この素晴らしい楽園に青春―アオハル―を!?《このすば120%ギャグリメイク》 作:ぴこたんすたー
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「皆の者、
裁判官が木のハンマー(ガベル)を、コンコンとテーブルに鳴らす。
「これより、被告人サトウカズマの裁判を行う」
「被告人と弁護人は証言台に」
──次の日、俺は裁判所の法廷内にいた。
真向かいに座る、裁判官の連中が、モーツ○ルトのような白髪の髪型をしていて『コイツら作曲家を目指した方が良くね? 音楽室の額縁に仲間として、記念写真に残るぜ?』と、感じてしまう。
「カズマは何も悪くない。必ず無実を証明してみせる」
「そうです。ダクネスの言う通りです。あの検察官の前で玉ねぎを切って、涙目にさせるほど、論破してあげますよ」
「頼んだぜ、弁護人はお前たち三人しかいないからな」
ダクネスとめぐみんの弁護は頼もしいけど、こんな弁護で俺の裁判では通用するのか……。
「カズマ、安心して。聖職者である私がいれば、こんな裁判なんて余裕よ。日本で評判の桃次郎電鉄のゲームもやりつくしたし、裁判の弁護なら楽勝よ!」
問題点があるとすれば、この女神だな。
桃鉄は、ボードゲームの一種じゃないのか?
「アクア、お前は裁判が終わるまで、一言も喋るなよ」
「えっ、私の弁護がないと、死刑が確定するわよ!?」
お前は、ただの女神だろ。
勝手に俺を死罪にするな。
「静粛にしなさい!」
アクアの自慢げな語らいも法廷では、ただの騒音の一部だ。
「ボソボソ……。ねえ、めぐみんってば……。あの座席に座っていて、私たちをガン見してるのが、例の領主様よね……?」
「はい、そうですよ……」
金髪のパーマに髭面で、赤い貴族の服を着て、コソコソ話をしているアクアたちをニヤニヤと見ていて、頭頂部がキラリと光る領主が一人。
そんなふくよかなじいさん(イコール中年のおっさん)こと、アルダープ。
偉ぶって腕組みして、紳士ぶる反面、その目は屋敷中を薄衣一枚で過ごすダクネスを、エロい目で見るカズマに似ていた。
「全くいい歳した、おじさんが年甲斐もなく。男の人って、みんな、ああなのでしょうか」
「べっ、別に俺は、そんな目でダクネスを見てねえよ」
「あんなロリコンな目で見られたら、正直、寒気が走るわね。今すぐにでも、あのおじさんの目にタバスコをぶっかけたい気分だわ」
「いや、アクア、それガチでヤバいから、同じ目でも、目玉焼きの上にかけるだけにしとけ」
そのロリコン? なアルダープと、一瞬だけ目が合うダクネス。
それに合わせ、アルダープとダクネスは何かしら、ぎこちない態度をとる。
「どうかしたのか? ダクネス?」
「いや、何でもない」
ダクネスは何かを気にしてるようだったが、もしかして腹でも減っているのか?
「それでは起訴状の朗読に入らせてもらう。セナ検察官は前に!」
「はい」
セナが前に出て、手に持った書類を読み上げる。
あれがスーパーの安売りセールの広告チラシだったら、ウケるんだけどな。
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「……よって、被告人サトウカズマは、デストロイヤーの討伐時に、爆発寸前のコロナタイトをテレポート(第30話参照)させ、そのコロナタイトはアルダープ殿の屋敷にて、大爆発し、屋敷はその場で消滅いたしました」
爆裂により、人に対する被害はなかったが、あのおっさんは街の宿屋に泊まり、宿屋で食べ放題のアイス(腹壊すぞ)を食べながら、余暇を楽しんでいるらしい。
「危険な物をランダムテレポートという違法な魔法行為を、何の
「よって、被告人には、
「異議あり!!」
アクアが気高き表情で、検察官に向かって、手を挙げる。
「……弁護人の発言はまだです。こちら側の許可を求めてから、意見をお願いします」
「いいえ。異議ありとカッコつけて、言いたかっただけなので、もう結構です」
このバカ女神が‼
俺はその言葉を口に出さずに、アクアに近づいて、頭を思いっきりひっぱたく。
「弁護人は弁護の時のみ、口を開くように! 検察官、話の続きを」
「……いえ、もう、自分からの話はありません」
セナがずれた眼鏡を整え、呆れた顔で小さく息をつく。
「では被告人と弁護人に、発言を許可しましょう」
よし、俺のターン(遊○王ごっこ?)がきたか。
駄女神のお陰で、裁判官にマイナスなイメージを吹き込まれたみたいだからな。
ここで死ぬのはごめんだし、今は少しでも刑を軽くしとかないと。
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「……そんなわけで俺の素晴らしい活躍で、魔王の幹部ベルディアや、デストロイヤーを無事に討伐できたんです」
「国家転覆なんて、考えてもいませんし、俺が、この街を救ったことは紛れもなく……」
身ぶり手振りを交えて、納得のいく発言をする俺。
「いいでしょう。被告人の言い分は分かりました」
「セナ検察官、手元の魔道具に反応もありませんし、偽りではなさそうですが……」
「いえ、被告人がテロリストで、魔王の仲間ということを、これから証明させましょう。それでは証人を連れて来てください」
えっ、証人が来るとか、聞いてないぞ?
「あはは。ごめんね。緊急で呼び出されちゃったよ」
クリスとミツルギ、ダストの三人が、俺と顔を見合わせ、複雑そうな表情をしていた。
「それでクリスさんは、被告人から街中でスティールの能力を使われ、強引に下着を奪われたと?(第5話参照)」
「うーん、そのことは間違いないけど、あれは事故だったんだよね」
「いえ、ありがとうございます。下着を奪われた事実が、確認されただけでも十分です」
「もう僕は、別に気にしてもないんだけどね」
クリスは頬をポリポリとかきながら、照れくさそうにしている。
「ミツルギさん。あなたは魔剣を被告人から強奪され、お金に換金させられたと?(第13話参照)」
「はい。その通りなのですが……あれは僕が約束をして、条件をかけて戦った……」
何か知らないが、遠慮気味に話しかけるミツルギ。
そこでミツルギの前に回り込む、いつもの二人の美少女パーティー。
「そうなんです。だからその剣を取り返そうとしたら、下着を奪うって、脅迫されました!」
「そうそう。俺のスティールが街中で炸裂するぞって!」
『あんな変態男なんて、サクッと重い罰を与えちゃって、二度と日の光を浴びれなくして下さいー!』
ミツルギの取り巻きの二人組め。
俺にもやしにでもなれと、言いたいのか。
「さて、この男、ダストさんは裁判長はご存じと思いますが、毎回トラブルを起こし、裁判にばかり顔を出す、たちの悪いチンピラでして」
「おい、爆乳の姉ちゃん。わざわざ呼び出されたと思えば、さっきから、偉そうなことばかり言いやがって!」
「ダストさん、あなたはそこにいる、サトウカズマさんと、仲良しと聞きましたが?」
「ああ、あたぼうよ。俺とカズマは大の親友だぜ」
ダストが俺の方に、馴れ馴れしく親指を立てる。
どうでもいいが、あたぼうと、うまい棒って、言葉の響きが似てるよな。
「サトウカズマさん、あなたは、このチンピラと親友ですか?」
「いえ、普通の知り合いで、シャキシャキとしていない、キンピラゴボウ以下です」
「おい、カズマ! 話が違うだろ‼」
急に法廷で叫び、急に暴れだすダスト。
「俺たちは、深い友情で結ばれているんじゃなかったのかよー‼」
「おい、お前。大人しくしろ‼」
その場で二人の兵士に、両腕を掴まれるダスト。
「ふむ。魔道具の反応はありませんな」
「そ……そうですか」
カズマのダストとは親友ではない口振りに、一向に鳴りそうな気配を見せない魔道具であった……。
ダスト、これからもシェアハウス(牢屋だが?)で、元気にやれよ。