超次元ゲイムネプテューヌ~希望の仮面(ペルソナ)~ 作:tetu1006
とりあえず一章は終わらせねば。
「みんな、大丈夫か?」
モンスター達をマハジオで一掃した後、悠は三人に話かける。
皆疲れているようだ。
「なんとか、この世界のモンスターってディスクから生まれるんだね。早く言ってよ…。」
「そんなわけないでしょ。モンスターの出処なんて未だに判明してな…」
ネプテューヌの言うことにアイエフが否定しようとしたが急に黙って考えこむ。
「アイエフ、それってまさか!?」
悠はアイエフの考えていることを察して声をかける。
「悠も気付いたのね。モンスターの出処が分からなかったのはそのせいだったのよ!」
「すごいです!大発見です!」
コンパの言う通りこれは大発見である。何故なら、これまで不明だったモンスター発生の原因が分かればこれからの対応の仕方も分かるのだから。
「ハーハッハッハッハッハ!!!ガーディアンの反応が消滅したから何事かと思って来てみたが…。まさかここで貴様と会うとはな、ネプテューヌ!」
突然何者かの声が響き渡る。
「誰!?この時代遅れの笑い声は!」
「時代遅れは余計だ!…だが、人をおちょくる意地の悪さも相変わらずのようだな。」
ネプテューヌの発言に怒りながら声の正体が姿を現した。それは、魔女のような格好とメイクをした女だった。
「もしかして、ねぷねぷの知り合いです?」
「いやいや、さすがにこんな悪趣味なメイクのおばさんと知り合いなわけないってー。」
コンパの疑問にネプテューヌはすぐに否定する。
「そうですよね。ちょっと、ねぷねぷの人付き合いを疑っちゃったです。」
「そうね。ネプ子とはいえ、あんな人と知り合いだったらドン引きだわ。」
コンパとアイエフはネプテューヌの人間関係に安心した。
「だけど、こいつがネプテューヌと何らかの因縁がありそうだけどな…。それで、お前は誰なんだ?」
悠は刀を構え直して警戒しながら訪ねる。
「ほぅ、人のことを好き勝手言うバカばかりかと思えば、一人はましな奴が居たか。だが、貴様に教える道理は無い。何故ならここで貴様らを葬り去さられるからな!私をこけにしたことを後悔するがいい!」
そう言うと謎の女は大きな矛を構えた。
「少し予想していたが案の定か…。みんな、武器を構えろ。」
「ネプ子が余計なこと言うから、面倒なことに。」
「わたしのせい!?」
「今はそんなこと言ってる場合か!?」
悠が二人に注意してる間に女は悠との間合いを詰めていた。
「しまっ…!?」
「まずは一人…。」
女は悠に向けて矛を払う。
「うわぁぁ。」
「悠さん!?」
女の払った矛をなんとか剣で防ぐも、そのまま力負けして飛ばされてしまい悠。それを心配するコンパに女はすぐさま同じように矛で払う。
「キャャー。」
「二人目だ。」
「コンパ!?このッ!!」
コンパまで同じように飛ばされてしまい。アイエフはカタールを構えて女に斬りかかる。しかし、女はその攻撃を簡単にかわす。
「どうした?当たらんぞ?」
「この!!この!!」
なおも攻撃の手を緩めないアイエフだが当たる気配はない。女は余裕の表情を浮かべてアイエフの腹部を石突きで突く。
「ぐっ…。」
アイエフはそのまま地面に踞る。
「三人目。」
「あいちゃん!?もう許さないよ。ウリャー。」
ネプテューヌは掛け声と共に木刀を上段に構えて女に飛びかかる。女はそれにアイエフを掴み上げて投げつける。
「ねぷっ!?」
アイエフとネプテューヌがぶつかりそのまま攻撃は届かずに落ちる。
「あいちゃん…どういうこと…?このおばさん、序盤のボスなのに強すぎるよ…?」
「くっ…。どうやら…人は見かけによらないみたい…ね…。」
女のあまりの強さにネプテューヌとアイエフは圧倒されるばかりだった。
「ふん、雑魚どもが、今更、貴様らが何を言った所で負け犬の遠吠えにしかすぎんわ。」
女はネプテューヌ達を見下しながらそう吐き捨てる。
「…ん?ほぅ、やはりガーディアンを倒し、鍵の欠片を奪ったのは貴様だったか。だが、鍵の欠片は返してもらおう。」
女はネプテューヌが落とした鍵の欠片を拾う。
「返せ…。それはわたしとこんぱと悠くんが頑張って手に入れたんだぞ…。」
「黙れ!」
女はネプテューヌの鳩尾を蹴り上げる。
「ぐへっ!?」
「さて、ようやく待ちに待ったこの時がきた。ネプテューヌ。貴様の力をもらうぞ!」
女はネプテューヌに向けて手をかざすが、
「[イザナギ]!!」
イザナギが女に斬りかかり女の行動は中断された。
「な、なんだ貴様!?」
突然現れたイザナギに驚く女。それを余所に、イザナギを出した悠はネプテューヌに駆け寄る。
「大丈夫か!?ネプテューヌ!」
「悠くん、鍵の欠片が…。」
「分かってる。今は休んで居ろ。[シルフ]、[メディア]!」
悠はペルソナをイザナギからシルフに変えて初級の回復魔法[ディア]その全体型の[メディア]をかける。初級とは言えシルフには小治癒促進というスキルがあり、回復魔法の回復力を少しだけ促進させる効果がある。
「貴様、妙な力を持っているな。だが、私の邪魔をした以上ただではすまんぞ。」
「…[イザナギ]。」
悠またペルソナをイザナギに変えて女に向かって駆け出す。
悠が剣で斬りかかれば女が避け、そこにイザナギが斬りかかる。それを女が矛で受け止めた所を斬りかかるが、
「何!?」
その状態からでも女は避け、更に鍔迫り合いの状態から脱出する。
今度は女の方から斬りかかる。その一撃一撃を悠は刀て受け止めるのではなく、的確に受け流していく。相手を観察し次の攻撃を予測して的確な対処をする。ワイルドのペルソナ使いとして培われてきた観察眼がこの場発揮されていた。しかし、
(ペルソナを制御する余裕がない。)
そう、いくら悠でも自身が全力を発揮しきれない状態からこの攻撃を捌くのは難しく、その状態からペルソナを制御するなど不可能である。
(だけどこのままだと防戦一方。…一か八か。)
悠は出していたイザナギをしまう、その際に明らかに隙が出来てしまった。
「バカめ、これで終わりだ。」
女はその隙に矛を悠の腹部に突き刺した。しかし、貫きはしなかった。
「何?」
女は疑問に思う。更に突き刺したにしては手応えがおかしい。明らかに浅いのだ。それに刺す時に硬い鉄のような手応えだった。女が矛を見ると矛は刺さっていなかった。
「肉を斬って骨を断つって言葉知らないのか?」
悠はそのまま、女を斬り付けた。
悠が何をしたのか?それは、イザナギをしまった後に自分の中でペルソナをアラミタマに変えたのだ。それによりアラミタマの物理耐性が悠の物となり、この結果をんだのだ。
しかし、
(浅い!?)
悠の攻撃の入りが浅かった。よく見れば女は膜のような物で守られていた。この魔力の膜で攻撃が浅く入ったのだ。
「その言葉は知っているとも。だが、貴様は自分の肉を斬っても私の骨を断てなかったがな。」
女は矛で悠の腹を突く。いくら物理耐性が有ってもダメージを無効かする訳ではない。あくまで軽減するのだ。女の攻撃は軽減されてもダメージが大きい。故に、
「ぐっ…。」
二度は耐えきれなかった。そのまま悠もアイエフのように踞ってしまった。
「ふん、その程度か。…ああ、良いことを思い付いた。貴様は妙な力を使うからな、ネプテューヌの前に貴様の力をもらおう。」
そう言うと女はネプテューヌの時のように悠にむかって手をかざす。すると、悠を暗い紫色の光が包み込んだ。光が収まるとどこにも異常の見当たらない、先程迄と同じ悠の姿が有った。
「…何をしたんだ?」
「ふ、見ていれば分かる。」
何をされたのか理解出来ない悠の問にそう返す女。
「確か、こうだったな?イザナギ!」
女はそう叫びながら手をその場で握り締めたが何も起こらなかった。
「な、何故だ!?確かにこいつの力は…。」
(なるほど、そういうことか。)
女の発言に悠は先程の光の意図を理解した。
「ハアァァッ!」
そこに女神化したネプテューヌが女に斬りかかる。
「ネプテューヌ!?ええい、小賢しい。」
女はすぐに矛で受け止めるがネプテューヌに力負けしてしまい体勢を崩す。
「何!?」
驚く女を余所に、ネプテューヌは悠に駆け寄る。
「大丈夫、悠くん?」
「ああ、なんとか…。さっきとは立場が逆になったな。」
苦笑いしながら言う悠を抱えてネプテューヌはコンパの元に飛ぶ。
「逃がすか!」
「おっと、あんたの相手はわたしよ!!」
追おうとした女にアイエフが立ちはだかる。
「あいちゃん、無理しないでね。」
「ええ、ネプ子早く悠を。」
そう言葉を交わすと、ネプテューヌはコンパの元に。
「こんぱ!!早く悠の治療を。」
「分かったです!」
そう言うとコンパは持っている治療セットで悠の治療を初めた。
「さて、あいつは一体何をしたの、悠?」
ネプテューヌが悠に問いかけた。
「多分、あの女は俺の力をコピーしたんだ。」
悠はそう答えた。
「コピー?」
「ああ、俺の身体能力とかをな。けれど一番コピーしたかったペルソナ能力はコピー出来なかったんだ。」
「…悠くんの身体能力をコピーしたわりにはさっきのあいつは力が弱かったような。」
「言ったろ?ペルソナ能力はコピー出来なかったって。俺の今の能力はペルソナの能力が反映されたもの。それがコピー出来なかったから今のあいつは俺の素の能力しかコピーできず弱体化したんだ。見ろ。」
悠の指した方にはさっきはあんなに手も足も出なかった相手に善戦しているアイエフの姿だった。
「確かに。これなら今のわたし達でも勝てるわ。こんぱはここで悠くんの治療を続けて、わたしはあいちゃんの加勢に行ってくる。」
「待て、俺も…。」
「だめです。悠さんはここで治療をちゃんと受けるです。」
「だけど…。」
「さっきはこっちが休ませてもらったから今度は悠くんの番よ。」
「…分かった。」
悠は渋々納得して治療に専念することに。それを聞くとネプテューヌはすぐにアイエフの元に戻る。
「クソッ、何故押されている!?」
女はさっきまで圧倒していた相手に押されて居ることに苛立ちを隠さない。
「あいちゃん!」
「ネプ子!こいつ、さっきと比べて弱くなっているわ。」
「ええ、今なら勝てるわ。」
ネプテューヌはアイエフと同時に仕掛ける。女は片方の攻撃を防げば片方に斬られるという繰り返しに余裕が無くなっていく。
「くっ、あの男をコピーしたのは間違いだったか。」
「これで、」
「トドメよ。」
二人の同時攻撃に矛を弾かれる。
「しまっ…!?」
「「ハアァァッ!」」
そして、更に二人の放つ渾身の一撃を受ける。
「ぐっ。おのれネプテューヌ!」
「先程から気になっていたのだけど、あなたは私を知っているの?」
「あぁ、しっているさ!貴様は知らなくとも、よーくな。」
「なら、教えて。わたしが誰なのかを。」
「何をわけのわからないことを。」
ネプテューヌの問に女は怪訝そうな表情をする。
「一応言うけど。この子、記憶喪失らしいわよ。だから、知っていること。おとなしく教えて欲しいのだけど。」
アイエフがカタールを女に向けながらそう言う。
「ハーッハッハッハ!そうか、そうか、記憶喪失だったか!貴様を見失ったときはどうしたものかと思ったが…。どうやら、運命は私の味方らしいな。」
女は心底愉快そうに言う。
「鍵の欠片はしばらく貴様らに預けておいてやろう!さらばだ!」
そう言うと、女は鍵の欠片を投げ寄越し、その場を後にした。
「待って!」
すぐにネプテューヌが追うが、
「…いない?」
既に女は影も形もなかった。