超次元ゲイムネプテューヌ~希望の仮面(ペルソナ)~ 作:tetu1006
「はっ!」
悠が模造刀を振るうと、モンスターは跡形も無く消えていく。あれから悠達はモンスターを倒しながらバーチャフォレストの奥へと来ていた。
「もうずいぶんモンスターをたおしたけど、まだ着かないのか?」
「もうすぐの筈ですけど…、あっ!ここです!丁度ここにねぷねぷが突き刺さっていたです!」
コンパが指差したところを見ると確かに何か刺さっていたような穴が空いていた。
「すごい穴だな。どうだ、ネプテューヌ?何か思い出せそうか?」
悠に言われるとネプテューヌは穴を見ながら黙って考え始めた。コンパが声をかけても反応が無い。次第にむむむと唸りながら首を傾げるが、
「あー!だめ!何も思い出せない!こんぱ、ほんとにここで合ってるの?」
結局何も思い出せなかった。
「本当です。ねぷねぷは、夜空から流星の如く降ってきて、ここに刺さったです。」
「まさしく、流星、夜を切り裂いてーって感じだねー。」
何も思い出せずそんな会話をしていると、
「そうです!」
突然コンパが大声をあげた。
「どうしたの、こんぱ?突然大声出して。」
「もしかしたら、近くにねぷねぷの手がかりになる物が落ちてるかもしれないです。ねぷねぷ何か無くした物は無いですか?」
「記憶喪失だと何が無くなってるか分からないだろ。」
コンパのセリフに悠は苦笑いしていると。
「あ、あったよ!無くなってる物!」
今度はネプテューヌが大声をあげた。
「本当ですか?それは何ですか?」
「うん。それはもちろん…」
ネプテューヌはあまりにも勿体ぶって話す。
「まさかと思うが、自分の記憶というオチじゃないだろうな?」
「ギクッ。そそそそんなわけ無いよ。アハハハ…」
「…。」
どうやら本当にそう言うつもりだったようだ。悠は呆れてものも言えなくなった。
「ねぷねぷ…、こういうときにそんな冗談良くないと思うです。」
「えぇ!?今のはこんぱからのボケろっていうふりじゃないの!?」
「いや、違うだろ…。」
もうすでにネプテューヌが悪いという空気が出来上がっていた。
「ネプテューヌのつまらないボケは置いといてとりあえず手がかりを探してみるか。ちょうど不自然に落ちてるアタッシュケースも有るしまずあれから。」
「つまらないって言われた!?」
ネプテューヌの苦情は放置して悠は穴の近くに落ちてるアタッシュケースに近付いた。
「昨日来たときはこんなのなかったです。」
「まあ開けて見よう。」
悠が開けると中から色々な衣服が入っていた。
「これは…。俺の着替えだな。」
そう、中にあった服は全部悠が持ってた物ばかりだった。服の他は八十稲羽の友人からの贈り物と見晴らしの珠と一冊の本、ペルソナ全書だけである。悠はペルソナ全書を取り出した。
「悠くん、その本は何?」
「そうだな…。俺のとても大事な物の一つだ。」
ネプテューヌにそう答えると悠はペルソナ全書を開いた。中のページには悠の使うペルソナの情報が書いてあるが、そのペルソナの姿は黒いシルエットで描かれていた。他ページも同じくシルエットであったが一枚だけシルエットではないページを見つけた。
それは悠が最初に覚醒したペルソナ[イザナギ]だった。しかし、その姿はシルエットではないが薄くあまりはっきりとは描かれていない。
何故か分からず首を傾げると。
ピキッ
何やら不穏な音がした。
「この音は何ですか?」
「あー…何だろう、ものすごく嫌な予感がする。」
このネプテューヌの予感は当たってしまった。
「ねぷぅー!?足下が崩れた!?」
「落ちるですぅー!?」
「うわぁぁぁ。」
突然悠達の足下が大きな音と共に崩れ、そのまま悠達は落ちていった。
「いたたたたぁ…。」
「ひ、ヒドイ目にあった…。」
悠とネプテューヌが起き上がるとそこは洞窟になっていた。
「まさか、こんな短い間にもう一回落ちるなんて…。リメイクと思って油断してたよぉ…。」
「ネプテューヌ、何故か知らないがそのセリフは色々とまずい。」
ネプテューヌのメタ発言に悠は注意するがネプテューヌは気にしてない。
「そう言えばこんぱは!?こんぱー!どこにいるのー?大丈夫ー!」
「は、はいぃ…。なんとか、大丈夫です。」
悠達とは少し離れたところに落ちていたこんぱが起き上がりながら返事をした。落ちたときの衝撃が痛かったのか涙目である。
「無事でよかった。こんな洞窟の中ではぐれたらもう会えないかもしれないからな。」
「そう言えばこの洞窟何?」
「森の地下にこんな洞窟があったなんて初耳です。」
どうやら悠達の落ちてきた洞窟はまだ発見されてない場所だったようだ。
「うぅー…、なんか凄く不気味な感じがするよ。…って、あれ?ねえ、こんぱ、悠くん。なんかこんなの落ちてたんだけどなんだろう?」
ネプテューヌは何やら奇妙な形のした物を二人に見せた。
「なんだ?見たことない物だな。」
「はい。私もこんなの知らないです。」
「わかった!RPGお約束の換金アイテムだよ。お店に売ったらプリンいくつ買えるかなー。」
「多分なんの価値もないと思うぞ…。」
ネプテューヌが換金アイテムと勝手に結論付けたが、悠はなんとなくそういった物じゃないと思った。
グオォォォ
すると、突然洞窟の中に唸り声が響いた。
「ねぷっ!?何、このいかにもな唸り声!?」
「気を付けろ!近くに何かいる!」
「あそこです!大きなモンスターさんがいるです。」
コンパの指差した場所には巨大な蜘蛛の背中に人の上半身が付いていて巨大な剣を片手で持っているモンスターがいた。更にまずい事にコンパが指差したときにモンスターと目が合ってしまった。
グオォォォ
モンスターはもう片方の手でコンパを掴まえてしまった。
「きゃーっ!た、助けてほしいですぅ……。」
「あーっ!コンパがモンスターに捕まって、あんなことやこんなことされちゃってるよっ!?」
「くっ!こんなときに、録画出来る物がない!」
悠はさっき見つけたアタッシュケースの中を探したが、当然そんな物はない。
「あんなこともこんなこともされてないです!バカなことしてないで早く助けてくださいです。」
コンパから苦情が飛んできた。
「ごめんごめん。私的にはファンサービスのつもりだったんだけどね。」
「嘘はよくないぞネプテューヌ。」
「…でも悠くん。さっき割と本気でビデオカメラとか探して…」
「コンパ!今助けるぞ!」
「あっ!ちょっと待ってよ!?」
ネプテューヌが言い切る前に悠はすぐにモンスターへと近寄りネプテューヌもそのあとに続く。そして、二人は模造刀と木刀を振りかぶり叩きつける。
「ネプテューヌさんと鳴上さんの攻撃」
「しかし、効果はないようです。」
「どうしよう全然効いてないよ!てか、今の解説何!?てか、誰!?」
「この声は…、イストワール!」
モンスターとの戦いの中、夢の中で聞こえたイストワール声が聞こえてきた。
「何!?悠くん、この声の人と知り合いなの!?」
「おい、夢の中で聞こえたイストワールの声だろ。」
「おお!そういえば…。って、あれただの夢じゃないの!?」
ネプテューヌは驚きと声をあげた。普通夢の中で会った見ず知らずの人と現実で会ったらただの夢と思わないとおもうが…
「ねぷねぷぅー、悠さーん、お話してないで早く助けてくださいですぅ。」
コンパから三度目の助けを求める声が聞こえた。
「悪いコンパ。もう少し待っててくれ。イストワール、あのモンスターの弱点は分かるか?」
「弱点は分かりません。鳴上さんの力は使えるまであと少し時間がかかるので、ここはネプテューヌさんが女神化すれば簡単に倒せるかと。」
「メガ身化…?」
当の本人は記憶喪失な為、なんのことを言われてるのかさっぱり分かっていない。
「イストワール、ネプテューヌは記憶喪失で自分の事は名前意外覚えてないんだ。」
「…夢のときからどうも会話が噛み合わないと思ったらそう言う事でしたか。」
「実はそうなんだ。けど、そのメガ身化ってのをすればこんぱを助けれるんだね!」
「ですが、記憶喪失のネプテューヌさんに女神化が出来るか…。ここは、あとほんの少し凌いでもらって鳴上さんの力で…」
イストワールは悠に任せようとするが、
「記憶喪失だからって諦められないよ!それに、ここで悠くん任せにしたら主人公座が獲られちゃうよ!」
ネプテューヌは大声で言い切った。
ただし、この小説の主人公は悠なので最初からネプテューヌに主人公の座はないのだが。
「そこ!うるさいよ!」
地の文に突っ込まないでほしい。
「とにかく、こんぱを助けれる力を貸して!」
「…分かりました。私の力でネプテューヌさんを強制的に女神化させます。それで感覚を掴んでください。」
「おっけー!」
「ネプテューヌさん、貴女に力を…。」
すると、ネプテューヌの立っていたところに光の柱が現れた。
光の柱が消えると、そこには黒と紫のレオタード風の格好をして濃い紫色の髪を密編みにした女性がいた。
「…これが…私!?」
「はい、それがネプテューヌさんの本当の姿です。」
なんとその女性はネプテューヌ本人のようだ。
「ね、ねぷねぷの姿が変わったです!凄いです!変身です!」
「本当に、ネプテューヌ…なのか?」
こんぱは驚き興奮しており、悠はあまりの変化に唖然としていた。
「凄い…体の中から力が溢れてくる…。これなら負ける気がしないわ!待ってて、こんぱ!今、助けるわ!」
ネプテューヌは周りにユニットを展開して、その内の翼のようなユニットを使い、モンスターに向かって飛んでいった。
「まて!ネプテューヌ!ぐっ…!」
悠もネプテューヌの後に続こうとするが、突然強い頭痛がして頭をおさえてしまった。
悠の頭痛の正体は…!?
次回はボス戦に入ります。
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