オオタチですか   作:メガオオタチ

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第19話 始まってしまうモノガタリ

 

 キタカミの里、スイリョクタウン。

 

 フゥー!!!!帰ってきたぜぇ!!ってまぁあんまり久々って感じしねぇな…

 あ、どうもオタチです。

 

 いやぁ今回はですねぇ?なぁんと林間学校編ですぜ!少年少女がキャッキャウフフと楽しむイベント…青春だなぁ…やっぱアレかな?晩飯はカレーか?ほんでみんなでキャンプファイヤーするんかな?たぁんのしみィッ!!!!

 

 っと…そういや他校と合同でやるんだったな…親交を深めるためにとかなんとか???

 ってぇなるとよォ…他の学校の奴にナメられねぇようにバッチリ決めねぇとな…!バイクにでも乗ろうかしら?無免許だけど。

 

 んーで、今はブライアせんせーが…えーと???パルデア地方???にあるオレンジアカデミー?だっけ?に生徒を迎えに行ってて先にキタカミに戻ってきた俺らはヒマってワケよ

 

「うぅ…オタチ…どうしよう…おれ、上手く話せるかな…」

 

 スグリもすーっかりこの調子だよ…四天王になったからかバトルの時はちょいとマシにはなったがオドオドは治らねぇ…ま、変に肩ひじ張って威張ったり、威圧したりするような奴じゃないから全然いいんだけどな

 

 しかし、せっかくヒマならオレンジアカデミーの奴らが来るまでに一応鍛えておくかね…

 

 

 

 

 ってなわけでやってきました鬼角峡谷!!

 いやぁここも実は何回か来てたんだが俺1人…もとい1匹では来たことないんだよな…メガヤンマがオニヤンマの時、スカイモードも練習をよくここでやってたんだよ…懐かしいなぁ…

 

 さて、ここでやる修行はただ一つ…!岩と岩を飛び交って池ポチャしないようにするんだ。これでアクション的なこと鍛えるぜ!!さぁて――

 

「ウッウー!!!!」

「タチィ!?」

 

 おわぁ!?なんやお前!!?びっっくりしたぁ…野生のウッウか…いつの間に後ろに…今から俺は修行するんだから、ほら、あっち行け

 

「ウッウー!」

 

 いやウッウー!やないんよ。気が散るからあっち行けってぇのよ

 

「ウッウー!」

 

 …このトリ野郎、さっきからウッウー!ばっか、り……?ん???

 

「ウッウー!」

 

 ……………。

 あいや、ごめんごめん。思わず呆けたわ…いやぁ、その、それがさ?コイツ「ウッウー!」って言ってっじゃん?俺ポケモンだからポケモンの言葉分かるんだけどさ…えーっと……このウッウの言葉を翻訳するとだな…

 

「ウッウー!」

 ※日本語翻訳:「ウッウー!」

 

 なんだわ。

  

 やべぇ奴じゃん。

 

 こっわ…帰ろ……危ない人(?)には近づくなってスグリにも言われたもんな…別の場所で修行するか…

 

 じゃあな!ウッウ!!

 

 

 

 

 

 

「………ウッウー!」

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――

――――――――――

―――――

 

 

 

 

 で、だ。楽土の荒地にやってきましたー!!

 

 ここはノズパスとか物理防御が高い奴がいるからなぁ、殴って物理技を鍛えるのにちょうどいいんだぜ?試しにそこらの奴に喧嘩ふっかけて―――

 

「ウッウー!」

 

 はいはいウッウーね……………は?

 

「ウッウー!」

 

 ……………。

 

 なあんか俺の真後ろにウッウいるんやが?

 楽土の荒地ってウッウいたっけ?

 

「ウッウー!」

 

 ッスー………

 

 なんか…楽土の荒地での修行やめとこ…次行こ、次……

 

 

――――――――――――――――――――

――――――――――

―――――

 

 

 さぁて…!!今度こそ…!この鬼が山の山肌をロッククライミングして腕を鍛えるぜ…!ちぃとハードだが…たまにはいいだろうさ!!!

 

 フゥッ……そいじゃ行くぜ!!!

 

 

 

 【オタチ の ロッククライム!】

 ………覚えないけどな!!!!!

 

 

 それから30分後。頑張ってタチタチ山肌をよじ登る俺がいるってぇわけさ!

 くっ、結構キツイな…!頑張れ俺…!!!

 

「ウッウー!」

 

 足をこっちの岩にかけて…!右手は上に…!

 

「ウッウー!」

 

 ………。

 次は左手の位置をこう…斜め上にして…!

 

「ウッウー!」

 

 足を―

 

「ウッウー!」

 

 登っ―

 

「ウッウー!」

 

 

 

 だあぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!!!!!

 

 

 

 このクソッタレ!!!なんやねん!やんのかワレェ!!ずっとついて来やがってぇよォ!!?ブチコロがしますわよ!!?

 

「ウッウー!」

 

 だいたいよォ!ずっとウッウー!ウッウー!鳴きやがってぇよォ!!!おめぇ高槻〇よいって呼ぶぞゴラ!!どこのプロダクションや!言うてみい!!

 

「うっうー」

 

 いや今お前ガチでひらがな表記じゃなかった???

 

「ウッウー!」

 

 気のせいか。

 

 だー、もう!とにかくついてくんな!!!俺はスグリのためにも強くならなきゃいけねぇの!!!

 強くなって…それで…!負けないようにならなきゃ…スグリがあの時みたいなことになっちまうんだよ…!

 

「ウッウー?」

 

 ハンッ…てめぇみたいなうっうーには分かるめぇよ!!!俺はスグリの最初のポケモンだ…!だが、ゲームなら後から強い奴が入ってきたら入れ替えられるような種族値だ…!進化だって何でか出来ねぇ!

 でもスグリは……!そんな俺を入れ替えるどころか、たった4匹で戦ってんだよ…!!毎回ちゃんと戦うための戦略を考えてきてくれるんだよ…!それなのに…俺は最近真っ先にやられちまって…!情けねぇ…!!!!

 

 気づけば両目からはボロボロと涙がこぼれ落ちていた。

 

 最高のご主人なんだよ…だからアイツのために俺は勝たなきゃいけないんだよ…だから…だから修行の邪魔すんじゃねぇよッ!!!!

 

 そう言って振りかぶって目の前のウッウにかみなりパンチを繰り出そうと……?

 

「タチ…?」

 

 繰り出そうとするも…気づけば目の前から今までいたはずのウッウが消えていた……なんだったんだ…?あいつ…???

 

 …まぁ、ええわ…なんか、萎えた…帰ろ…かえってじーちゃんと将棋でも一局相手してもらお…

 

 

――――――――――――――――――――

――――――――――

―――――

 

 

 で、スグリの家に帰ってきたん…だが……

 

 

「あ、オタチ!見てみて!にへへ…!ウッウ、ゲットしたんだべ…!!」

 

「ウッウー!!!!!!」

 

 

 ファァァァァァアッ!!!!!!?????

 

 

 そこにはあんのチクショウウッウが居やがりましたとさ…なんなんお前…マジで怖いんやが……

 

「さっき、庭掃除してたら…このウッウが来て、おれのモンスターボールに勝手に入ったんだ…!でも、なかなか頼りになりそう…でしょ?」

 

「ウッウー!」

 

 …………。

 こんなゲットの仕方ありかよぉぉぉぉおっ!!!

 スグリィィィィ!!!!しばらく恨むからなぁぁぁぁッ!!!!!!!

 

 と、俺が頭を抱えていると、ゼイユが「あ、こんなとこにいた」と呆れた顔でやってくる。

 

「スグ、さっきブライア先生から連絡があってもうすぐオレンジアカデミーのよそ者……じゃなくて生徒がくるってさ、出迎えてってことだから…行くわよ」

 

 …!もう来やがるのかよ!くっそ、結局何にも鍛えれてねぇや…

 まぁいい…どんなツラか見定めてやるぜ…!

 

「う、うん、分かった…!いくべ、オタチ、ウッウ!」

 

「タチッ」

「ウッウー!」

 

 おうおうおう!!!よそもんがキタカミの地ィになんぼのもんじゃい!!ウッウ!!てめぇもスグリ組に入ったっちゅうんなら、バチバチにオレンジアカデミーの坊ちゃん嬢ちゃんをいてこましたれよォ?

 

「ウッウー!」

 

 相変わらずおまえ※日本語翻訳:「ウッウー!」なんだな…

 

 

 さぁてさてさて…一体どんなガキどもがどんなツラ下げてキタカミにカチコミに来るのか……スイリョクタウンの入り口まで来た俺達だった、が………

 

 

 

 

 

 

「うわぁぁ…!ここがキタカミの里のスイリョクタウン…!とっても風情がある…!!!」

 

 

 

 

 引率のブライア先生が複数名の生徒を引率してきたその中の1人――

 ある【少女】を見た…いや、【見てしまった】俺は、即座にゾクン!!と全身の毛が逆立った。

 

 

「ウッウー?」

 

 珍しくウッウが心配そうに俺の顔を覗き込む。日本語翻訳:「ウッウー」は変わらないが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 呼吸が苦しい。動機が止まらない。おかしい、おかしいおかしいおかしい

 

 

 

 何故、何故俺は【分かる】んだ?

 

 

 

 「ねーちゃん!あれ!あれ!」

 

 おい、やめろ、スグリ、あれは…【アレ】はダメだ

 

「あんたがパルデア地方の……アカデミーの生徒ってやつ?」

 

 やめろ、ゼイユ………あ、やっぱゼイユはいいや。どーぞご勝手に。骨は拾ってやるよ

 

「あたしはゼイユ。残念だけどよそ者はスイリョクタウンに入れてあげないの……どうしても入りたいならあたしと勝負しなきゃダメ」

 

 ……!おぉ鉄砲玉ゼイユ、いい事言うなぁ!これで【アイツ】の手持ちが分かるぜ…!メタ貼るみたいで癪に障るが…致し方あるめぇな…!

 

「うん!いいよ!じゃあバトルしよ!」

 

「それじゃ位置につきなさい…たっぷり遊んであげる…!行きなさい!グラエナ!!」

 

 …いや、それは……多分無理だ。ゼイユは…【コイツ】に勝てない…!

 

「そういえば名前を聞いてなかったわね…なんていうの?よそ者さん?」

 

 そう聞かれたダークブラウン色のサイドアップの髪の少女はモンスターボールを構え、笑いながらこう言った。

 

「私はアオイ!オレンジアカデミーの一年生!!よぉしこっちは…いっけぇ、マスカーニャ!!」

 

 

 ―――――――。

 

 

 

 

 

 

 あぁ、繰り出された見たことのない仮面をつけた緑色の二足歩行の猫のようなポケモンからして、分かってしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 【コイツ】は………【アオイ】という少女は……

 

 

 

 

 

 

 

 

「マスカーニャ!トリックフラワー!!!!」

 

 

 

 

 

 

【主人公】だ。

 

 

 

 

 

 

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