DRAGON BALL:EQUUS LEGENDS 作:ちいさな魔女
アーモンドアイ
能力:『虚無』
能力の元ネタは『呪術廻戦』の無下限呪術と、『リゼロ』のレグルス・コルニアスの『獅子の心臓』による時間停止。自分と世界の関わりを遮断し、自身の状態を完全に固定する。これにより、物理法則や他者の干渉をすべてゼロ(虚無)にする。能力(炎、雷、精神攻撃など)や、物理的な体当たりは、アイの肉体に近づくほど減速し、触れた瞬間にエネルギーは虚無に還されて消滅する。また、掴んだ物や腕を振るって起こした風に『虚無』を纏わせれば、それはこの世の理に従わない存在となる。
必殺技は、空間に「引力(吸い込む力)」を発生させる『虚引(きょいん)の黒』と、空間に斥力を発生させる『虚斥(きょせき)の『白』』。そして、左手に『黒(引力)』、右手に『白(斥力)』を同時に発動。それを胸の前で無理やり衝突させる事で仮想の特異点を生み出す『灰色の特異点』、『灰色(かいしょく)』。
アイの弱点:世界との関わりを切っている能力発動中は、味方からの援護干渉も効かなくなる。
シーザリオ
能力:妖怪召喚
自らの気で生み出した妖怪を召喚し操る能力。妖怪は全部で6体。妖怪の見た目やネーミングセンスは妖怪ウォッチやジョジョ、鬼太郎が元ネタ。収納と遠距離攻撃をも飲み込んで仕舞える『容れるん蛇』、切断と解体を行う『クック・ザ・リッパー』、温度を奪う事で凍結させる『ロッズ』、暗闇の中で光を灯し、精神的にリラックスさせる上に増殖可能な『ホタルガ』、圧倒的巨体によるパワーと攻撃力を誇る巨人の『エピ入道』、両手で挟んだ物を空間ごと削り取る両手のみの姿をした『リーパー』。食べれば食べる程増殖する『モグモグ兎』。但し、これは現段階での妖怪の数。成長と知恵次第で妖怪を増やしていけるポテンシャルの高い能力。
遡る事数分前。地球では襲い掛かる無数の死者の軍勢を、多数の戦士達が相手をしていた。
東の都では、レッドリボン軍が押され気味になっていた。
悟天&トランクス&アイ「「「ハァァァッ!!」」」
悟天とトランクスは超サイヤ人に変身し、アイは二人の横に並んで浮いている。そして、三人同時に掌から気功波を放ち、レッドリボン軍の戦車や兵士達を吹き飛ばす。
しかし、いくら戦っても敵の数が減らない。倒された死者はあの世の異常な現象によって死者が減らなかった。
悟天「トランクスく〜ん、アイちゃ〜ん」
トランクス「何を弱気になってんだよ悟天!ほっとくわけにはいかないだろ!」
アイ「そうよ!悟空さん達がきっと、なんとかしてくれるわ!私達で持ち堪えるわよ!」
悟天「でもキリがないよ〜」
悟天は弱音を吐くが、それでも悟天達はレッドリボン軍の軍勢に向かっていき、拳や蹴りのみで戦車や兵士達を蹴散らしていく。
パンドラ「ああっもう!!倒してもキリがないっつーの!!」
パンドラは手にした『パンドラの箱』から、今度はカードを多数取り出し、レッドリボン軍兵士達へ投げつける。カードはレッドリボン軍兵士達の体に当たると、その肉体があっという間に溶け出した。また、無機物に当たると何故か大爆発を起こして戦車や兵士達を吹き飛ばし、刺さった場所も纏めて吹き飛ばすという謎の現象が起きる。何故そうなるかはパンドラも知らない。否、知っても生物と無機物でそれぞれ異なる効果があると分かり、自分には効かないならば、娘のアイと友達に当たらないよう、そして巻き込まないように投げればいい。
パンドラ「ん?」
パンドラは暫く戦っていたが、カードが当たった兵士達が何故か生き返らなくなった。
なにか起きたのか?
すると、懐にしまったスマホの電話が鳴って取り出したパンドラは、通話ボタンを押して出る。
パンドラ「もしもしぃ〜?」
メサイア『パンドラさん。エアメサイアです。先程、クリリンさん達が戦ったフリーザ軍の過去に死んだ兵士達が、何度も蘇っていたのが、突然生き返らなくなりました。それで調べた所、閻魔大王様がビルス様の手により解放された事で、あの世のルールが戻りつつあるようです』
パンドラ「おっ!!ラッキーじゃん!じゃ、アタシ等も温存せず思いっきり戦える!」
メサイア『私もブルマさんを守りつつ、戦いに参加します。どうかご無事で』
そして、メサイアからの通話が切れる。スマホを懐にしまい込み、パンドラは気合を入れる。
アイ「さあ、こっちよ!!」
その頃、アイが頭上に両腕を上げて両手を開く。その瞬間、両手に黒い球体のようなものが浮かび上がる。
トランクス「おっと!アイが必殺技を使う気だ!」
悟天「うわわわっ!!」
トランクスと悟天が、アイから離れる。
アイ「虚無順天……」
レッド総帥「あっ」
レッドリボン軍は、アイの両手に出来た黒い穴のような球体を見た瞬間、その肉体がその黒い球体へ吸い込まれていく。周りの瓦礫や持ち上げられたアスファルト、木々や草木まで吸い込まれていく。
アイ「『虚引の黒』!!」
その瞬間、引き寄せられた物やレッドリボン軍の軍勢は、まるでスパゲッティのように細くなり、やがて黒い球体の中心へ吸い込まれていく。その先に何があるのか、吸い込まれたらどうなるのか、アイ自身にもよく分からない。
そして、アイを中心に街の一部が刈り取られ、アイはただその場に残ったアスファルトの上に立っていた。そのアスファルトも、丸みを帯びたオブジェのようになっている。
アイ「ふふっ!久々に決められたわ!」
パンドラ「こらー!!やり過ぎだよアイちゃん!!」
バシーン!!
パンドラがアイの頭に張り手を喰らわせる。能力は解除したので、パンドラの張り手は普通に受けたアイ。
アイ「いたっ!?ちょ、ママ!?」
パンドラ「街をこんなに滅茶苦茶にして!でも、アイちゃんが怪我をしてなくて良かったよ〜!」
パンドラがアイを抱き締める。
パンドラ「でも罰として、今週のお小遣い無しだよ!」
アイ「ええぇぇーっ!?」ガーン
悟天「えっと……アイちゃん、凄かったね……」
トランクス「いや、凄かったけどさ……街が……」
すると、二人の方へパンドラが顔を向ける。ニコニコ笑ってるが、目元に影がある。
パンドラ「二人とも、アイちゃんがやり過ぎたのは分かるよね?」
悟天&トランクス「「は、はいっ!!」」
アイ「ちょっと二人とも!何でママの味方なの!?」
パンドラ「ふふっ。よし皆。街の復興作業に入ろう!アタシ等なら楽勝だしー!」
その場で和気藹々とするアイ達。レッドリボン軍の脅威は去り、東の都は大きな損壊は受けたものの、幸いにも犠牲者はエキウス人や駆け付けた17号や18号、そして警察の手助けもあってなんとか出ずに済んだ。
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クラッシャー軍団『『うわぁぁぁ!!』』
シーザリオ「終わりだ」
シーザリオがクラッシャー軍団を蹴り飛ばし、地面に叩き付けた。そして、地面に叩き付けた瞬間にロッズを複数体呼び出し、クラッシャー軍団の全身へ取り付かせた。その瞬間、クラッシャー軍団の肉体は内側から温度を奪われ、凍結して肉体が腐り落ちた。
そして、クラッシャー軍団も煙のように消える。今度は生き返りはしない。
シーザリオ「……なんだ?生き返らなくなった?」
シーザリオはそんな疑問を抱きながらも、ロッズ達を戻す。
そして、一方も決着が付いていた。
カワカミ「『ハムストリングス魔法・メテオアックス』!!」
カワカミプリンセスだ。カワカミが上空からカカト落としをスラッグの頭に喰らわせた。
スラッグ「ぐぎゃあああっ!?」
スラッグは頭から胴体を真っ二つにされて、そのまま絶命。左右に割れた体は霧散して消えた。
お調子者のエキウス人「それ!終わりだよ!!」
しっかり者のエキウス人「穿ちなさい!」
お調子者のエキウス人が掌からから放つバネのような気弾は、建物を反射した後に魔族を貫いていく。正確に魔族だけ貫いているので、狙いも正確である事が伺える。
しっかり者のエキウス人が弓から放つ分裂する矢は、多数の魔族の全身を貫いた。
カワカミ「ふふっ!スッキリしましたわー!アタシは無敵の姫ですのよー!」
シーザリオ「相変わらず、バカ力だなぁ。カワカミさんは」
カワカミはうおおおっ!とその場で咆哮を上げて、その様子をシーザリオは見つめていた。
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その頃、南の都ではボージャック一味とヒルデガーンが地球の戦士達に押され始めていた。
ブーケが走ると、アスファルトに『情熱』の花言葉を持つ花が咲き誇る。ブーケは全身から炎を発するが、服や髪などが燃える事はない。
ゴクア「ぐああっ!?なんだ!?熱い!?」
ゴクアはブーケの蹴りを受けた途端に、およそ人の体温では、況してや靴越しではあり得ない熱を受けて、皮膚が焼けてしまう。
ビドー「おい!?どうし……」
ヤムチャ「油断禁物だぜ!」
ヤムチャがビドーの隙を突いて、繰気弾を放つ。繰気弾はビドーの頭部に命中する。しかし、煙が晴れた時に見えたのは皮膚が焦げただけのビドーだった。
ビドー「その程度でこの――」
しかし、煙が晴れた時に見えたのは、二発目の繰気弾。それが口の中へ侵入したのだ。
ヤムチャ「弾けろ」
ヤムチャが手を握る。その瞬間、ビドーの内部で気弾が大爆発を起こす。どんな生き物も、体内から攻撃を受けてしまえば一溜まりもない。ビドーは体内が爆破されて、口から大量に出血した。ビドーはフルパワーを解放しようとするが、それを許されるような環境ではない。
荒っぽいエキウス人「隙あり!!」
荒っぽいエキウス人がビドーに向かって気弾を投げ付けた。その瞬間、ビドーの心臓がある位置に球体型の気弾が命中。それだけならばビドーが赤髪と黄緑色肌のマッチョの姿となって押し返せる筈だった。しかし、荒っぽいエキウス人の投げた気弾は弾き飛ぶどころか回転が止まらず、徐々に肉体へめり込んでいく。
ビドー「ぐはっ!?」
とうとう肉体は回転する気弾に貫かれた。ビドーは何が起きたのか分からず絶命し、煙のように散って霧散するのだった。
ゴクアはブーケから距離を取ろうとするが、突然植物の蔦が両腕を拘束。
ゴクア「こんなもので……がっ!?」
ゴクアは突然、体が弱り始めた。生えてきた植物の蔦には、無数のトリカブトが生えていた。『騎士道・復讐』の意味を持つトリカブトは、ゴクアの肉体を弱体化させ、命を蝕んでいたのだ。
ブーケ「花と散りなさい。悪しき者達よ。私と子供達、そして沢山の人々の未来の為に!」
ブーケは掌に無数の花を咲かせる。そして、掌から花びらのような気弾を連射。ゴクアの全身を撃ち貫いた。ゴクアは全身を撃ち抜かれ、霧状になって消滅した。
ヤムチャ「よし!後はヒルデガーンとボージャックだな!」
ブーケ「ハートさんと餃子さんが残りの手下を引き受けてますが、天津飯さんだけでは………ヤムチャさん。天津飯さんの援護、任せて大丈夫ですか?」
ヤムチャ「おう!任せろ!」
ヤムチャは天津飯の元へ飛ぶ。ブーケはその背に一礼した後、ゾンビ達の方を向いた。
ブーケ「皆さん、これ以上来るのであれば、またあの世へお帰り頂きます」
ブーケは足元にアカンサスを生やし、アマリリスの花畑を形成した。
一方、デアリングハートと餃子の2人も、ボージャックの部下であるザンギャとブージンの相手をしていた。
大爆発が起きた途端、爆煙の中からブージンとザンギャの二人が飛び出してきた。
ブージン「ぐっ!!なんて熱量だ!?」
ザンギャ「何なの彼奴!?歩くマグマなわけ!?」
ブージンとザンギャは飛んで、距離を離す。遅れて爆煙から飛び出してきたのは、全身を真っ赤に変えて、走る度に足の裏から火を放ち、アスファルト道路を溶かしてマグマに変えるハートの姿だった。全身に振動が走っており、そのせいで地面が熱しているのだ。
ハート「Amazing!私の爆発から逃れるなんてやるわね!」
餃子「ハート!僕の超能力でマグマを飛ばすよ!」
ハート「任せたわよ!!」
餃子が片手を翳した途端、周囲の溶けたアスファルトが空中に浮かび、そのままブージンとザンギャに向かって飛んでいった。ブージンとザンギャはマグマの塊が飛んできた事に驚くが、横へ避ける。しかし、餃子はそれで避けられたと感じる程甘くはない。
餃子「ヤムチャの繰気弾から学んだんだ!」
餃子が指を動かす。すると、二人の間を通り過ぎたマグマの塊が空中で静止し、二人の背中へ分裂して降り注ぐ。マグマの雨を背中にモロに受けてしまう二人。
ザンギャ「ぎゃああああっ!?」
ブージン「バカな!?戻って来た!?」
餃子「僕の超能力が直接効かなくても、僕の超能力で浮かせた物を操って攻撃するなら効くはずだよ!」
ブージン「だが、舐めるなよ!」
ブージンが餃子に手を翳す。すると、餃子は体が動かなくなる。念動力で餃子の動きを封じたのだ。
餃子「ぐっ!?」
ブージン「このまま、念動力で握り潰し…がっ!?」
ブージンは手が何かに撃ち抜かれた。
引っ込み思案なエキウス人「ち、餃子さーん……!助けにき、来ましたぁー……!!」
引っ込み思案なエキウス人が両腕を砲台に変えており、砲台から放たれた砲弾が、ブージンの片手を撃ち抜いていた。
餃子「ありがとう!」
念動力から抜け出せた餃子が、ブージンに迫る。戦闘力ではブージンは確かに餃子を上回る。それは先程の念動力を受けた餃子自身が理解している。
しかし、ここに居るのは餃子だけではない。
ブージン「何を!もう一度……!」
ブージンがもう一つの手から紫の糸のようなエネルギーを放ち、エキウス人を狙う。
しかし、餃子が全力で超能力を行使し、ブージンの片腕を短時間だけ降ろした。
その時間、一秒。それは、戦闘に於いて致命的な停止期間。
引っ込み思案なエキウス人「貫いて……!!ドッカーン……!!」
引っ込み思案なエキウス人が、砲弾を放ってブージンの全身に突き刺さるような鋭い砲弾を放ち、ブージンの全身に砲弾が突き刺さる。そして、突き刺さった砲弾の先端からマグマのようなエネルギーが流し込まれ、それが導火線のようにそれぞれの線と繋がった途端、ブージンの肉体は内側から大爆発を起こした。
そして、デアリングハートとザンギャの対決も決着が付き始めていた。
ザンギャ「ちぃ!厄介な!」
ハート「どうしたのよ!攻撃してこないなら、こっちからAttackするわよ!!」
ザンギャはハートに近付けない。全身が振動で震えており、それは防ごうとしただけでも相手の肉体へ振動を伝える。また、そうでなくても地面を溶かす程の熱量を体から放って、しかも本体はそれに耐えられるのだ。
ザンギャ「こうなれば!シュートブラスター!」
ハート「甘いわ!シェイキング・サン!!」
ザンギャは切り札である、エネルギー弾をバレーボールシュートの要領で放つ。しかし、ハートは掌からドッジボールの玉のような気を生み出すと、気の玉がたちまち太陽のような見た目になり、そのままバレーボールの要領で投げ飛ばした。
そして、ザンギャのエネルギー弾がシェイキング・サンに触れた瞬間、表面が揺らいで細かく砕け、光の粒になって散っていく。そして、エネルギー弾が霧散した後、エネルギーボールはザンギャに直撃。そのまま上空へ吹き飛ばされていく。
ザンギャ「い、嫌あぁぁぁぁぁぁっ!!」
ザンギャは断末魔の悲鳴と共に上空へ飛ばされる。ハートはザンギャを飛ばすエネルギーボールに向けて手を伸ばし、パーの形に開いた後に手を閉じた。
ハート「爆ぜなさい!」
そして、上空でエネルギーボールは大爆発を起こし、ザンギャは圧倒的熱量と共に消滅していった。
ハート「………ふぅ。いたた………」
ハートは全身の振動を止める。高熱を出した代償は、肉体が冷却と回復を行う為に硬直してしまい、体温も急激に下がる事だ。今回は戦闘が長引かなかった為に、ゆっくりと動かせる程度に収まったが、それでも長期戦には向かない能力だ。
ハート「……ふう。そっちは任せたわよ。天津飯に……もう一人の黄金世代様……」
ハートは餃子と引っ込み思案なエキウス人が駆け付け、避難するまでの間にもう一つの戦場を見つめ続けたのだった
そして、天津飯はその場に現れたもう一人のエキウス人と並ぶ。
天津飯「……援軍、感謝する」
???「そなたも、私が来るまでの孤軍奮闘、よく頑張ったな」
それは、左側に付けた髪飾りに3つ連なる胡蝶蘭があしらわれており、その後方でサイドテールに髪を纏めている。左目側に前髪を流しており、耳カバーは淡いピンク色で、勇ましいイメージに反して愛らしいエキウス人だ。身長は151㎝とやや低く、現在コルド大王と戦うキングヘイローの同期たるグラスワンダーのようにスレンダーだ。身に付けている衣装も、和装が特徴的で、腰の鎧が武家らしさを、他は軽装寄りで「武家の姫君」や「忍び」を連想させる。和服の右前の衿が赤く、その上に赤い紐を通している。全体的な色味は紺色だが、肩にある花柄や随所の紐が明るい水色で、袖は赤い。服の上は脇が大きく開いており、さらしを巻いている様子が見える。背部には花形に結った飾り紐が二本垂れている。腰には綱のようなものを巻いており、下部はスカートになっていて太ももが露出している。
ファレノ「私は、ファレノプシス。どうか気軽にファレノと呼んでほしい」
ボロボロな天津飯を気遣うように、ファレノは天津飯の前に立つ。
ボージャック「お前はエキウス人か。何度も地獄で暴れる俺達を叩きのめした連中の。だが今回はそうもいかんぞ」
ボージャックは頭巾を取り、エネルギーを解放した後に全身ムキムキの黄緑色の姿となり、髪も赤毛に変化した。フルパワーの形態である。
更に、背後にはヒルデガーンが咆哮を上げながら迫る。
天津飯「ヒルデガーンは任せてくれ。幸いにも奴の戦い方はよく知ってる。問題なのはボージャックの方だ」
ファレノ「承知!」
ファレノはそう言うと、肩から無数の腕を生やし、腕からタコのような触手を生やしだす。両足からは鳥や猫のような爪を生やし、左肩に大きな目玉を生やす。その見た目は、多数の生物の一部を接着したような継ぎ接ぎの見た目であり、某ゲームに登場するクリーチャーのようであった。
ファレノ「『千手塊魂』」
そして、ファレノはボージャックに向けて走り出す。
ファレノの無数の腕から繰り出される拳の連打。ボージャックは拳の連打も自身で放つ事で、ファレノの連撃を相殺する。
力で押し負けたファレノだが、背中から生やした野太い獣のような腕を生やして地面に手を付き、倒れないように支えた。
ボージャック「ふん!!貴様に負ける俺ではないわ!!」
ファレノ「どうだろうな!」
ファレノは起き上がると同時に触手でボージャックの右腕を掴む。ボージャックは腕力のみでファレノの触手を引き千切るが、ファレノは舌の先端に口を生やすと、舌を膨らませた後に舌に出来た口から黄緑色の液体をレーザーのように放つ。
それはボージャックの目に被る。その途端、ジュージューという音と共にボージャックの左目や瞼が同時に溶け始めた。
ボージャック「ぐぎゃああああっ!?」
強酸性の胃酸で溶かされた左目を押さえて、ボージャックは悶える。
ボージャック「貴様……! よくも俺の目を……! 許さん、許さんぞエキウス人めがあああっ!!」
目を押さえて狂乱するボージャックの全身から、凄まじい緑色の気が爆発的に放出される。周囲の空間ごと圧殺せんとするその圧に、ファレノは両足の猛禽の爪を大地へ深く突き立て、強烈な爆風に耐え忍んだ。
ファレノ「ふむ……目を潰されてもなお、これほどの力。流石はかつて銀河を脅かした大悪党、ヘラー一族といったところか。されど——」
左肩に浮かび上がった巨大な単眼が、血走る眼球でボージャックの気の揺らぎを精密に捕捉する。ファレノは古風な口調を崩さず、静かに、そして苛烈に息を吐き出した。
ファレノ「——その猛威、我が『千手塊魂』の糧とするには、ちと荒々しすぎるな!」
ファレノは背中から生やした無数の腕を解き放ち、死角からボージャックへとなだれ込む。
目を痛打されたボージャックは、気配だけを頼りに強烈なラリアットを振るった。
ドガアアン!!
肉が弾け跳ぶ凄まじい音。ファレノの背から生えていた三本の獣腕と触手が一瞬で粉砕され、肉片となって飛び散る。
ボージャック「死ねええっ!!」
ボージャックの容赦ない追撃——両手から放たれる『グラビティバッシュ』の連弾が、ファレノの身体を次々と穿ち、生やした鳥の爪や甲殻の節足を強引に破砕していく。
だが、ファレノの表情に焦りはなかった。むしろ、その瞳には冷徹な武者としての光が宿る。
ファレノ(……感謝いたすぞ、悪党。貴様が容赦なく
異形のパーツが破壊されるたび、ファレノの脳を灼くような狂暴な飢餓感と暴走の兆候が薄れ、思考はより研ぎ澄まされていく。パーツの欠損によって空いた「肉のストック枠」——そこに、次の勝利への仕掛けを叩き込む隙が生まれた。
ファレノ「今ぞ!!」
両腕を失い、胸部を穿たれながらも、ファレノは肉薄。ボージャックの懐へと滑り込む。
ボージャック「なにっ!?」
ファレノ「『
ファレノの残された肩や脇腹の皮膚がドロリと粘膜化し、流動体となってボージャックの巨体へと襲いかかった。目を潰されたボージャックは回避が遅れ、その胸陣から両肩にかけて、ファレノの流動肉に覆い尽くされる。
ジュウウウッ……!!
ボージャック「ぬぐっ……!? こ、これは……肉が……溶け込んで……入ってくる……!?」
強力な酸と細胞融合の粘液がボージャックの皮膚を溶かし、彼の強靭な筋肉と気を、ファレノの体内ストックへと強引に引きずり込んでいく。
ボージャック「ふざけるなあっ! 俺はボージャックだぞ!! このような不気味な肉の化け物に……吸収などされてまるかあああっ!!」
ボージャックは最後の気を振り絞り、自身の体内で気を全方位に爆発させた。
ドドドドオオンッ!!
内部からの膨大な気功爆破。ファレノの体内に取り込まれかけていたボージャックの肉体の一部ごと、ファレノの胸部から腹部にかけての肉が吹き飛ばされた。
ファレノ「ぐ……ふっ……!!」
鮮血と異形の組織が撒き散らされ、ファレノは大きく後方へ弾き飛ばされる。両足の爪も砕け、大地を滑るように倒れ込んだ。
肉体の大半を損壊し、生やしていた無数の腕も触手も、いまや殆どが吹き飛んで削ぎ落とされている。
だが、その身に纏う気品と凛とした立ち姿は失われていない。
ボージャック「ハァ……ハァ……やったか……? 命拾いしたな、化け物め……俺の気を体内に引き込もうなど……!」
満身創痍のボージャックが、勝ち誇ったように残った右目を薄開けてファレノを見下ろす。
しかし、ファレノは静かに立ち上がった。
パーツの過剰なストックが削ぎ落とされたことで、彼女の肉体は過負荷から完全に解放され、本来のしなやかで研ぎ澄まされた「151cmの武家の姫君」としての極限の集中力を取り戻していたのだ。
取り込んだストックは失うものの、精神的にも落ち着いて自我は保ちやすくなる。
ファレノ「ふふ……力任せの力押し、見事であったぞ。されど……破砕された肉の隙間こそが、我が真の刃となるのだ」
ファレノの手元——破壊された触手の根元から、一筋の鋭利な「硬質化した骨剣」が、ストックの底から削り出されるように伸張する。
ボージャック「なに……!?」
ファレノ「これにて幕引きと参ろう。——『千手・一撃必殺』!!」
ファレノの足裏から最後の弾力が弾け飛ぶ。破壊の傷跡から生やしたたった一本の、しかし極限まで凝縮された獣の跳躍力を持つ脚が、瞬時に音速を超えた踏み込みを生み出した。
ボージャックが迎撃の気を練る間すら与えない。
交錯。
閃光のような一閃が、ボージャックの胸元を真っ二つに切り裂いた。
ボージャック「ガッ……ハッ……!? な、なに……が……」
ボージャックの巨体がドサリと膝をつく。切断面からは気功波のエネルギーが爆発を起こし、彼の体内で練られていた気が暴走。そのまま盛大な爆煙と共に、ボージャックの肉体は霧散していった。
静寂が訪れる戦場。
ファレノは引き締まった体躯で着地し、残った骨剣をすっと納刀するように肉体へと引き戻した。和服の裾を優雅に整え、ふうと息を吐く。
ファレノ「……無事に制圧完了、か。暴走の懸念もなく、心地よい引き締まり具合……ふふ、たまには肉を粉砕されるのも悪くはないな」
傷口はファレノ自身の細胞修復力によって静かに塞がっていく。ファレノは背後の天津飯へと振り返り、和風の美しい作法でそっと会釈を投げかけたのだった。
ファレノ「さて………スペ達の援護に行こう」
ファレノは天津飯なら大丈夫であると確信し、数歩歩いた後に背中に鳥の翼を束ねるように生やし、巨大な翼を形成して空へ跳躍し、背中の翼を羽ばたかせて飛び立った。
そして、天津飯もヒルデガーン相手に立ち回っていた。
ヒルデガーン「グオオオオオオオオッ!!」
ヒルデガーンは初見では気付きにくい特徴がある。それは、攻撃する瞬間のみ実体化するというものだ。それ以外では煙のように幻となり、幻魔人の名の通り物理的干渉が効かない。
しかし、天津飯も間抜けではない。ヒルデガーンは戦闘力こそ上だが、動きは鈍い。おまけに知能も低い。
ならば、攻撃を叩き込む隙はある。
天津飯は空中へ逃れるように跳躍すると、静かに両手を顔の前で交差させた。
天津飯(攻撃する一瞬しか実体化しない……だが、攻撃の意思があるということは、あの巨体ゆえに判定もデカいということだ!)
地上で吠えるヒルデガーンが、空中の天津飯を捉えて巨大な腕を振り上げる。実体を失った黒煙が空を走り、天津飯の眼前で一気に拳の形へと収束——実体化を果たした。
天津飯「そこだ……! 太陽拳ッ!!」
ガアッ!!
天津飯の全身から、激しい閃光が爆発的に解き放たれる。
ヒルデガーン「グギャアアアアアッ!?」
実体化したまさにその瞬間、視覚を焼き尽くす圧倒的な光を至近距離で浴びたヒルデガーンは、眼球を激痛で押さえ込み、絶叫しながら悶絶した。光のダメージにより、煙へと戻る精神集中すら乱され、実体化したまま地上へと激突する。
ヒルデガーンが煙へ戻るには意識的な切り替えが必要で、太陽拳による強烈な光と衝撃で一瞬その制御が乱れたのである。
天津飯「光による不意打ちで実体を固定されたままなら……煙に逃げる暇も無いはずだ!」
天津飯は空中で即座に指を組み合わせ、ひし形の構えを取る。全身の気を限界まで練り上げ、生命力を削り取るほどの気功波を眼下の巨体へと照準した。
天津飯「これで終わりだ……新・気功砲ーーーッ!!!!」
ドドドドドドドドドオンッ!!!!
四角い光の奔流が地表を穿ち、実体化したまま身動きの取れないヒルデガーンの巨体を容赦なく押し潰す。実体化のスキを完全に突かれた幻魔人は、煙になる猶予すら与えられず、大地ごと木端微塵に粉砕されて消滅していった。
呼気と共に膝をつく天津飯。呼吸は荒いものの、その眼光は鋭い。
天津飯「ハァ……ハァ……よし。こちらも片付いたか。……ファレノと言ったな、あのエキウス人もスペたちの元へ向かった。俺もすぐ後を追うぞ!」
一方その頃、空を切り裂いて飛翔するファレノプシス。背中に展開した異形の鳥翼を羽ばたかせながら、遥か眼下で激しい気の衝突が起きている本陣の戦場を見下ろしていた。
ファレノ「ふむ、天津飯殿も無事に仕留めたご様子……さて、コルド大王と対峙するキング殿、そしてスペたちの戦局は如何ほどか」
ファレノの左肩に浮かぶ単眼が、遠方の激闘を捉えて怪しく光るのだった。
こっちにも載せとこ
デアリングハート
能力:シェイキング・ハート
シバリングと言う寒い時に起こる身体の身震いを利用し、熱を生成する能力。物に触れれば熱を伝導させ、本人が触れた地面は溶岩のようにドロドロに溶け、空気を震わせれば熱波(ヒートウェーブ)が発生する。振動を推進力に変えることで、目にも止まらぬ速さで移動。攻撃の瞬間、振動による「分子崩壊」と「超高温」を同時に叩き込む事が出来る。更に、彼女の感情が高ぶるほど振動数は上がり、全身が赤熱化して「太陽の化身」のようになれる。但し、限界まで熱を出し続けると、肉体が焼き切れるのを防ぐために強制停止(シャットダウン)が入る。この時、体温が急激に下がり、指一本動かせないほどの「極度の悪寒」と「硬直」に襲われる。
黄金世代最後の一人もね。
ファレノプシス
能力:『千手塊魂(せんじゅかいこん)』
元ネタは『GANTZ』の千手観音と、最新作『バイオハザード』の最新クリーチャー『塊魂』である。
食べた生き物の身体的特徴を自身の肉体に反映する。主に再現しやすいのは腕や脚であり、それが触腕だろうと触手だろうと肉体から生やせる。また、獲物を食べる時は必ず経口摂取である必要は無く、ファレノプシスの肉体そのもの(皮膚や粘膜)が一時的に半流動体・軟組織化する。捕えた獲物に触れた瞬間、相手の皮膚を溶かすようにドロリと絡みつき、筋肉、骨格、神経組織ごと包み込んで体内に引きずり込む。食べた生物は単に消化されるだけでなく、ファレノプシスの体内で「肉のストック(塊)」として保存される。取り込んだ生物の質量や細胞が体内で消えるわけではなく、彼女の肉体リソースの「ストックヤード」に蓄積される。そのため、たくさん食べれば食べるほど、物理的な質量や体積そのものが増していく。
体内に蓄積した生物ストックから、必要なパーツをいつでも自由に取り出せる。鳥類なら歪んだ翼や脚、多足類(昆虫や甲殻類)なら何本もの節足や強靭な外殻等、正に千手観音の如く。人間や他の動物の腕を文字通り「千手」のように背中や脇腹から無数に生やし、それぞれが独立した意思(あるいはファレノプシスの制御)を持って予測不能な軌道で襲いかかる。
人間の脳や精神で処理できる情報量を超えて取り込みすぎると、肉体がファレノプシスの自我を保てなくなり、文字通り「ただの暴走する肉の塊(塊魂)」に成り果ててしまう。これだけの質量と無数の腕・脚を維持するためには膨大なエネルギー(栄養)が必要であり、常に飢餓感や、定期的に「何かを取り込まなければならない」という本能に駆られている。
また、展開したパーツは損壊するレベルの攻撃を受けると失う。その代わり、ストックの空きは確保出来るので問題ばかりではない。破壊されたパーツは基本的に失われるが、無傷で回収できたパーツは再びストックに戻せる。