この素晴らしい楽園に青春―アオハル―を!?《このすば120%ギャグリメイク》   作:ぴこたんすたー

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第40話 この紅魔族の相手との出会いと決闘試合を‼(2)

「ねえ、めぐみん、戦う前に一つ聞いてもいい?」

 

 ゆんゆんがビクつきながら、めぐみんに質問してくる。

 

「はい。何なりと」

 

「めぐみんの体がヌメヌメして、光ってるのって……」

 

「はい、カエルの粘液というものですよ」

 

 めぐみんが緩やかに口角を上げ、ゆっくりと粘液のついた手を、ゆんゆんに近づけていく。

 

 ゆんゆんは何かを察したのか、その場で凍りついたかのように、身動きが取れないでいた。

 

「さあ、かかってきなさい。この粘液の体でガッチリと抱きつき、最高の寝技をプレゼントしましょう」

 

「ひっ、ちょ、ちょっと冗談よね?」

 

 ゆんゆんの表情が蒼白に染まる。

 まるで見てはいけない者(妖女めぐみん?)だったような、怯えた目をして……。

 

「……私の戦意を失わせ、戦わずにして、勝利を収めようとする気なのね。その手には乗らないわよ!?」

 

 なおも、ゆんゆんにジワジワと近づく、悪魔(カエルの粘液まみれ)の両腕。

 

「……ひっ、やっ、やめて!?」

 

「ゆんゆん、私たち友達でしょ? どんな苦難でも分かち合うのも友人の証だと私は思いますよ」

 

「ひやっ!?」

 

 ゆんゆんの体に、後ろから大蛇のように絡み付く、ドロドローンめぐみん。

 

 ネバネバーランド(……へ、ようこそ♪)は、あの強気だった、ゆんゆんさえも完全に取り込んだ。

 

「いやあああっー、もう私の負けでいいから、早く離れてよー!!」

 

 族長の椅子をかけ、お互いの腕を確かめるための師弟対決。

 勝者はネバネバァーの王女、めぐみんの勝ちで決まったのだった。

 

****

 

 ヌメヌメになり、泣きながら去っていった、ゆんゆんと別れ、いつものアクセルの街にて……。

 

「カズマ、そのマナタイトの石は換金して、借金の足しにして下さい」

 

 マナタイトの石。

 魔力を使用する時に、少なくなった魔力をフォローしてくれるアイテムでもあり、魔法使いにとっては、ありがたいアイテムでもある。

 

 しかし、めぐみんのような、膨大な魔力を使う者にとっては、この手の平くらいの小さなマナタイトの力を前にしても、何の役にも立たないのだ……。

 

「なあ、お前さん。何度も聞いて悪いが、爆裂魔法以外の魔法を覚える気は?」

 

「ミジンコの心臓並みにありません」

 

「だな。一回ミジンコに転生してみないと、分からないよな……」

 

 ゆんゆんは上級魔法を上手く使いこなして、カエルを軽々と退治していたよな。

 

 魔法の威力も格別ながら、アイドル並みの可愛い顔をしていて、胸も大きくて、スタイルもボン、キュッ、ボン! て感じで、男心をくすぐるセクシーな体型だったよな。

 

 同じ紅魔族の同期として、こっちの娘は子供の顔つきで、幼児体型でつるぺたで……はあぁぁぁ……。

 

「何ですか? 私の顔を見ながら、ため息をついて」

 

「……何なら、今、カズマが何を考えているか、私が当てて見せましょう」

 

 いいぜ、もし俺の考えが当たったら、笑点街(しょうてんがい)一周旅行だぜ。 

 骸骨戦士の人形劇みたいに、奥歯の底からカタカタと笑わせてやる。

 

 ……と思いもしたが、今の疲れている俺には、それを実行する行動力も気力もない。

 

「……いや、ゆんゆんよりも、めぐみんの方が何倍も美少女だなって……」

 

「それはとてもうれしいですね。なら記念として、ありがとうのハグをしてあげましょう!」

 

「止めろ! 近づくな。俺にカエル臭いのを移すんじゃねー!」

 

****

 

 無事に屋敷に帰宅した、ヌメヌメ二名。

 

「ううっ……臭い。こんなにも最悪な抱きつかれ方は、生まれて初めてだ……」

 

「そうでしょうか? 世の中には、ヌルヌルな女の子に抱きつかれたら、喜んで、お金を払う人もいるらしいですよ?」

 

 このマセガキが。

 何を風俗嬢みたいなことを言ってるんだ。

 

「さてと、風呂に入って、体を洗って、清めないと……」

 

 風呂場のドアノブに手をかけようとすると、めぐみんの手が俺の手首を掴む。

 

「おい、ソー○ランドめぐ嬢、何のつもりだよ?」

 

「ヌルヌルが気持ち悪いので、先に入らせて下さい」

 

「俺だって、同じ状況なんだが?」

 

「カズマはレディーファーストという言葉を知っていますか? 女性は、か弱い存在なのですから、もっと大切にしないといけませんよ」

 

「俺は都合のいい時だけ、女の子を強調するヤツは嫌いなんだよ。それに一人前のレディーになりたいのなら、それなりの完熟な(成熟では?)レディーになってから発言しな」

 

「むっ、私はカズマと三歳しか、歳の差はないんですよ」

 

「でも俺の目には、お前はただの大人になりきれない幼女○記だ。よって、一番風呂は俺のもんだああああー!」

 

 俺はめぐみんの訴えを無視して、長袖シャツに手をかけ、たるんだ腹とヘソを出す。

 

「フフーン。カズマは私を女と見ていないのですね。ならば一緒に入りましょう。そうすれば、何も問題はないはずです」

 

「そうだな。一緒に入れば、問題解決だな。そうしようか」

 

「えっ、そこは普通の男子なら……」

 

 急にめぐみんの顔つきが恋する乙女色? に溶け込む。

 

「『バカ、そんな恥ずかしいことができるか!』……って、はじらいの表情を見せて、私に順番を譲るのでは?」 

 

「そんな頭のネジの外れた、小学生みたいなこと言うかよ!」

 

 何で、俺がそんな少女漫画のような、テンプレをやらないといけないんだよ。

 

「なっ、ならいいでしょう! 裸同士の付き合いとして、一緒に入ろうじゃありませんか!」

 

「だからさっきから、そう言って……」

 

「ほら、タオルでコソコソ隠して、小心者ですね。男ならもっと、堂々と入るべきです!」

 

「ちょい、何するんだよ!」

 

 何を感じ取ったのか、めぐみんが俺の腰に巻いたタオルに手をかける。

 

「おい、どこ引っ張ってるんだよ、このスケベ。(いさぎよ)いすぎるぞ!」

 

 ひょんなことをきっかけに、俺はめぐみんと一緒に、風呂に入ることになったのだった。

 

 

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