(BGM:Eyecatch B(2006~2010(DP)))
ナレーター「皆さんにお見せしましょう」
(BGM: M42(1997~1998))
ナレーター「穂乃果、海未、ことりが初めてのポケモンと出会いパートナーになる瞬間を。 これは穂乃果たちがオトノキポケモン学院に通い始める4年前のお話」
~4年前~
◇オトノキ中学校・校門前
入学式の看板が立ってる。
穂乃果「海未ちゃん! ことりちゃん! おっはよ~!」
海未「あ、穂乃果、おはようございます!」
ことり「穂乃果ちゃん、おはよ~!」
穂乃果「ねぇねぇクラス表見た? 穂乃果たち一緒のクラスだよ!」
海未「ええ! そのようですね!」
ことり「嬉しい~!」
穂乃果「楽しい一年になること間違いなしだね!」
海未「楽しみなのもいいですが、勉強もしっかり頑張ってくださいね」
穂乃果「う…、は~い…」
ことり「あはは…。 あっ、でも今年はもう一つお楽しみがあるよ!」
穂乃果「あっ!そうだね! 中学生になったから、私たちもはじめてのポケモンをもらえるんだよね!」
海未「はい。 後でことりのお父様のところへ行って、ポケモンをもらいにいきましょう!」
ことり「お父さん、私たちに『最高のポケモンをプレゼントするんだ!』って先月から張り切ってたよ」
穂乃果「楽しみだなぁ~!」
海未「この地方の最初のパートナーポケモン、モクロー、ミジュマル、ヒトカゲ。 この3匹から選べるんですよね」
ことり「うん! 二人はどの子にするか決めた? ことりはモクローにしようと思うんだ~」
海未「ふふっ、なんだかことりらしいですね」
ことり「えへへ」
穂乃果「私もどの子にしようかずっと悩んでたけど、迷いに迷って昨日やっと決めたんだ! 私はヒトカゲにするよ!」
海未「私はミジュマルです。 あのホタテを使って、ポケモン舞踊を一緒にやりたいです」
穂乃果「おぉ~見事に綺麗に分かれたね!」
向こうで、親たちが集まってる。
穂乃果の母:黄美穂「穂乃果、写真撮るわよ! 海未ちゃんとことりちゃんもおいで~!」
穂乃果、ことり、海未「は~い!」
(BGM: M41(1997~1998))
全員で校門の入学式の看板の周りに集まる。
黄美穂のバリヤードがカメラを構える。
バリヤード「バリッ、バーリ!」
カメラ「パシャ」
黄美穂「ありがとう、バリヤード」
バリヤード「バリバリ」
海未の父:真司「早いもんだな。この間までランドセルを背負っていたのにもう中学生か」
穂乃果の父:京介「穂乃果にポケモントレーナーなんてできるかね〜?」
ことりの父:鷹夫「大丈夫です。三人ともきっと立派なトレーナーになれますよ。 特に穂乃果ちゃんは昔からウチの研究所の庭でたくさんのポケモンと遊んでるのを見ました。 あの子はポケモンとすぐに仲良くなれる素晴らしい才能を持ってますよ!」
京介「そうですか?」
黄美穂「海未ちゃんはてっきり旅に出るのかと思ったわ」
海未の母:泉「本人が望むならそうさせようと思ったんだけど、海未は家でしっかりポケモン舞踊を学びたいらしくて」
ことりの母:飛鳥「あら、じゃ園田家の未来は明るいわね」
泉「だといいんだけど」
すると、穂乃果たち三人の足元にワンパチが来た。
ワンパチ「ワンパッ!ワンパッ!」
穂乃果、ことり、海未「…?」
ことり「あっ、このワンパチもしかして?」
絵里が来た。
絵里「穂乃果、ことり、海未、入学おめでとう」
ことり「ありがとう!」
海未「ありがとうございます」
穂乃果「あ、絵里ちゃん!ありがとう!」
海未「穂乃果。いくら幼馴染でも、ここでは絵里は先輩なんですから」
穂乃果「確かにそうだね! じゃ、絵里ちゃん先輩だ!」
ことり「それもどうかと…」
絵里「別にいいのよ、今まで通りでの口調で。 この学校そこまで厳しくないから」
ことり「そうなの?」
絵里「ええ。それよりもまたこの四人で一緒の学校に通えるの楽しみにしてたわ」
穂乃果「絵里ちゃん、これから中学でもお世話になります」
絵里「もちろん、わからないところがあれば何でも聞いて。 それはそうと、一年生はそろそろ集合時間よ」
ことり「あっ!本当だ!」
海未「急ぎましょう!」
絵里「保護者の皆様は会場へどうぞ。ご案内いたします」
ワンパチ「ワンパッ!」
ことり「お父さん、またあとで来るね!」
鷹夫「ああ。 穂乃果ちゃんと海未ちゃんもまたあとでね! ポケモンたちもキミたちが来るのを楽しみに待ってるから!」
穂乃果、海未「はい!」
三人は、中学校へ入ってった。
ナレーター「ポケモンがもらえるのを楽しみにしながら入学式を終えた穂乃果たち。 この後、あんなことが起きるなんて、この時の彼女たちは知る由もない」
(BGM: subtitle(2006~2010(DP)))
穂乃果、ことり、海未「はじめてのポケモンだよっ!」
◇高坂家
穂乃果、黄美穂、京介「ただいま~」
雪穂「おかえり~」
穂乃果の祖母:稲穂「おかえり穂乃果。制服とっても似合ってるね」
穂乃果「えへへ! ありがとう、おばあちゃん」
---
穂乃果は私服に着替えた。
穂乃果「それじゃ早速、ポケモンもらってくるね!」
黄美穂「南博士に迷惑をかけないようにね!」
穂乃果「もう~わかってるよ~!」
雪穂「お姉ちゃん、帰ったらヒトカゲ見せてね!」
穂乃果「もっちろん! いってきま~す!」
◇待ち合わせ場所
ことり、海未「・・・・・」
穂乃果「二人ともお待たせ!」
海未「…? 穂乃果、やっと来ましたか」
ことり「それじゃ、いこっか!」
穂乃果「うん!」
◇南ポケモン研究所
穂乃果「こんにちは~!」
海未「お邪魔します」
ことり「お父さん、来たよ~!」
鷹夫の声「おい~!これはどういうことだぁ!?」
穂乃果、ことり、海未「…?」
穂乃果、ことり、海未「…」ソローッ
奥の研究室を覗き込むと、鷹夫は研究員の霧谷英介を叱っていた。
(BGM: トホホ…)
霧谷「すみません! 結論を言うと私の確認不足と言いますか何と言いますか、今年の新人トレーナーの数を数え間違えてしまって! あとはことりちゃんたち三人だけなんですが、その…ポケモンが残り二匹しかいなくて…」
鷹夫「おいおい! 今日は私の最愛の娘と、娘の最高の親友が初めてポケモンを手に入れる大事な日なんだぞ!! どうしてくれるんだ!!」
霧谷「申し訳ありません!!」ペコッ
ことり「お父さん、どうしたの?」
鷹夫「ああことり、すまん。 お前たちに渡す予定だったポケモンが一匹足りないらしくてな…」
穂乃果、ことり、海未「えぇっ!?」
鷹夫「三人ともどの子にするのか決めてきたかい?」
穂乃果「はい! 私はヒトカゲにしようって決めてきました!」
ことり「ことりはモクローを」
海未「私はミジュマルを」
霧谷「結論から言いますと、モクローとミジュマルが残っております」
穂乃果「えぇ~!?そんな!!」
ことり、海未「ほっ…」
鷹夫「それじゃ穂乃果ちゃんには悪いが、先にことりと海未ちゃんにポケモンを渡すとしよう!」
霧谷「こちらになります」
霧谷はモンスターボールを二個鷹夫に渡した。
鷹夫は受け取り、霧谷を冷ややかな目で見る。
鷹夫「まったく、きみには困ったもんだな、そのおっちょこちょいな性格どうにかならんのか?」
霧谷「ことりちゃん、きみのお父さんが僕をいじめてくるんだけど…」
ことり「えっと…」
海未「ことり、いつものことではありませんか」
霧谷「えっ!? 海未ちゃんも僕の味方してくれないのかい!?」
海未「霧谷さんがちゃんとすれば済む話です!」
鷹夫「海未ちゃんの言う通りだぞ! 霧谷くんはもう少し落ち着いて行動しないとだね!」
霧谷「よく言うよ…、博士だってことりちゃんの入学式に浮かれて書類ミスが多かったくせに…」ボソボソ
ことり「あはは…」
鷹夫「何か言ったか?」ギロッ
霧谷「い、いえ!! な、何でも!!」アセアセ
鷹夫「まあいい。それじゃ早速ご対面といこうか」
穂乃果「いいなぁ…」
鷹夫「まずはこの子がモクローだ」
モクローをくりだした
モクロー「クルッ!」
ことり「わぁ!かわいい~!」
モクロー「クル~ッ!」テレテレ
鷹夫「このモクローは、しっかり者な性格だから、慌ただしいことりの面倒も見てくれるだろうな」
ことり「もう!お父さんひどいよ~!」
鷹夫「あはは、冗談だ。 ちゃんと世話してやるんだぞ」
ことり「うん! 私は南ことりだよ、よろしくね!モクロー」
モクロー「クルッ♪」
鷹夫「こっちがミジュマルだ」
ミジュマルをくりだした。
ミジュマル「ミジュマ!」
海未「可愛いらしいですね」
ミジュマル「ミジュミジュ!」テレテレ
海未「私は園田海未です、よろしくお願いします」
ミジュマル「ミジュマ!」
鷹夫「いや~助かったよ」
海未、ミジュマル「…?」
海未「助かったといいますと?」
鷹夫「そのミジュマル、なかなかのいたずら坊主で手を焼いていたんだ。 今日から海未ちゃんのところでビシバシ鍛えてやってくれ!」
海未「そういうことでしたらお任せください!」
ミジュマル「ミ、ミジュ…!」アセアセ
海未「ふふっ」
穂乃果「えっと、それじゃ私は今日ポケモンなしなんですか?」
霧谷「ホントに申し訳ない!!」
穂乃果「えぇ~!楽しみにしてたのに!」
海未「穂乃果、仕方ありませんよ。 また後日改めて来ましょう」
穂乃果「むぅ…自分がもうもらえたからって…」
海未「いや、そうじゃなくてですね・・!」
穂乃果「いいもん! 帰って一人寂しく、この間買った漫画の続きを読んで、入学祝いの美味しい晩ご飯食べて、温かいお風呂に入って、ぐっすり寝てやるんだから!」
海未「ずいぶんと充実した一日ですね…」
ことり「穂乃果ちゃん…。 ねぇお父さん、どうにかならない?」
鷹夫「どうにかって言われてもな。 んっ? おっ!そうだ!」
穂乃果、ことり、海未「…?」
鷹夫「よし! 穂乃果ちゃんには特別にあの子をあげるとしよう!」
穂乃果、ことり、海未「あの子?」
霧谷「博士、あの子はちょっと問題がありますよ! 結論として新人の穂乃果ちゃんには厳しいかと…」
鷹夫「大丈夫だ! 霧谷くんも知ってるだろ?穂乃果ちゃんの才能を! 初心者ポケモンじゃなくてもすぐ友達になれるさ!」
穂乃果、ことり、海未「…?」
◇研究所の庭
たくさんのポケモンがいる。
穂乃果「わぁ~!懐かしいなぁ~!」
海未「懐かしいって、卒業の準備とかで一か月来れなかっただけでしょ」
ことり「でもホントたった一か月なのに、すごい久しぶりな気分だね」
海未「まあ確かに、ほぼ毎日来てましたから」
穂乃果「それでそれで博士! 私のポケモンはどの子なんですか!?」
鷹夫「まっ、穂乃果ちゃんにはお詫びもあるし、一番好きなポケモンをやろう! 確かピカチュウが一番好きだったよね?」
穂乃果「はい!そうです!」
海未「穂乃果は昔からピカチュウのことが好きでしたからね」
穂乃果「うん! ポケモントレーナーになったら、絶対ピカチュウをゲットするって決めてたの! もしかして、ピカチュウが私の初めてのポケモンになるんですか!?」キラキラ
鷹夫「あぁそうだ!」
穂乃果「やったぁ!」
海未「ふふっ、よかったですね」
ことり「あれ? でもお父さんのところ、ピカチュウはいなかったような…?」
鷹夫「ところがいるんだな、一週間前から。 ほら、あそこだ」
穂乃果、ことり、海未「…?」
(BGM: ん???)
木の物陰から穂乃果たちを見ているピカチュウ。
ピカチュウ「ピカチュウ」
穂乃果「わぁ~! かわいい~!」キラキラ
ことり「ホントだ! すごくかわいい~!」キラキラ
海未「最高ですね!」キラキラ
鷹夫「そうだろそうだろ? いいかい? ピカチュウは電気タイプのポケモンで、ほっぺの電気袋に電気をためてだな・・」
ことり「お父さん、STOP!」
鷹夫「えっ?」
ことり「お父さん、ポケモンのことになるとすぐ熱くなって、話が止まらなくなるから」
鷹夫「あはは、すまんすまん。 まあ要するにだ。 あのピカチュウを穂乃果ちゃんにプレゼントするよ!」
穂乃果「本当にピカチュウ、いいんですか!?」
鷹夫「あぁ。 ただ一つ注意がある。その子は・・」
穂乃果は嬉しさのあまり博士の忠告を聞く前に、ピカチュウに駆け寄る。
鷹夫「って、お、おいっ! 人の話は最後まで聞かんか!」
ピカチュウ「ピカ…?」
ピカチュウは、後ずさりしようとしたが、穂乃果はピカチュウをお構いなしに抱っこし始めた。
ピカチュウ「ピカ…!?」
穂乃果「やっぱりピカチュウは可愛いなぁ~!」
ピカチュウ「ピカピカ…!」
穂乃果「私は、高坂穂乃果だよ! ピカチュウよろしくね!」ギュッ
ピカチュウ「ピーーカーー・・」
穂乃果「え…?」
ピカチュウ「ヂュウウウウウウウウッ!!」
ピカチュウの10まんボルト
穂乃果「きゃああああああああ!!」ビリビリビリビリ
ことり「穂乃果ちゃん!?」、海未「穂乃果ぁ!?」
穂乃果「いいいい、いきなり何なのぉ~~~!?」ビリビリビリビリ
鷹夫「その子は恥ずかしがり屋で人に慣れにくく、下手に触るとそうなるから気を付けてって今言おうとしてたんだが…」
ことり「遅いよ!!」
鷹夫「いや、これは申し訳ない…」
鷹夫「って、これは俺が悪いのか…?」ボソッ
穂乃果「し、しびれたぁ〜…」ビリッ、ビリッ
ピカチュウ「ピカ!」
ピカチュウは穂乃果の腕から抜け出す。
ことり「穂乃果ちゃん! 大丈夫?」
穂乃果「うん…大丈夫…、ちょっとしびれただけよ…」
海未「まったく!何やってるんですか!! あんな急に抱き着いてきたら誰だってびっくりしますよ!!」
穂乃果「ご、ごめんなさい…!」
ことり「まあまあ。 でもあの子はちょっと危ないかもね…。 穂乃果ちゃん、やっぱりまた別の日にしよう」
鷹夫「もしそうするなら、ちゃんとしたヒトカゲを用意してあげるよ」
穂乃果「う~ん…」
穂乃果は、ピカチュウをジッと見る。
ピカチュウ「ピカ~…」
穂乃果「…………、いや!」
(BGM: 過ぎ去り日々)
穂乃果「私はこの子にするよ!」
ことり、海未「えっ!?」
鷹夫「…」ニコッ
穂乃果はしゃがんで、ピカチュウと目線を合わせる。
穂乃果「ピカチュウ、さっきはごめんね。 いきなりでびっくりしたよね?」
ピカチュウ「ピカ…」プイッ
穂乃果「ごめんごめん。 あのね、私、ピカチュウとお友達になりたいんだ!」
ピカチュウ「ピカ?」
穂乃果「みんなで一緒に遊んだり、ご飯食べたり、いろんな楽しい経験をたくさんしようよ! ねぇピカチュウ、よければ私のポケモンにならない? 私と一緒に暮らそうよ! ねっ!」ニコッ
穂乃果、ピカチュウに手を差し出す。
ピカチュウ「………」ジッ
穂乃果「手と手を握ったら、私たちは友達だよ!」
ピカチュウ「ピカ?」
ことり「穂乃果ちゃん…!」ジーン
海未「ふふっ、まったく…。穂乃果は一度決めたら絶対に曲げませんからね。 ことり」
ことり「うん!」
海未はピカチュウに手を添えて、穂乃果の手に近付けさせようとする。
ピカチュウ「…?」
海未「さっ、ピカチュウ、握手しましょう」
ことり「今日からことりたちは友達だよ!」
ことりはピカチュウを落ち着かせるために頭を撫でる。
ピカチュウ「ピカッ!」ビクッ
(BGM: M28(2002~2005(AG)))
ピカチュウ「ヂュウウウウウウウウッ!!」
再び10まんボルト
穂乃果「ぴぎゃあああああ!!」、海未「ひゃあああああ!!」、ことり「ぴゃあああああ!!」ビリビリビリビリ
鷹夫「お、おいっ!大丈夫か!?」
穂乃果「な、何とか…」ビリッ、ビリッ
海未「なかなかしびれる、電気攻撃ですね…」ビリッ、ビリッ
ことり「し、しびれびれぇ…」ビリッ、ビリッ
鷹夫「あぁ~…、う~ん…やっぱりダメか…。 今のは触ったのがまずかったか?」ボソッ
海未「博士、この子は一体…」
鷹夫「実はその子人間を警戒しててな。 さっきも言ったように一週間前来たばかりだから、この研究所にもまだ馴染めてないんだ。 穂乃果ちゃんたちならもしかしたら警戒を解かせられると思ったんだが、やはりこのピカチュウにはまだ効かないか…」
ことり「でもどうして、ここにピカチュウがいるの?」
鷹夫「それはな・・」
ピカチュウ「ピカピカ!」
ピカチュウは怒って、突然走って逃げた。
(BGM: M30(2002~2005(AG)))
穂乃果「あっ!ピカチュウ!」
ピカチュウ、庭の出口へ走る。
鷹夫「おい、どこへ行く!?」
霧谷が段ボールを持って庭へ出てきた。
霧谷「博士、ホウエン地方のオダマキ博士からお荷物が・・」
鷹夫「バカ!!今開けるな!!」
霧谷「えっ!?」
ピカチュウ、霧谷の足元を通り過ぎる。
霧谷「わっ!わわっ!!」
霧谷はピカチュウにぶつかりそうになったところをギリギリ交わせたが、足がもつれてこける。
霧谷「痛っ!」
ピカチュウ、そのまま研究所の外へ脱走。
霧谷「あっ!博士大変です! ピカチュウが!」
鷹夫「わかってる! すぐに追いかけるんだ! あのピカチュウ、まだ完全に体力は治っていないんだぞ!」
霧谷「は、はい!」
穂乃果「えっ?」
霧谷「えっと…、網と、ゴム手袋と…!」アセアセ
鷹夫「そんなものはいいから、とっとと追い駆けろ!!」
霧谷「そんなものじゃないでしょ!?」
(BGM: 真剣な眼差し)
穂乃果「あの、博士! 私が追いかけます!」
鷹夫、霧谷「えっ?」
ことり「穂乃果ちゃん?」、海未「穂乃果?」
穂乃果「だってピカチュウまだ体力戻ってないんでしょ!? だったら早く連れ戻してあげないと!」
鷹夫「何で体力が治っていないのを知ってるの?」
霧谷「今博士が言ったんです…」
鷹夫「あ…」
穂乃果「それに、あのピカチュウは私のポケモンになるかもしれない子だよ。 もしそうなら、ピカチュウのことは私が守ってあげないと!」
海未「……ふふっ、穂乃果らしいです。 そうですね、一緒に行きましょう!」
ことり「うん! 手分けして探せばすぐ見つかるよ!」
穂乃果「ありがとう!」
鷹夫「やっぱりな…」ボソッ
穂乃果「えっ?」
鷹夫「よし、そういうことならこれを持っていくといい!」
鷹夫は穂乃果に空のモンスターボールを渡した。
鷹夫「これでピカチュウをゲットしなさい!」
穂乃果「はい!わかりました!」
ことり「行こう!穂乃果ちゃん!」
海未「まだそう遠くへは行ってないはずです!」
穂乃果「うん!」
鷹夫「頼んだぞ!」
霧谷「よろしく!」
◇繁華街
穂乃果「とは言ったものの、どこに行ったんだろう?」
ことり「そうだ! モクローにも上空から探してきてもらおう!」
穂乃果「ことりちゃん、ナイスアイディア!」
ことり「モクロー、出て来て」
モクロー「クルッ!」
ことり「ピカチュウを探して」
モクロー「クルッ! クル~ッ」
モクロー、ピカチュウ探しに飛んだ。
海未「お願いします。 では私たちも手分けして・・」
モクロー「クルッ!クルッ!」
海未「えっ?」
モクローが戻ってきた。
海未「まさか、もう見つけたのですか?」
モクロー「クルッ!」
穂乃果「えっ!?すごい!すごいよモクロー!」
ことり「ありがとう!モクロー! 早速案内して!」
モクロー「クル~ッ」
穂乃果「案外近くにいたんだね!」
モクローは飛んで、ことほのうみをピカチュウのいたところへ案内する。
◇コンビニ前
見るからに不良な三人組がパンを食べてる。
(BGM: M08(1997~1998))
不良たち「へへへへっ!」
コンビニに入る人、出る人、三人組を避けて通っている。
不良A「よし、次の食べるか!」ガサゴソ
不良Aはビニール袋からパンを取り出そうとしたが…
不良A「んっ? あれ?俺のパンは!? おいっ!俺のパンがねぇよ!」
不良B「あっ? お前自分でもう食ったんじゃねぇの?」
不良A「いや、それはねぇよ! 俺の大好物のパンがあと一個残ってたんだよ!」
不良C「なに?お前好きな物最後に取っとくタイプかよ?」
不良A「今その話どうでもいいだろう! てか、おめぇだろ食ったの」
不良C「はっ?違ぇよ!」
ピカチュウ「ピカッ!」
不良A「そうだよ、ピカッ!だよ! やっぱおめぇじゃねぇかよ!!」
不良C「いやいやいや・・!! 明らかに俺の声じゃなかったろ!」
不良A「じゃ、一体誰が?」
不良たちが下を見ると…
不良たち「あぁ~!!」
ピカチュウ「ピカピカ」モグモグ「ピカッ?」
ピカチュウがパンを食べてた。
不良A「こいつ!俺のパン食ってやがる! 返せ!このクソポケ!!」
ピカチュウ「ピカッ!」
不良Aはピカチュウを掴もうとするが、ピカチュウは交わして逃げ出す。
不良A「あ、こらっ!待て! パン泥棒!!」
そこで、モクローに案内された穂乃果たちが来た。
モクロー「クルッ!」
海未「見つけました!」
ことり「コンビニいたんだ」
穂乃果「無事でよかったぁ〜!」
ピカチュウ「ピカピカ」
ピカチュウは穂乃果の足元に隠れる。
穂乃果「んっ…?」
不良A「おいっ!! そいつはお前んとこのポケか!?」
穂乃果「えっ? あ、はい…」
海未「あの、何かあったんですか?」
不良A「お前のポケにパンを盗られたんだよ! 一体どんな教育してんだ! 自分のポケならしつけぐらいちゃんとしろ!」
穂乃果「ご、ごめんなさい!」ペコッ
ピカチュウ「…? ピカッ…!」
ピカチュウ、再び走り出す。
ことり「あっ!ピカチュウがまた行っちゃう!」
穂乃果「あっ!ちょっと待ってよ!」
穂乃果たちはピカチュウを再び追い駆けようとするが、不良たちが立ちふさがる。
不良B・C「おい!待てこらっ!」
穂乃果、ことり、海未「…!」
(BGM: M25(1997~1998))
不良A「おいおい!お嬢ちゃんたち! このまま帰すと思ってんのか!? 俺のパンどうしてくれるんだよ!?」
穂乃果「えっ!? あっ!パンのことは本当にごめんなさい! お金あとで返しますから!」
不良A「そういうことじゃ~ねぇんだよな~」
穂乃果「えっ?」
不良A、穂乃果の肩に手を置く。
穂乃果「…!」ビクッ
不良A「お詫びとして、俺たちに付き合ってもらおうか」
不良B「よく見りゃキミたち可愛い顔してんじゃん! 今からデートしようぜ」
穂乃果「えっ? いや、ピカチュウを追い駆けないといけないので・・」
不良B「いいじゃん! ほら来いよ!」
不良C「楽しいぜ! 俺、この子が好みかも…」
不良Cはことりの腕を掴む。
ことり「きゃっ!離してください!」
海未「やめてください! これ以上付きまとうようでしたら、ジュンサーさんに連絡しますよ!」
不良B「なんだと! 元々はてめぇらのポケが悪いんだろうが! 調子のってんじゃねぇぞ!」
不良C「こうなったら力ずくでも来てもらおうか!」
不良A「へっへー!」
不良たちはモンスターボールを出した。
穂乃果、ことり、海未「えっ!?」
不良A「俺たちを怒らせたのが運の尽きだな!」
(BGM: M15(1997~1998))
不良A「そらっ!」
不良B・C「それっ!」
不良Aはポチエナ
不良Bはスピアー
不良Cはグレッグル
をくりだした。
不良A「こいつは俺のポチエナだぁ!夜露死苦ぅ!!」
ポチエナ「チェーッ!」
不良B「スピアー、ぶっとばしたれ!」
スピアー「スピ!」
不良C「焼き入れてやれ!グレッグル!」
グレッグル「ンー」
海未「穂乃果、下がっててください。ここは私とことりが…」
穂乃果「え、でも・・!」
海未「あなたに今ポケモンはいません。 ここは私たちに任せてください」
ことり「でもことりたちもポケモンバトルなんてしたことないよ…!」
海未「やるしかないです…。 ことりはスピアーをお願いします。私がポチエナとグレッグルを相手にしますから…」
ことり「わ、わかった…!」
ことり「(海未ちゃん…、一人で二体も…?それは危ないよ…。 でもことりも一匹できるかどうかもわからないし…)」
ことり「モ、モクロー、お願い!」
モクロー「クル~!」
海未「ミジュマル、力を貸してください」
海未はミジュマルをくりだした、
ミジュマル「ミジュ!」
不良A「ポチエナ、ミジュマルにたいあたり!」
ポチエナ「チェーッ!」
海未「早い!? ミジュマル、よけてくだ・・」
ポチエナのたいあたりが、ミジュマルに当たる。
ミジュマル「ミジュ!!」
海未「ミジュマル!」
ミジュマル「ミジュ…!」
ミジュマル、地面を転がるが、すぐ立ち上がる。
ミジュマル「ミジュミジュ!」マダマダ!
海未「ミジュマル、みずでっぽうです!」
ミジュマル「ミジュ~!」
ミジュマルのみずでっぽう
不良A「交わして、シャドーボールだ!」
ポチエナ「チェッ! チェ~……!チェッ!」
ポチエナのシャドーボールが、ミジュマルに当たる。
ミジュマル「ミジュッ!!」
海未「く…、ポチエナのスピードにおいつかない…」
穂乃果「海未ちゃん、ミジュマル! ファイトだよ!」
海未「はい!」
不良B「スピアー、モクローにどくばりだ!」
スピアー「スピーッ!」
スピアーのどくばり
ことり「えっと…!えっと…!」
穂乃果「ことりちゃん?」
ことり「(あれ…? モクローの覚えてる技、何だっけ…?)」
モクロー「クルッ?」
海未「ことり、モクローにかわせを・・」
スピアーのどくばりが、モクローに当たる。
モクロー「クルッ!!」
ことり「あっ!」
不良C「グレッグル、モクローにどくづき!」
グレッグル「ンーッ!」
ことり「ま、待って!」
グレッグル「ンーッ!!」
グレッグルのどくづき
モクロー「クルッ!!」
グレッグルのどくづきもモクローに当たる。二つとも効果抜群。
ことり「モクロー!!」
モクロー「クル……! クル~……」
モクロー、戦闘不能。
ことり「あ…」
穂乃果「モクローが!」
不良B「弱っ…w」
不良C「おいおい、もう終わりかよ? 手応えねぇな~!」
海未「ことり、気にしないでください。私たちが・・」
不良A「喋ってる場合じゃねぇぞ。 ポチエナ、とどめのシャドーボール!」
ポチエナ「チェ~……!チェッ!」
海未「ミジュマル!!」
ミジュマル「ミジュ……」
ミジュマル、戦闘不能。
海未「そんな…!」
不良A「お嬢ちゃん、最初の意気込みは何だったんだ? えらくあっけなかったじゃねぇか…w もしかしてお前ら、新人トレーナーか?」
不良B「なら一ついいこと教えてやるよ。 ポケモンは相性じゃねぇ!レベルで勝負が決まるんだよぉ!」
ことりはモクロー抱え込む。
ことり「………」
ピカチュウ「ピカ…?」
ピカチュウがコンビニの物陰から見ている。
不良C「んっ? おっ、お前らのピカチュウ、あんなところにいるじゃねぇか」
不良A「よし、さっきのパンの礼を返さねぇとな!」
穂乃果「え…!?」
不良Aは指ポキポキしながら、ピカチュウに近づく。
ピカチュウ「ピ…、ピカ…」ビクッ
不良A「覚悟はいいか…!」
穂乃果「ダ…、ダメ~~~!!」
ピカチュウ「…?」
不良たち「あ?」
(BGM: M05(1997~1998))
穂乃果はピカチュウの前に出て、盾になる。
ピカチュウ「…!」
穂乃果「ピカチュウに手を出さないでください!」
不良A「どけ! 一発お見舞いしてやらねぇと気が済まねぇんだよ! 食いもんの恨みは怖いんだぞ!!」
穂乃果「それでもポケモンに手をあげるのは絶対ダメですよ!」
不良A「うるさい! いいからそいつを俺たちに渡せ!」
穂乃果「…!!」
穂乃果は、ピカチュウを庇うように抱える。
ピカチュウ「ピカ…?」
穂乃果「大丈夫だよ、ピカチュウ。 私が守ってあげるから」
ピカチュウ「………」
不良A「そうか…、どかないって言うのなら・・」
ピカチュウ「…!!」
不良A、B、C「お前も一緒に痛い目にあってもらうぞ!!」
ポチエナ「チェ~ッ!」スピアー「スピ!」グレッグル「ンーッ!」
ポチエナ、スピアー、グレッグルが三匹一斉に穂乃果を襲おうとする。
海未「穂乃果!!」
ことり「危ない!!」
その時
ピカチュウ「ピカッ!!」
穂乃果「…?」
ピカチュウは、穂乃果の腕から抜けて、穂乃果を守るように盾になり…
ピカチュウ「ピーーカーーヂュウウウウウウウウ!!!!!」
ピカチュウの10まんボルト
穂乃果、ことり、海未「…!」ビクッ
不良A・B・C「うぎゃあああああああああ!!」ビリビリビリビリ
ポチエナ、スピアー、グレッグル「……!!!!!」ビリビリビリビリ
不良たちは倒れ込む。
ピカチュウ「ピカチュウ!!」
穂乃果「えっ? ピカチュウ、ひょっとして私を助けてくれたの?」
ピカチュウ「………」
ピカチュウはそっぽ向く。
穂乃果「………」
そこでパトカーが来て、止まった。
穂乃果、ことり、海未「…?」
ジュンサー「通報があったのはここね。 あなたたちケガはない?」
穂乃果、ことり、海未「あ、はい」
海未「あの、ジュンサーさんがなぜここに?」
ジュンサー「あなたたちがこの子たちに絡まれてるって通報があって駆けつけたのよ。 この子たち、この辺りじゃ有名な不良グループだから警戒していたの。 ってあら大変! あなたたちのミジュマルとモクロー、ひんし状態じゃないの。 早くポケモンセンターに連れてってあげなさい」
ことり「は、はい」
海未「ありがとうございました」
ジュンサー「ふふっ。 気をつけて行ってらっしゃい」
ジュンサーは、不良たちのところへ
ジュンサー「あなたたちは署までご同行願います。 ほら、立ちなさい!」
不良たちはパトカーで連行された。
穂乃果「ふぅ…よかったよかった!」
海未「さて、ポケモンセンターに行って、ミジュマルたちを回復させてあげましょう」
ことり「うん…、ごめんね、モクロー…。 ことりがバトルできなくて迷惑かけちゃったね…」ヨシヨシ
海未「ことり…」
穂乃果「大丈夫だよ。 これからことりちゃんもバトルできるようになるよ!」
ことり「そうかな…?」
海未「私もこれからバトルができるようにならなくてはいけません。 一緒に頑張りましょう」
ことり「うん…」
穂乃果「あ、ポケモンセンター行く前にピカチュウをゲットしなきゃ! ねぇピカ・・チュウ…?」
穂乃果は振り返ってピカチュウを見ると…
ピカチュウの顔色が悪くなっていた。
ピカチュウ「ピカ…ピカピカ…」
ピカチュウ、倒れた。
(BGM: 誰もいない)
穂乃果、ことり、海未「…!?」
穂乃果「ピカチュウ!?」
ことり「どうしたの!?」
穂乃果は、ピカチュウを抱える。
穂乃果「何だか体が熱いよ?」
海未「えっ? 失礼します」
海未は、ピカチュウのおでこを触る。
海未「あ…!この子熱があります!」
穂乃果、ことり「えっ!?」
海未「やはり急いでポケモンセンターに行きましょ!」
穂乃果、ことり「うん!!」
穂乃果「ピカチュウ…!」
ピカチュウ「ピカ……」
◇ポケモンセンター
三人は待合室に腰掛け待っている。
穂乃果「………」
海未「大丈夫です。 ジョーイさんが治してくれますよ」
鷹夫がポケモンセンターに入ってきた。
鷹夫「おい! ことり!穂乃果ちゃん!海未ちゃん!」
穂乃果、ことり、海未「…?」
ことり「お父さん…?」
鷹夫「大丈夫か!? 三人ともケガないか!?」
海未「はい。 ジュンサーさんが来てくれたお陰で助かりました」
鷹夫「そうか…。いや~急にジュンサーさんから連絡があった時は焦ったよ! 無事でよかった!」
ことり「無事じゃないよ!」
鷹夫「えっ?」
ことり「穂乃果ちゃんのピカチュウが…」
鷹夫「…?」
事情を話した三人。
鷹夫「なるほどな。そういうことがあったのか」
ことり「私、モクローが攻撃されてるのを見て、何もできなかった…」
鷹夫「………」
ジョーイさんが、ピカチュウたちを連れて出て来た。
穂乃果、ことり、海未「あ…!」
三人とも、すぐに駆けよった。
ジョーイ「お待たせしました。 お預かりしたポケモンたちは、みんな元気になりましたよ」
海未「ありがとうございます」
ことり「モクロー、ごめんね」
モクロー「クル~ッ!」
ことり「許してくれるの?」
モクロー「クルッ!」
ことり「ありがとう」ナデナデ
海未「ミジュマルもごめんなさい。私ももっとバトルの知識を勉強しますので、これから一緒に頑張ってくれますか?」
ミジュマル「ミジュ!」
海未「ふふっ」
ピカチュウ「………」
ピカチュウは、穂乃果を見つめてる。
穂乃果「ピカチュウ、もう大丈夫?」
ピカチュウ「ピカ…」ウン
穂乃果「ほっ…」
ジョーイ「熱も無事に下がりました。 恐らく、あなたたちと初めて会ったり、外でたくさん走り回って、怖い人に絡まれたりして、少し疲れたんだと思います」
海未「(いやそもそも、あの人たちを怒らせたのは、あなたがパンを盗んだからなんですがね…)」
鷹夫「ジョーイさん、ありがとうございました。 いいか三人とも。 ポケモンバトルには確かに相性やレベルは大事だ。 だがそれ以上に本当に大事なのは、トレーナーが緊張しないことだ」
ことり「緊張?」
鷹夫「トレーナーが緊張したら、その緊張がポケモンにも伝わって、ポケモンはそれ以上に緊張してしまうんだ。 バトルの時は常にトレーナーは冷静でなくちゃいかん」
海未「冷静…ですか」
鷹夫「ことりたちはさっきポケモントレーナーになったばかりだから緊張するのも無理はない。 だけどな、ことりたちは今日からポケモンと力を合わせて生活するのはもちろん、ピカチュウたちを守る責任もあるんだ」
穂乃果「責任…?」
鷹夫「さっき穂乃果ちゃんも言ってただろ?」
穂乃果「え?」
~回想~
穂乃果「それに、あのピカチュウは私のポケモンになるかもしれない子だよ。 もしそうなら、ピカチュウのことは私が守ってあげないと!」
~回想終了~
穂乃果「あ…」
(BGM: 新しい場所へ)
鷹夫「トレーナーとポケモン。お互い支え合って生きていく。それが本来のトレーナーとポケモンのあるべき姿だ。 ピカチュウは咄嗟にかもしれんがお前たちを助けた。そして穂乃果ちゃんもしっかりピカチュウを守ろうとした。 それはとても素晴らしいことだ。 きっとピカチュウもいずれわかるだろう。 今のピカチュウは人見知りをしていて、キミたちのことをまだ完璧には信じていないかもしれん。 だけど私は、きっとすぐに穂乃果ちゃんたちなら、ピカチュウと仲良くなることができるって信じているよ」
ことり「お父さん…」
穂乃果「………」
ジョーイ「もうしばらく安静にしていれば、ピカチュウの体力も回復して、元気になりますよ」
鷹夫「わかりました。 ピカチュウ、もうしばらく私の研究所で安静にしてくれるかい?」
ピカチュウ「ピカ……」
穂乃果「博士、お願いがあります」
鷹夫「…?」
鷹夫はもう穂乃果が何を言うかわかってるような顔する。
穂乃果「ピカチュウの看病、私たちにやらせてください!」
海未「お願いします!」
ことり「お願い!」
鷹夫「そうだな。それが一番ピカチュウが慣れるのにもいいかもしれん。 頼んだぞ」
穂乃果、ことり、海未「はい!」
穂乃果「それじゃ早速研究所に行って・・」
海未「あ、待ってください。今日はもう疲れてるでしょうし、まだ私たちに慣れていないなら、逆にストレスを与えてしまいます。 明日から少しずつ顔を出して警戒心を溶かし、看病して、少し元気になったら一緒に遊んであげたりしましょう」
ことり「こういう時は慌てずゆっくりと、ピカチュウの絆を深めたほうがいいよ」
穂乃果「確かにそうだね。わかった。 よぉし!頑張ってピカチュウに懐いてもらうぞ~! えへへ!」
ピカチュウ「………」
ピカチュウは、そんな穂乃果の笑顔を見て何かを感じてるようだ。
-翌日-
◇研究所の庭
中学の帰り、穂乃果たちは研究所の庭に来た。
穂乃果「ピカチュウ、体調はどう?」
ピカチュウ「ピカ…?」
穂乃果「今日はね、ことりちゃんがお菓子焼いて来てくれたんだ。一緒に食べよう」
ピカチュウ「ピカピカ…?」
ことり「オレンの実クッキーだよ。 これで体力も回復するかなって」
モクロー「クルッ!」
すでにモクローはクッキーを咥えてる。
海未「いつ食べてもことりのお菓子は美味しいです。 ミジュマルもどうぞ」
ミジュマル「ミジュ!」
全員で楽しく食べてると、ピカチュウが近付いてきた。
穂乃果、ことり、海未「…?」
ピカチュウ「ピカ!」
食べたいと言ってるように、手を出す。
穂乃果「…!」パァァ 「うん!一緒に食べよう!」
ピカチュウ「ピカピカ!」
初めて笑顔を見せた。
穂乃果、ことり、海未「え?」
ピカチュウ「ピカ!」
穂乃果、ことり、海未「わぁぁ!ふふっ」パァァ
-翌日-
三人が来たら、自らピカチュウが寄ってくるようになった。
ピカチュウ「ピカピカ」
穂乃果「ピカチュウ、今日も元気でチュウ?」
ピカチュウ「ピカピカ!」
海未「なんか懐かしいフレーズが…」ボソッ
ことり「まあまあまあまあ」
-翌日-
穂乃果「今日はちょっとだけ一緒に遊ぼうか! かくれんぼをしよう! まず穂乃果が鬼をやるから、みんな隠れろ~!」
みんな各々隠れる。
ピカチュウは、木の上に隠れるが、尻尾がはみ出てしまう。
海未「おや? 頭隠して何とやら」
ことり「ふふっ、ピカチュウ可愛い」
穂乃果「ピカチュウ、見っけ!」
ピカチュウ「ピカ? ピカピカ」テレテレ
-数日後-
穂乃果「(それからというもの、私たちは毎日ピカチュウに顔を出して、一緒におやつを食べたり、遊んだりして、楽しく過ごしていきました。 そしてついに!)」
-そして-
ピカチュウ「ピカピカ!」
ピカチュウは穂乃果の肩の上に乗るほど距離は縮まった。
穂乃果「もう、ピカチュウ、ちょっと重いよ~」
ことり「すっかり穂乃果ちゃんに懐いたね」
海未「この仲良し作戦成功してよかったです」
鷹夫「あのピカチュウをここまで懐かせるなんて、さすがは穂乃果ちゃんだ!」
霧谷「ホントすごいよ!」
穂乃果「いや~それほどでも~!」
海未「確かに、穂乃果の社交性は見習うべきところがありますね」
ことり「ことりたちにも、もう少し慣れてくれたら、ピカチュウをいっぱいモフモフしたいなぁ〜」ナデナデ
ピカチュウ「ピカチュウ?」
鷹夫「ふっ…、さてと、もうピカチュウの体力もすっかり回復したことだし、そろそろいいだろう」
穂乃果「はい」
(BGM: 友情)
穂乃果は、あの時のように、再びしゃがんでピカチュウと目線を合わせる。
ピカチュウ「ピカ?」
穂乃果「ねぇ、ピカチュウ。 改めてだけど、私のポケモンにならない? 私たちと一緒に楽しい思い出をこれからもいっぱいつくろうよ!」
ピカチュウ「ピカ、ピカチュウ!」ウンウン
穂乃果「ホント!?」
ピカチュウ「ピカチュウ! ピカカ!」
穂乃果「えっ? 今、『穂乃果』って言った? 今『穂乃果』って言ったよね!?」
ピカチュウ「ピカチュウ! ピカカ!」
穂乃果「うぅ~!ピカチュウ~!」
穂乃果、ピカチュウに抱き着く。
ピカチュウ「…!? ピカチュウ♪」
ことり「ふふ、よかったね!穂乃果ちゃん!」
穂乃果「うん! それじゃ早速!」
穂乃果はこの間鷹夫からもらったモンスターボールを出す。
穂乃果「いけっ!モンスターボール!」
モンスターボールがピカチュウに当たる。
ピカチュウ「…!」
モンスターボール「グラッ、グラッ、グラッ、カチッ」
穂乃果「やったぁ! ピカチュウ、ゲットだよっ!」
海未「初めてのゲット、おめでとうございます」
ミジュマル「ミジュミジュ」パチパチパチ
霧谷「おめでとう~~! これで僕のミスもチャラになったね…」
鷹夫「やっぱり私の目に狂いはなかった。 ピカチュウを穂乃果ちゃんに託して正解だったな」
ことり「そういえば聞きそびれてたけど、ピカチュウは何でここにいたの?」
鷹夫「んっ? あのピカチュウな、すぐそこの林の中でケガしてたんだ。恐らく野生のポケモンに襲われたんだろう…」
ことり「そうだったんだね…」
鷹夫「ウチで治して、治ったらそのまま野生に帰してもよかったが、あのピカチュウは野生に適応できてない体だった。 だから誰かのポケモンになってくれたらいいなと思ってたんだ。 そんな時、穂乃果ちゃんがピカチュウ好きなのを思い出して、きっと穂乃果ちゃんならピカチュウと仲良く暮らせると考えたんだ」
ことり「なるほどね~」
鷹夫「狙い通りピカチュウは穂乃果ちゃんにすっかり懐いたようだし、これからは穂乃果ちゃんの良きパートナーになってくれるだろう。 ことりも穂乃果ちゃんに負けず、モクローとの絆を深めて一緒に頑張っていきなさい!」
ことり「うん!」
穂乃果「よ~し!ピカチュウ、出ておいで!」
穂乃果はピカチュウをくりだす。
ピカチュウ「ピカチュウ! ピカピカ~!」
ピカチュウは、穂乃果の肩の上にのる。
穂乃果「えへへ、これからもよろしくね! ピカチュウ♡」
ピカチュウ「ピッカ~♪ ヂュウウウウウウウウ!!」
穂乃果「きゃああああああ!! し~び~れ~る~!」ビリビリビリビリ
海未、ことり「また!?」
鷹夫「あの癖はどうにかして治さないとな…」
霧谷「結論、無理だと思います…」
穂乃果「(こうして、私はピカチュウをゲットしたのでした。 それから、あっという間に月日が流れて…)」
-4年後-
◇高坂家 穂むら
穂乃果「いってきま~す!」
ピカチュウ「ピカチュウ♪」
(BGM: 始まりの朝)
穂乃果「ピカチュウ、今日も元気にいっくよ~!」
ピカチュウ「ピッカ~!」
穂乃果「(あれから私たちはすっかり仲良くなって、今では何をするにしてもいつも一緒。 そして私たちは晴れて高校二年生になりました! 高校はオトノキポケモン学院という女子高に通ってます)」
◇オトノキポケモン学院
穂乃果「(このオトノキポケモン学院はとても歴史が長い学校で、なんと私のひいおばあちゃんも、おばあちゃんも、そしてお母さんもこの学院に通ってたんだ! この学校にはおばあちゃんやお母さんが使っていたものもまだ残っていて。 だからかな? 私はこの学校にいると暖かい穏やかな気持ちになる。 まるで自分の家にいるのと同じように)」
◇2-A組
穂乃果は机の上にいるピカチュウの耳をモミモミしてる。
穂乃果「ピカチュウ、ここがいいんだね~!」
ピカチュウ「ピカピカ~♪」
海未がミジュマルを抱っこして穂乃果に近付く。
海未「穂乃果」
穂乃果「海未ちゃん?なに?」
海未「『なに?』じゃありません。 次の授業の課題はちゃんとしてきましたか?」
穂乃果「あぁっ!忘れてた!」
海未「はぁ~…」
穂乃果「どうしよう! そうだ! 海未ちゃん!お願いが・・!」
海未「見せませんよ」
穂乃果「ぶぅ~…、いいもん!ことりちゃんに見せてもらうから!」
海未「そんなこと許しません! ってあれ?そういえばことりはどこへ行ったんですか?」
穂乃果「ことりちゃんなら、さっき理事長に呼ばれて行ったよ。そろそろ戻ってくるんじゃない?」
ピカチュウ「ピカピ?」
ミジュマル「ミジュ?」
◇廊下
ことり「はぁ、はぁ、はぁ…」
ことりは慌てて教室へ入った。
ことり「穂乃果ちゃん! 海未ちゃん! 大変!」
穂乃果、海未、ピカチュウ、ミジュマル「…?」
ことり「大変大変! 大変なのぉ!!」
海未「ことり? 落ち着いてください。どうしたんですか?そんなに慌てて」
穂乃果「ことりちゃん?」
ことり「はぁはぁ…、この学院、
3年後になくなるかもしれないんだって!!」
穂乃果、海未「えっ…?」ピカチュウ、ミジュマル「…?」
穂乃果「えぇ~~っ!!」
To Be Continued
ED ♪だいすき!ピカチュウとイーブイ ピカチュウver.♪
脚本
ハヤシライス(あいライス)
Twitter「@hayasi0121」
キャスト
高坂穂乃果・新田恵海
絢瀬絵里・南條愛乃
南ことり・内田彩
園田海未・三森すずこ
星空凛・飯田里穂
西木野真姫・Pile
東條希・楠田亜衣奈
小泉花陽・久保ユリカ
矢澤にこ・徳井青空
キャスト
ピカチュウ・大谷育江
モクロー
ニャビー
フシギダネ・林原めぐみ
ミジュマル・福圓美里
コリンク・佐藤健輔
イーブイ・悠木碧
ワンパチ・犬山イヌコ
チラーミィ・相沢舞
キャスト
高坂雪穂・東山奈央
フォッコ・林原めぐみ
高坂黄美穂・浅野真澄
バリヤード・うえだゆうじ
高坂京介・杉田智和
高坂稲穂・定岡小百合
南飛鳥・日髙のり子
南鷹夫・高木渉
園田真司・小山力也
園田泉・久川綾
キャスト
霧谷英介・檜山修之
ジョーイ・茅野愛衣
ジュンサー・橘田いずみ
不良A・佐藤拓也
不良B・夏目響平
不良C・小野寺悠貴
ポチエナ・津村まこと
スピアー・三木眞一郎
グレッグル・小西克幸
ムックル・古島清孝
ナレーション・鷲崎健
連載
あいライスのポケライブ!劇場
音楽
藤澤慶昌
宮崎慎二
オープニングテーマ
「僕らは今のなかで」
作詞:畑亜貴
作曲・編曲:森慎太郎
歌:μ's
高坂穂乃果(CV. 新田恵海)
絢瀬絵里(CV. 南條愛乃)
南ことり(CV. 内田彩)
園田海未(CV. 三森すずこ)
星空凛(CV. 飯田里穂)
西木野真姫(CV. Pile)
東條希(CV. 楠田亜衣奈)
小泉花陽(CV. 久保ユリカ)
矢澤にこ(CV. 徳井青空)
エンディングテーマ
「だいすき!ピカチュウとイーブイ ピカチュウver.」
作詞、作曲:ポケモン Kids TV
歌:高坂穂乃果(CV. 新田恵海)
シリーズ構成
あい(あいライス)
Twitter「@ai071212」
表紙イラスト
しお
Twitter「@ICHINI0726_」
監督
南泉英一
製作
あいライス Twitter「@airaisuPOKELIVE」
ポケライブ!研究所 Twitter「@POKELIVEcenter」
次回予告
μ's「次回のポケライブ!」
(BGM: 前回のラブライブ!)
穂乃果「高校二年になった私を待っていたのは学校が廃校になるというお知らせ。 廃校を阻止するためには入学してくる生徒を増やすしかない。 そこで私は今大流行のスクールポケモンアイドルをやって学校をアピ―ルすることにしたの! さて次回のμ'sとポケライブ!は、『オトノキポケモン学院、廃校の危機!? 前後編』。 みんなもポケモンゲットだよっ!」
パロディ一覧ww
・穂乃果の「手と手を握ったら、私たちは友達だよ!」は、ドキドキ!プリキュアの相田マナが言った「手と手を握ればお友達!」から。
・穂乃果が研究所でピカチュウの様子を見に来た時に発した台詞「ピカチュウ、今日も元気でチュウ?」は、1998年12月12日に発売されたNINTENDO64ソフト『ピカチュウげんきでちゅう』から。
・穂乃果の「えぇ~っ!?」からのエンディングは、『マルモのおきて』から。
ちなみに、このシリーズの原作である、あいライスのポケライブ!フィギュア劇場では、穂乃果とピカチュウはまったく違うかたちで出会ってます。
原作動画「https://www.youtube.com/watch?v=JbMCa6FXysc&t=9s」
さてさて、次回から2話から4話までは、本家の1期1話から3話の物語を軸とした物語がスタート。
オリジナルのストーリーはまた5話からスタートします。
次回は、本家の台詞がどのようにポケモンの世界のようになってるのかをお楽しみいただければと思います。もちろんただ本家通りの台詞丸パクリは面白くないので、ばんばんオリジナルの台詞が足されています。
それではまた次回お会いしましょう。