この素晴らしい楽園に青春―アオハル―を!?《このすば120%ギャグリメイク》   作:ぴこたんすたー

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第48話 この縁談の話をどうにかして成功させる秘策を‼(2)

 外は何の曇りのない青空が広がっている。 

 ダスティネス家の屋敷の中庭も、屋敷内部と同じく、とてつもない広さを誇っていた。

 

 その中の一つの噴水広場にて、アクアが宴会芸のサーカス気分で、池の(こい)の動きを見事に操っている。

 泳げよ、鯉焼きくんとは、まさにこのことだ。

 

 一方でそこから少し離れた場所で、ダクネスたちは庭を散策しながら、当たり障りのない会話をしていた。

 ……とは言ってもダクネスは、バルターの言葉に相槌を打つのが、ほとんどだったが……。

 

「それでララティーナ様は、何かしらのご趣味はありますか?」

 

「ええ、ゴブリン狩りを少し……ぐはっ!!」

 

 俺はダクネスの横にしゃがみこみ、彼女の脇に必殺技のひじ鉄を当てる。

 普通の女性にはやってはいけない行為だが、体が頑丈なクルセイダーの女だからこそできる(試せる?)技だ。 

 

『ゲホッ……貴様、何のつもりだ?』

 

『バカ、もっとまともなことを言え』 

 

 俺たちの小言の馬鹿話に、バルターが微笑む。

 

「本当に仲がよろしいのですね」

 

 バルターの穏やかな返しに、ふとひらめいたダクネス。

 この時、ダクネスのIQは二百をとうに越えていただろう。

 

「そうですの。この執事のカズマとはいつも一緒ですの」

 

 しまった。

 ナポリタンをフォークで食べるのではなく、箸で使いこなすときたもんだ。 

 ズル賢いダクネスめ、その流れに持っていく気か‼

 

「食事もお風呂も夜寝る時も、夜中のトイレに行く時も常に一緒でして……モゴモゴ……」

 

「へえー、そうなんですね」

 

 俺はダクネスがこれ以上変なことを口走らないように、彼女の唇を手のひらで押さえこむ。

 俺は端っから、金を積まれても、介護サービス業なんてやる気はないぞ。

 

「いえいえ、ララティーナお嬢様は、虚言癖がありまして、さあ、妄想も、その辺にしましょうか。ララティーナ様」

 

「むぐむぐ……」

 

「あれあれ、ララティーナ様、少々、お顔が赤いですよ。メイクも崩れ気味ですし、化粧室でお色直しでもしますか? ララティーナ様」

 

「……き、貴様、女に対して無礼だぞ。迷惑行為も大概にしろよ……」

 

 ダクネスと餌をめぐった猿のような奇声を上げながら、品無く争う俺たち。

 

「本当に二人は仲良しなのですね。何だか嫉妬してしまいそうですよ」

 

 バルターの正直な発言に、ダクネスが奥歯をグッと噛みしめた。

 

「もううんざりだ! このままじゃ動きづらいし、こんなおままごと遊びなんて、やってられるか!」

 

 ダクネスがドレスで覆われた、邪魔くさい足の部分を手で引きちぎり、即席のスカートで、ひざから下の素足を露にする。

 

「ララティーナ様、何をなさるのですか……!?」

 

「おおっ、ムチムチの太ももがエロいな(ガン見)」

 

 恥ずかしげに目を背けるバルターと、色気のある足の露出に歓喜する俺。

 同じ男と言えど、こうまで反応が違うのか。

 

「おい。バルター。私と剣で一対一の勝負だ。貴様がどんな素質のあるヤツか、私が今ここで見定めてやる!!」

 

「えっ、いきなり何ですか?」

 

 突然のダクネスの言い分で、多少困惑しているバルター。

 

「ララティーナ、おっ、お前開き直ったな!」

 

「見ろ、このカズマの欲望に埋もれた男を。仮にも貴様も貴族と名乗るくらいなら、この男が今していたエロい目つきで、私を汚してみよ!!」

 

「そんな目、し、してねーし……」

 

 多少動揺しながら、冷静さを取り繕ったとしても、ダクネスの目は誤魔化せなかったか……。

 

****

 

 ──地下に根を宿した、石造りの闘技場。

 ダクネスとバルターは、お互いに木刀を手にして、決闘をつけようとしていた。

 

 勝負はどちらかが降参するまで。

 

 ダクネスに『お願いします、これ以上は堪えられないから許して……てへぺろ♪』と言わせても、バルターの勝ちになる。

 

「ララティーナ様、僕は騎士でありますし、訓練で女性に剣を振るうことはできません」

 

「貴様、それでも男か! そこのカズマは女に対しても、グレートジャイアント十文字キックを食らわせられると威張り散らし、男女平等主義者(自称)を貫いているヤツだぞ。ちょっとは見習わんか!!」

 

「何だと、それは聞き捨てならんな‼」

 

 俺はダクネスの暴言の嵐にぶちギレた。

 

「テメー、さっきから言いたい放題言いやがって。それにお父さんの顔にも白玉粉(泥では?)を塗りやがってどうすんだ。もう後には引けねーぞ!」

 

「構わん、あんな腑抜けと一緒にいるくらいなら、家を追い出された方が良いに決まってる!」

 

 もはや、犬と猿の喧嘩だ。

 隣にいたアクアも、俺たちの言い合いは止められない。

 いや、あの白けた顔つきは、面倒くさいから関わりたくない雰囲気だ。

 

「……分かりました」

 

「本当は僕は父から強引に押しつけられた、この見合いを断るために来たのでしたが……あなたは他の令嬢にはない、強き想いがあるみたいですね」

 

 バルターが木刀を握り直し、ダクネスに棒切れの先を向ける。

 

「僕はこの王国を勤める、一人娘のあなた(勝手に勘違い)の真髄が知りたくなった」

 

「……覚悟はいいですね、ララティーナ様!」

 

 バルターの素早い剣技が、ダクネスの木刀を打ち払う。

 

 勝負は瞬時に決まった……。

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