オオタチですか   作:メガオオタチ

4 / 15
第4話 舎弟と連携

 

 …あ、どうも、オタチです。

 

 いやぁ…なんつーか…うん…そうだね。オタチを…俺を最初のポケモンにする時点でおかしいと思うべきだったんだよな…

 

 …多分、いや、ほぼ確実にスグリは主人公じゃない。

 

 俺の読みが正しければ、物語中に本来の主人公と何らかの絡みはあるはずだ…何でって???そりゃオメーこぉんな属性盛り盛りなキャラがモブで終わるわけねーじゃん。

 

 黒い髪に紫のインナーカラー!!黄色いバンダナ!!田舎訛り!!ついでにねーちゃんはヒステリック!!!

 

 ヒューッ!!やるねぇ…完璧なネームドNPCのポジションじゃぁないかぁ!

 

 となるとだねぇ?いやな予感がしてるんだよ…あの時俺たちを助けてくれた【鬼さま】(暫定)は、スグリのものにはならない可能性が高いってことだ。

 あれから2日、専用のベッドまで貰った俺は寝るまでの間スグリからいっぱい【鬼さま】の話を聞いた。

 

 キタカミの里に伝わる歴史として、鬼が山を根城にし、山に入った人を驚かせていた恐ろしい鬼…ある日怒り狂った様子で山から下りてきた所を、【ともっこ様】っつー3匹のポケモンによって追い返され、その際に3つのお面を奪われて力を殆ど封じられた…っていう伝承がある…のだが…

 

 そんな奴が俺たちを助けるか?どうにも俺は【鬼さま】はそんな奴に思えないんだわ…

 そもそもなんだよ【ともっこ】って…ポポッコみてぇな名前しやがってややこしいな。え?【ともっこ】のお面があるって?見せて見ろよ………

 

 ………。これが正義側のポケモンの顔かぁ???

 あいや、お面の表現からしてある程度脚色されてるだろうけど…うーん…イヌ、サル、キジ…か?これじゃ桃太郎じゃん…じゃあ【鬼さま】は悪い奴???うーん…

 

 

 ともあれ推し語りの熱量からしてスグリは【鬼さま】にお熱だ…これがもし円満じゃない状態で本来の主人公の手に渡れば……うーん、考えたくないね…

 

 

 

「ヤンヤン?」

 

 あぁ、すまんなヤンヤンマ…色々これからの事考えていてよ…

 

 …ん?あぁ、こいつはヤンヤンマ。スグリの2番目のポケモンだ。最初は嫉妬したもんだが、このヤンヤンマはちゃんと先輩の俺をリスペクトしてくれる…いい後輩…いや舎弟やでぇ!!

 

 で、今俺たちはアップルヒルズで自主練中ってワケ。なんでもスグリがブルーベリー学園に入るためにはバトルの試験だけじゃなく、座学の試験もあるらしくてねぇ…ゼイユから教えてもらっている座学の間俺たちはヒマだからこーしてバトルの練習ってワケ。

 

「タチッ!」

 

 うっし!ヤンヤンマ!俺たちの連携技を見せてやろうぜ!

 

 まずは俺が新しく覚えたでんこうせっかで地面から飛び上がる!!頼んだぜェ!?ヤンヤンマァ!!

 

 「ヤン!!」

 

 それに合わせてヤンヤンマも同じくでんこうせっかでテイクオフッ!!

 そのままヤンヤンマはちょうど俺の背中側へと回り込み6本の足で俺をがっちり掴んで固定し空をゆく!!!

 

 これぞ!!オタチ・スカイモードッ!!俺の火力にヤンヤンマの三次元的な高機動を合わせた最強(自称)形態だぜ!!やぁやぁ、拍手感謝。スパチャは口座に振り込んでくれたまえ

 

 ヤンヤンマから飛び出し、ほのおのパンチで肉薄も良し、ゼイユから「…悪かったわね、『オタチなんか』って言って」って詫びに貰ったわざマシンで覚えたスピードスターで空から対地攻撃を仕掛けたっていいしな!フハハハハッ!!最強(自称)だァ!!

 

 よぉーし!!ヤンヤンマァ!今日はこのまま山を越えてとこしえの森まで行こうぜ!!アップルヒルズにはもはや俺たちに敵う奴ァいねぇ!!

 

 全 速 前 進 DA ! ☆

 

 

◆◆◆

 

 

 30分後

 

 

「ワギイイイイ!!」

 

「タチィィィィ!!?」

「ヤンマアァァァァ!!?」

 

 ま、フラグだったってワケ☆

 

 なんなんだよこのデケェ熊はよぉ!!?見たことねぇぞ!?新種のポケモンか!?この森のヌシか!?

 

 あ、話がそれるんですが、皆さんはUS・UM時代にヌシール集めてました?

 あれねぇ…見にくい位置にある奴はホンット見つからねぇ…確か俺は全部集めきれてねぇんじゃねぇかな…

 

それはさておき。

 

 大変です。頭に赤く丸い模様があって、ゴツゴツした感じの熊に追われてまァす!!!

 悪かったって!!いるって知らずに着地したら顔面に俺の足が鋭く突き刺さったのはゴメンって!!ワザとじゃないんだって!!!

 クソッ!ヤンヤンマ!飛んで逃げるぞ!!スカイモードだ!!

 

「ヤン!…ヤンマァ!?」

 

 ん、どした?後ろ?追いかけて来なくなったか?………へ?

 

「ギギギイィ!!」

 

 振り返って見るとデケェ熊の後ろにうっすらと紅い月が見える……あっ、これあかんやつや。

 ところでヤンヤンマ…月は出ているか?

 

「ヤン?」

 

 月は出ているかと聞いている!!

 

 「ギガァァァッ!!!」

 

 そうして熊から放たれたサテライトでキャノンなビームは俺たちに直撃し、超絶吹っ飛ばされる…世界は広いぜ…!まだこんな強い奴がいるなんてな…ッ!!

 

 ………。ところでこーゆー吹っ飛ばされてる時ってポケモンじゃあやっぱりあの言葉が必要だよな!!

 

 

 それではみなさんご一緒に!!

 

 

 

 ヤなかんじィッ~~!!

 

 

 

 ◆◆◆

 

 

 昼間なのにキラリと空が光った気がしてふと窓の外を見たスグリだったが、すぐにゼイユに丸めた教科書で頭を叩かれる。

 

「いい度胸ねぇ?スグ…!せっかくのあたしの授業がそぉんなにつまらなかった…!?」

 

「いぃ!?ち、ちがっ…!」

 

「問答無用!!バツとしてこれもやりなさい!!」

 

 ゼイユにドサリと積み上げられた本はそれぞれ【バトル応用学】、【ワザ構成一般理論】、【新解釈:個体値とは】など様々であった。

 

「わやじゃ…ん…?こ、これって、ねーちゃんの学年がやるような範囲じゃ…?」

 

「や・り・な・さ・いッ!!」

 

「わやじゃ…」

 

 その後スグリはため息をつきながらゼイユに試験勉強を教えられるのだった…。

 




ヤなかんじ〜…は、もうアニポケでは聞けないんだね…悲しいね…
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。