エデン条約編IFストーリー トリニティVSアリウスVS便利屋68withセイア 作:ホーンベアーmk-lll
トリニティ、ゲヘナがそれぞれの行動をする中、渦中の中心である便利屋68とセイアは、カタコンベ探索の為の準備を終わらせていた。
「さあ、この数日で必要なものは全部バッチリ揃えて準備万端!
早速みんなでカタコンベの探索に行くわよ!!」
「おー!」
「物資とか諸々を揃えられたのはセイアのおかげだけどね」
「こ、こんなに多くの荷物を用意して外に行くのなんて初めてです……」
「まあ、カタコンベの内部は本当に私やティーパーティーもまず足を踏み入れない場所だからね。
何があるかも起きるかもわからない以上、備えは過剰と呼べるほど多くても越したことはないだろう?
カタコンベの内部はさすがにわからないから無理だが、トリニティ自治区内の地理などは大体把握している。
ナビゲートは任せてくれ……まぁ、流石に私自身が赴くのは良くないから、ドローンでの随伴になるけどね。」
そう言ってドローンを持ってきたセイア
「さすが生徒会長! 頼もしいねぇ~」
「よ、よろしくお願いします」
「……これってミレニアム製の最新鋭のドローンか……私たちの懐事情じゃ旧式のものを手に入れるのもできないだろうね」
カヨコの言葉に気にしていた自分たちの懐事情の事を言われ、アルは焦った。
「こ、これからビッグになって大きな仕事をこなしていけば、私たちもいつか普通に買えるようになるわよ!」
「その“いつか”が本当にいつになるかって話だけどね」
またしてもアルが内心気にしていた事を言われた。
「も、もう!その話は終わり!
………さぁ皆!カタコンベの探索に向かうわよ!」
便利屋68が出発してから数時間後、セイアのナビゲートもあり、無事に彼女達はトリニティ生徒に見つかることもなくカタコンベの内部へと足を踏み入れていた。
「セイアのナビのおかげで、ここまでは何の問題もなく来ることができたね」
『しつこいようだが、ここから先は私にも未知の領域だ。
何があるかわからないから慎重に進んでいくことを推奨するよ』
セイアの言葉にアルが同意する。
「ええ、例のシスターフッドの生徒が見回りをしている可能性もゼロじゃないものね」
3人が話をしている間に、カタコンベ内部を見回しながら、ムツキが気になった事があった。
「それにしても、カタコンベっていう割には本当に見た目はただの地下洞窟って感じだね~。
もっとお墓っぽいというか不気味な雰囲気しているのかと思った」
『……まぁ、確かに。
それは私も思っていたが……』
「その話は後、それより探索を始めるわよ!」
そうして便利屋一同は、カタコンベの探索を始める……だが…その内部のあまりの広さに、数時間経っても何も成果が得られなかったのである。
「かれこれ数時間は歩いているけど、特になにも見つからないわね……」
『ああ。広大だとは聞いていたが、まさかここまで広くて深いとは私も思っていなかった』
「アルちゃ~ん、ちょっと休憩しな~い?
さすがに歩いてばかりで退屈だし、ちょっと疲れたよ~」
「水や食べ物はまだぜんぜん余裕があるけど……帰りもなにがあるかわからない。
私としては余裕があるうちに引き上げてしまってもいいと思う」
「ど、どうしますかアル様?」
「う~ん……
とりあえず一旦ここで休憩しましょう。
探索を続けるか、帰るかは休みながら考えるってことで……」
アルの言葉に3人は同意する。
「そうだね。じゃあ、準備しようか。
本当にセイアがいろいろと揃えてくれたから助かるね」
そうして一旦休憩することになった便利屋一同、セイアが用意してくれたバックを開けると、そこには水や食料が大量にあった。
……そんな中、アルは、何か一つ、気になるものがあった。
「…え〜と、セイア?これは?」
アルが質問すると、セイアは自信満々に答えた。
『それかい?それはティーセットだ。
どこでもトリニティ式の紅茶を飲むことができる優れものだよ』
セイアの言葉に、便利屋の興味はティーセットへと移る。
「ああ、これ?
……う~ん、これも見るからに高そう」
「普通こんなティーカップとかソーサーってピクニックでも持ち歩かないと思います……」
「さ、さすがトリニティね……」
「どうする社長? せっかくだから使ってみる?」
「そうね。折角セイアが入れてくれたんだもの。
試しにみんなで淹れてみましょうか」
『では、画面越しではあるが、私がトリニティ式の紅茶の淹れ方をレクチャーしよう。
「それは頼もしいわね!
ティーパーティーのホスト直々にご教授頂けるなら上手くいくこと間違いなしだわ!」
アルの言葉に、若干照れるセイア
『ふっ……ゲヘナの君たちでも、とびきり美味しい紅茶に出来るようにしてあげよう、豪華客船に乗ったつもりでいてくれたまえ』
数十分後、セイアのレクチャーを受け紅茶を作り、飲んだ便利屋一同、しかしその表情は……
「…………」 「…………」 「…………」 「…………」
全員、微妙な表情をしていた。それをみたセイアは、申し訳なさそうにしていた。
『……すまない。いきなりはハードルが高すぎたみたいだ』
「専門用語とかバンバン出てきてさっぱりわからなかったわ……」
「なんで紅茶入れる前にポットやカップを湯煎しなきゃいけないのさ……」
「さすがにインスタントコーヒーでよかったかな……」
「す、すごく……微妙というか、味が雑です……」
「わからないこといちいち質問していたから時間食って温めたティーカップ冷めちゃったし……」
「お茶っ葉の蒸し方もみんな上手くいかなかったね~……」
『うん。本当にすまない。悪かった』
謝って居るセイアをみて、先程の発言を思い出したカヨコが一言
「…豪華客船は豪華客船でも、沈没船だったってところかな?」
『グハッ!!』
カヨコの言葉はセイアにクリーンヒットした。
「せ、セイアーー!!」
アルの心配する声を他所に、疲れた顔でムツキが言う
「さすがにこれじゃ、私はこれ以上探索続ける気にはなれないかなぁ?」
「体力的には休めたけど、精神的には逆に疲れてしまったしね」
ムツキとカヨコの言葉と、自身の疲労度も考え、アルは撤退を決意する。
「そ、そうね……今日はここまでにして撤収しましょう」
「私、先に片付け始めておきますね」
『次回からはもう少し持っていくものを考えたほうがよさそうだね。
私が言うのもなんだが……』
そうして撤収準備を始める便利屋一同、しかし、ムツキがそういえばと思い、アルに質問する。
「……ところでアルちゃん、帰り道ちゃんとわかってる?」
ムツキの質問に、自信満々な顔でアルが答える。
「当然よ!セイアのナビゲートがあるもの!
ミレニアム製の最新鋭ドローンなんだし、来た道を記録くらいはちゃんとされているでしょう!?」
アルの答えを聞いたカヨコは、ちょっと呆れていた。
「……社長、さすがにセイア頼みにも程がない?」
『だが、そこまで頼りにされているのは悪い気がしないね』
「で、実際のところはルートはちゃんと記録されているんですか?」
『もちろん。ここまでの道のりは自動的に記録されているよ。
さすがはミレニアムの最新鋭ドローンだ。文明の利器様様だね』
「そうよね~。やっぱり科学の力は偉大よ!」
「私たち誰一人としてミレニアムの生徒じゃないけどね!」
「まあ、技術が発達すれば全ての人が恩恵を受けられることは事実」
「よかったぁ~……もし記録されてなかったら間違いなく私たち遭難してましたね、アル様?」
「ハルカ、あまりそういうこと言わないでちょうだい。
ちょっと不安になるから……」
(あれ? これもしかしてフラグ?)
そう、これはフラグである。
次回、フラグ回収、トラブル発生。
感想と評価お待ちしています
それではまた次回。