OVA:共鳴を使わない男を、共鳴最強の世界三位にぶつけてみた   作:檻@102768

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マテリアル + 解説


 

 

 

マテリアル

 

 

 

 久遠セレヴィア 

 

【プロフィール】

 

 十二聖座(ラスール)が第三位。当代最強の共鳴使い。

 異名は、“祓魔紙(ふつまし)”。

 

 悪魔を駆使し、それ以上に害悪であった邪教を祓ったテーマ、『未葬教典』の使い手。

 

 かつての無冠の王者に、頂きを与えた存在。

 

 

 

【容姿】

 

 流れるような金髪を結い上げた、絶世の美女。

 

 豊かな曲線と研ぎ澄まされた輪郭を併せ持つ、女神像めいた肢体。

 生命力そのものが美として結晶化したかのような、圧倒的な完成度のスタイルの女性。

 

 イラストでの参考は、一話でも貼ってあるプリズマイリヤのアンジェリカ。

https://x.com/ori000123/status/2050500543362257346?s=61&t=lUpy0bCzURk6Qy_r5alO2A

 

 

 メガバベル元社長曰く。共鳴はオドを消費する。

 その生命力の豊かさが、肉体の完成度としても表れている……というイメージでデザインしたキャラクター。

 

 最強の共鳴使いとあれば、プレイングのテクニックに容姿まで兼ね備えた、絶世の美女に違いない……と思ってのデザイン。

 

 

 

【名前】

 

 久遠セレヴィアという名前は、彼女のプレイスタイルと勝ち筋が由来。

 

 

 久遠は、プレイスタイルから。

 

 デッキ修復を駆使し、リソースを回収し、墓地を戻し、戦線を立て直す。

 ともすれば、永遠に戦い続けられるかのような持久力。

 

 終わらない時間。

 終わらせない試合。

 終わらせなければ、いずれ相手が尽きるという思想が由来。

 

 

 セレヴィアの名前は、勝ち筋から。

 

 セーブ(save)+ウィナー(winner)。

 そして、サヴァイヴァー(survivor)。これらをもじったもの。

 

 セーブを駆使し、生き残ることで勝利する者。

 倒すのではなく、敗北しないことで勝利へ到達する者であることが由来。

 

 

 作中では、無限ターンを渡された状況を「詰みポイントでセーブさせられたようなもの」と表現したが、正確には、彼女のファイトは平時からセーブ&ロードに近い。

 詳しくは後述の解説で。

 

 

 

【使用デッキ】

 

 『未葬教典』。

 

 分類としては、パーミッション系のコントロール。

 軽量の除去、妨害。デッキ修復にダメージメタ。

 看板であるルール介入クリーチャーと、それを再展開する秘宝。

 

 他には全体除去と壁クリーチャーを収録した、極めて防御的なテーマ。

 

 

 高速化しすぎた大神官環境において、コンボの勢いを抑え込み、長期戦に引きずり戻すために作られた、耐久特化コントロール。

 

 

 

【コンセプト】

 

 セレヴィアは、

「共鳴によって常に最適解を打ち続けられるプレイヤーがいた場合、どんなデッキを使うのが最も強いか」

という問いへの、一つの極地。

 

 

 カードゲームにおいて、勝敗が決まる要素はおおよそ三つ。

 

 運。

 実力。

 そして、デッキ相性。

 

 

 運がものを言うのは、何と言っても短期決戦。

 実力とは、カードをより上手く使う能力であり。

 

 逆に言えば、扱えるカードが限られる序盤では、何を引いたかの運の方が大きく勝敗を左右する。

 

 

 そして逆に、実力がものを言うのは長期戦。

 ターンが進むごとに、扱えるカードは増えていき、何を引いたかの運の要素は薄まっていく。

 

 そこで(あら)わになるのは実力――――増え続ける選択肢の中から、正着を選び取り、悪手を避けるプレイング精度。

 

 

 ならば。

 

 常に最適解を選べるプレイヤーが、実力が問われる長期戦に特化したデッキを握ったら、果たしてどうなるのか……をイメージしてデザインしたプレイヤーが彼女。

 

 

 相手より強いカードを叩きつけるプレイヤーではない。

 

 相手の強いカードを相殺し、

 相手より長く、

 相手より正しく。

 相手より間違えず。

 

 もし間違えたとしても、「間違えた」という事実を記録(セーブ)し、戦い続けるプレイヤー。

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

 

解説

 

 

 

 カードゲームとは、往々にして不可逆のゲームです。

 

 

 デッキの残り枚数。

 墓地に落ちたカード。

 削られたライフ。

 伸びていくマナ。

 

 そして――――互いのデッキとプレイングの情報。

 

 

 試合が進めば進むほど、盤面だけでなく、情報も消耗も積み重なっていく。

 

 だからこそ、その一部を巻き戻せるデッキ修復は、使いこなせれば一種のセーブ&ロードに近いカードです。

(無論、墓地起動など、不可逆であることをリソースとするカードも多々あるので、巻き戻すのも一長一短なのですが)

 

 

 試合の進行によって、相手だけが消耗していく。

 こちらだけが不可逆の消耗を巻き戻せる。

 

 しかも、巻き戻す前に得た情報は残っている。

 

 

 RPGで例えるなら、勇者だけがスタート地点からセーブ&ロードを駆使して進んでいく中、魔王側だけが一方的に情報と戦力を削られていくようなものです。

 

 たとえ一時的に追い込めたとしても、その情報を吸い上げられたうえで、またセーブポイントからやり直される。

 それを繰り返されれば、いつかは押し切られる。

 

 ”セレヴィアが扱う『未葬教典』”は、そういうデッキでした。

 

 

 

――――――――――

 

 

 

 最強のパーミッション。

 至高のカウンター使い。

 

 相手の勝ち筋を読み切り、いなし、潰し、消耗させ、最後には時間切れで勝つ。

 

 

 ポケモンで例えるなら、極限までカウンターに特化した技構成の上に、回復アイテムまで持たせたソーナンスのようなものです。

 

 

 アタッカー相手には、図抜けた耐久と回復によって試行回数を稼ぎ、その過程で情報を吸い上げる。

 セーブ&ロードじみた継戦能力で、限りなく食らいついていく。

 

 相手が攻めてくる限り、彼女はそれを受け、読み、対応し続けることができる。

 

 

 ただし、この手のカウンタータイプには明確な弱点があります。

 

 

 相手が仕掛けてこなければ(・・・・・・・・・・・・)カウンターは成立しない(・・・・・・・・・・・)

 

 

 相手が攻撃してくるからこそ、迎撃には意味がある。

 相手が攻略してこようとするからこそ、攻略を拒むことに価値がある。

 

 逆に言えば、相手が何もアクションを起こさないなら。

 カウンター使いは、途端に強みを勝利へ繋げづらくなります。

 

 サブウェポンすら積まない、特化型ならば尚更に。

 

 

 そして、カウンタータイプ同士のミラーマッチが大変に重いのも、また道理です。

 

 

 互いに相手の攻めを待ちたい。

 互いに相手の勝ち筋を潰したい。

 互いに長期戦へ持ち込みたい。

 

 そうなると、当然ながら試合は泥沼化する。

 

 

 『未葬教典』が、当時環境を席巻できなかった理由。

 それが、このミラーマッチ適性の問題でした。

 

 たとえプレイング精度で、ミラーマッチにもほぼ確実に勝てたとしても。

 

 それは、勝てるとしても、積極的に選びたいゲーム体験ではない。

 

 作中でも述べましたが、「勝てることと楽しいことは別」なのです。

 ゲームはあくまで楽しむためのもので、勝つのはその手段に過ぎませんからね。

 

 

 

 もし彼女を倒すなら、カウンターをする間もなく。あるいはカウンターの上から。

 超高速&超火力のアタッカーで有無を言わさずHPを削り切るか。

 

 

 もしくは、アタッカーでも(・・・・・・・)カウンタータイプでもないタイプ(・・・・・・・・・・・・・・・)で戦うか。

 大まかに言えば、その二種。

 

 今回モブ君が選んだのは、後者でした。

 

 

 自分から攻めるアタッカーでもない。

 相手の攻めを返すカウンターでもない。

 

 盤面を構築し、後は相手の方に攻略を強制する――――ロック型。

 相手のアクションに随時対応するパーミッションとはまた異なるコントロール。

 

 何もしないことで相手を封殺する、コントロールの異端児――――ディスターン型ロック。

 これもコントロール系とはいえコンボの一種なので、無限ターンのパーツを共有して組み込める余地があったわけです。

 

 

 セレヴィアは最強クラスのプレイヤーですが、決してアタッカーとして最強(・・・・・・・・・・)だったわけではありません。

 あくまで彼女は、カウンタータイプとして(・・・・・・・・・・・)最強だった(・・・・・)

 

 

 だからこそ、モブ君に無限ターンを渡された時。一気に状況が反転したのでした。

 

 

 

――――――――――

 

 

 

 この決着を書いた時は楽しかったですねぇ…………

 

 

Q.「残りデッキは一枚か……一体どんなカードが控えてるんだ!?」

 

A.プレイしません。

 「残りデッキが一枚」という情報をブラフにして、マスカンのターン追加通します。

 

 

 ……という、この展開はいかがでしたか?

 

 

 「こんな強いカードあったんだ?!」も好きですが、個人的には「このカードをこんな使い方するの!?」の方が好みなので、今回はこちらを採用としました。

 

 未知のカードで突如逆転するよりも、既に見せているカードの組み合わせで勝つ方が、物語としてフェアな感じがあって好きなんですよねー。

 

 

 この形まで読まれていた方がいたなら、作者としては脱帽です。

 

 

 ですがもし、私のエンディングが、読者の皆さんの想像を超えられていたのなら。

 こんなにも嬉しいことはありません。作者冥利に尽きるというものです。

 

 

 

――――――――――

 

 

 

 ちなみに。

 

 第一話のあとがきで貼っておいたセレヴィアのビジュアルが、まあ、控えめに言っても「デっっっっか!」な美女だった理由ですが。

 

 

 あれはもちろん、作者の趣味――――ではありません。

 

 

 共鳴はオドを使う。

 共鳴を極めたファイターは、当然ながら体内に蓄えたオドの量も尋常ではない。

 

 そしてセレヴィアは、共鳴最強とまで呼ばれる世界第三位。

 

 

 つまり。

 

 オドが豊富。

 生命力が豊富。

 

 ならばナイスバディな美女であるのは、むしろ当然の帰結。

 

 

 ああ、なんて合理的!

 

 実に論理的なキャラデザでしたね!

 

 

 

 …………あっ、ユウキちゃん。そんな目で見ないで! 怖っ!

 

 

 







 ここまで読み進めてくださった読者の皆様、本当にありがとうございました!


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