SUMMON NIGHT(サモンナイト)OVRE(オーバー) 作:Wisadm
う、うぅ…
もう朝か?
布団は何処だ…寒いぞ。
ベットこんなに硬かったっけか?
それにジャリジャリするし、体が痛てぇ…
しゃあない起きるか、今から寝るのは無理だし。
「…あれ、俺まだ寝てるのか?」
周囲の状況を見て、そう結論付ける。
だってさぁ、朝目が覚めたら学生服で牢屋(檻)の中って夢じゃなかったら何なのさ…
「あら、目が覚めたんですのね。おはようございます」
やはり夢で間違いないだろう。
牢屋の中にいる俺に金髪碧眼の美少女が笑顔でお辞儀をして喋りかけてくるのだ。
たとえ夢でも、今朝の俺ナイス!
「え、ええ。おはようございます」
出来るだけおかしな所の無いように笑顔で返す。
すると彼女は華の様な笑顔を浮かべる。
「まあ!この様子ならこの檻からすぐに出してあげられそうですわ!さっそくお爺様に掛け合ってこなくては」
そう言うと、彼女は外へと駆けて行った。
「それにしても、リアルな夢だなぁ」
頬っぺたを抓ってみる…痛い。
夢じゃ、無いのか?
いや、最近じゃ夢の中でも痛みや匂いがしっかりあるって言われてたな。
ならどうするか…
「夢じゃないことの証明――無理だな」
考え出して、数秒で諦めた。
こういうときに打って付けの言葉がある。
無理なら無理で、現実とか夢とか関係なく一生懸命生きればいいさ。
これ、俺の先生の談ね。
…ん?先生…?
「何だ…これ?」
子人…鉈…返り血で血みどろの…廊下か?
血、血血血…首の無い、死体?首だけの先生…?
「…これ、夢だよな?」
ま、全く…夢の中で夢を見るなんて、俺もそろそろヤバイか?
だって、そんなわけ無いんだ。
こんなのは夢で…
でも、俺は気付いてしまっているのだ。
自分自身の格好に、血まみれの学生服に…アレが、実際に起こってしまっていることに。
「あぁあ、あぁぁぁうぁあぁぁぁぁぁ・・・!」
「グスッ…ヒック……」
ひとしきり泣いて、泣き疲れて、一周回って冷静になれた。
まずは、情報収集から。
そうさ。俺はまだ、本当に助かったか分からないのだから。
もし、さっきの記憶が本当なら俺は先生の死体と一緒にあの小人達の仲間に連れて来られるかしたはずだ。
方法が地面に飲み込ませるって言うやや特殊な方法だったが…
「良く見るとここ…何かの生き物の檻なのか。それに、中世ぐらいの技術力で作られたものがほとんどだ」
これぐらいなら鍵が開けられそうだな。
「ふっ、この俺のピッキング技術を舐めるなよぉ」
胸ポケットからピッキング用に持ち歩いているヘアピンを取り出す。
それを鍵穴に差し込みさっさと鍵を開けてしまう。
…別に悪いことをしていたとかじゃないからな。
鍵を持ってなかった俺が自分の家の鍵を開けるのに必要だっただけだ。
「ふう、狭いところにいると肩が凝るぜ」
さて、檻から出たのはいいけど…どうしようか?
あ、そうだ。メルクリウスに聞けばいいじゃんか。
何か知ってそうな気がするし。
「えぇと、石は確かこっちのポケットに――無い」
ど、何処行ったぁー!?メルクリウス!?
良く考えたら刀も無いじゃないか…
という事は、武器になりそうなものを取り上げられた?
でもあの石が危険なものだと思われるのか?
見ただけでは綺麗な石としか思えないし。
いや、もしかしたらアレが何か知ってたのかも…
そ、そうだ。さっきの美少女!あの娘に聞けば何か分かるかも!
って、ちょっと待て。
今までの理論から行くとさっきの娘はあの小人の仲間ってことにならないか…
もしそうならあんまり正面から聞いて、「あなたは知りすぎたのよ」ザクリッってことにならないともかぎらないよな…
しかもその理論で行くなら俺、捕らえられてることになってるから脱獄したってことになるのか?
「詰んでるな、コレ」
逃げるか?とも考えたけど無理だよなぁ…
どうもここ地下っぽいし、見つからずに行くのは物理的に無理だ。
やっぱり、さっきの娘に聞くのが一番か。
「つまりは檻に戻れと、そういうことか」
武器もないし、それが一番安全か?
下手して檻の外にいるのがばれたら、殺されそうだしな。
ここで待ってて殺される可能性と出て行って殺される可能性を考えた所戻ろうという事に。
再びピッキング用のヘアピンを用いて、今度は鍵を閉める。
意外と上手くいった。
「さて待つか」
「何を待つんですの?」
「おわっ!?い、何時からいたんだ!?…ですか?」
し、しまったぁ…!
つい敬語を忘れてタメ口で言っちまった!!
大丈夫だよな?いきなりグサリッは無いよな!?
「鍵をガチャガチャしているときからですわ」
クスクスと笑いながら答える。
よ、よかった…ぎりぎりセーフか?
「あはは、ちょ、ちょっとこの鍵の形が気になりまして」
苦しい!それは苦しいぞ俺!!
「まあそうですの?ここの鍵は珍しいかしら?」
まさか、信じた…?
「そ、そうですね。俺がいたところのものに良く似ていたので、つい」
すると、少女は途端に嬉々とした表情になった。
な、なんだ!?今の何処にそんなに食い付く所が!?
「そ、それは、本当ですの!?」
「え、ええ。本当ですが…」
「も、もっと詳しく!あなたのいた世界のことを聞かせてください!」
「は、はぁ。いいですけど」
ん?イマナンテイッタ?
あなたの世界のこと?
「それって、どういうことだ」
自分の口から出たとは思えないほど乾いた声だった。
感想どうもです。
やっぱり感想や評価がもらえるととても嬉しいですね。
そろそろ、サモンナイトシリーズの原作キャラをどんどん出して行こうと思うのですが…
出して欲しいキャラのリクエストなども受け付けております。
その他、分かり難い所や質問等あれば一言いただければ嬉しいです。
ではでは、また次回…