OVA:共鳴を使わない男を、共鳴最強の世界三位にぶつけてみた   作:檻@102768

12 / 12

マテリアル + 解説


 

 

 

マテリアル

 

 

 

 久遠セレヴィア 

 

【プロフィール】

 

 十二聖座(ラスール)が第三位。当代最強の共鳴使い。

 異名は、“祓魔紙(ふつまし)”。

 

 悪魔を駆使し、それ以上に害悪であった邪教を祓ったテーマ、『未葬教典』の使い手。

 

 かつての無冠の王者に、頂きを与えた存在。

 

 

 

【容姿】

 

 流れるような金髪を結い上げた、絶世の美女。

 

 豊かな曲線と研ぎ澄まされた輪郭を併せ持つ、女神像めいた肢体。

 生命力そのものが美として結晶化したかのような、圧倒的な完成度のスタイルの女性。

 

 イラストでの参考は、一話でも貼ってあるプリズマイリヤのアンジェリカ。

https://x.com/ori000123/status/2050500543362257346?s=61&t=lUpy0bCzURk6Qy_r5alO2A

 

 

 メガバベル元社長曰く。共鳴はオドを消費する。

 その生命力の豊かさが、肉体の完成度としても表れている……というイメージでデザインしたキャラクター。

 

 最強の共鳴使いとあれば、プレイングのテクニックに容姿まで兼ね備えた、絶世の美女に違いない……と思ってのデザイン。

 

 

 

【名前】

 

 久遠セレヴィアという名前は、彼女のプレイスタイルと勝ち筋が由来。

 

 

 久遠は、プレイスタイルから。

 

 デッキ修復を駆使し、リソースを回収し、墓地を戻し、戦線を立て直す。

 ともすれば、永遠に戦い続けられるかのような持久力。

 

 終わらない時間。

 終わらせない試合。

 終わらせなければ、いずれ相手が尽きるという思想が由来。

 

 

 セレヴィアの名前は、勝ち筋から。

 

 セーブ(save)+ウィナー(winner)。

 そして、サヴァイヴァー(survivor)。これらをもじったもの。

 

 セーブを駆使し、生き残ることで勝利する者。

 倒すのではなく、敗北しないことで勝利へ到達する者であることが由来。

 

 

 作中では、無限ターンを渡された状況を「詰みポイントでセーブさせられたようなもの」と表現したが、正確には、彼女のファイトは平時からセーブ&ロードに近い。

 詳しくは後述の解説で。

 

 

 

【使用デッキ】

 

 『未葬教典』。

 

 分類としては、パーミッション系のコントロール。

 軽量の除去、妨害。デッキ修復にダメージメタ。

 看板であるルール介入クリーチャーと、それを再展開する秘宝。

 

 他には全体除去と壁クリーチャーを収録した、極めて防御的なテーマ。

 

 

 高速化しすぎた大神官環境において、コンボの勢いを抑え込み、長期戦に引きずり戻すために作られた、耐久特化コントロール。

 

 

 

【コンセプト】

 

 セレヴィアは、

「共鳴によって常に最適解を打ち続けられるプレイヤーがいた場合、どんなデッキを使うのが最も強いか」

という問いへの、一つの極地。

 

 

 カードゲームにおいて、勝敗が決まる要素はおおよそ三つ。

 

 運。

 実力。

 そして、デッキ相性。

 

 

 運がものを言うのは、何と言っても短期決戦。

 実力とは、カードをより上手く使う能力であり。

 

 逆に言えば、扱えるカードが限られる序盤では、何を引いたかの運の方が大きく勝敗を左右する。

 

 

 そして逆に、実力がものを言うのは長期戦。

 ターンが進むごとに、扱えるカードは増えていき、何を引いたかの運の要素は薄まっていく。

 

 そこで(あら)わになるのは実力――――増え続ける選択肢の中から、正着を選び取り、悪手を避けるプレイング精度。

 

 

 ならば。

 

 常に最適解を選べるプレイヤーが、実力が問われる長期戦に特化したデッキを握ったら、果たしてどうなるのか……をイメージしてデザインしたプレイヤーが彼女。

 

 

 相手より強いカードを叩きつけるプレイヤーではない。

 

 相手の強いカードを相殺し、

 相手より長く、

 相手より正しく。

 相手より間違えず。

 

 もし間違えたとしても、「間違えた」という事実を記録(セーブ)し、戦い続けるプレイヤー。

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

 

解説

 

 

 

 カードゲームとは、往々にして不可逆のゲームです。

 

 

 デッキの残り枚数。

 墓地に落ちたカード。

 削られたライフ。

 伸びていくマナ。

 

 そして――――互いのデッキとプレイングの情報。

 

 

 試合が進めば進むほど、盤面だけでなく、情報も消耗も積み重なっていく。

 

 だからこそ、その一部を巻き戻せるデッキ修復は、使いこなせれば一種のセーブ&ロードに近いカードです。

(無論、墓地起動など、不可逆であることをリソースとするカードも多々あるので、巻き戻すのも一長一短なのですが)

 

 

 試合の進行によって、相手だけが消耗していく。

 こちらだけが不可逆の消耗を巻き戻せる。

 

 しかも、巻き戻す前に得た情報は残っている。

 

 

 RPGで例えるなら、勇者だけがスタート地点からセーブ&ロードを駆使して進んでいく中、魔王側だけが一方的に情報と戦力を削られていくようなものです。

 

 たとえ一時的に追い込めたとしても、その情報を吸い上げられたうえで、またセーブポイントからやり直される。

 それを繰り返されれば、いつかは押し切られる。

 

 ”セレヴィアが扱う『未葬教典』”は、そういうデッキでした。

 

 

 

――――――――――

 

 

 

 最強のパーミッション。

 至高のカウンター使い。

 

 相手の勝ち筋を読み切り、いなし、潰し、消耗させ、最後には時間切れで勝つ。

 

 

 ポケモンで例えるなら、極限までカウンターに特化した技構成の上に、回復アイテムまで持たせたソーナンスのようなものです。

 

 

 アタッカー相手には、図抜けた耐久と回復によって試行回数を稼ぎ、その過程で情報を吸い上げる。

 セーブ&ロードじみた継戦能力で、限りなく食らいついていく。

 

 相手が攻めてくる限り、彼女はそれを受け、読み、対応し続けることができる。

 

 

 ただし、この手のカウンタータイプには明確な弱点があります。

 

 

 相手が仕掛けてこなければ(・・・・・・・・・・・・)カウンターは成立しない(・・・・・・・・・・・)

 

 

 相手が攻撃してくるからこそ、迎撃には意味がある。

 相手が攻略してこようとするからこそ、攻略を拒むことに価値がある。

 

 逆に言えば、相手が何もアクションを起こさないなら。

 カウンター使いは、途端に強みを勝利へ繋げづらくなります。

 

 サブウェポンすら積まない、特化型ならば尚更に。

 

 

 そして、カウンタータイプ同士のミラーマッチが大変に重いのも、また道理です。

 

 

 互いに相手の攻めを待ちたい。

 互いに相手の勝ち筋を潰したい。

 互いに長期戦へ持ち込みたい。

 

 そうなると、当然ながら試合は泥沼化する。

 

 

 『未葬教典』が、当時環境を席巻できなかった理由。

 それが、このミラーマッチ適性の問題でした。

 

 たとえプレイング精度で、ミラーマッチにもほぼ確実に勝てたとしても。

 

 それは、勝てるとしても、積極的に選びたいゲーム体験ではない。

 

 作中でも述べましたが、「勝てることと楽しいことは別」なのです。

 ゲームはあくまで楽しむためのもので、勝つのはその手段に過ぎませんからね。

 

 

 

 もし彼女を倒すなら、カウンターをする間もなく。あるいはカウンターの上から。

 超高速&超火力のアタッカーで有無を言わさずHPを削り切るか。

 

 

 もしくは、アタッカーでも(・・・・・・・)カウンタータイプでもないタイプ(・・・・・・・・・・・・・・・)で戦うか。

 大まかに言えば、その二種。

 

 今回モブ君が選んだのは、後者でした。

 

 

 自分から攻めるアタッカーでもない。

 相手の攻めを返すカウンターでもない。

 

 盤面を構築し、後は相手の方に攻略を強制する――――ロック型。

 相手のアクションに随時対応するパーミッションとはまた異なるコントロール。

 

 何もしないことで相手を封殺する、コントロールの異端児――――ディスターン型ロック。

 これもコントロール系とはいえコンボの一種なので、無限ターンのパーツを共有して組み込める余地があったわけです。

 

 

 セレヴィアは最強クラスのプレイヤーですが、決してアタッカーとして最強(・・・・・・・・・・)だったわけではありません。

 あくまで彼女は、カウンタータイプとして(・・・・・・・・・・・)最強だった(・・・・・)

 

 

 だからこそ、モブ君に無限ターンを渡された時。一気に状況が反転したのでした。

 

 

 

――――――――――

 

 

 

 この決着を書いた時は楽しかったですねぇ…………

 

 

Q.「残りデッキは一枚か……一体どんなカードが控えてるんだ!?」

 

A.プレイしません。

 「残りデッキが一枚」という情報をブラフにして、マスカンのターン追加通します。

 

 

 ……という、この展開はいかがでしたか?

 

 

 「こんな強いカードあったんだ?!」も好きですが、個人的には「このカードをこんな使い方するの!?」の方が好みなので、今回はこちらを採用としました。

 

 未知のカードで突如逆転するよりも、既に見せているカードの組み合わせで勝つ方が、物語としてフェアな感じがあって好きなんですよねー。

 

 

 この形まで読まれていた方がいたなら、作者としては脱帽です。

 

 

 ですがもし、私のエンディングが、読者の皆さんの想像を超えられていたのなら。

 こんなにも嬉しいことはありません。作者冥利に尽きるというものです。

 

 

 

――――――――――

 

 

 

 ちなみに。

 

 第一話のあとがきで貼っておいたセレヴィアのビジュアルが、まあ、控えめに言っても「デっっっっか!」な美女だった理由ですが。

 

 

 あれはもちろん、作者の趣味――――ではありません。

 

 

 共鳴はオドを使う。

 共鳴を極めたファイターは、当然ながら体内に蓄えたオドの量も尋常ではない。

 

 そしてセレヴィアは、共鳴最強とまで呼ばれる世界第三位。

 

 

 つまり。

 

 オドが豊富。

 生命力が豊富。

 

 ならばナイスバディな美女であるのは、むしろ当然の帰結。

 

 

 ああ、なんて合理的!

 

 実に論理的なキャラデザでしたね!

 

 

 

 …………あっ、ユウキちゃん。そんな目で見ないで! 怖っ!

 

 

 







 ここまで読み進めてくださった読者の皆様、本当にありがとうございました!


 面白かった、続きが気になる、と思っていただけましたら、
 お気に入り登録・評価で応援していただけると嬉しいです。

 決着まで見届けていただけた今、特に評価の方を入れてくださると大変励みになります!


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

(ガワだけ)胡乱なカードゲームおじさん(作者:十田心也)(オリジナル現代/冒険・バトル)

【バトルワールド】▼それはただのカードゲームに非ず▼それは世界中の人々を熱狂に導き、いまだ醒まさせない▼ある国では1枚のカードを手に入れるため、世界有数の富豪が一文無しになり都市が壊滅した▼またある国では、そのカードゲームが最も強い者が皆を率いるリーダーとなった▼長年争っていた両国が、1回のカードゲームの勝負で終戦に合意したこともある▼カードゲームの枠を超え…


総合評価:3058/評価:8.3/連載:17話/更新日時:2026年06月03日(水) 18:30 小説情報

ただのデュエル好きが遊戯王が大流行している世界に転生してただデュエルをするだけ(作者:葛饅頭)(原作:遊戯王)

大体の問題がデュエルで解決する世界に転生した一般デュエリストがただデュエルするだけの短編です。▼当然のようにカードで世界征服を試みる悪の組織がいたり、それにカードで立ち向かう少年少女がいたり、主人公がそれに巻き込まれたりしますが、この小説ではそれらが描写されることは殆どありません。▼デュエルが大流行している世界でただただ楽しくデュエルをする転生者の日常が見た…


総合評価:4761/評価:8.83/短編:4話/更新日時:2026年03月29日(日) 12:00 小説情報

☆1キャスターの俺、現代ダンジョン出現当日、F級ダンジョン60個を周回特化自爆スキルで焼き払ってたら低レア最強パーティが育っていた〜アーラ◯ュ系周回スキルで人類全員を育成し尽くします〜(作者:ちんこ良い肉)(オリジナル現代/冒険・バトル)

火賀灯真は、世界が終わる日を知っていた。▼正確には、世界が“サービス終了する”日を。▼午前十時。▼現代日本にダンジョンが出現し、人類の一部にレアリティとクラスとスキルが配られる。▼世間は混乱し、国家は対応に追われ、凡人は怯え、英雄願望のある者は浮かれる。▼そして俺は、ゲームの周回で猛威を振るった、自爆宝具…もとい戦闘不能と引き換えに繰り出す超火力広域攻撃スキ…


総合評価:4949/評価:7.96/連載:26話/更新日時:2026年05月09日(土) 23:00 小説情報

ロボゲーっぽいギャルゲーに転生したが整備科になってしまった(作者:なんちゃってメカニック)(オリジナルSF/コメディ)

転生したが整備科になってしまった俺、幼馴染の主人公にクソ振り回される模様。▼頼むから、整備士俺一人なのに機体を増やさないでください。


総合評価:4825/評価:7.71/連載:77話/更新日時:2026年06月03日(水) 08:00 小説情報

魔法科高校の退学希望者(作者:無淵玄白)(原作:魔法科高校の劣等生)

▼『現代日本』に住む男が死んだらば、色々とあって再び人へと転生したがそこは完全に誰かの創作の世界!▼しかも分かってしまった範囲では、とにかく地獄のような世界で有名な魔法科高校の劣等生という作品世界。▼こんな世界で魔法を使える立場など御免被りたい転生者の退学を目指していくどこまで続くか分からない物語。▼なにがなんでも後ろに向かって前進する(バック・トゥ・ザ・フ…


総合評価:5110/評価:7.83/連載:11話/更新日時:2026年06月04日(木) 00:08 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>