神と転生者達が送る自作自演(仮)   作:晴天桜花

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難しいな話書くのって

プロットなしで書いてるから風呂敷をあまり広げないようにしてるけど。
人の感情が分からないから視点変更して物語進めようとするとヤバい。
でもこの先視点変更しないとネタバレ展開待ったナシだから、皆が楽しめるようにがんばるね。



本編開始前

 あれから一年と半年が経った。

 その間、私たちは準備や厄災との戦闘訓練(お遊び)と、カムロが作り上げたトンデモスペックのロボット『決戦兵器』での戦闘訓練(ガチ)を繰り返してきた。

 ちなみにその決戦兵器は、普段は最初に目にした廃墟に放置し、壊れかけの装飾を施して風景に完全に馴染ませている。

 調子に乗りすぎた私達は、この一年半で各学園エリアの制圧をほとんど済ませてしまい、残るは最終目的地であるサンクトゥムタワー周辺のみとなってしまった。

 表世界(キヴォトス)の観光もできないため、今は【裏】世界で発生する『厄災』をしばき回しながら、白黒に染まった街並みを眺めて観光気分を味わっている状況だ。最初のゲート周辺こそ地獄のような廃墟だったが、他のエリアは色が失われているだけで、キヴォトスの建造物自体はそのまま残っているのである。

 この身体のスペックだと、特殊個体かボスでもない限り一撃で終わってしまうため、必然的に射撃精度や近接戦闘、立ち回りが格段に上手くなった。

 ずっと色のない【裏】の世界にいるため、季節の感覚は分からない。最後に【表】の前哨基地に出たのは半年前くらいだろうか。

 その半年前に神が補給に来た際、ついでにいくつか質問をして、私たちの現在の年齢が判明した。

 セツナは十七歳、私が十六歳、カムロが十六歳。身体の年齢設定に合わせて、なんとなく力関係や立ち位置も固まりつつある。

 そして現在。

 表世界であるキヴォトスでは、シャーレの先生が関わる『時計仕掛けの花のパヴァーヌ』編が終わりを迎えた頃だ。物語中、新たな脅威としてこちらの存在がミレニアムの生徒会長(リオ)から仄めかされ、認知されそうになっている。

 だが、問題はそこではない。神がやらかしたのだ。

「間違えて一方通行のやつ作っちゃったの☆」

 とふざけたことをぬかしやがり、表のミレニアム廃墟に繋がる『次元の裂け目』を勝手に作り、そこから厄災を五体も解き放ってしまった。

 もしミレニアムの生徒たちに厄災が見つかれば、自動的に先生の耳にも入る。先生はまだパヴァーヌ編が終わったばかりで警戒心が強く、「真の黒幕がまだいる」と考えてしまうだろう。

 つまり、こっちの想定とは無関係のサブストーリーが勝手に展開してしまうのだ! 

 いざ私たちが本格的に介入する時に現れても、「謎の助っ人集団」になって仲良しこよしで終わってしまう。私たちが目指すのは「意味深な行動で先生を曇らせる」ことなのに。

 そうならないために、作戦を立てた。

 迅速にこの『裂け目』からセツナを投入し、厄災五体を排除して亡き骸を回収する。何事もなかったかのように帰ってきてもらい、次の大きな出来事(最終編)が来るまで、ひたすら訓練と打ち合わせに徹する。

 幸いにも放たれた脅威は通常個体のみなので、セツナなら数秒で排除できるだろう。問題は、動き回られたら探すのが面倒だということくらいだ。

 こちらの通常個体は、向こうの生徒さんたちからすれば、先生の指揮込みでも少し苦戦を強いられるレベルの強さらしいし。

「どう? 準備終わった?」

 直前までこの『裂け目』を探す道中で湧いて出た『厄災』の残党を掃討していたため、少し息を切らしながら私はセツナに声をかけた。

 ほぼセツナ一人が暴れ回ったおかげで、無事に問題の『裂け目』の前に辿り着いていた。

「準備っても、鉄の棒一本だけだぜ? それよりカラス……さっきの戦闘の身体の負担の方がやばいだろ」

「……平気。問題ない」

 込み上げてくる鉄錆のような血の味を飲み込み、体調不良を悟られないよう短く頷く。セツナは少しだけ心配そうに目を細めたが、やがて小さく息を吐いた。

「じゃあ、行ってくるわ」

「無線持った?」

 セツナは棒を肩に担ぎ、裂け目に片腕を突っ込んだまま振り返った。

 困り顔で、されど自信に満ち溢れた笑みを浮かべる。

「持ってるよ。お前はお母さんか」

「心配で。もし向こうの生徒と会敵して、話を聞かれたらどうするの?」

「決まってるだろ? 『お前達にはまだ早いし、無理だ』って言って、格の違いを見せてやるよ」

「それと、万が一こっちに誰かが入ってきたら、お前も装備ちゃんとしろよ。いきなり撃たれるかもしれないからな」

「うん、わかった。……行ってらっしゃい」

「おうよ!」

 セツナは身元が分からないよう黒いフードを目深に被り、たった鉄の棒一本で、初めてのキヴォトス【表】世界へと降り立っていった。

 ◇

「ゴホッ! ガハッ……ゴポッ」

 セツナが消えた直後。私の口から大量の血が吐き出され、立っているのも辛くなり膝をついた。

『カラスさん、大丈夫ですか!?』

 拠点からモニタリングしているカムロが、思わず個人回線で無線を飛ばしてくる。

「そろそろ、休憩する……。セツナに伝えておいて。戻る時は『裂け目』の二フロア前のところで休憩してるから、連絡してって」

『はい、分かりました。何度も言ってますが、お身体は大事にして下さい』

「へへ……ゴホッ。被弾、ゼロだから……だい、じょうぶ」

 先ほどの戦闘で無理なく立ち回ったつもりだったが、蓄積された反動は確実に身体を蝕んでいた。

 私は震える手で薬を飲み、呼吸器系の機械と一体化した無骨なマスクを着ける。これは銃弾が当たっても五発は耐えられる優れものだ。

 さらに指先や体温も急激に下がってきたため、分厚いタイツを履き、上着を着込み、フードを被る。一応の戦闘ができるよう保温性の高いグローブを着けた後、安全な場所で寝袋を出し、セツナが帰還するまで眠ることにした。

 ◇

 一方その頃。

『裂け目』を通って表世界へと足を踏み入れたセツナは。

「〜〜ッッ!! 目、目がぁ〜!!」

 一年半ぶりの色彩豊かな世界と強烈な光に目をやられ、しゃがみ込んで悶絶していた。

 




 
【あとがき(設定メモ)】
簡単プロフィール
セツナ:17歳 / 165cm / Aカップ
カラス:16歳 / 154cm / Dカップ / 着痩せタイプ
カムロ:16歳 / 152cm / Cカップ

武器
セツナ:鉄の棒/HG
カラス:マグナム二丁/臨機応変兵装変更
カムロ:SR/特殊兵装パワードスーツ

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