買っておこう」
「は、はい。買えるうちに買い溜めておきましょう」
「でも、ブラックマーケットの物価ってどんな感じなの?」
「店やバイヤーによるとしか言えないんじゃないかな?
まあ、多少盛られてもなんとかなるが……」
4人による話し合いを行っていると、突如、アルの机の電話に着信音が鳴った。
「おや?あの電話が鳴ってるのを始めてみたよ……誰か分かるかい?」
「し〜……セイア、あの電話は依頼専用の奴だよ……」
「……と、言うことはつまり…」
と、ここでアルが先程のテンションを落ち着かせ、真面目な顔となり電話をとった。
「はい、金さえ支払われれば何でもします。便利屋68陸八魔です。」
そうしてアルが言うと、電話の先から声が聞こえた。
「……仕事を頼みたい、便利屋」
はい、って言うことで第三章からは、掲示板のストーリーから外れ、本格的にオリジナル展開へと発展させていきます!まずは最後にもあったとおり掲示板ではダイスの都合で無かったカイザーの依頼であるアビドス高校襲撃の依頼です。
つまり原作の流れと成りますが、この小説には便利屋にセイアがいます…さぁ、どんな展開になるんですかねぇ?
オリジナルになる都合上、投稿頻度が落ちる可能性がありますが、気長に待ってもらえると嬉しいです。
感想と評価お待ちしています
それではまた次回