この素晴らしい楽園に青春―アオハル―を!?《このすば120%ギャグリメイク》   作:ぴこたんすたー

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第7話 この駄女神のレベル上げのために出陣を‼

 

****

 

「どうだ。似合ってるか?」

 

「おー、決まってるじゃないか」

 

「これでまともな冒険者に見えるだろ」

 

 ジャージ姿から旅人の服に着飾った俺は、あまりものカッコ良さを自慢しに、いつものメンバーたちに見せびらかしていた。

 

「ようやく外観だけは、まともになったわね。まあ、ヒキニートにも衣装っていうしね」

 

『クリエイトウォーター!』

 

「きゃあああー!?」

 

 俺は片手で標準を定め、無表情で覚えたての初級魔法でもある水魔法を、アクアに放っていた。

 キャベツ狩りの時に、ご親切な剣士や、(いわ)く付きの魔法使いから、片手剣スキルや初級魔法と色々と教えてくれたのだ。

 

「ヒキニートの分際で、いきなり何するのよ。全身びしょびしょじゃない!!」

 

 現在の俺の冒険者レベルは6。

 馬鹿デカイカエル退治と、空を舞うキャベツ狩り、そして、クリスの下着スティールで経験値とお金を手に入れたので、それで装備を整え、初級スキルを覚えることにしたのだ。

 

 まあ、モンスターを倒したりするだけで、なぜレベルや能力が上がるのかは永久の謎だったが、そこは気にしないでおこう。

 

「何よ、私は最上級職のアークプリーストなのよ。初級スキルしか使えない、紙ストローの濡れたイモムシは黙って、私に従って……」

 

『クリエイトウォーター!』

 

 俺は再度、水の魔法を、今度はアクアの頭上から降らせる。

 

「わああーん!?」

 

 お前には、坊さんの修行のような滝行がお似合いだな。

 その性悪な顔を洗って、出直してこい。

 

「しかし、どうしたダクネス。いつもの重苦しいトレードマークの鎧を着ていないが?」

 

「心配無用だ。私は防御系スキルを常に振り分けている。防具がなくても、他のクルセイダーとは半端にならない防御力を誇るぞ」

 

「いや、両手剣のスキルくらい上げろよ。だから攻撃力がゼロなんだよ」

 

 でもまあ、ダクネスは着やせする体形みたいで、それなりにいい体してるな。

 

「なっ、何をガン見しているカズマ。私のことを『エロい肉付きをしてこのメス犬が!!』と、でも思ってるのか?」

 

「そんなこと思ってねえよ」

 

 確かにスタイルはいいが、中身がこれじゃあな。

 

「まあ、そんなことより、身支度も新調できたし、新しいクエストに行かないか? ジャイアントトード退治にさ」

 

「いや、カエルはゴメンだな」

 

「どうしてだ。カエルはやっつけやすいし、それなりに稼げるし、おまけに飲み込まれて、ヌルヌルの粘液まみれに‼」

 

「俺は嫌だ。もっと手軽なクエストにしようぜ」

 

 俺は顔を火照らせていた、マゾっ気姉さん女房(妄想爆発中)の要望を無視する。

 

「これだからヒキニートは困るのよね。私たち三人の上級職の腕前なら、効率のいいクエストをしまくって、レベルをガンガン上げて、魔王なんて楽勝で倒せるわよ」

 

「そんなお前が一番役立たずなんだけどな。宴会芸しかできないポンコツラーメンが!」

 

「いやー、私をそこら辺の豚と一緒にしないで。私はラーメンの出汁なんかじゃなーい‼」

 

「まあ、この際だから言うが、俺は魔王なんてどうでもいい。楽して安心した生活をおくりたいんだ。だからアクアも簡単に儲かる仕事を考えろ!」

 

「いやよー、内職がらみで、おまけにDVがセットで付いてくるなんて、もっと嫌よー‼」

 

 俺はアクアをとことん(ののし)り、罵倒(ばとう)の言葉の嵐をぶつける。

 こんな駄女神になめられぱなしじゃあ、虫酸(むしず)が走るからな。

 

「まあカズマ、それよりもアンデッド狩りのクエストなんてどうだろうか?」

 

「アンデッド? ゾンビとかの死霊相手か?」

 

「そうだ。アンデッドなら、アクアの回復魔法で浄化できるし、レベルの上げにくいアクアのレベル上げにはうってつけと思うのだが」

 

「そうか。いっちょ行ってみるか」

 

 俺たちはダクネスの案に同意し、アンデッドが巣食う墓場のクエストへ向かうことにした。

 

****

 

「カズマ、肉ばっかり食べないで、野菜も食べなさい」

 

「いや、キャベツ狩りの件から、ますます野菜嫌いになってな。美味しい青汁なら飲めないことはないが」

 

 人気のない寂しい墓場で、賑やかにバーベキューを楽しむ俺たち。

 

 俺はマグカップにコーヒーの粉末を入れ、水魔法を流し込み、コップの底に直に炎の初期魔法の『ティンダー』で温める。

 

 こうすることで、即席のコーヒーが完成だ。

 

「ところで『クリエイトアース』という、砂の魔法も覚えてみたんだが、これの使い道なんてあるのか?」

 

「ええ、その土で立派な作物ができるんですよ」

 

「クスクス、カズマさん、冒険者辞めて、農家になって、(くわ)でも握るんですかー?」

 

「そんなお前にはウインドブレス!」

 

「きゃああー、目に砂が入ったー!?」

 

 砂と風のダブル魔法により、目つぶしを食らったアクアが両目を押さえ、地べたでジタバタとのたうち回る。

 

「ふっ、これで四大魔法の初期は極めたも同然だな」

 

紅魔(こうま)の里でも、初期魔法を覚える人はいないのですが、日常生活には便利そうですね」

 

 めぐみんが俺の手際の良さに、感心している。

 

 お前もさ、一回こっきりの爆裂魔法じゃなく、こういう家事娘的な魔法を覚えろよな。

 

「何か、寒くなってきたな」

 

 ダクネスが寒さで身を震わす中、俺たちは新たなクエストに心を身構えていた。

 夜も大分、更けてきたな……。

 

 

 

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