この素晴らしい楽園に青春―アオハル―を!?《このすば120%ギャグリメイク》 作:ぴこたんすたー
「もう昼前だぞ、さっさと起きんか!」
「何だよ、俺をスーツに着替えさせ、昼飯の場所まで、エスコートしてくれるのか?」
「そんなわけないだろ。毎日、貴様はどのような生活習慣を送ってるのだ!」
牢を開けたセナの
昨日のアクアの騒動で、寝ようにも寝れなかったんだよな……。
「さあ、入れ。先に貴様の言い分を聞いてやろう」
セナに連れてこられた場所は、密室の室内で、刑事ドラマの取り調べ室のようだった。
一つのテーブル席で対面した俺の前に、セナがベルのついた手の平サイズの道具を見せつける。
「これは裁判所などで使われる、ウソ発見器の魔道具で魔法と連動しており、発言者が嘘をつけば、音が鳴るという仕組みだ」
マジかよ。
嫌な相手(もののけ?)と、出会ってしまったぜ。
「では、話を聞こうか」
「はい、何なりと」
「えっと、サトウカズマ16歳、冒険者か……。住んでいた場所と冒険者になる前は、何をしていたのだ?」
「出身地はジャパンで、勤勉な学生生活を送っていました」
『チリ~ン』
「出身地と経歴詐欺か」
「まっ、待ってくれ。俺は嘘なんかついていないぜ」
『チリ~ン』
駄目だ、コイツ(やっぱりもののけ?)を前に、
「はい。日本に住んでいました。学校にも行かず、毎日家に籠って、ゲーマー人生を送っていました。ゲームだけが俺の人生の全てでした」
「ならなぜ、学生と見栄を張ったのだ?」
「いえ、見栄を張ったわけではなく、誘導尋問の罠に引っかかりたくなく……」
畜生、この魔道具苦手だな……。
俺の子供心(やんちゃ心)を見透かす、大人のような感覚だ。
「しかし、様々な場所の検察をしてきたが、ニホンという地名は初耳だな。では、貴様が冒険者になった目的は何だ?」
「世界平和のために魔王を……」
『チリーン』
「……倒そうじゃなくて、冒険者って、響きがカッコいいし、楽して、金と美少女たちに埋もれる生活がしたいと思いまして」
あの強気なセナが、言葉を詰まらせる。
あまり触れたくないのだろうな……って、俺は虫以下かよ。
「では、次……。領主殿に
「デュラハン討伐の賞金を貰って、ありがたかったですし、街の修繕のためで借金になったので、むしろ、これは俺に対する試練であり……」
『チリ~ン』
セナが深くは問い詰めずに、俺の答えを待つ。
「……と思いたかったのですが、本音はあの野郎、街を救ったヒーローに対し、この有り様は何だ、木のバットで涙が枯れるまで、おしりペンペンするぞと思いました」
「そうか……。では、次にいこうか」
「あの……。そんな回りくどい質問をせずに、もうちょっと直球(ストレートボール)で聞いてくれませんか?」
俺は机から身を乗り出して、セナに突っかかる。
「俺は領主を狙って、攻撃したんじゃなく、ランダムテレポートで、偶然にも領主の屋敷に当たっただけで、街を救うためにやったことは事実なんです!」
その俺の言葉に、魔道具は反応しなかった。
当たり前だ、嘘はついてないのだから。
「鳴らない……」
セナが驚きの表情になり、かけていた眼鏡を二本指で支える。
「どうやら自分の勘違いだったようですね。あなたの悪い話は、街中でも
おや、急にセナの態度が急変したな?
言われっぱなしは、
これはまたとない、反撃のチャンスだ。
「申し訳ございませんじゃないだろ、このツンツン女め。俺様の人権を何だと思っている? お前さん、検察官に向いてないんじゃないですか?」
「はっ、はい。大変申し訳ございません……」
「この俺様は、魔王幹部のベルディア討伐を率先と引き受け、デストロイヤー戦でも、優秀な指揮を執ったにも関わらず、感謝の言葉もなく、こうやってネチネチと責め続けられるなんて!」
俺はテーブルに足を投げ出し、鼻の穴をほじる。
「すみません。これが自分の仕事ですので……」
「ですのでとは何です? 俺の容疑は晴れたのに、お茶やカツ丼の差し入れもないんですかね?」
「カツ丼というものは存じ上げませんが、お茶でしたら……」
俺はセナの差し出した、湯飲みのお茶を飲む。
「ぬるい、この検察官は、お茶すらもまともに入れられないのか。こんな気の利かない性格サイテーな女に彼氏など、まずいないだろう。魔道具に誓ってもいい」
「はい、確かに、自分には男っ気はありませんし、この性格の都合上、恋愛経験も皆無と言っていいほどありません」
セナの言葉に、無反応な魔道具。
ヤバい、言い過ぎたか……。
「これで満足ですか? はめを外すのも、ほどほどにして下さいね」
「あい、ごめんなさい……」
これはしてやられたな。
セナの方が三枚(座布団一枚プラス)も、
「所で気になるんですが、俺の悪い噂って何ですか?」
「ええ、女の子の下着を街中で堂々と奪ったの、同居中のクルセイダーに風呂場で強制的に背中を流させたこと、さらにプリーストを足手まといだと、
要するに、俺、人間辞めてるのか?
「あくまでも噂ですよね?」
「ええ、風の噂(便り?)です」
『チリ~ン』
二人の間に沈黙が支配する。
魔道具は、
小さな嘘も、
見逃さず。
(辞世の句)
「あなたはご存じですか? あなたのことを巷では、カスマとかクズマとか言われているんですよ」
「それは酷い言われようだな」
「まあ、身内の話ですから、追求はしませんから……」
身内ってきたものか。
オツムだけじゃなく、口までも軽すぎるアイツらめ。
「念のためにお聞きします。本当に魔王軍とは関係なく、魔王軍の幹部とも交流はないのですね?」
「はははっ。天地がひっくり返っても、そのようなことはありま……」
『チリーン』
あー、あのウィズの面影が頭に浮かぶ……。
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「くそー、やってもうたー‼」
後悔先に立たず。
ダストが豪快ないびきをかいて眠る牢の中、あの言葉を